| 三里塚暫定滑走路に反対する連絡会が現地デモ かけはし2009.11.2号 |
東峰住民の追い出しやめろ!
一坪共有地を堅持しよう! |
空港会社が不当
な提訴の攻撃
十月十八日、三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会は、東峰共同出荷場で「10・22 平行滑走路供用をやめろ!東峰住民の追い出しをやめろ!
一坪共有地を堅持しよう!」を掲げて集会とデモを行い、八十人が参加した。
前原国交相は「首都圏空港を『国内線』と『国際線』に分離する原則を取り払い、羽田空港を徐々に24時間稼働する国際空港にしていきたい。成田空港は航空需要の増大を見据えて有効活用する」という発言を記者会見(10・12)で行った。すでにアジア国際空港競争から大きく遅れ、地位低下が進行している成田空港。森田千葉県知事を先頭に成田空港推進派は、これまでの「国際線は成田、国内線が羽田」という「内際分離」原則からの転換表明に大慌てで撤回要求に奔走するというドタバタを繰り返している。結局、前原と森田の会談で「両空港を一体的にとらえ、合理的なすみ分けをする」というあいまいな形で第一ラウンドが終わった。
この事態は、あらためて成田空港をはじめとする人権・環境破壊とムダな空港建設を行ってきた日本の航空政策の破綻を明らかにした。逆に成田空港会社と成田空港推進派は、10・22B滑走路供用を強行し、東峰住民の頭上四十メートルに大型ジェット機を飛ばし、轟音をたたきつけて追い出す攻撃を加速させようとしている。
この暴挙と連動して空港会社は一坪共有地強奪のために提訴、さらに労闘│労活評団結小屋に対する工作物撤去、土地明け渡し訴訟を起こした。しかし被告を反対同盟世話人の柳川秀夫さん、支援などへ挑発的に設定したが、「本件土地は空港建設に必要不可欠の土地である所、反対運動の目的以外に何ら経済的な利用に供された事実はない」(空港会社の訴状)などと焦りに満ちた姿を公然化させ、露骨な金儲け至上主義を優先した暴論を展開せざをえないところまでに追い詰められているのだ。
B滑走路供用を凍結せよ!鳩山政権のデタラメな空港政策の継続を許さず、責任を徹底的に追及していこう。空港完成を阻み続ける木の根ペンション、横堀大鉄塔と案山子亭、一坪共有地などの拠点を守り抜き、空港反対運動の強化、裁判闘争に勝利しよう。
スクラム強化し
反対運動拡大を
集会の冒頭、八月二十三日に亡くなった大原隆さん(連帯社)の追悼を込めて連帯社を代表して高見圭司さんが発言し、「大原君は『十月集会には皆さんと前線に立てるよう、リハビリします。よろしく』闘病中であっても戦線復帰のために奮闘していた。残念だが、遺志を引き継ぎ、三里塚闘争の前進をかちとっていこう」と訴えた。参加者全体で黙祷を行った。
東峰地区の石井紀子さんのメッセージ、関西・東峰団結小屋維持会からのメッセージが紹介。
平野靖識さん(東峰・らっきょう工場)は、羽田ハブ空港化をめぐる空港推進派や22日からのB滑走路供用強行に対して厳しく糾弾した。
山崎宏さん(労闘│労活評団結小屋)は、空港会社による一坪共有地強奪にむけた提訴、団結小屋破壊のねらいを批判し、裁判闘争に勝利するために支援・連帯を呼びかけた。
集会後、デモに移り、開拓道路から暫定滑走路にむけて抗議のシュプレヒコールをたたきつけた。
デモは東峰出荷場に到着。集会を再開した。
加瀬勉さん(三里塚芝山連合空港反対同盟大地共有委員会(U)代表)は、「新しい社会を 新しい時代を 新しい歴史をきり拓こう」と題してアピールし、鳩山連立内閣に対して空港建設を凍結・中止せよという要求など十一項目を突きつけていった。(アピール文別掲)
裁判代理人の清井礼司さんは、空港会社が「カネを一方的に支払って土地を強奪する『全面的価格賠償方式』で協議が調うことは困難であるとか、反対運動のために使っており、経済的に使ってないなどの理由をあげているが、とんでもない身勝手な主張だ」と批判。裁判闘争勝利にむけて力強く決意表明した。
成田プロジェクト(「いま成田空港で何が起きているか」プロジェクト)の仲間は、「声明│成田空港B滑走路の延伸の中止を求めます」の賛同運動の取り組み、十三日に国交省申し入れを行ったことを報告した。
最後に「団結ガンバロー」を行いスクラムを強化していくことを誓い合った。(Y)
加瀬勉さんのアピール文
新しい社会を 新しい時代を
新しい歴史をきり拓こう
闘争の中で民主
主義は発展する
我々の土地を強奪し、空港建設を推し進め、これに反対する農民と全国の同志たちを牢獄に繋ぎ、かけがえのない同志たちは殺された。数多くの部落は廃墟となった。四十年にわたる我々の不倶戴天の敵、自民党が今度の選挙で大敗した。「自民党が負けたぞ」「自民党が大敗したぞ」と感動感激のあまり叫び声が出そうなものだが、歓びの声は出てこない。三里塚は公権力と私権の利害が激突したのだが、戦後民主主義の三権分立の機能は我々にとってまったくの無力であった。選挙で議会の中で民主主義が築かれると私は思っていない。闘争の中で民主主義は発展し成長するのである。これが三里塚40年の闘争の教訓である。
民主党は第二自
民党ではないか
「民主党が自民党に変わって政権に就き、鳩山内閣が誕生した。霞が関や、永田町の目線ではなく、官僚の目線ではなく、貧困と差別に苦しむ人々の暮らしと命を大切にする政治を確立する。今回の選挙は民主党の勝利ではない。変革を望んで民主党に一票を投じた国民の勝利である」「国民主権、地域主義の世の中をつくってゆきたい」「政権にものを言い、参画してほしい」と鳩山総理は述べている。
補正予算を精査し、八ツ場ダムの中止、全国の40の建設中のダムの工事凍結点検、空港勘定特別会計の廃止、自衛隊のインド洋での米軍後方支援の中止、「友愛」の精神にもとづくアジア重視の外交の推進、日米安保にもとづく地位協定の見直し、破産した日航の再建、40に及ぶ赤字・経営不振の地方空港、羽田重視・成田・中部・関空はハブ空港になりうるのか。年金、子育て、教育、減反見直しと農業政策と極めて重要な政策が検討され続けている。
私は鳩山民主党連立内閣に次のことを要求する。
一、自民党内閣は三里塚農民に謝罪した。だが、彼らは人間の皮をかぶった「獣人面獣心」であった。40年一日のごとく暴力的に権力を行使して空港を建設してきた。自民党内閣の空港建設を引き継いだ鳩山連立内閣は三里塚の農民に謝罪し空港建設を凍結し中止せよ。
二、空港会社株式会社は、我々の一坪共有地金銭売渡の訴訟を起こした。これは司法の名にもとづく土地の強奪であり、憲法で保障された財産権の侵害である。空港公団を引き継いだ空港株式会社は政府持ち株百%である。政府は空港株式会社に訴訟と取り下げを命令せよ。
三、政府は成田治安立法を延長した。成田立法は言論、結社の自由を保障した憲法違反の法律である。直ちに廃案にし我々の権利を回復せよ。
四、二五〇〇メートルの滑走路の北側延長、十月二十二日供用を中止せよ。東峰住民の騒音地獄は人権の否定である。差別に苦しむ人の命を大切にする政治を約束したのだから直ちに飛行を中止せよ。
五、日米安保にもとづく地位協定について見直す為にアメリカ政府と協議を行うと選挙で我々に約束した。本年度千九百億円の米軍駐留経費を撤廃せよ。三里塚と日本のすべての空港を軍事的に使用しないことを確約せよ。三里塚の空港の位置決定の最大の要因は、横田、厚木米軍基地がありプール14の米軍専用空域が存在したからである。
横田、厚木の米軍基地を撤去せよ。米軍専用空域を撤廃せよ。いま問題となっている沖縄普天間基地を撤廃せよ。自衛隊の海外派遣は憲法違反である。インド洋での米軍後方支援の軍事行動を即時中止せよ。
六、わが国に九十七の空港が存在する。空港勘定特別会計にもとづいて一県一空港を建設したが、赤字経営に転落し、地域住民に過酷な負担をもたらしている。静岡空港、茨城空港をはじめ地方空港を廃港にして大地を緑に作り変えて食糧を生産し自給率を高め、飢からの人類の解放に貢献せよ。
七、日航にはすでに一兆円の資金がつぎ込まれている。さらに本年度中に一千億円の資金がなければ経営が破綻する。西松社長は公的資金を要求し、鳩山総理も公的資金投入を公言している。公的資金。我々の税金を投入することに反対である。
八、「友愛」の精神にもとづくアジア外交の重視と言うならば、正しい歴史認識にももとづいて、太平洋戦争で多大な被害をあたえ、過酷な犠牲を折ったアジアの国々とその人民に対して謝罪せよ。
芝山町加茂出身の石井四郎軍医中将の731部隊の罪科について、その関係者に謝罪し、裁判を取り下げ要求にしたがって補償せよ。性的奴隷を強要されたかつての従軍慰安婦に対しても謝罪し補償せよ。靖国神社に参拝しないことを約束せよ。
九、政府、空港関連市町村の首長と議員、行政に携わる職員に次のことを要求する。
完全空港、増便による空港勘定特別会計によって赤字に苦しむ市町村財政を黒字に転化する行政の考え方を改めよ。空港関連住民対策である成田用水事業、集落排水事業、騒音対策事業は地域住民の過酷な負担となっている。「空港と地域の共存」とは空港栄えて地域亡ぶがその実態である。
十、鳩山総理は国連で、地球環境保全の主張をして温暖化防止のために温室ガス削減目標25%を提唱した。三里塚に於いて騒音、飛行機の落下物、飛行機の事故、そしてジェット燃料と排気ガスのために農業用ビニールハウスが黒くなっている。まずその改善をはかれ。
十一、アメリカ合衆国オバマ大統領に次のことを要求する。
ノーベル平和賞を辞退せよ。アフガンでの侵略戦争を中止して軍隊を引き揚げよ。世界百ケ国に軍事基地を持ち、核兵器を配備し、日常的に船舶や航空機に核弾頭を搭載して徘徊している。それを中止せよ。「核のなき世界」をめざすなら自国の核爆弾とその関連施設を廃棄せよ。
結 語
社会党村山内閣が誕生した時、社会党国民運動局長が運輸大臣になった。岩垂、鈴木、そして全日本農民組合の野坂浩賢が内閣官房長官に就任した。私とともに長年同じ分野で活動してきた中である。三里塚空港問題で自民党の政策を追認するだけで歴史の中に消えていった。今度誕生した鳩山首相の政策を追認するだけで歴史の中に消えていった。
今度誕生した鳩山首相は、憲法第九条の改憲論者である。鳩山ファミリーは鳩山秀夫から一郎、威一郎と保守本流の政治家たちである。民主党、鳩山内閣が、巨大開発ではなく、箱物行政ではなく、マネーゲームの社会ではなく、戦争国家ではなく貧困と差別に苦しむ人々の立場の生活、人権、生命を守るために根本的な社会改革を実行するとは思われない。
私はいろいろな要求を出したのであるが民主党政権にいささかも幻想を持っていない。我々自身が要求を高く掲げて決意を大衆運動の行動に移していった時に、彼らも要求をのまざるをえなくなる政治的局面が開けてくると思う。新しい社会を新しい時代を新しい歴史の一頁を切り開いてゆこうではないか。
「成田プロジェクト」が声明発表
国交省に申し入れ行動
前原は現地の実情を見ろ
十月十三日、成田プロジェクトの仲間たちは、「声明 成田空港B滑走路の延伸の中止を求めます」を国交省に手渡しと申し入れを行った。以下に掲載。航空局首都圏空港課成田国際空港整備推進調整室が申し入れに応じた。
仲間たちは、声明を説明、及び前原国交相に東峰地区に視察に来てほしい、離発着二十万回から三十万回にするな、東峰住民の頭上にジャンボジェット機を飛ばすな、三点を提示した。調整室は、東峰・島村家の状況など把握していたが、「話し合いに行っている。御理解いただきたい」の対応を繰り返すのみだった。
申し入れの最後に、声明文を前原大臣に届くようにプッシュした。申し入れ後、記者会見を行い、東峰の実情など説明した。
b成田プロジェクト・ブログ
http://www.www2.nikkanberita.com/naritapj/
声明
成田空港B滑走路の延伸の中止を求めます
成田空港では、B滑走路(暫定平行滑走路、2180メートル)を北に延ばして2500メートルにする計画が進められ、成田国際空港会社は今年10月22日に供用を開始すると発表しました。
B滑走路が2500メートルに延伸されれば、大型のジャンボ機が発着することになり、空港会社は年間の発着回数を2本の滑走路を合わせて現在の20万回から最終的には30万回に増やすと言っています。B滑走路の南端には農を営む人びとが暮らしており、いっそうすさまじい騒音と排気ガスが、そしてさまざまの事故の危険性がその人びとを襲うことになります。これは、現地で生活する人びとに対するあからさまな人権や生存権の侵害です。
空港公団を引き継いだ空港会社は、公団が現地や周辺の住民、反対同盟と取り交わした約束や協定を誠実に守らなければならない立場にありながら、そうした約束を反故にしてB滑走路の延伸を強行し、また全国の一坪共有者に権利返上を求める動きを強めています。
さらに、今年3月にA滑走路で米フェデックス貨物機が炎上し初めての死者を出す事故が起きましたが、空港会社は、この事故を理由にして大型機が飛べるようにB滑走路の延伸を早めたと言っています。本来ならば、この事故を教訓にして、開港前から問題視されていた空港立地の地理・気象条件そのものを根本的に再検討しなければならないはずです。しかし、こうしたことをまったく顧みず滑走路の延伸と発着回数の増大だけを追求するのは、安全性無視もはなはだしい態度です。
いま地球温暖化をはじめ地球環境問題が重要な課題になっているとき、石油燃料を大量消費してCO2を排出し排気ガスを撒き散らす航空機をどんどん増やしてよいのでしょうか。しかも、航空会社は増便すればするほど赤字が増えるという状況に陥り、航空政策そのものの迷走ぶりが大きな問題になっています。こうした視点からも、空港の拡張・新設や滑走路の増設・延伸が問い直されるべきです。
私たちは、人権・生存権、安全性、環境の観点から成田空港のB滑走路の延伸に対して重大な疑問を表明します。そして、国土交通省と成田空港会社が10月に供用を開始することを中止し、現地で暮らす住民をはじめとする当事者の意向を聞き、延伸計画そのものを再検討することを求めます。
2009年10月13日
成田プロジェクト
(「いま成田空港で何が起きているのか」プロジェクト)
◎声明賛同署名人
秋本陽子(ATTACジャパン)、安部 誠(全国ユニオン)、天笠啓祐(ジャーナリスト)、石川文洋(報道カメラマン)、大野和興 (農業ジャーナリスト)、大沼淳一(みたけ・500人の木曽川水トラスト)、小倉利丸 (富山大学教員)、尾瀬あきら(漫画家)、尾関葉子 (地球的課題の実験村事務局長)、鎌田慧(ルポライター)、菅野芳秀(置賜百姓交流会)、神田公司(熊本市民センター)、齋藤たきち(農民詩人)、桜井建男(空港はいらない静岡県民の会)、佐高 信(評論家)、設楽清嗣 (東京管理職ユニオン)、白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)、菅井益郎(國學院大學教授)、鈴木一誌 (ブック・デザイナー)、高木久仁子(成田バスツアーの会)、田中伸尚(ノンフィクションライター)、塚本春雄(横浜事件の再審を実現しよう!全国ネットワーク)、富山洋子(日本消費者連盟)、中山千夏(作家)、名古屋哲一(元郵政4・28ネット・免職者)、西尾 漠 (はんげんぱつ新聞編集長)、花崎皋平(哲学者)、伴英幸(原子力資料情報室共同代表)、平田 豊(北部労協(全労協)前事務局長)、福富節男(元東京農工大学教授)、藤原寿和(廃棄物処分場問題全国ネットワーク)、前田哲男(軍事評論家)、前田裕晤(協同センター・労働情報代表)、松谷清 (自治体議員政策情報センター)、水原博子(食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク)、武藤一羊 (ピープルズ・プラン研究所)、村田久(「田をつくる」)、村山 敏(神奈川シティユニオン委員長)、山口幸夫(原子力資料情報室共同代表)、湯浅欽史(高木学校)、吉川勇一(市民の意見30の会・東京)、ロバート・リケット(研究者)、渡邉充春 (歯科医師)
◎成田プロジェクト呼びかけ人/浅井真由美(『労働情報』編集長)、大野和興 (地球的課題の実験村共同代表)、梶川凉子(成田バスツアーの会)、鎌田慧(ルポライター)、白川真澄 (『ピープルズ・プラン』編集長)、高木久仁子(成田バスツアーの会)、高橋千代司(三里塚一坪共有者)、中里英章(成田バスツアーの会)、花崎皋平(哲学者)、藤川泰志(みさと屋)、水原博子 (食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク)
成田プロジェクト
(「いま成田空港で何が起きているのか」プロジェクト)
〒101-0061東京都千代田区三崎町2-13-5 影山ビル
協同センター・労働情報気付 ファクス:03-6675-9097
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