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あいば野集会で米軍再編阻止の訴え            かけはし2009.10.5号

許すな!日米合同軍事演習

政権交代のいま、平和運動のうねりを


 【大阪】九月十九日、二団体共催による日米合同軍事演習反対の集会が滋賀県近江今津で開かれ、四百人を超える人々が参加した。
主催者二団体あいさつでは、富永猛さん(フォーラム平和・関西ブロック議長)は「集会に先立ち、日米合同軍事演習を中止する旨の防衛相宛申し入れを駐屯地で行った。憲法違反の集団的自衛権の行使を前提とする合同演習には断固反対する。先の衆議院選挙にはそれぞれの立場で自公政権を打倒するための闘いを積み上げ、その成果として鳩山政権が誕生した。期待と同時に不安もある。普天間基地廃止、辺野古基地建設中止、思いやり予算廃止、地位協定の見直し、密約の公表など多くの問題を抱えている。それぞれの地域で、改憲阻止と平和のためにたたかい、鳩山政権が正しい方向に進んでいくように運動を強めていこう」と訴えた。
 また、野坂昭生さん(09あいば野に平和を!近畿ネットワーク)は、「日米軍事演習ほど税金の無駄使いはない。衆議院選挙は民主党の圧勝となったが、長期の自民党政権による国民の犠牲と貧困の中で、何とか政治を変えたいという国民の思いが民主党を勝たせたのであり、その政策まで支持されているわけではない。軍事演習のねらいは自衛隊の海外派兵だ。我々にとって軍隊は必要のないもの、毎年五兆円に及ぶ軍事予算がムダだ。自衛隊そのものを変えていくために闘う」と述べた。

服部議員、各地
の代表者が報告

 来賓のあいさつは、徳永久志参議院議員(民主党)が欠席し、服部良一衆議院議員(社民党)が行った。
 「三党合意の中で、社民党の方からは米軍再編の問題、辺野古の基地建設中止、日米地位協定改正問題を入れてほしいと協議してきた。この件は、沖縄の声そのものだ。年内の三カ月、この秋が正念場だ。大衆運動をもう一度盛り上げてほしい。自公政権がやってきたことを大きく転換していくために、ともにがんばりたい」との決意を表明した。
この後、フォーラム平和関西ブロックの滋賀・大阪・京都・奈良各地代表から、「あいば野にも五月に住民に秘密裏にパトリオットミサイルPAC3が搬入された。軍事機密がいろいろ隠されていると思う」、「政権交代の転換期に平和運動のうねりを創り出そう」、「今日の集会を家庭と職場に還元しよう」、「政権に頼るだけの運動ではなく理念の実現も」などの表明があった。
 また、09あいば野に平和を!近畿ネットワークの京都・大阪・兵庫・奈良各地の代表からは、「合同演習の頻度が次第に高くなっている。戦争のための金を教育や福祉に向けよう」、「市民の合意なしに進められてきた米軍再編を現政権でストップするのは今がチャンスだ。粘る強くたたかいを進めよう」、「衆議院選挙に向けて創った第三極の統一戦線を力強い運動体に発展させよう」、「私は一九四五年は小学校五年生だったが、当時小五・六年生までもが勤労動員に行かされていた」、「アジアでは軍拡が進んでいる。鳩山政権はこれにどう対処するかが重要」などの表明があった。

沖縄から米軍
基地をなくせ

最後に、安次富浩さん(沖縄ヘリ基地反対協共同代表)から連帯のあいさつがあった。「衆議院選挙では服部良一さんを辺野古のテント村でも声援していた。昨日(9月18日)、辺野古アセス調査中止、調査予算の中止を求めて県庁前で集会をした。その決議文を鳩山政権に持って行く」。
 「沖縄の四選挙区すべての衆議院議員が、辺野古基地建設反対で当選した。岡田外相も米国に対し、沖縄での選挙結果を説明し、基地問題は再検討すべきであると表明している。運動が政治を動かす。新政権が辺野古基地建設を止め、将来的に米軍基地をなくしていくために闘う。あわせ干潟の埋め立て工事を検討すると前原国交相は公言している。民意を踏みにじって推進してきた辺野古ボーリング調査だが、沖縄の怒りが大きくなったのは、沖国大に米軍ヘリが墜落したときからだ。当時小泉首相はコンサートを聴いていて、このニュースを聞いても動かなかった。今防衛省によって辺野古アセス調査が行われているが、これを元に戻すため国家賠償訴訟を行っている」。
 「四十一人もの弁護人で弁護団が結成された。若い弁護士がたくさん集まってくれて頼もしい。新政権をバックアップして米国に対していく。十一月にはオバマが来日の予定だが、沖縄にも来てほしい。オバマウエルカムだ。辺野古の密約を明らかにするように民主党に言っている。故障ヘリを運ぶ三、四万トン級の軍艦が接岸できる軍港。辺野古には弾薬庫がある。この弾薬を運ぶ軍港の建設が密約の中にあるはずだ。その建設費はいくら見積もられているのか。政権をこちらに引きつける運動が必要だ。できなければ次の手段を考えるまでだ」と当面の闘いの方向について述べた。
最後に集会決議を採択し、団結ガンバローをやって、駐屯地前を通る市街地のデモに出発した。 (T・T)



横須賀を核基地化するな!
原子力空母GW配備1周年
抗議全国集会に2800人


 【神奈川】九月二十六日、「原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)横須賀配備一周年抗議全国集会」がフォーラム平和・人権・環境、神奈川平和運動センターなどの呼びかけでおこなわれた。一年前、入港抗議集会を行ったヴェルニー公園には二千八百人が集まった。平和フォーラムの藤本泰成事務局長、神奈川平和運動センターの宇野峰雪代表が登壇し、沖縄平和運動センターの山城博司さんは「沖縄で自民・公明の候補は全員吹っ飛んだ。十四年目の闘争になったが、辺野古新基地撤回を必ず実現しよう」と連帯あいさつ。
 原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会・呉東正彦さんから「六月十三日の市長選に当選できなかったが、新しい運動が始まっている。GW配備は終わりではなく、始まりだ。一月には、日本人の従業員を排除して、米本土からやってきた五百人以上の整備員によって原子炉周辺の修理が行われた。寄港する船もGWだけでなく、この八月に原子力空母ニミッツ、二〇〇八年十月には潜水艦オハイオが寄港し、一度受け入れたら原子力艦が次から次へとやってくることになった。」と、この一年に起きたことをふまえて、基地強化に反対する闘争の重要性を訴えた。
 厚木爆同の金子豊貴男さんから「GWの寄港により第五空母航空団の艦載機飛来が厚木にも続いている。演習は東京湾沖、大島、群馬県などでおこなわれ、日本中に八本の低空飛行ルートがある。五十年にわたる爆音とのたたかいは四十年にわたる空母とのたたかいでもあった。裁判も第四次を迎え、原告は七千人以上だ。第一次、第二次の訴訟を担当した千葉景子さんが法相になったが、政権交代の機会をとらえて働きかけていきたい。明日二十七日は横浜市緑区の母子が犠牲になった米軍機墜落から三十二年目の日だ。このような事故を起こさせないよう、がんばろう」と発言があった。
 集会アピールが読み上げられた後、デモは「横須賀を核基地化するな」「GWは帰れ」とのコールを横須賀基地の正面ゲートにぶつけて、横須賀中央駅前の通りを進んでいった。このままでは、既成事実を積み重ねられて、横須賀は核に関するあらゆる運用が可能な場所になってしまう。原子力艦の危険性と反民衆性を共有して、原子力軍艦の寄港阻止を現実のものにしよう。       (海)



コラム
政権交代に思うこと


 八月三十日の衆議院選では民主党が三百八議席を獲得、圧倒的な勝利を勝ち取り、逆に自民党は三百議席から百十九議席に激減させ野党に転落した。この結果について様々な人が意見なり感想を述べている。
 二、三の例を挙げれば橋下大阪府知事「日本には国家戦略がない。国民は長い間不満をつのらせてきた。今度の選挙でそれを一気に爆発させたのだ」(韓国での講演にて)。タレントの西川きよし氏は「構造改革の痛みがやわらぐことなく今までずっときたわけで一気に不満が爆発した結果やと思う」(9月8日、毎日)。また作家の陳舜臣氏は「主権者の心の底にうずくまっていた疑念、憤まんが期せずして同じベクトルに向いた」、「大人(たいじん)といえる政治家がいなくなった。自らの歴史観、国家観を持ち、人品骨柄(じんぴんこつがら)が卑しからぬ人だ」(9月9日、毎日)など。ここ十数年、あるいはもっと古くは数十年、多くの人が「何かおかしな世の中になってきた」と感じてきた。
 それは、労働者派遣法と相まって大量の失業者の出現や貧困化と格差の拡大、年金への不安、医療や老後への不安、自治体組織などの隠し金問題、食品偽装や社会的不正の横行、公徳心や道徳の崩壊、無差別殺人、犯罪の凶悪化、年三万人を超える自殺者、孤独死などである。
 こうした社会現象や実態の裏には一体何があるというのか? その根本には米国秩序によるグローバリゼーションがあることは明白であろう。このグローバリゼーションの出発点は一九七二年の変動相場制(ニクソンショック)による「資本移動の自由化」。その後米国が物作りから金融資本主義へと社会システムをシフトしていく中、八○年代末期(89〜90年)農産物輸入自由化問題に始まる「日米構造協議」が開始される。この協議を通じて、米国資本に市場を開放することを目的に、大規模店舗規制の緩和や、公共事業費四百兆円や、文部省から学校への日本製OSトロン(TRON)配布中止や、建築基準法の規制緩和が実施された。
 米国式グローバル化が今の「市場原理・競争原理主義」「金融資本主義」の形を取るのは、九四年の「宮沢喜一・クリントン」密談からである。この会談で「日本の徹底的な構造改革」を決め、米国はそれ以来、毎年十月に「年次改革要望書」を押し付けてくることになる。実は学校完全週休二日制実施も、郵政民営化も、裁判員制度導入もこの要望書で米国が強く求めてきたものだ。小泉・竹中がやってきた郵政民営化などはまさにこの要求を忠実に実行してきたことに他ならない。
 その結果は、「市場原理・競争原理」を主義とする弱肉強食の世界、「社会収奪国家」が形作られてしまった。多くの人が「何かおかしな世の中になってきた」と感じてきたものは実はこのことだったのだ。故に根が深い。
 アメリカから自立し、軍事・資源・食料・技術・文化の包括的な安全保障、日本の文化に基づいた相互扶助的な安全で豊かな社会作りをどうしていくのか。鳩山連立政権はこれらの問いにどう答えていくのか? それは今のところ未知数だ。自民党は自らの敗北の意味をまだ十分呑み込めていない現状では当分復活再生はなさそうだ。(河)

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