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パキスタン                       かけはし2009.6.8号

北西辺境州では150万人以上の避難民

労働者救援キャンペーンのカンパアピール
政府の軍事作戦とタリバンに対する闘いに国際的支援を!

 これはタリバンならびに軍事作戦に対する闘いを支援するための労働者救援キャンペーンによる公式のアピールである。その目的は、パキスタンの北西辺境州(NWFP)のマラカンド地区からの百五十万人以上の国内離民の一部に緊急の支援を提供することにある。
 故郷を追われたこの離散民は、タリバンとパキスタン政府の戦闘によって生み出された。われわれはパシュトゥン語(パキスタン北部ならびにアフガニスタン南部のパシュトゥン人の言語)での「マスドール・ジェドジュハード」(労働者の闘争)の発行回数を増やすこともめざしている。現在それはウルドゥ語で週刊、パシュトゥン語では月刊で発行されている。われわれはこのアイデアを、宗教的ファナティック集団と国家の弾圧の双方に立ち向かうものとなるよう望んでいる。われわれはこれらの活動と見解を伝えるために「マスドール・ジェドジュハード」を刊行し、そうした活動を結集して新しいネットワークを形成することで、北西辺境州の労働運動と社会運動を支援することを目指している。

政府のジグザグと
複雑極まる情勢

 タリバンはパキスタンの一部を支配してきた。彼らは他の地域をも占拠するという脅しをかけてきた。政府はこの四月にタリバンを和平に引き込むために協定を結び、マラカンドでいわゆる「ニザム・アドル」(イスラム的司法制度)を強制した。タリバンは、女性やマイノリティーをターゲットにして、彼らの支配下の地域で中世的法律を押し付けた。この協定は、タリバンに他の地域に移る機会を提供するものでもあった。
 その後政府は反対の極端に走り、軍事作戦を開始した。これはパキスタンの他の部分に前例のないほどの難民の流入をもたらした。作戦は宗教的ファナティック集団を一掃することを意味するが、それには時間がかかるだろうと軍は語っている。しかし宗教的ファナティック集団は地歩を固め、実際にはパキスタン全土に拡大している。
 軍事的解決策では、ファナティック集団を消滅させることはできない。アフガニスタンでは二〇〇一年のNATO軍占領以後、タリバンは権力を失った。しかし数年後、彼らはパキスタンに再登場し、その後アフガニスタンに再登場した。情勢は複雑極まるものである。
 スワートでの軍事作戦は、パキスタン軍部がタリバンを役立つ存在と見なし、米国を喜ばすためにこの役に立つ存在を犠牲にしようとは思っていない現実を覆い隠すものである。軍はタリバンをスワートから追い出したが、ジハード(聖戦)のインフラ(訓練キャンプ、神学校、新聞、慈善団体といったタリバンのフロント組織)は、パキスタンの他の地域に手をつけられずに元のまま残っている。
 この暴動のスケールは、現在実のある雇用がなく、十分な運用資金もない難民キャンプや仮設住宅に住み、苦しみを受けている百五十万人の人びとの存在によっていっそう悪化している。この離散民化は、問題を解決する上でのパキスタン政府の能力に対する信頼を生み出してはいない。
 もう一つの重大な問題は、米国の無人機による攻撃である。二〇〇六年以後七百人以上が殺された。そのうちオバマが見守る中で十四回の攻撃がなされ百六十四人が殺された。こうした無人機による攻撃は、反米感情にいっそう油を注ぐものになっている。米国・NATOのアフガニスタン占領は北西辺境州の安定を損なっている。

われわれの
展望と戦略

 宗教的過激主義に対する闘いは、社会的・政治的・経済的分野での労働者階級の基本的諸問題が解決されることによってのみ成功する。さらにすべての人びとへの政教分離の課目による無料教育を発展させることで、それは封建主義の終えん、土地改革の実施、米国のアフガニスタン占領の終えんを意味することになる。われわれの戦略は、地域防衛委員会とともにファナティック集団と闘うことである。

新たな闘いと
オルタナティブ

 タリバンも軍部も破滅的存在である。われわれは軍の作戦もタリバンも支持してはならない。われわれの立場は、その活動が決定的に不可欠なものであるとはいえ単に国内離散民への人道的救援のみの活動よりもラディカルなものである。それは無人機による爆撃とそこからもたらされる市民の被害に対して、主権の問題を基盤にして非難するだけではない。われわれが断固としてこの戦争に反対するのは、こうした軍事作戦が次の世代の人権侵害を確実なものにするからである。
 われわれのキャンペーンの主な側面は、タリバンの影響の増大に反対するイデオロギー的キャンペーンである。われわれの戦略は、タリバンが支配する地域での労働者組織、社会組織の建設と強化である。二〇〇四年以後、われわれは先進的な地域で労働者・女性・農民の重要な勢力を建設することができた。二〇〇四年にマルダーンで設立した、任務に適合した事務所は、北西辺境州のさまざまな地域で第一に女性の進歩的な活動を組織する上で枢要な役割を果たしてきた。幾つかの新しい労働組合や農民組織が設立され、さらに多くの組織が相互に支援しあうために結集し、一つの共同政綱をもとに統一している。
 最初の段階で最も重要な発展は、「マスドール・ジェドジュハード」を北西辺境州の地域言語であるパシュトゥン語で印刷することだった。この新聞は、二百人以上の詩人、作家、労組・社会運動・女性活動家が支持する自発的な基盤で始まった。これは労組と進歩的作家たちの、パシュトゥン語による初の進歩的新聞だった。五つの版が印刷され、ネット
(www.jeddoujuhud.com)でも読むことができる。これは、パシュトゥン人の労働者階級の多数が読むことのできる言語で宗教的ファナティック集団に立ち向かうための具体的な方法の一つである。それはパシュトゥン語版の部数を増やすための必須事項である。
 タリバンはわれわれの存在への大きな危険になってきた。彼らに反対しなければならない。一部の進歩的潮流はタリバンを反帝国主義勢力と呼んできたが、彼らはネオ・ファシストのようなものである。今や一般大衆がタリバンに反対している。大衆の認識におけるこの変化は、タリバンが少女を鞭打っているのを示すビデオがパキスタン人にショックを与えたことに触発されたものである。しかしタリバンのスポークスパースンのムスリムの首長はこの刑罰を擁護し、その少女は石打ちされるべきだと断言したのである。

5月の第1週
から活動開始

 二〇〇五年のカシミール地方などで破滅的被害をもたらした地震の後で、女性労働者ヘルプライン、労働者教育基金、パキスタン労働党、全国労働組合連合、進歩青年戦線の五組織は十万人以上の死者、もっと多くの負傷者と離散民を出した緊急事態に対処するイニシアティブを取った。二カ月のうちに労働者救援キャンペーン(LRC)はパキスタンの内外から五十万米ドル以上の資金を集めた。この金は被害を受けた人びとの即時の救援のために提供された。
 二〇〇九年五月第一週に軍事作戦が始まった直後に、LRCは再び国内離散民を救援するキャンペーンを主導した。LRCの救援キャンペーンが設定され、ボランティアたちが相当額の資金を集めた。LRCは物資を買い、五月十六日から十八日に北西辺境州の幾つかのキャンプで配布した。

LRCの政治
的立場と政策


 短期的かつ長期的に宗教的原理主義と対決するラディカルな計画を発展させることが不可欠だと、われわれは考えている。われわれが印刷物を通じて広げようとしている幾つかのポイントは以下のようなものである。
bLRCは国家と宗教の分離を求める。
bわれわれは、国家予算の少なくとも一〇%を教育に振り向けることが必要と考える。われわれはマドラサ(イスラム神学校)への国家補助をやめ、すべての主要な私的・宗教的教育施設を国有化し、それをすべての人びとのための改定公共教育システムへ統合しなければならない。
bLRCは効率的かつ即時のラディカルな土地改革を求める。
b軍事予算を大幅に削減し、核開発計画をやめ、軍用地を再分配すべきである。
bLRCは、FATAの自治、マイノリティーや女性の保護、新しい教育カリキュラムを起草する委員会(とりわけマイノリティーや女性からなる)の招集、マイノリティーに友好的で政教分離の新憲法を作成する会議の招集などを含む、包括的な法・憲法改正を支持する。
bLRCは生活賃金政策の発表を求める。
bLRCはNATOと米軍によるアフガニスタン占領の終了、米国のイラクならびに世界のあらゆる地域からの撤退を求める。

参加協力団体は
3百米ドル以上を


 労働者救援キャンペーンは、社会組織、個人、労働組合、政治活動家ならびに政党に対し、この重要なキャンペーンを支援するよう訴える。どうかLRCに参加してキャンペーンにカンパを寄せていただきたい。参加するには少なくとも三百米ドル以上のカンパが望ましい。われわれは、皆さんにすべてのキャンペーン関連情報とその後の政治的展開についての情報を更新して提供していく。

カンパルート

 以下のルートでの支払いをアドバイスする。Citi Bank, New York, USA SWIFT US 33
からALFALAH LTD,KARACHI,PAKISTAN A/C No.36087144へ。最終送金口座は BANK ALFALAH LTD, LDA PLAZA KASHMIR ROAD, LAHORE,PAKISTAN SWIFT: ALFHPKKALDA A/C No. 01801876 LABOUR EDUCATION FOUNDATION

加盟組織

1 女性労働者ヘルプライン wwhipk@yahoo.com www.wwhl.org.pk
2 パキスタン労働党 Labour_party@yahoo.com www.labourpakistan.org
3 労働者教育基金 lef@lef.org.pk www.lef.org.pk
4 パキスタン全国労働組合連合 ntufpak@gmail.com
5 進歩青年戦線 pyf_pakistan@yahoo.com

▼タリク・アリは社会主義著作家でブロードキャスター。ベトナムからイラクに至る反戦運動で活動。彼はパキスタンで生まれ育ち、現在はロンドンに居住。
▼ファルーク・タリクはパキスタン労働党のスポークスパースン。
(「インターナショナルビューポイント」09年5月号)


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