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各地のメーデー                     かけはし2009.5.18号

闘いの中で希望をつかむ

働く者の権利を守る郡山メーデー集会
垣根を超えた団結の構築を地域から新自由主義に反撃


 【郡山】五月一日夕、郡山市で働く者の権利を守る第80回メーデー集会が「ストップ首切り!モノではなく人間として生きるために団結を!」をスローガンに開かれた。
 主催者を代表して飯塚裕一実行委員長(福島県教組郡山支部長)は「新自由主義路線が働くルールを破壊した。垣根を越えた連帯で攻撃を跳ね返そうと」とあいさつ。続いて、社民党の古川県議、共産党の神山悦子県議、郡山の未来をつくる会の蛇石郁子市議、郡山地方労平和フォーラム・志賀事務局長、郡山市職労・笠原委員長が連帯のあいさつに立った。また、昨年本集会で特別報告を行った、日本マクドナルド訴訟元原告高野廣志さんからの東京高裁一二〇%勝利和解報告のメッセージが読み上げられた。
 各職場,争議団体からの報告として六人が発言。国労郡山工場支部橋本書記長は安全よりもコストカットを優先するJRの外注拡大、労働強化との闘いを報告。県教組郡山支部からは本格実施された免許更新制度が定年を待たずしての退職を増やしている状況と管理・多忙化との闘いを佐藤書記長が行った。
 国家的不当労働行為による首切りと闘い続けて二十二年、国労仙台闘争団佐藤正則事務局長は勝利解決に向かう全国的闘いを報告。昨年五月県労働委員会で偽装解散・組合員再雇用の全面勝利命令を勝ち取り、会社に対し中労委から命令履行勧告をさせた全自交吾妻分会阿部利広委員長は、闘い途上で斃れた木村前書記長の遺志をひきつぎ、行政命令を無視し、法令違反を続ける下田穰一郎(吾妻自動車交通社長・福島成蹊学園理事長)を追い詰め、組合員全員の職場復帰を勝ち取る決意を力強く述べた。
 非正規雇用労働者の待遇均等化を求めて初の春闘ストライキを闘い抜いた郵政ユニオン郡山支部福田支部長、世界企業パナソニックを相手に偽装派遣を告発し裁判闘争に立ち上がった佐藤昌子さんが、闘いの決意と支援を訴えた。

衝撃的な原発
労働実態報告

 特別報告として「プルサーマルに反対する双葉住民会議」の代表として粘り強く地元の反原発運動を担い続けている石丸小四郎さんが豊富な資料を示しながら衝撃的とも言える原発労働の実態を話した。
 「テレビ放映や宣伝チラシに使われるコンピューター機器前での風景は、まさにごく一部の賃金日額三〜四万円の正規雇用・東京電力及び関連大メーカーの正社員の現場に過ぎず、実際には、許容限度をはるかに超える放射能を含んだ排水、廃棄物等を扱う作業が人海戦術で行われている」「原発産業は十次請負にも及ぶ多重構造を前提にしており、最下層の労働者は日額三千〜五千円で、子孫の代までの放射能被害に脅えながら、非正規、無保険の不安定条件で働いている」。
 「仕事をもらいたい下請け業者は病院印と健康診断表まで偽造している」「最近では十六歳の少年が、年齢偽装で働かされていた」「トリチウム漏れ以後、周辺地域で周産期死亡率が三倍以上に跳ね上がった」など、原発稼働が差別と被曝労働を前提にしている実態を明かされた。プルサーマル実施を求める動きが顕在化する中、脱原発運動の強化に取り組まなければと改めて思い知らされた報告であった。
 集会は教組の阿部真理青年部長が読み上げたメーデー宣言を採択し、国労郡山工場支部橋本委員長の音頭で団結ガンバロウを三唱して幕を閉じた。今集会には、報告した組合に加え、自治労、電通労組、ふくしま連帯ユニオン、市民団体等地域の最前線で闘う労働者百人が参加し、連帯感あふれる場となった。終了後の交流会にも三十人以上が集った。       (N)



新宿で今年も野宿者メーデー
排除に抗し野宿者・失業者・持たざる者の権利獲得を!

 五月二日、今年も新宿柏木公園に首都圏の野宿の仲間が集まってメーデーが行われた。
 十二時半からの集会に先立って柏木公園には作業用のテーブルが持ち込まれ、共同炊事が行われた。山谷で炊いて来た炊込みご飯をパックにもって漬け物を乗せ、ハシを乗せて輪ゴムをかけて完成、野宿者運動では見慣れた光景となった。
 その後、参加者にこの日のために作られた「労働者手帳」が配られた。発行は対都行動を闘う全都野宿労働者実行委員会。かつて日雇全協で何年間か発行されていたものだが、この間、野宿の仲間の困窮につけ込んだ賃金不払いや、労災もみ消しなどが横行していることから、新たに労働者の権利を訴えるために発行に踏み切ったものだ。

この間の闘いで
勝ち取った成果

 集会ではまず、「メーデー宣言」が読み上げられて提起された。
 宣言では、経済恐慌の中で多くの人々が仕事や住まいを奪われ、この半年各地の共同炊事での食数が増え続けていること。その中で賃金不払いを常習とするような飯場や、野宿者を収容し、生活保護をとらせピンハネする第2種宿泊施設など窮乏につけ込んだヤカラが跳梁していることを指摘し、しかし、そのような中で抵抗の闘いが始まっていることを確認した。
 昨年以降闘われて来た三生建設争議では賃金不払いに対してオヤジがすでに会社を倒産させて逃亡したなかで、元請けの竹中工務店や中受けの目黒建設、これまで野放しにして来た立川労働基準監督署の責任を追及し、不払い賃金を精算させた。
 またこの一年半ほど続いている生活保護の集団申請ではすでに三百人ほどの仲間が居宅での保護を勝ち取っている。
 さらに公園などからの排除との闘いなど日々闘いが各地で展開されている。
 そして「今日ここに、そうした声を上げ、行動して来た仲間が集まっています。これから声を上げようとする仲間たちが結集しています。また、今、この場にいない、各地の路上で日々排除と向き合う仲間たち、施設や飯場、会社の寮などでがんばっている仲間たち。仕事を失いこれから路上での生活を強いられようとする人たち。私たちはそのような人たちと共にあります。私たち自身の声を、路上から、失業から、貧困の中からあげていきましょう」と結んだ。 

首都圏各地の
取り組み報告

 続いて、各地の仲間の発言、まずは三多摩から夜廻り三鷹の仲間が発言「三鷹では二十三区内に比べて野宿している人の数は少ないが、二年前から生活保護の申請行動を行っています。最初のころは役所も施設だったら保護するという態度でしたが、野宿の仲間ががんばったことで時間はかかったけど野宿からカプセルホテルを通してアパートへの道が開けました。調布市では施設からアパートへの転宅も実現しました。夜廻り三鷹として地域のイベントなどにも参加しています。これからも夜の訪問や、料理会などを通して仲間とつながり三多摩地域や全国の仲間とつながっていきたいと思います」。
 続いて西部圏から渋谷のじれん、新宿、渋谷、池袋の仲間、中野夜まわりの会が発言した。渋谷では五日,六日渋谷宮下公園で「宮下公園村」として連続で共同炊事や労働・生活相談をおこなうことを報告。厳しい時代だが仲間の闘いは前進している、今日はメーデー歌にあるように「未来を作る時の声」あげていこうと力強く決意表明。
 新宿の仲間は「昨年の九月ぐらいから炊き出しの数が増えていっている。派遣切りなどで切られた人がそのまま直で路上に流れてくるのではなく、残金を使い果たした人から徐々に路上に追いやられている。新宿では毎週四百から四百二十人ぐらい炊きだしに来ている。自分達に住むところと仕事をよこせと訴えていきたい」。
 続いて渋谷の仲間、池袋の仲間が「メーデーがんばろう!」と短く決意表明。
 中野夜まわりの仲間は「東京都の地域生活移行支援事業(3千円アパート事業)で中野では野宿の仲間は減ったけど、経済不況の中でまた路上の仲間が増えている」と報告。
 続いて東部圏から山谷、墨田川、上野の仲間が発言。生活保護の集団申請、玉姫職安のダンボール手帳(求職受付票、本来は通称白手帳と呼ばれる日雇労働者雇用保険手帳を出すべきだが、なかなか出さずにこちらを出す)や、城北労働・福祉センターの利用者カードを取得する行動、そして行政による排除との闘いを報告。
 続いて三多摩野宿者人権ネットワーク・立川の仲間が発言、立川でも居宅での生活保護を勝ち取る闘いが始まったことを報告。
 次に連帯のアピールに移る。はじめに翌三日にメーデーを予定している自由と生存のメーデー実行委員会の仲間が発言、昨年出発時には五百人ほどだったデモが解散地では千人超えるまでにふくれあがっていたことなどを紹介し、貧しい人が増えている中で貧しいものどうしが結びついていく運動を!」と訴えた。
 続いて争議団連絡会議の仲間が「解雇争議などでも刑事弾圧や民事領域など弾圧も激しくなっていますが、はねのけて闘っていきたい」と発言。
 全日建連帯労組の仲間は「建設や運輸、生コンの運転手などが主な組織対象だったが派遣や偽装請け負いなどの組織化なども進めている」「仕事と同時に住居も失うということで、生活保護の申請など今まで労働組合が手を付けてこなかった領域にも手を伸ばして組織化を進めている」と発言。
 続いて外国人労働者の組織化を進めるAPFS労働組合の仲間が賃金不払いなどの闘いを報告。
 次に聖公会・渋谷給食グループ「細々とですがカレーライスを配る活動をしています。キリスト教に基づいて活動していますが、平和の第一歩はみんながちゃんと食べられることだと思っています」「同じ聖公会の蔵前のヨハネ教会にも手伝いにいっていますが、近隣の住民から中止を求められて話し合いが進められています。これからは行政に対して声を上げていけるように皆さんとも手を携えてやっていきたいと思います」と発言
 さらに三多摩自由労組の仲間が発言「今日は第八十回目のメーデーです。日本では戦後六十三回目になりますが、私もメーデーと同じ八十歳です。戦後の失対事業のころからずっと運動をやって来ています。今は三鷹から仕事をとっていますが野宿の仲間と一緒に仕事をやっています。これを増やして行きたいと思ってます。労働者は社会の主人公、働けるうちは働いて喰っていかなきゃいけない。本来は国が失対事業をやるべきなんですがやらない、そこで自分たちで仕事を取ってやっています。求職も必要だけど、なければ自分たちで仕事を取るしかない。そういう中で今の世の中を変えていきたい」。

住居は人間の
基本的権利だ

 発言の最後は住まいの貧困に取り組むネットワークの仲間。UR(旧公団住宅)の花畑団地の見学ツアーや、「施設付き鍵利用契約」と称する貧困ビジネス、スマイルサービスとの闘いを報告し、「住む権利というのは人のもっている基本的な権利であってそれを守っていかなければならない」と発言した。
 全体でシュプレヒコールを行いデモに出発した。今年は都庁が休みということで青梅街道を左に曲がり甲州街道に出て東口へ、そこからガードをくぐってふたたび柏木公園にも戻るという新宿の繁華街を一周するコース。
 デモのあとにはこの四月に埼玉の派遣村を取り組んだホットポットの仲間、府中の派遣村の闘いに参加した仲間の発言を受けてこの日の闘いを終えた。 (板)


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