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日雇全協反失業総決起集会                かけはし2009.2.2号

野宿者と「派遣」の分断超えて

「派遣切り」で越冬に参加する若者
行政の責任を追及し生存権実現へ

 一月十二日、玉姫公園で、「佐藤満夫さん虐殺24ヶ年 山岡強一さん虐殺23ヶ年弾劾・追悼1・12日雇全協反失業総決起集会」が行われ、全国各地で越年闘争を闘った日雇、野宿労働者、支援者約三百人が結集した。
 山谷争議団の仲間の司会で始まった集会では冒頭、国粋会金町一家に虐殺された二人と闘いの中で亡くなった仲間たちを追悼して黙祷を捧げた。
 まずはじめに連帯アピールの紹介。破防法・組対法に反対する共同行動、ATTACジャパン、三里塚芝山連合空港反対同盟(北原派)などからアピールが来ていることが紹介され、代表して反天皇制運動連絡会議のアピールが代読された。
 続いて連帯発言。争議団連絡会議、フリーター全般労組、大阪北越冬闘争実行委、釜ヶ崎高齢者特別就労組合準備会、関西越冬闘争に連帯する学生・労働者実行委、名古屋・笹島日雇労組、笹島・野宿者の人権を守る会、笹日労芸能部、寿越冬闘争実行委、三多摩自由労組、渋谷のじれん、山谷労働者福祉会館と例年になく多くの仲間が発言した。

各地からの報告で
浮かび上がる現実

 大阪北越冬実は今年で十回目の越冬となったが、今年は派遣切りの影響もあって若い労働者の参加が多く、飯場などの住み込みで働く仲間も年々増えているが行政は対応を縮小してきている、と報告。
 笹日労の仲間は二十八日からオケラ公園で越年に入ったが、連合、全労連、全労協、名古屋市職労、全港湾と各労働団体、そして民主党、社民党、共産党と野党各党が支援に来るという今までにない越冬となったことを報告。愛知では一万人が首を切られると言われ、決算期である「この三月がひとつの焦点である」と、闘いへの決意を明らかにした。
 笹日労芸能部、略してささげいの「えぐれ笹島」さんはウクレレをもって登場し、「崖の上のポニョ」の替え歌で「ニッポン、ニッポン、ニッポン、がけーぷち」と歌い、笹日労委員長の大西さんがそれに合わせて踊りを踊り、参加者を爆笑させた。
 寿越冬実の仲間は毎日の食数が連日千食を超え、最終日には千七百十三食と今までで最高の記録となったことを報告し、ハローワークが相談に来た人に寿に行けと地図を渡していたと行政の無責任な対応を糾弾した。
 渋谷のじれんは、一昨年の暮れ以来、東急グループによる地下街からの追い出しとの闘い、宮下公園のナイキ公園化による排除との闘いの中での越年闘争を報告した。
 山谷労働者福祉会館の仲間は昨年一年間の生活保護の集団申請行動に成果と、十月の台東福祉事務所の方針変更、そして越年明けの集団申請再開を報告した。
 続いて日雇全協各支部の発言。笹日労は間違えて連帯発言の中で発言してしまったので、釜日労、寿日労、山谷争議団が発言。山谷争議団の仲間は「日比谷の派遣村が大きく報道されたが、行ってみて山谷や上野、釜ヶ崎の仲間と別に変わらない、三十代、四十代から六十代までいた。ホームレス、派遣、という分断と闘わなくてはならない」、そして二月末から三月に再度行われるとみられる派遣切りと闘う準備をしなければならないと発言した。
 全体でシュプレヒコールを上げた後、山谷地区内を一周するデモを行った。(板)


「金融危機」学習会―小倉利丸さん講演
グローバル資本主義の危機
「民衆の経済世界」創造へ


 【大阪】米国発の金融危機は全世界に拡大し、実体経済にまで波及してきている。十二月十五日に開かれた学習講演会では、「グローバル資本主義の危機と民衆の経済世界創造へ」と題して、小倉利丸さん(富山大学)が講演し、四十人が参加した。
 米国のサブプライムローンが破綻し、〇八年一月ザクセン州立銀行(ドイツ)の身売り、二月イギリス住宅金融大手ノーザンロックの国有化、、三月米国投資銀行五位のベアスターンズの破綻を経て、九月には最大の危機を迎えた。
 米国住宅金融公社ファニー・メイとフレディ・マックの二社(この2社は世界大恐慌の時に低所得者層に住宅を提供するために創立された)が破綻、リーマンブラザーズの破綻、保険大手AIGの破綻と続いた。 民間の株式や社債への不信から、もっとも信頼の高い米国債に投資資金が殺到したが、株式・国債とも下落の可能性が出てきている。米国財政は、今年度四千億ドルの赤字(昨年は1600億ドル)、連邦準備銀行による公的資金の注入(9000億ドル)、不良債権の買い取りが決まった。

実体経済へと波及
した危機の構造

 貿易に依存していた国(例えば韓国)の通貨が暴落するという事態も起きている。そして、信用不安から資金融通が停滞し、危機は実体経済にも波及した。 米国では、十月から雇用が七十万人以上も落ち込み、百年に一度の危機といわれた。十一月の失業率は六・七%。ローンが組めなくなり自動車・住宅の購入ができなくなっている。個人消費が落ち込み、企業収益が減益し、輸入に影響し、経済は縮小している。中でも自動車産業は販売台数が激減し、破綻の危機にある。また、住宅着工件数は戦後最低の水準で、住宅価格の下落に拍車をかけている。IT産業は、最大の顧客である金融機関の不況で低調。IT関係ベンチャー企業は、投資家から資金が得られなくなっている。このことが、さらなる消費の落ち込みを招いている。
 日本ではどうだろう。米国では組合は健在で、生き残り策を模索できようが、日本では自動車・電機などの製造業を中心にして〇九年三月までに、非正規労働者を中心に三万人の雇用削減する計画がある。非正規雇用労働者(派遣や期間社員)や正社員でも未組織の方から首切りが予想される。トヨタの危機はリーマンブラザーズの破綻よりさらに深刻だ。

第3世界の農業
が直面する現実

  第三世界の特に農業部門ではどうか。農業部門では、世界の経済危機に連動して価格の下落する部門と、危機にもかかわらず上昇する部門がある。工業用農産物(ゴムなど)や嗜好品(紅茶、コーヒーなど)の世界貿易は停滞し、第三世界から輸出される農産物価格は暴落している。スリランカでは紅茶価格が四〇%も低下した。また、輸出向け魚などの生鮮食料品の価格も下落している。世界経済危機は第三世界の輸出主導の産業構造を直撃し、輸出主導の新自由主義的な市場統合は破綻した。
 しかし、その一方で、食料農産物(小麦・トウモロコシなど)は高騰する可能性がある。それは、信用収縮で農家への貸し付けが縮小し、作付けが減少し収穫高が減少して農産物価格が高騰するというわけだ。ブラジルでは肥料購入融資を受けられなくて、トウモロコシの生産高が二〇%減少する可能性があるといわれている。このような中にあって、米国モンサント(アグリビジネスの多国籍企業)のトウモロコシの種子一袋の価格は、前年比で四五%も上昇した。日本でも家畜の飼料が六〇%も高騰し、酪農は打撃を受ける。米国ディーゼル油価格は、七月〜九月価格で、前年同期比で五一%上昇した。

社会システムを
リセットしよう

 なぜサブプライムローンはかくも過剰に拡大したのか。アメリカンドリームとしての「豊かさ」の象徴としての「住宅」と「車」。これを低所得者層に供給する手段としてのローン。それは低所得者を対象にした搾取の手段だ。しかし途中から債務不履行で低所得者層の多くは住宅を手放さざるを得なくなっていった。
 金融手法を駆使して利潤を追求する証券化という手法は現代の偽金づくり。国際基軸通貨ドルとデリバティブ市場に集まった過剰な資金が投機資金として市場を席巻し、リスクを商品化し投機的利益を獲得し、資金を引き揚げ他にリスクを転嫁する。これらの金の流れは明らかに社会的な資金融通のシステムと矛盾する。
 現在の金融危機を多くの人が分析しているが、誰もがふれていないことがある。それは低所得者層のことだ。住宅を手放した彼らはどうなるのか。車は必ずしも必要ではないが、衣食住は絶対に必要だ。経済活動に必要なものとそうでないものとを区別する必要がある。
 現在の危機は、ライフスタイルを見直し、制度をリセットするチャンスを与えているといえる。利潤やイデオロギーのための経済活動ではなく、基本的な人権としての衣食住の充足として経済、生存のための経済活動へ転換する努力が必要だ。資本の破綻は「経済」の破綻ではない。資本の破綻をおそれてはならない。不要な労働を拒否・廃棄し、生存のための行為の再構築を模索することが必要だ。(以上講演要旨)


会場からの質問
意見に答えて

このあと、質疑討論があった。いくつか紹介する。
 (金余りなのに食料や原油市場に投機資金が流れないのはなぜか)。
 投資しても安全だという可能性が出てくればそうなると思う、特に食料は必需品で不足しているのだから。
 (関連産業含めて400万人の雇用を抱える米国自動車ビッグ3の救済は、労働者の立場からみて必要か)。
 救済は必要だと思うが、救済の結果が労働組合つぶし・低賃金だとしたら、そのような企業の再生は正しいのだろうか。
 (サブプライムローンは、夢を投機の対象にしたということだ。米国では新しいニューディール政策・ケインズへの回帰の可能性がある。次はどうなるか)。
 新しいニューディールへの合意がつくられつつあるようだ。でも、一九三〇年代と今は違う。三〇年代に米国が危機から脱出できたのは、後に第二次大戦があったからだ。オバマ政権も米国的「豊かさ」を追求する。それを新自由主義的にやるか、福祉国家政策として実現するのかの違いだ。その実現にはもうひとつ財政問題がある。これがどうなるかは見えない。今の米国の経済力でそれが支えられるかという問題がある。
 (オバマはクリーンエネルギー政策、北欧モデルに注目しているようだが。それと銀行の国有化するなら民衆の具体的な要求が必要だ)。
 エネルギー政策を変えることは考えているだろう。でもそれは今の自動車産業の規模をそのままでは絶対に実現できない。オバマは産業構造を変えるところまではいかないだろう。ブッシュより手強い。北欧モデルについてだが、働き過ぎの日本の場合でいうと、通勤時間を含めて八時間、六十歳過ぎたら仕事から離れてもっと遊ぶことだ。銀行については、預けた金の使い道について預金者が関与する方法も可能だと思う。
 (経営者の責任がある。生活困窮者に生活資金と職業訓練をする制度が必要だ)。
 無期限の失業給付の国もある。日本はものすごくけちだ。それと、自治体も金融デリバティブで大損しているところがある。今日の夕刊に載っている。このような面もよく監視していくことが必要だ。(T・T)


パナソニック裁判:第1回公判
   傍聴、街頭宣伝参加御礼

原告 佐藤 昌子

「パナソニックの偽装派遣を告発し、 解雇撤回、直接雇用を求める佐藤昌子さんを支援する会」準備会ニュース第6号より

 1月9日の第一回公判、11日の街宣活動ご参加ありがとうございました。成人式会場前には、強風の寒い中、20名の方にご参加頂きました。晴れ着姿の若者たちの生きていく社会が、希望の持てる社会になることを願いながら、ビラを撒きました。
 TVで顔が出ていた事もあり、数名の方から『頑張ってください』と声をかけられました。勇気がいりましたが、顔も名前も出して良かったと思いました。

傍聴に50名もの方々が・・・

 第1回公判には、平日で雪の日にも関わらず、50名もの方に傍聴支援していただきました。マスコミも多数来ており関心の高さを感じました。傍聴席が20席だった為、抽選で傍聴できなかった方も大勢いらっしゃいました。傍聴席に座れないほどに、傍聴の方が来てくれることが、裁判には大きな圧力になるそうです。次回は、3月13日(金)です。是非また傍聴支援お願いいたします。
 パナソニック側は、代理人として3名の弁護士が出廷していました。
 原告の冒頭陳述の後に、裁判官から会社側の弁護士に対して『訴状も陳述書も答弁書も読みましたが、ホームエンジニアリングが採用しなかった理由についての主張はしないのですか』との質問がありましたが、会社側は『しません』と答えました。原告側が主張した不法行為を認めるということなのでしょうか?
 報告会と記者会見で鈴木弁護士は、『派遣法そのものを問う裁判である。会社側の答弁書は全くでたらめなものであり、これから事実関係を積み上げていく』
と述べていました。
 年越し派遣村の闘いは、『製造業派遣禁止の検討』を政府に語らせるまでに追い込みました。しかし、『業務偽装』という形で法の抜け道を与えている限り、根本的な解決にはなりません。事務機器(パソコン等)操作など『専門26業務』は、正社員代替の派遣社員として、一生不安定なままでの働き方を強いられます。今回の〈改正法案要領〉では、その内の18業務が日雇い派遣禁止の対象外とされています。このような政府案は何の問題解決にもなりませんし、人が人として生きられない働き方など、許されていいはずありません。私はこの裁判を通し、地元や全国の闘う仲間と共に、社会保障の充実と、派遣労動の廃絶に向けた活動を進めて行きたいと考えております。これからもご支援ください。共にがんばりましょう。
2・8 派遣切りを許さない!
パナソニック裁判支援 労働者市民のつどい
★2月8日(日)午後1時半から
 郡山市労働福祉会館3階大ホール
 講演 鎌田 慧さん(ルポライター)
 原告の訴え、弁護団報告
 各界からの支援アピール・フルート演奏
◆午後4時から支援する会結成総会
◎カンパのお願い〈1口1000円で何口でも〉
=振込口座名[パナソニック裁判を支援する会]
★郵便振替口座 02260=6=55335 
★郵便預金口座 18220 344781
支援ニュース 準備6号2009年1・15/FAX024-921-3431/e-mail
rentaiun@gmail.com


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