かけはし重要記事

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国鉄闘争勝利に全力を                かけはし2002.8.12号より

「現代のリストラ、人権と1047名の解雇を考える」

国鉄闘争共闘会議などがシンポジウム

 七月三十一日、東京中野ゼロホールで「現代のリストラ、人権と一〇四七名の解雇問題を考えるシンポジウム」が三百五十人の参加で開催された。主催したのは「国労闘争団の復職を求める闘いを支持する」署名者グループ呼びかけ人、賛同署名弁護士、国鉄闘争共闘会議。
 集会は、「納得のいく解決を!国鉄闘争女性応援団」の戸枝さんの司会で始まった。冒頭、主催者あいさつに立った国鉄闘争共闘会議議長の二瓶さんは、当日開催された幹事会について報告した。幹事会では「共闘会議参加団体は六十数団体、約十万人が結集している」こと、六月十一日の甘利の「ゼロかプラスアルファ」などの発言に見られるように四党合意が破綻していることを再確認、九月二十六日鉄建公団訴訟の第一回口頭弁論の開始を皮切りに、十月〜十一月に全国連鎖集会を開催し十二月ごろ東京で大集会を開催すること、政府・JRに解決を迫る社会的包囲網を築くために『人として生きる』上映会などの社会的・大衆的運動を築くことなどを方針化したことを明らかにした。
 都労連委員長を退任し顧問になった矢沢さんが連帯のあいさつを行い、評論家の佐高信さんからは連帯のメッセージが届けられた。
 第一部の締めくくりは、沖電気の不当解雇と二十三年間闘い続けている闘う田中哲朗さんが、ギターを演奏しながら「人らしく生きよう」とメッセージあふれる歌を披露した。
 第二部はパネルデスカッションだ。
 コーディネーターは代表作に『百万人の身世打鈴』などのある映画監督の前田憲二さん、パネラーはルポライターの鎌田慧さん、薬害エイズ訴訟を闘ってきた衆議院議員の川田悦子さん、美術評論家の針生一郎さん、鉄建公団訴訟弁護団の加藤晋介弁護士の四人。
 はじめに前田さんは「闘争団によって力を与えられる側として闘争団を孤立させてはならない」と発言した。
 鎌田慧さんは分割民営化時から反対の論陣を張ってきた経緯を語りながら「総評労働運動は組織と組織の力と力の対決という思考が強かったが、これからは個人の力をつけたうえでの運動が必要、闘争団の運動を守る闘いが私たちの運動も強めていく」と述べ「これからの労働運動はどう歴史展望をどう作っていくのか」と問いかけた。
 川田悦子さんは薬害エイズ訴訟の経過を、息子の龍平さんとの葛藤もふくめて「被害者が前に出ることが運動を広めていく」と静かに胸打つように語った。最後には力強く「勝てないからやらないではなく、尊厳を取り戻す闘いであり、自分らしく生きていきたいと強く思うことこそ大事だ」「あきらめない。闘いは一人から始まっても決して一人では終わらない」「勝利するとは闘いを終わらせることではなく一人でも闘い続けること」と、厳しい闘いを真正面から切り開いてきた感動的な言葉で締めくくった。
 針生一郎さんは終戦時は国家に仕える滅私奉公型の青年だったことの反省から「自分自身の公を立てる」という考えで国民会議の運動を始めたことを紹介、総評労働運動とともに歩んできて国労が一〇四七人の解雇問題を闘うことで再生できると考えていたが『人として生きる』のビデオを見て「なんという事態になっているのか」と思い知らされたこと、「労働組合は社外工、臨時工などを組織していかないと勝てない」と企業内組合からの脱皮を提言、最後に「人権と労働組合運動の再生が皆さんにかかっている」と激励した。
 加藤弁護士は「分割民営化との闘いは戦後労働運動が問われる原点」と述べ「譲れないことは譲れないと言えるのか」として利潤やもうけ第一の「会社あっての労働組合」という風潮を批判した。その上で、九八年採用差別東京地裁判決は「不当労働行為があったかなかったかは別としてJRに責任はないと言っている。不当労働行為があったことを否定することはできなかった。だとしたら不当労働行為の責任は国か鉄建公団が持つのが筋」と述べた。さらに、鉄建公団訴訟で第一回口頭弁論日が期日指定されて第一歩を踏み出したことを報告、「裁判所さえ訴訟救助(収入を査定して巨額の印紙代を猶予する救済措置)する措置を取るほどに収入が少ないのに生活援助金を打ち切るという国労本部は労働組合ではない」と言い切った。
 追加発言では鎌田さんが「個人の自己変革を伴い人間性回復と解放の闘い」と本来の労働運動を規定、川田さんは無党派のたった一人の議員の議会での困難な取り組みの経験を述べた。針生さんは有事立法の政府見解の中で良心的兵役拒否さえ認めないという内容があることを、西ドイツと比較しながら強く批判した。
 加藤さんは川田さんの言葉を借りて「犯した誤りはきちんと謝罪させる。まやかしの解決ではだめだ。解決した後、『人を信じられる』と言えるような解決をしたい」と発言した。前田さんは最後に、国鉄闘争とは「人間の尊厳とは、人間らしく生きるとは、国家権力に屈してはいけない、人間らしい生き方とはどういうことか」が問われている闘いだ。と締めくくった。
 集会の最後に、闘う闘争団九州代表の原田亘さんが、闘いの三つの柱として、@国内国際の世論を作るA鉄建公団訴訟で鉄建公団にわれわれを認めさせるBILOの取り組み賛同組合を現在五百六十組合から一千に拡大するという目標を訴えた。    (蒲田宏)


鉄建公団訴訟

9月26日に第1回口頭弁論

政府・JRに屈服した国労本部の弾圧に抗して闘おう


 五月二十七日の国労臨時大会は、「四党合意」の下でJRに法的責任がないことを改めて認め、裁判の取り下げと、鉄建公団訴訟原告と最高裁第三者補助参加申し立て闘争団員を査問委員会にかけることを、代議員約三分の二の多数で強行採決した。
 直後に甘利自民党副幹事長は記者会見で「確信犯を絞り込んで組織から外れてもらう」と述べ、最後まで言うことを聞かない人は、と問われて「除名しなければだめだということ」「統制処分が八月定期大会で、それまでにオルグ(上記訴訟の取り下げのこと)をやってください」と労働組合への支配介入を隠そうともしない暴言を吐いた。
 国労本部は甘利の暴言に抗議するでもなく、甘利の言うままに六月二十二日と二十四日に北海道、六月二十九日と三十日に九州と、取り下げの「説得」と称する除名の脅しの「オルグ」を行った。アリバイ的で連絡も設定もいいかげんなこの「オルグ」は直ちに撃退された。
 それでも本部は「説得オルグ」は行ったとばかりに七月十日、二十八回中執会議で第三者参加申立て人闘争団員と鉄建公団訴訟原告を「大会決定違反であり、解決を妨害する行為」だとして、不当にも指示一〇八号で査問員会に送致した。
 しかし「国鉄労働組合に団結し解決を図ろうとする多くの組合員の思いを踏みにじる行為(指示一〇八号)」を強行しているのが、本部自身の四党合意承認と統制処分攻撃であることは明らかである。ましてや国労を脱退して国労解体をねらいJR東日本ユニオンを結成した前本部中執や中枢の処分は放置されたままであることは、闘う闘争団に対する除名処分の性格を示していると言える。
 同十一日、本部指令の中央行動の取り組みの中で、本部と四党合意賛成派闘争団家族は甘利に要請行動を行った。本部の淡い期待とは裏腹に甘利は闘争団家族を前にして「ゼロでいいのかプラスアルファかどちらを選択するかです」「本部には幻想を言うのは止めてくれといっている。いまも数千万とか全員の雇用確保とか言っているがそんなことにはならない」「人道的解決とはJRに強制ではなく要請すると言うこと。完全民営化されれば政府の手を離れてしまう」「闘争団員の三分の一が反対では合意とはいえない」など冷たく言い放った。参加者が「切れて抗議しようかと思った」という内容であり許しがたい発言である。
 また過去の本部の解決水準についてのあれこれがウソとデマであることがあからさまにされ、闘争団家族はショックを受けたという。にもかかわらず参加した九州本部書記長報告によれば「リップサービスがない分だけ真剣であり、一日も早く解決しようということ、本部にもっとしっかりやれということ」となるのだ。
 さかのぼって七月四日に開催された全国代表者会議では、例年八月開催の定期全国大会が議題に上った。しかし甘利が定期全国大会後まで解決作業はやらないと言明しているにもかかわらず「解決水準を議論し批准する大会にしたい」と条件整備を夢想する仕末。結果的に「方針案なしでは代議員選挙はできない」ということになって、八月開催は宙に飛んだ。
 一方、闘争団の鉄建公団訴訟では、賃金と慰謝料請求計百十億円に対し、訴訟費用支払い印紙代が多額(約三千万円)になるため、訴訟救助を求めてきたが裁判所の判断で認められた。その文言の中で「申し立て人が本件訴訟において勝訴の見込みがないとはいえないことが一応認められる」とその理由が述べられている。「門前払い」「訴状を見たがお話にならない」などの内部からの誹謗、中傷をはね返し、ついに鉄建公団訴訟の「門は開かれた」のだ。第一回口頭弁論は九月二十六日東京地裁で始められる。
 また民主主義と人権を取り戻す会などによる「生活援助金凍結禁止の仮処分」申し立ては、三回の審尋を経て申立て人を二百十九人から約五十人を増やしている。この取り組みも裁判所を突き動かしていることは審尋の経過から明らかである。
 しかし共闘会議ニュースの夏季緊急カンパ要請にあるように五月末からの生活援助金停止は一人月二万五千円、月計七百五十万円、半年で四百五十万円にも達し、経済的打撃を闘争団家族に与えている。物資販売、緊急カンパの取り組みにも増して、この仮処分の闘いを勝利させることが真剣に問われている。次期定期全国大会では闘う闘争団への統制処分を否決するためにも、本部側が統制処分に必要な三分の二の代議員を獲得することを阻止するために選挙戦を取り組むことが求められている。
 「門は開かれた」。国労本部の思考停止状況を乗り越え、鉄建公団訴訟や、『人として生きる』上演運動など、JR・政府を包囲する取り組みに全力を上げよう。8月4日(蒲田 宏)

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