「ジョージ・ワシントン」は横須賀に来るな
原潜の放射能漏れ放置に抗議する |
【神奈川】五月二十二日の原子力空母「ジョージ・ワシントン」火災事故に続き、原子力潜水艦「ヒューストン」の放射能冷却水漏れ、「ジョージ・ワシントン」乗組員の殺人容疑など、本来であれば原子力空母横須賀配備を撤回に追い込んで当然といえる事態が続いている。
重大情報を隠す
米軍と日本政府
原潜「ヒューストン」における放射性物質入りの冷却水の漏れが発覚したのは七月だが、日本政府への通報は八月一日だった。さらに日本政府から佐世保など地元への通報がおこなわれる前にアメリカのテレビで事故が報道される。
八月七日、冷却水の漏れが二年間にわたっており、その間に佐世保だけでなく、横須賀、沖縄にも寄港していたことが明らかにされ、二十九日に米大使館から「最終報告」が発表された。何段階にもわたる報道のおかげで、洋上原子炉の危険性は大したことではないように伝えられている。このことは横須賀で原子力空母の事故が起こったとしても、二重三重の意味で通報に遅れと歪曲がもたらされることを示している。
米軍は、放射能は自然に存在する程度であり、水に触れた兵士の被爆の程度は「軽微」だと主張しているが、原子力空母の横須賀母港問題を考える会のコメントにもあるように米軍が軍艦の原子炉からの放射能漏れを認めたことは重大である。それまで米軍は軍艦の原子炉からの放射能漏れという事態はありえない、なかったと繰り返してきたのである。発生地点の核分裂の量を理論的に示すだけの放射能(ベクレル)だけの公表に意味は少ない。被爆した乗組員が浴びた放射線量(シーベルト)を具体的に公表しなければならない。
琉球新報(8月27日付)は、一九七一年に日米両政府の間で原子力艦の五十メートル以内で空中放射線量の測定をしない、という秘密合意が結ばれたと紹介している。一九六九年、原子力潜水艦サーゴの寄港時に五メートル以内での測定値が急増したというのである。これから協議に入ろうという「ジョージ・ワシントン」周辺の空中測定距離の確定も文部科学省にだけ任せていては何の監視にもならない。二年間にわたって漏れていながら察知されない点検体制がどれほどのものなのか情報公開を求めるとともに、乗組員の被曝が隠蔽されていないのか追及が必要である。
政府の危機管理能力の欠如を問題にしても始まらない。原子力空母は民衆の安全を配慮しない。日米政府の安全のみを考える危機管理の象徴が原子力空母である。また火災事故、乗組員が起こした事件にみられる規律の乱れについても、喫煙、飲酒が引き金だが、横須賀母港化という一大配置転換を前に相当の過密労働、艦船の構造的な欠陥、老朽化が、この時期にこそ乗組員を追い詰めているという仮定も成り立つだろう。
母港化阻止へ
9月連続行動
同じ神奈川県の座間市では引退間近の星野勝司市長が、長年掲げた米軍再編反対の方針を引っ込めた。七月二十八日「基地強化に反対する連絡協議会」総会で市長が提案した同会の解散が決まり、再編恒久化反対の横断幕も撤去される。防衛省との確認書締結に基づき、八月二十五日に常設協議会が発足した。
防衛省による「再編交付金法」がいかに自治体を苦しめてきたかの効果を見せつけられるとともに、一方的に解体されない民衆相互の連携こそが、横須賀の原子力空母や座間の米陸軍第一軍団司令部を追い出すことにつながるのだと確信させる出来事だ。
原子力艦船の自由な寄港を許さない。陸軍・陸上自衛隊の自由な都市型実戦訓練を許さない。そのためにも「ジョージワシントン」横須賀入港が予想される九月下旬までの間、危険な空母を追い出すために行動しよう。九月十九日には横浜市・大通り公園で「米軍再編、座間米陸軍第一軍団移駐、原子力空母横須賀母港化阻止集会」が平和運動センター、厚木爆音期成同盟の主催で取り組まれる。その他にも全国的に入港阻止へ向けて神奈川で出来ることをしていこう。(海田)
原子力空母横須賀母港化阻止行動日程
9月19日(金)/原子力空母母港化阻止!米軍の前線基地化を許すな横須賀集会/大通り公園・石の広場
(JR関内駅下車)/平和運動センター、県央共闘など
9月20日(土)〜24日(水)/原子力空母の横須賀母港化に反対する座り込み行動/横須賀ヴェルニー公園(京浜急行汐入駅、JR横須賀駅下車)
9月21日(日)原子力空母の今後を考える市民集会/午後4時半/かながわ県民センター402号室(横浜駅西口下車)
9月25日(木)早朝/入港阻止行動/結集・うみかぜ公園(京浜急行横須賀中央駅下車)
9月25日(木)原子力空母の横須賀入港に抗議する全国集会/午後6時半/ヴェルニー公園(京浜急行汐入駅、JR横須賀駅下車)
辺野古実が防衛省行動
沖縄県議会決議を実現しよう
辺野古・高江の基地建設止めろ
九月一日、辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)は、毎月第一月曜日に行われている恒例の防衛省抗議・申し入れ行動を行った。この日の行動には、沖縄平和市民連絡会の当山栄さんが携帯電話を通じて、環境アセス法を無視した連日の「調査」活動に対する闘いがきわめて厳しい状況にあることを伝え、その一方で新しい仲間も参加しつつある、と報告した。この日は、日韓民衆連帯全国ネット、日本山妙法寺、WORLD PEACE NOW、反安保実なども発言した。
六月県議選での与野党逆転を受けた七月十八日の沖縄県議会では新基地建設反対が決議された。同決議は、基地建設が環境に与える打撃についても詳しく指摘し、「名護市辺野古海域は……国の天然記念物であり国際保護獣のジュゴンを初めとする希少生物をはぐくむ貴重な海域であり、新たなサンゴ群落が見つかるという世界にも類を見ない美しい海域であることから、新たな基地の固定化と、新基地建設工事に伴う環境汚染や大規模な埋め立てによる環境破壊につながる辺野古新基地建設には断固反対し、世界に誇れる自然環境を後世に残し引き継ぐことこそ我々沖縄県民の責務である」と述べている。
しかし政府と仲井真・沖縄県知事はそれを無視し、沖合埋め立てをめぐる取り引きを進めながら、二〇一四年までの基地完成に向けた態勢を整えようとしているのだ。東村高江のヘリパッド建設も、住民の意向を踏みにじって強行されている。そして防衛省は来年度予算の概算請求にグアムへの海兵隊移駐に伴う基地建設工事費用を盛り込んでいる。
こうした動きに抗して、辺野古実は九月二十七日に名護選出の沖縄県議会副議長・玉城義和さん(無所属)と、沖縄平和市民連絡会事務局長の当山栄さんを迎えて「辺野古の新基地建設NO 沖縄県議会の決議実現へ」集会(午後6時半、文京区民センター)を開催する。集会への参加を、そして一人でも多くが辺野古基地建設反対闘争の現場に駆けつけよう。 (K)
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