| 反資本主義左翼の欧州会議―希望に満ちた会議 かけはし2008.7.7号 |
社会自由主義勢力との連合
を拒否し新たな政治的極を |
16カ国から約
30組織が参加
「一九六八年五月――二〇〇八年五月」をテーマに、LCR(革命的共産主義者同盟、第四インターナショナル・フランス支部)が呼びかけた五月三十一日と六月一日のパリ会議は、欧州の反資本主義左翼を結集するものとなった。
彼らは南北ヨーロッパからやってきた。十六カ国の約三十組織を代表して百人近くが参加した。数千人の活動家とシンパサイザーを代表する欧州の革命的左翼の主要組織が参加した。米国のISO(国際社会主義組織)のオブザーバーも参加した。
ラディカル左派
に有利な空間
ラディカルで、反資本主義的、革命的な左翼の国際会議は、疑いなく大きな成功だった。六八年五月以来初めて、ほとんどすべての反資本主義左翼がサンドニ(パリの北にあるセーヌ・サンドニ区)に結集した。この最初の会議が開かれたのは、注目すべきことだった。二〇〇九年に第二回会議の継続・開催を決めた事実は、欧州ラディカル左翼にとって何か新しいことが起こっているのを示している。
この成功は、第一に新しい反資本主義政党を建設するというLCRのイニシアティブへの支持と好奇心の双方に結び付いている。しかしそれとは何か別のものがあった。歴史的時代の変化は、何年かにわたって労働者運動と組織の問題を未解決にしていた。そのプロセスは、おそらく多くの国で成熟に近づいている。資本主義的グローバリゼーションの枠組みの中での、現在の資本主義の金融・銀行・食糧危機、社会的・民主主義的諸権利に対する攻撃の激化、そして伝統的左翼の社会自由主義的進化の結び付きは、ラディカル左派に有利な空間を切り開いている。
こうした諸問題は、LCR指導部メンバーであるフランソワ・サバドが口火を切った最初の討論で取り扱われた。彼は、資本主義的攻勢の性格、社会民主党と共産党の変化、階級闘争の力学についての一連の集約点を指し示した。この討論は、新自由主義的資本主義に直面した主要な反資本主義的方法、社会民主主義からの明確な独立についての合意点についても確認した。
出席したすべての組織は、社会民主主義あるいは中道左派の社会自由主義勢力との議会的連合、ないし政府内での連合の政治への拒否を再確認した。新しい労働運動と反資本主義的オルタナティブを再建するためのこうした主要な参照点は、社会主義的プロジェクトを再建するために不可欠なすべての討論、すなわち欧州での異なった経験、欧州の反資本主義的綱領の定式化、戦争、エコロジー的危機へのエコ社会主義的回答、そしてもちろん二十一世紀の社会主義の内容と形式といった諸問題についてわれわれが行わなければならない討論をからっぽにさせていいというものではない。
したがってわれわれは活動し討論しなければならない。二〇〇九年の次回会議は、戦争、NATO、欧州の軍事政策に反対する討論に焦点を当てるものになるだろう。
欧州における共
同行動を確認
この会議には、その他にも積極的なことがあった。それは討論の問題ではなく行動の問題でもある。中心的な討論の後に三つの討論があった。第一のものは、LCR指導部メンバーのイヴァン・ルメートルが口火を切った戦争についての討論である。そこでは支配階級の好戦的政策やNATOの役割を考察した上で、会議参加者は来年春のNATO六十周年にあたってストラスブールとキールで大規模な国際的デモの組織化を決定した。
こうしたタイプの会議では初めてのこととして、地球温暖化の問題についても見据えることとなった。それはローラン・メンギニが提起した。この第二の討論は、すべての反資本主義組織がエコロジー的側面を発展させていることを示した。
エマニュエル・シーゲルマンが提起したレイシズムと外国人嫌悪(ゼノフォビア)に対する闘争の重要性に関する第三の討論があった。外国人に反対する現実のキャンペーンを行っているイタリアの北部同盟の例に続いて、移民に対する攻撃は反動的政府の社会的・民主主義的諸権利への攻撃の中心的要素である。反資本主義勢力は、この闘いを欧州における活動の中心軸に据えなければならない。
2009年に
第2回会議予定
LCRを代表したガリア・トレペレの手続きに関する簡潔なまとめの後に、すべての参加者はスウェーデンのマルメで開催される次回の欧州社会フォーラムに共同の働きかけを行い、そしてとりわけ二〇〇九年の次回欧州議会選挙にあたっての共同活動を考慮することを決定した。極右、そして社会党や共産党がすべて全欧州的構造を持っている時、われわれに突きつけられているのは、全欧州的な反資本主義勢力へ人びとを吸引する極の建設を開始することである。それぞれの組織が異なった歴史を持ち、それぞれの国で特有の力関係が存在するため、これは最も困難な問題の一つである。一部の組織はすでに積極的な反応を示している。他の組織はこの問題についての討論を行っており、一部の組織は欧州的キャンペーンには参加していないが、共同のイニシアティブについては開かれた立場をとっている。
すなわち、新しい反資本主義政党は、欧州において事態を動かしているのだ!
b同会議に出席した組織
オーストリア:SOAL(社会主義オルタナティブ)
ベルギー:LCR―SAP(革命的共産主義者同盟―社会主義労働者党)
イギリス:リスペクト、ソーシャリスト・レジスタンス、社会主義党、社会主義労働者党
デンマーク:赤と緑の同盟
フランス:LCR(革命的共産主義者同盟)
ドイツ:反資本主義左翼、BASG、関与主義的左翼、ISL(国際社会主義左翼)、マルクス21、RSB(革命的社会主義者同盟)
ギリシア:オルタナティブ・エコロジスト、AKOA、ARAN、ARAS、DEA、KOE、Kokkino、NAR(新左翼潮流)、OKDE―スパルタコス、SEK、Syriza、Synaspismos
イタリア:批判的左翼、
オランダ:SAP(社会主義オルタナティブ政治)
ノルウェー:社会主義統一
ポーランド:ポーランド労働党
ポルトガル:左翼ブロック
スペイン:エスパシオ・アルターナティヴォ
スウェーデン:社会主義党
スイス:左翼―反資本主義、社会主義のための運動、ソリダリテ
トルコ:ODP(自由連帯党)
米国:国際社会主義組織
(「インターナショナルビューポイント」08年6月号)
天安門虐殺19年
被災者支援と復興を監視し
労働者民主主義をかちとろう
先駆社(香港)
四川省大地震による犠牲者は七万人に達し、負傷者は三十七万人にのぼった。多くの人びとが帰る家を失った。われわれはすべての犠牲者と被害を受けた同胞に対して心よりお見舞いを申し上げる。
手抜き工事さえなければ、これほどまでに多数の人々が犠牲になることはなかったということを誰もが知っている。一九八九年六月四日の犠牲者が中国共産党の直接の虐殺によるものだとすれば、今回の地震による死傷者は中国共産党の腐敗した官僚による間接的な殺傷事件である。六月四日のツケとともに、この借りは早晩決着をつけなければならないだろう。そして一部の人びとはすでに立ち上がり始めている。
今回の地震について言えば、救助段階は終了し、被災者の支援と復興に活動の重点は移っている。だが誰もが知っているが、腐敗した官僚はこのチャンスを狙って富を溜め込もうとしている。過去の経験からみても、被災地への義援金のうち、一体どれだけが被災者の手に渡るのか、楽観視することは全くできない。中国共産党による一党独裁が続く限り、腐敗した官僚が震災復興支援の過程で富をたくわえることを防止することはできない。
地震はビジネ
スチャンス?
一九八九年の六月四日天安門事件と二〇〇八年五月十二日四川省大地震には、もうひとつ関係することがある。六月四日の天安門事件が発生した理由は、結局のところ、官僚資本主義を復活させ、自らが政権を独占するだけでなく、経済資源をも着服しようとしたために、一党独裁の強化の必要性から虐殺という手段の行使をためらわなかったことにある。今日、すべての大企業の大株主と上層管理者はほぼすべて高官の子弟である。このような状況は天安門での虐殺と民主化運動への弾圧によってもたらされた面が大いにある。
そしてこれらの新生官僚資本は、今回の復興支援の過程で巨大な富を蓄積することは間違いないだろう。地震発生の翌日の株式市場では、建設、コンクリート、建材などの関連株がすべて暴騰した。また国務院が七百億元の復興基金を立ち上げたことで、官僚たちは追い風に乗るかのように「復興活動を過去の政府丸抱えから市場メカニズムに結合させよう」と述べている。地震はビジネスチャンスだ、もっと儲けさせろ!と騒ぎ立てているのである。
腐敗官僚の資材
の着服を許すな
腐敗官僚の考えは相変わらず同じである。しかし人民の考えは変わった。多数の民衆が義援金を出しただけでなく、何万人ものボランティアが全国から被災地を訪れた。人民はたいしたものである!出稼ぎ労働者、農民、教員、普通の人々が、いかに自己犠牲を払い、いかに危険を顧みず倒壊した家屋の下にいる死傷者の救済を行っているかというニュースをメディアは報じている。今回の互助精神の発揚は、すくなくとも一時的、部分的にではあるが、二十年続いてきた資本主義復活がつくりだした自分勝手で無情な社会的気風を押しとどめた。労働者人民によるこのような下からの自主救済精神は極めて尊いものである。
(倒壊した学校の)手抜き工事に対しては、犠牲となった子どもたちの保護者たちが、腐敗官僚に対する抗議行動をはじめている。復興支援を利用した汚職官僚の富の蓄積に対しても、多くの人びとが民衆による監視を訴えている。これはまさに民主的精神の復興であり、一九八九年の民主化運動が弾圧された後に再び示された萌芽でもある。当時の民主化運動も同じように官僚ブローカー打倒のスローガンから始まったことを忘れるべきではないだろう。
われわれは被災者が政府に対して正義をかちとることを支持し、民衆による復興支援の民主的監督を支持すると同時に、さらに根本的な闘争目標をも強調するだろう。労働者民衆は一党独裁を廃止し、徹底した民主化を実現し、腐敗官僚によって着服された経済資源を自らの管理のもとに取り戻さなければならない。このようにしてのみ、腐敗官僚を根本的に一掃し、労働者民衆は解放され立ち上がることができるだろう。
2008年6月4日
コラム
モーニングセミナー
仕事の関係から断りきれず、とある経営者セミナーに出席した。それも早朝六時から開催されるモーニングセミナーにである。当日ドタキャンすればいいだろうぐらいの気持ちで安請け合いをしたのだが、その朝が近づくにつれて相手の真剣なオルグぶりが思い出され、「行かなきゃなるまい」と重い腰をあげたのだ。
自宅から会場のホテルまでは歩いて十分ほどの距離。それでも遅刻はできないと五時に起床し、ゴソゴソやっていたら連れ合いも起きだした。そして、今日は何があるのかと怪訝な顔でボクを見る。これこれしかじかと話すと、呆れた声で「仕事になるはずないでしょう」の一撃。そして、「そのまま会社に行きな。私は寝るから」とカバンをもたされ家を出た。
ホテルにつくと受付嬢がにこやかに出迎えてくれた。そして、いざセミナー会場の扉の前に立つと中から何やら音読する声がする。嫌な予感はあたった。それも教典らしきものを二宮金次郎のごとく真っ直ぐ前に掲げ、リーダーとおぼしき男性が声たかだかに読み上げている。そして一節が終わると出席者が次々に「ハイ」「ハイ」と声を上げ、我先にと続きを読む。その数およそ三十名。まさに一心不乱の様相だった。
何でもこの団体、朝方の生活習慣を体得し、経営者が自らの生き方、会社のあり方を倫理によって見いだすことを目的としているらしい。また、職場での朝礼を励行し、テキストを社員がそれぞれ輪読し、社会人としてのマナーや考え方を学ぶことに力を入れていることも知った。
セミナーは、講話と自己紹介を経て七時十五分に終了した。朝食会に誘われたが、ボクはこれ以上余計なことにかかわりたくないとそそくそと退散。そして事務所のドアを開け、早速この団体について調べるためにインターネットを起動させた。その結果分かったのは、文部科学省所管の社会教育団体で、新宗教の系譜を持ち、右派・保守系団体の連合体である「日本会議」に名を連ねる修養団体であること。また、「倫理経営」が日本を救うとして、日本の伝統的な精神性に根ざした生活法則を説いていることだ。
朝礼の善し悪しは言及しない。朝方の生活習慣も個人の考えだ。しかし、経営者が自らを律する意味での倫理を、これは素晴らしいと社員に押しつけるのはいただけない。その倫理に共鳴した経営者自身が、率先して社会で実践すればいいことではなかろうか。
先だって橋下大阪府知事が、職員を研修目的に自衛隊に体験入隊させることを検討しているとの新聞記事を読んだ。その理由は、視察に行った折、自衛官のキビキビしたあいさつと一糸乱れぬ行動に感銘し、職員に学ばせたいということらしいがまったくの笑止千万。
時の支配層たちは、どうやら社員や職員たちを労働時間以外のメンタルな部分まで美辞麗句の下で統制したいらしい。これでは「うつ病」で命を落とす人の数が毎年増え続けるのも頷ける。
夕食時、連れ合いに朝の出来事を話すと、「恐ろしい」の一言だった。(雨)
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