| 軍隊は民衆の安全を保障しない かけはし2008.4.14号 |
基地をけとばせ! ストップ米軍再編
沖縄・岩国・神奈川の闘いを結び
すべての軍事基地を撤去させよう |
三度にわたり
「鎖」行動を実現
四月六日、海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会、沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会、辺野古への基地建設を許さない実行委員会の呼びかけで「4・26防衛省『人間の鎖』 基地をけとばせ!ストップ!米軍再編」が行われた。防衛省周囲には、2・10沖縄・米兵による女子中学生暴行事件などの性暴力と人権侵害を糾弾し、沖縄米軍新基地建設阻止、米軍再編反対を掲げて五百五十人が参加した。三回にわたる「人間の鎖」は力強く実現!そして怒りのウェーブを描きながら福田政権・防衛省に向けて抗議した。
この日の行動には、三団体の呼びかけに応えて横田行動実行委員会、原子力空母の母港化に反対し、基地のない神奈川をめざす県央共闘会議、バスストップから基地ストップの会、キャンプ座間への米陸軍第一軍団の移駐を歓迎しない会、厚木基地を考える会、相模補給廠監視団、非核市民宣言運動・ヨコスカ、原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会、脱軍備ネットワーク・キャッチピース、すべての基地に「NO!」を・ファイト神奈川、住民投票の成果を活かす岩国市民の会、ピースリンク広島・呉・岩国などの市民団体、首都圏の仲間たちが駆けつけた。全国反基地運動の力強いスクラムが実現した。
人権が侵害され
ない環境づくり
行動は、辺野古実から防衛省『人間の鎖』 行動の開催あいさつから始まり、反基地を闘う仲間たちから次々とアピールが行われた。
続いて安次富浩さん(ヘリ基地反対協議会)は、「沖縄に米軍基地を集中化し、イラク・アフガン侵略戦争に駆り出されている。だからこそ普天間基地即時無条件閉鎖の声を無視し、辺野古に新基地を建設しようとする政府の横暴に闘い続けてきた。汚職にまみれた防衛省を国民一人一人の力で解体していこう。医療・教育・福祉に予算を多く使っていくべきだ。これが民主主義社会だ。『人間の鎖』は、防衛省を解体していく国民の声を広げていく第一歩としてある」と訴えた。さらに、辺野古現地では環境アセス調査が強行されていることに対して阻止行動が闘われていることを報告した。
高里鈴代さん(沖縄平和市民連絡会)は、「二月十日に中学生が米軍海兵隊に性暴力にあいました。米大使、高官たちは謝罪していたが、事件の数日後、フィリピンの女性が陸軍兵士から強かんされた。二十三日の事件糾弾の県民大会後でも、キャンプハンセンでは大きな山火事が起こった。このような事態が次々と発生しているにもかかわらず自衛隊と一体となった米軍再編を押し進めようとしている。『人間の鎖』は、しっかりと待ったをかけ、人権が侵害されない環境を作っていく意志表明だ」と発言した。
続いて岩国米空母艦載機移転反対の取り組みを行っている田村順玄さん(住民投票の成果を活かす岩国市民の会)、横須賀原子力空母母港化に反対する署名運動などの報告を木元茂夫さん(すべての基地に「NO!」を・ファイト神奈川)、キャンプ座間米陸軍第1軍団指令部の移駐と基地強化に抗議する原順子さん(「バスストップから基地ストップ」の会)からアピール。
沖縄からの要望
を防衛省に提出
最後に山内徳信参議院議員は、「軍隊は国民を守ることはできない。自衛隊は、天災救援やレスキュー隊に変わるべきだ。防衛省の汚職、イージス艦による漁船衝突事件など国民に敵対することばかりやっている。『人間の鎖』は、国民の平和の願いだ」と強調した。
行動の集約として防衛省に対してヘリ基地建設反対協議会が「環境アセス調査の中止と方法書の再提出を求める要請書」、沖縄平和市民連絡会が「1、沖縄にある全ての軍事基地を撤去すること 2、世界一危険な普天間基地を即時閉鎖すること 3、基地の加重負担に加え辺野古への基地の建設・強化、日米共同使用を直ちに止めること 4、中城海上保安署の格上げ等沖縄住民運動への弾圧体制を直ちに止めること 5、住民意見を聴取していないアセス法違反の調査を止めること」を掲げた要請書を渡した。
最後に参加者全体で「基地強化を許さない!米軍再編反対!」などのシュプレヒコールを防衛省に向けて繰り返し、「人間の鎖」行動の成功を全体で確認した。 (Y)
基地強化を許さない交流集会
「戦争国家」づくりに抵抗し
反基地運動の新しい連携へ
米軍の顔色を
うかがう政府
四月六日の防衛省「人間の鎖」行動の後、「基地強化を許さない交流集会」が、午後六時から文京区民センターで開催された。司会をつとめた田守順子さん(辺野古実)が今回の行動にいたる経過を説明した後、当日の行動に沖縄から駆けつけた安次富浩さん(ヘリ基地反対協議会・代表委員)と高里鈴代さん(平和市民連絡会、基地・軍隊を許さない行動する女たちの会)が報告した。
安次富さんは、辺野古への新基地建設に反対する闘いの中で環境影響評価審査会への傍聴行動を積み重ねたことを通じて、沖縄防衛局への方法書には装弾場、洗機場、埠頭の建設などが除かれていたことを明らかにし、さらに米カリフォルニア州北部連邦裁判所への「ジュゴン訴訟」で原告勝訴の判決(1月24日)を引き出したこと、そして環境アセスメント調査の終了が来年三月まで一年間延期されたことを運動側の大きな成果として強調した。そして二〇一〇年に予定されている環境影響評価書の作成、公告・縦覧までのこの二年間をどう闘うかが決定的であることを強調した。
さらに安次富さんは「かつて米軍の占領下では、民衆の運動は米軍との直接的対峙という形をとったが、復帰後前面に出てくるのは日本政府だ、政府はつねに米国の顔色を伺い、国民を守ろうとはしない。この政府を倒す必要がある。横須賀、座間、岩国、そして沖縄の闘いを結びつけて現状を変革しよう。米国の前副大統領のゴアは環境問題でノーベル平和賞を受賞したが、ゴアを沖縄に呼んで辺野古や高江で米政府の行為により何が起きているのかを見てもらおうではないか」と訴えた。
高里さんは、「二〇一四年までに行われる米軍再編とは、米軍と日本の自衛隊が一体となった相互再編であり、自衛隊が米軍基地に出かけて実戦訓練を行う事態が進んでいる。『沖縄住民の悲願に応える』という名目で、巨大な新基地を辺野古に建設し、グアムへの海兵隊移転の費用を日本に負担させ、さらに自衛隊と米軍が相互乗り入れしようとしている」と「米軍再編」の実態を批判した。そして二月十日に起こった米海兵隊員による少女への性暴力事件に対して米政府は「被害者への謝罪の手紙」を持参しながら、実効性の伴わない「綱紀粛正」を繰り返すのみであることを糾弾した。
「謝罪を示す方法は、具体的に在沖米軍の兵力を削減し、さらには撤退させることだ。確実に米軍、とりわけ海兵隊を沖縄から撤退させていくための闘いを」と高里さんは強調した。
岩国でも新たな
住民訴訟を開始
次に「住民投票の成果を活かす岩国市民の会」から岩国市議の田村順玄さんが報告した。田村さんは、二〇〇六年三月の住民投票を契機に辺野古や座間などとの交流が始まったことを紹介し、二月の岩国市長選で自民党が推す福田が新市長になってから僅か一週間後には、新市庁舎補助金三十五億円が政府から市に交付されたことを紹介した。
「岩国市長選での福田陣営のキャンペーンは実に低レベルのものであり、井原候補に対するネガティブキャンペーンを繰り返す一方で、自らのマニフェストでは交付金を使って保育料を無料化するなどと宣伝した。井原前市長はしかし決して敗北感にとらわれてはいない。井原さんは新しい政治組織を立ち上げ、塾を開設した。来年にも福田市長リコール運動を準備することも考えている」。
このように述べた田村さんは、「二〇〇九年三月に完成予定の岩国基地滑走路の沖合移転は、騒音軽減などの理由を掲げていたが、実際には米空母艦載機の厚木からの移転に対応したものだ。この米軍再編のための沖合移転に対して、二月七日に岩国基地沖合移設事業「『埋立承認処分取消請求訴訟』を山口地裁に提起し、さらに今後騒音被害訴訟をも準備する」と述べた。
原子力空母横須賀
母港化を止めよう
沖縄、岩国からの報告を受けて、首都圏の米軍基地に対する闘いを取り組んでいる仲間の報告に移った。神奈川からは三人が発言した。
「原子力空母の母港化に反対し、基地のない神奈川をめざす県央共闘会議」事務局長の桧鼻達実さんは厚木での新たな騒音訴訟の提訴とともに、井原前岩国市長を招いた集会を開催したことを報告し「岩国と厚木を結び基地のたらいまわしを許さない。沖縄・辺野古の基地建設に反対し、横須賀への原子力空母母港化を止めよう」と訴えた。
「バスストップから基地ストップ」の会の牛島洋子さんは、辺野古現地の闘いに参加する中から地元の座間でも市民の運動を始めたと語り、「昨年十二月に座間で米軍第1軍団司令部発足式典が行われたが、周辺の自治体首長は誰も参加しなかった。座間では完全武装の米兵が基地の中から住民に銃口を向けるという事態も起こっている」と報告した。
「すべての基地に『No!』を・ファイト神奈川」の木元茂夫さんは、原子力空母母港化の是非を問う住民投票運動と、原子力空母受け入れのための浚渫工事差し止め訴訟と、横須賀上空での飛行差し止め訴訟について紹介するとともに、五月と七月に予定されている横須賀での母港化阻止大集会への参加を呼びかけた。
米軍横田基地反対運動からは4・26横田行動実行委員会の井上森さんが発言し、四月二十六日のG8サミットと米軍再編に反対する集会・デモへの結集を訴えた。
最後に平和フォーラム、全労協、日本平和委員会からのアピールを受けた。この日の防衛省「人間の鎖」行動と「基地強化を許さない交流集会」は、守屋・軍産汚職、米軍犯罪の続発、イージス艦「あたご」が漁船を沈めた事件など、米軍再編と「戦争国家化」の矛盾に対して、反基地運動の新たな連携を作り上げるための方向性を示した。(K)
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