もどる

ベネズエラ                       かけはし2008.3.17号

民間企業との共存の持続か反資本主義政策の遂行か

岐路に立つボリバール主義革命
憲法改正をめぐって浮上した労働者民衆と資本家との攻防

スターリン・ペレス・ボルヘス、セルジオ・ガルシア、ビルマ・ビバス



経済成長の持続
インフレの高進

 革命過程の中で、緊張、闘い、論争、そして矛盾が深まっている。一方では、親帝国主義的ブルジョアジーは、テレビチャンネルRCTVの免許更新拒否(原注1)の後、街頭の占拠を試みたが、失敗した。現在は、憲法改革反対と「仕事の安定」新法反対の枠組みの中で新しい行動を準備している。他方では、労働者運動の部分は、集団協約の改善を獲得するために、また、政府および労働組合の官僚が彼らに代わって決定を行わないように、圧力をかけている。これは特に、石油労働者や公共部門の被雇用者、またまともな住宅とより良い社会的サービスを獲得するために闘い続けている貧しい住民の部分に当てはまる。
 しかし、彼らはすべて、国家官僚の重みが増大していることに対して懸念を強めている。国家官僚は権力と特権を確保し拡大している。チャベス自身は、ブルジョアジーをいらいらさせる新しいプロジェクトを発表しているが、同時に、ブルジョアジーの一部との結びつきを維持しており、ベネズエラ統一社会党(PSUV)はマルクス主義政党ではなく労働者階級は革命の推進力ではないと断言し、したがって左翼オプションを弱めている。この騒ぎはすべて大衆組織とPSUVに跳ね返るだろう。わが階級闘争潮流は自らの立場を防衛しながら、草の根活動家と協力して組織化の過程とその民主的性格を奪い取ろうとする者たちと闘っていく。
 ベネズエラ経済は引き続き前進しており、成長率は九%を超え、外貨準備高は三百五十億ドルを超えており、税収は増加し、石油価格は最善のレベルにありバレル当り五十ドルを超えている。この枠組みの中で、二〇〇八年一月からの通貨改革(「強いボリバール」)が準備されている。しかし、この良好な経済情勢は、前年同様、インフレが民衆の毎日の生活に深刻な影響を与えるのを防ぐことにはならなかった。今年(二〇〇七年)末には一五%近くに達しそうであり、労働者全体の実質所得はこれに伴っていない。最悪なのは、食料不足がさらに悪化していることである。同時に、社会的プロジェクトも引き続き展開されているが、主要な社会的問題を解決できてはいない。特に、社会保障法は依然として実施されていない。われわれは最初のいわゆる社会主義的企業、「ビラヌエバ」ミッションの設立を経験しようとしている。これは憲法改革の枠組みの中に位置づけられた、土地区画再編計画を通じた新しい街づくりのプロジェクトである。
 国有化プロセスは、これによって問題と矛盾から逃れることはできないが、国家が電力、電話網や特にオリノコ・ベルト地帯の石油産業の重要部分に対する支配を強めることを可能にした。電力および電話部門においては、新しい専門家集団と新しい開発計画が国家機構によって設立されようとしている。これは、これらの部門の労働者の民主的論争に基づいて労働者が支配を行使し決定権を発展させることを可能にする代わりに行われていることである。石油部門においては、株式の過半数を国家が保有しているにもかかわらず、種々の多国籍企業がわれわれの富の一部を横領し続けており、PDVSA(原注2)の内部機構が前任管理者の悪徳を再生産している。巨大石油会社の管理者と同じように、これらの機構も以前の生産水準より低効率である。

ブルジョアジー
と官僚の連合

 ボリバール主義官僚制の発展は、重要な事実であり、しかも避けることが不可能な事実である。それは国家機構における地位から始まり、最初から革命過程の基盤を掘り崩し、政府との間でクレジット交渉を取り仕切っているボリバール主義新ブルジョアジーとのますます緊密化する結びつきを維持している。国家機構の官僚制は、おそらく現段階のボリバール主義革命を脅かしている最大の危機である。それは、革命にとって異質な利害のための伝動ベルトの役割を果たす部分であり、革命過程を支えている大衆部分の勇気を奪い、弱める。
 ハイマン・エル・トルディが新著の中でうまく定義しているように(原注3)、反革命は突然変異を経たのである。その新しい衣は、社会主義抜きのチャベス主義の衣である。つまり、「社会の構造的転換を遅くらせ、不平等を覆い隠し、階級的特権を無傷で残す(……)。この反革命的傾向の第一のスポークスパースンは、革命過程に潜入した傭兵であり、彼らは腐敗や政治的支配や公共的事柄への民衆参加の交渉という糸を使用して露骨な陰謀を編み上げる。彼らの基本的野心は、新しい寡頭支配階級を創り出し、ボリバール主義革命への反逆計画によって権力を握ることである」。
 この説明は、非常に多くの同胞が感じ苦々しく思っていることと一致しているが、同時に、同じぐらい危険で現在互いに同盟している二つの部分にとって必要な協力を描き出している。すなわち、ブルジョアジーは、ビジネスを続け、その階級的利益を危険にさらす措置を緩和する足場を得るために国家の官僚層を必要としている。官僚は、特権と権力の領域を維持し同時に自らの商売を展開するために、ブルジョアジーを必要としている。われわれは現在、バネスコ銀行やカナリアス銀行や、ビクトル・ジル、イラウスキン、セデニョ、ラファエル・サリア、ペトリカなどその他の銀行で、取引が展開されているのを見ることができる。これらの金貸しは政府の誰と交渉し契約を結んでいるのか。彼らはお互いを必要としており、補足しあっており、彼らはすべて下部労働者や民衆の動員を恐れている。
 ホルヘ・ルイス・ボルヘスの説を言い換えれば(原注4)、ブルジョアジーと官僚は、愛によって結ばれているのではなく、革命の中で下部民衆の運動、反資本主義的政策の発展の展望に直面して、恐怖によって結ばれているのである。闘いに参加している部分に対する批判や、社会的組織を支配しようとする試みや、国家機構の内部で声を上げようとする部分の排除と迫害の命令が、これらの両者から発しているのは偶然ではない。今日PSUVの中で、自らの権力の領域を守るために恩顧主義的方法を押し付けることを追求しているのも彼らである。
 帝国主義の攻撃と官僚制の比重の増大に直面して、何百万人ものベネズエラ人が、チャベスが何を考え、何をしようとしているのか、不審に思っている。彼の取り巻きの中に存在している重大問題に、彼は気付いているのだろうか。ボリバール主義右翼はいつまで政府上層部に囲まれて守られ続けるのだろうか。われわれには、彼はすべてに気付いているように思われる。彼は、取り巻きの人々について次のように述べている。たとえば、七月二十二日の「一月二十三日都市化大隊」の最初の会議において、次のように述べている。「とぐろを巻いている蛇のように、彼らはチャベス抜きで、チャベスを押しのけてチャベス主義を演じている。私は孤立し、そばにいるのはわが主たる神、あるいはあなた方、人民の声だけになろうとしている」(原注5)。

チャベスが憲法
の改正を提出

 チャベスが社会主義について語り、資本主義の息の根を止めることについて語るときには、彼は住民の大多数の共感をひきつける。労働者階級とマルクス主義反対を語るときには、彼は革命プロセスのさまざまな部分の中に疑いと分散化を作り出す。チャベスが人々にPSUVの下からの組織化を呼びかけると、彼は希望を生み出す。彼が、ボリバール主義右翼のスポークスパースンであるディオスダド・カベロを公然と支持すると、革命の最も確固とした部分を混乱させ、弱める。われわれはあらゆる帝国主義者の攻撃に対してチャベスを防衛してきたし、彼が帝国をものともせずに政治的独立性を保つ限り、防衛し続けるであろう。
 しかし、われわれが前進しようと望むなら、あるいは、彼が言うように、われわれは一国的社会主義モデルと思われているものへの移行の瞬間にあるのだとすれば、それはシモン・ロドリゲス(原注6)の言葉を引用すれば「政治革命は経済革命を強引に要求する」ことを意味する。この経済革命は、具体的な政策処置の中に姿を現すはずであるが、そのような政策処置は未だ取られていない。
 二〇〇七年八月十四日、チャベスは国会に憲法改革プロジェクトを提出した。発表によれば、このプロジェクトは、人民権力、労働時間、新しい執行権力と連邦領土、共和国大統領の無限の再選の可能性、および財産の種々の形態を取り扱うものである。
 法的な労働時間の長さの問題に関しては、ボリバール主義共和国の連邦憲法の第九十条の修正は、「労働者が彼らの全面的な人格的発展のために十分な時間を持つために、一日の労働時間は六時間を超えず、週三十六時間を超えないこと、また、夜間の労働時間は一日六時間を超えず、週三十四時間を超えないこと」を規定することにより、一歩前進を示すものになるだろう。その適用を保証するためには労働者の組織化と動員が必要になるだろう。
 人民権力に関しては、憲法百三十六条に関する提案は、次のように述べている。「人民権力は、共同体評議会、労働者評議会、農民評議会、学生評議会および法律によって示されたその他の実体を通じて共同体、コミューンおよび自治体政府を構成ことによって表現される」。このすべての側面が、広範な論争に値する。改革の中でこの問題に取り組むのは積極的なことであるが、同時に、民衆組織としてのこれらの評議会の権利と主権機能を支配しようとする傾向を回避し、必要な場合はこれと闘うことが必要である。
 「大統領の任期を七年に延長し、この地位への即時再選を可能にする」ことが提案されている。重要なことは、このような可能性ではなく、より民主的な体制に向かって進むことを可能にする変化である。このような変化によって、行政権力の内部に新しい任務や責任を作り上げることを続ける代わりに、労働者と人民の組織の権力を正当化し、彼らが新しい議会の多数を代表することを予想し、すべての職務について即時の有権者によるリコールの可能性を拡大し、政治的および経済的決定のあらゆるレベルにおいて人民が自己を表現し決定する権利を防衛することである。
 最後に、財産の態様に関しては、改革プロジェクトは会社の私的所有を含む五つのタイプを合法としている。
 矛盾を残した枠組みの中で、ブルジョアジーの広範な部分が心配しているのは事実である。弁護士でブルジョアジーの代表であるアスドルバル・アグイアルは次のように述べている。「国家は民間経済活動の計画を自分のために確保しているのである。彼らにとって、民間企業家は生産の社会主義的モデルの付属物であり、免許取得者として機能する。これには大きな矛盾がともなっており、それは改革プロジェクトの第百十三条に現れている。これは労働の役割に関する条項で、政府は私的個人が生産方法に従わないという事実を処罰することを述べている」(原注7)。フェデカマラス(原注8)その他も、仕事の安定新法に異議を唱えている。彼らは、民間企業が労働者をレイオフできることを国家が制約することを恐れている。上層ブルジョアジーの主要新聞の一つは次のように説明している。「この法律は、労働者をレイオフする雇用主の権利に対して制限を導入することになるだろう。(……)雇用主は、工場検査官に代表される当局者の承認を求めなければならなくなるだろう」(原注9)。

「ベネズエラ・ス
タイル」の限界

 「計画および開発のための人民権力」大臣ホルヘ・ジョルダニは、次のように請合っている。「民間企業の存在は、その言動がこの企業が属している社会の福祉と対立しない限り、社会主義制度の枠組みと完全に共存可能である」(原注10)。民間資本の操業は社会福祉に従って決定されるのでなく、搾取に基づいた利潤にしたがって行われるのであるから、そのような選択がユートピアであるという事実とは別に、これは真の社会主義プロジェクトを弱めるものである。銀行の国有化と生産手段である私有財産の社会的財産による置き換えなしには、また人民組織の権力の優越なしには、社会主義国への前進は不可能になるだろう。
 民間資本に開かれた社会主義という概念は、新しいものではなく、いわゆる「ベネズエラ・スタイル」はすでに実施され、ひどい結果をもたらしている。最も新しい例は中国である。この国は、革命後、生産手段全体が国家の手中にあった。「中国スタイルの社会主義」に関する似たような議論が行われ、中央政府は市場改革と私有資本への三段階の開放の過程を開始ししたが、貧困と超搾取に関する破局的結果をもたらした。
 一九八〇年代の私有資本の導入に関連して、二人の著名なマルクス主義経済学者は次のように述べている。「最初は国家部門に依存していたが、都市の集団企業はもうかり、それらの多くは、税金と信用に関する利点を確保するために赤く塗られた、実質的には私有企業であった。(……)改革過程の新しい段階ごとに、新しい緊張と矛盾が発生し、それらは市場の力を拡大することによってのみ解決され、資本主義的政治経済の強化がもたらされた。したがって、改革派が主張するように社会主義を建設するために資本主義が使用されたのではなく、そうなることが避けがたく、実際にそうなったことは、社会主義を使用した市場社会主義による資本主義の建設であった。(……)この改革プロセスで明確になったことは、市場改革の坂道を滑り始めたら、滑り降り続けるしかないことである」(原注11)。
 ベネズエラは、異なる状況から出発しており、古典的な資本主義から市場の混乱と不安定化に向かって進行し、改革ごとに状況の緊張がつくりだされている。われわれがさらに前進するのでないとしたら、社会主義的議論の裏で生産手段と私有金融制度に対する資本の権力を維持するのだとしたら、結局、資本主義モデルと手を切る代わりに、それを維持し強化することにさえなるだろう。リスクは、新しいことに向かって前進するのではなく、二十世紀の偽りの社会主義の最も邪悪なモデルの一つの最悪の誤りを繰り返すことである。
 民間企業との共存を正当化するために押し出されているもう一つの主張は、教条主義と手を切ることの必要性である。誰もが知っているように、とんでもない極限にまで推し進められた真実は、もはや真実ではなくなる。教条主義的方法をとらないことは良いことであるが、世界とベネズエラの現実に対応している限り、マルクス主義の理論的および政治的基盤を拒否することを意味しない。
 今日、私有資本が存在するところではどこにおいても、私有資本は搾取と個別の利潤と同義である。ロレンソ・メンドサ(ポーラー・グループ)、グスタボ・シスネロス(シスネロス・グループ)、カプリレス・ファミリー(カデナ・カプリレス)やサロモン(サムビル)、エンプレベンのボスたちや、フェデカマラスの新指導部(マヌアル・ゴンザレス、ノエル・アルバレス、シロ・ガルシア)は、政府が契約を結んだ、または結ぼうとしている人々であるが、社会主義的プロジェクトとは何の関係もない。従うべき道は、経済における、産業の所有権の態様における、金融制度における、資本主義的権力の漸進的排除の道であることを、憲法が明確に確立することをわれわれは提案する。
 憲法改革に関する論争は、対立の雰囲気の中で行われており、大ブルジョアジーおよび帝国主義の反対派が際立っている。しかし、大ブルジョアジーが恐れているのは、新しい処置がとられた場合に、街頭に動員された人民と労働者がチャベスをより急進的な方向に押しやることである。問題を有名人の委員会や国会の議場に閉じ込めておくには、憲法改革の論争にとって問題は余りにも重要である。人民の組織、大衆、憲法論争を巻き込んだ全人民の論争にし、そこで憲法に対して行う必要がある変更を下部大衆が議論し、労働者および人民の意思決定権力を正当化する社会主義的方法を指向するものでなければならない。

民主的で公正な
労働組合組織を

 下部の組織化の過程は、一連の領域全体で発展し続けている。労働組合、農民、民衆、先住民のレベルにおいて、土地、住宅や水に関する委員会の中で、代替メディアにおいて、あらゆるところで大衆の参加は維持されている。統合と発展に必要なのは、革命のこの推進力である。一部の人々が自律と批判を排除したいと考えているとすれば、われわれはこの過程の内部の権威主義的傾向に対する闘いを統一することにより、それを回避する必要がある。
 労働組合運動の内部では、この現実はCCURAの発展によって表現されていおり(原注12)、CCURAは依然としてわれわれの最優先任務である。今日、これまでにもまして、他の潮流と合意した枠組みの中でUNTを防衛し、内部選挙の過程の中で前進するために、その構造と機能を維持することが必要である。
 CCURA内部では、その大きな部分はPSUVに登録し、他の部分は登録していないという事実を超えて、(原注13)優先しなければならないことは、革命の枠内でおよび革命を深化する必要性の枠内ですべての政治的経験の自由な発展を可能にすることにより、統一と国家および党からの独立を維持することである。
 いくつかの重要な闘いが存在するが、その中でも下部の組織化は最優先課題であり、われわれのあらゆる支援に値する。石油部門においては、CCURAは、労働省の計画および「ボリバール主義労働者の労働組合勢力(FSBT)」とぶつかっている。FSBTは国家官僚と協力して権力を固めようと望んでおり、労働者の意見を軽蔑し労働者の参加なしに集団協約の締結を進めようとしている。
 公共部門被雇用者でも同じことが起こっている。運輸部門でも同様の企てがある。漁師とグイリア港の共同体は別の闘いを行っている。それはワユウ先住民の人々によって組織されており、彼らは先祖伝来の土地の上へのガス・パイプライン建設を拒否している。グイリア港の共同体はまともな住宅を要求して闘っている。農民は、自分たちの要求をもっと速やかに取り上げることを要求している。われわれは社会主義に向かっているのだから、要求を掲げて闘う必要はないという理論は、とても受け入れることはできない。われわれは、これらの闘いを支援し、発展させようとしている。労働者および人民の即時的な要求は権利を構成する。社会主義に向かっているのであれば、それはますます尊重されなければならない。
 下部組織化の過程の枠組みの中で、共同体評議会が発展を続けているが、矛盾もともなっている。その良い例は、カロラである。ここでは、共同体予算の一〇〇%が、評議会によって議論され評議会が評価した必要性に基づいて決定されている。これが、全国で従うべき道である。
 労働者評議会の形成の問題は、労働者運動の中で論争になっている。残念ながら、国家および労働運動の一部(FSBT)は、支配された反労働組合的モデルを狙っている。このことは、階級闘争の闘士たちが独自の労働評議会モデルを提案することを妨げることはできない。それは民主的な、統一された、産業の労働者権力を目指して民主的で正統な労働組合組織とともに行動する評議会である。評議会に関する論争は、共同体、労働者、または学生の評議会のどれについても、基盤となるメンバーによって行われ決定されなければならない。また、革命の基盤を形成する者たちがイニシアティブを取る能力および要求を提出し闘いを推進する権利を失わないように、国家および担当公務員の決定に彼らを縛りつけることを狙ったプロジェクトから彼らを保護するような仕方で行動する必要がある。

PSUV内の対
立と挑戦課題

 PSUVは、現在、下部の最初の会議を行い、第一回大会を準備している。最近数カ月間に、全過程を支配しようとする政府の部分の必死の企てをわれわれは経験した。しかし、同時に、下部メンバーの力と希望も存在し、これが社会主義大隊の多くの集会を支配し始めている(原注14)。重大な対決が近づいていることは疑いない。新聞「ラス・ベルダデス・デ・ミケル」が書いているように、「PSUVの中で、右派と左派の正面衝突が起こるだろう」。
 革命家として、われわれはこの闘いの先頭に立たなければならない。これはこの国の来るべき数カ月の政治的コースを決定する闘いである。われわれは各会議に参加し、われわれの提案を提出し、下部メンバーの声を聞き、すべての誠実な部分と統一して行動する。反資本主義的発展を望む者、官僚制、上意下達あるいは軍隊的構造を持たない民主的な党を防衛する者を結集する。革命は、ベネズエラにおいて資本主義の息の根を止める綱領を備えた下部の党、社会の搾取部分ではないすべての部分と統一した労働者が将来に関する決定を行うことができるような党を必要としている。
 CCURA潮流の組織者および新聞「マレア・クラシスタ・イ・ソシアリスタ」は、革命を深化する道、帝国主義およびブルジョアジーと対決する道、革命にブレーキをかけようとするすべての官僚的部分に反対する道を推進する。われわれは、この闘いに参加し、われわれとともに差し迫っている大きな闘いに備えようとするすべての社会主義者およびPSUVメンバーを歓迎する。グラムシは次のように言った。「自らを教育せよ、なぜならわれわれにはあらゆる知性が必要になるからである。没頭せよ、なぜならあらゆる熱意が必要になるからである。自らを組織せよ、なぜならあらゆる力が必要になるからである」。新聞「マレア・クラシスタ・イ・ソシアリスタ」を中心に組織されているのは、これらの必要性に応え、社会主義的目的を目指すすべての人々に開かれた、意見と経験を交換するための、ともに建設するための、参加の空間である。

この記事は、「レビスタ・デ・アメリカ」第2号(二〇〇七年八月)に最初に発表された。

▲スターリン・ペレス・ボルヘスは、UNTおよびベネズエラ革命社会主義党の指導者である。この記事の他の著者同様、PSUVに加盟している。

▲セルジオ・ガルシア(アルゼンチンの社会主義組織MSTのメンバー、ベネズエラ在住)
▲ビルマ・ビバス(労働組合主義者、UNTの地域コオーディネーター)、UNTの「階級的、統一的、革命的、自律的潮流(CCURA)」を支援しており、「革命および社会主義党」(PRS)のメンバーである。ベネズエラ統一社会党(PSUV)加盟を選択し新聞「マレア・クラシスタ・イ・ソシアリスタ」を発行している。

原注
(1) テレビチャンネルRCTVは、二〇〇二年四月の失敗に終わったチャベス反対の軍事的反乱の情報チャンネルであった。反乱の失敗後、特に処置はとられず、反動的プロパガンダを流し続けた。免許が二〇〇七年に切れたとき、免許は更新されなかった。反チャベス右翼は、この決定を使って「独裁」反対の動員を行おうとしたが、成功しなかった。RCTVはケーブルで放送を続けている。
(2) PDVSAは、国有石油会社で、前経営陣は二〇〇二年十二月に石油生産を止めようとした。
(3) ハイマン・エル・トルディ、「Ser capitalista es un ngocio(資本主義者では取引がうまく行かない)」
(4) ホルヘ・ルイス・ボルヘス(一八九九〜一九八六)、アルゼンチンの作家で詩人。(ガブリエル・ガルシア・マルケスとともに)ラテンアメリカ派魔術的リアリズムの創始者の一人とみなされている。
(5) 二〇〇七年七月二十二日のラジオ放送「Alo Presidente(大統領こんにちは)」。
(6) シモン・ロドリゲス(一七六九〜一八五四)は、シモン・ボリバールの教師で指導者。教育の分野における彼の思想は、ボリバールおよびエゼキエル・サモラの思想とともに、「ボリバール主義革命の木の三つのイデオロギー的根」を構成する。
(7) 「エル・ユニベルサル」二〇〇七年七月十六日。
(8) 「フェデカマラス」は、ベネズエラの雇用主団体。
(9) 「エル・ユニベルサル」二〇〇七年七月三十日。
(10) www.aporrea.org、二〇〇七年七月二十三日。
(11) マーチン・ハートランズバーグおよびデビッド・ブルケット「中国と社会主義、市場改革と階級闘争」、マンスリー・レビュー・プレス、ニューヨーク二〇〇五年。
(12) 「階級的、統一的、革命的、自律的潮流(CCURA)」は、新しい労働組合連合UNT(全国労働者組合)の下部多数派であるが、結成時の臨時指導部構造には入っていない。この理由から、労働省および一般に国家官僚に支援されたFSBT(ボリバール主義労働者の労働組合勢力)は、指導部を代表に選ぶことにより、今日まで、あらゆる手段で新しい連合の存在と正当性を決定的に確立する内部選挙の開催を妨げている。
 七月には、CCURAは、選挙を開始するためにUNTに存在する四つの他の潮流と合意した。FSBTの代表は、UNTはもはや革命の利益を代表しておらず、おそらく別の労働組合団体の設立が必要であると宣言した。UNT内の対決の中心問題は、政府との関係での「自律」の問題、言い換えると、労働組合の国家からの独立の問題である。公開の議論においても、この点では、チャベス(UNTの自律に反対の意見を、悪意のある仕方で表明している)とCCURAおよびUNTの主要スポークスパースンは対立している。
(13) これは、UNTの全国コオーディネーターであるオリアンド・チリノと、アルゼンチンの組織イズキエラ・ソシアリスタと結びついている彼の政治的潮流に当てはまる。
(14) 近隣および地方に形成された「社会主義者大隊」は、PSUVの下部構造である。
(「インターナショナルビューポイント」08年2月)


決議
コロンビア政府のエクアドルへの軍事侵攻に反対する
第四インターナショナル国際委員会

 さる三月一日、コロンビアの親米右派ウリベ政権は、ゲリラ組織FARC(コロンビア革命軍)掃討を名目にして隣国エクアドル領内を空爆し、FARCの戦士らを殺害した。エクアドル、ベネズエラ、ニカラグアなどの左派政権は、このコロンビア右派政権のエクアドルへの挑発行動に抗議し、ただちに断交を宣言した。エクアドル―コロンビア国境での緊張が高まっている。その背後には南米左派政権に対するアメリカ帝国主義の圧力があることは言うまでもない。以下はエクアドル支部の同志も出席して三月上旬に開催された第四インターナショナル国際委員会で満場一致で採択された決議である。(本紙編集部)


 三月一日にエクアドル北部で起こった事件に関して、われわれは以下のように宣言する。
 ウリベ政権がコロンビアのゲリラ勢力を殺害するためにコロンビア軍をエクアドル領内に侵入させたことにより、エクアドルは深刻な攻撃を受けている。この最近の作戦においてラウル・レジェス(FARC幹部)と十九人のFARCゲリラが虐殺されたことを、われわれは強く非難し、追悼の意を表明する。
 われわれは、コロンビア政府がエクアドル領内への一連の侵攻を行い、エクアドルの北部国境地帯に深刻な打撃を引き起こしていることを非難する。一方でそれは、コロンビア政府の空からの焦土作戦により、エクアドル民衆に対してだけではなくコロンビア民衆に対しても、重大な政治的・経済的・文化的・エコロジー的結果をもたらしている。他方、エクアドルの国境地帯のコミュニティーを軍事紛争に強制的に巻き込むことは、コロンビア軍がいつでもFARCへの軍事作戦を遂行する地域における女性、先住民族、子どもたちの生命と人権を危機にさらすことである。
 われわれは、自らの軍事的支配を再建・拡張するためにエクアドルの主権を完全に無視したウリベ政権、ならびにエクアドルとボリビアへのコロンビアの国家テロを増大させるとともにボリビアにおけるスパイ活動や親帝国主義的で分離主義的な自治を促すことにより、地政学的支配を復活させることをねらった米国政府が行う、こうした行為に反対する。われわれは同時に、ラテンアメリカ・カリブ海地域の進歩的な政権や民衆の不安定化をもくろむブッシュ政権を非難し、強く反対する。
 われわれはベネズエラのウーゴ・チャベス政権、エクアドルのラファエル・コレア政権がコロンビアとの外交関係を断絶し、ウリベ政権の軍事化のいっそうの深化を阻止するために取った措置を支持する。ウリベ政権の政策は、ボリバール主義革命、そして新自由主義モデルに対するベネズエラ、コロンビア、エクアドル民衆の抵抗闘争の前進を阻止するという目的を内在させたものである。
 われわれは、ウリベ政権がFARCが主導している人道主義的交換によって、イングリド・ベタンクールやその他の捕虜を解放する措置を尊重し、それを阻止しないよう要求する。
 われわれはFARCに対し、彼らが捕らえている戦争捕虜ではないすべての人びとを釈放するよう呼びかける。
 われわれは、外交関係回復のためには、コロンビア政府がこの地域で引き起こされた破壊行為の責任を取り、エクアドル領土へのいっそうの侵害を行わず、空からの焦土作戦や化学剤散布を完全に中止するよう約束することを、ラファエル・コレア政権が求めるべきだと確信する。
 われわれは、平和を求め、コロンビアにおける私兵組織の活動と戦争による死者と行方不明者の調査を求め、コロンビア民衆に連帯して社会運動・人権擁護運動が世界のさまざまな地域で行うよう呼びかけている、三月六日の平和と主権のための行動への連帯を表明する。
 二〇〇八年三月五日


もどる

Back