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イラク侵略まる5年                   かけはし2008.3.17号

戦争も占領もすぐやめろ

WORLD PEACE NOW 3・22へ(午後1時、芝公園23号地)
イスラエルのガザ侵攻糾弾! パレスチナ民衆の権利を守れ



ガザは40年間で
最悪の状況だ

 二月二十七日、ハマスがロケット弾をイスラエル領内に発射しイスラエル人一人が死亡したということを口実に、イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザへのミサイル攻撃を繰り返し、乳児一人をふくむ十一人のパレスチナ人が殺害された。二十八日には、さらにガザへの空爆が行われ、サッカーをしていた少年四人をふくむ二十人が殺された。
 さらに三月一日から二日にかけてイスラエル軍は、ガザ北部のジャバリヤキャンプなどに侵攻し、地上部隊や戦車、武装ヘリの攻撃で朝食を準備していた母親ら市民十数人をふくむ六十人以上の生命を奪った。一日に六十人の死者が出たのは二〇〇〇年に第二次インティファーダが始まって以来、最多である。三月三日にイスラエルは地上軍のガザからの撤退を発表したものの、四日にもガザ地区南部に一時的に侵攻し、生後間もない幼児まで殺された。こうして二月二十七日からの一週間でガザ地区での死者の数は百十人を超えた。
 アムネスティ・インターナショナル英国支部やオックスファムなど、イギリスのNGOが三月六日に発表した報告書によれば、イスラエルによる経済封鎖のためにガザ住民の八割以上が食糧を援助に依存し、民間労働者の七割が失職しているという。それは一九六七年の第三次中東紛争でイスラエルがパレスチナの地を占領して以後の四十年間で最悪の状況だと言われる(「朝日」3月7日朝刊)。同報告書はイスラエルによる封鎖が「無関係の住民を巻き込む集団制裁で国際人道法に反する」と厳しく批判した。
 われわれは、イスラエルのシオニスト政権とそれを支えるアメリカ帝国主義によるこの不当な侵略と住民虐殺を絶対に許すことはできない。米政府はイスラエルの軍事侵略や封鎖をハマスの攻撃に対する「正当な自衛権の行使」だと主張し続けている。

米・イスラエル
と共に歩む日本

 この点では日本政府もまた同罪である。イスラエル軍によるガザへの侵攻の前にイスラエルのオルメルト首相と米国のライス国務長官は相次いで日本を訪問し、高村外相などとの会談を行った。これはブッシュ米政権が唱えるイスラエルとパレスチナの「和平交渉」なるものが、イスラエルによる占領、西岸地区へのユダヤ人入植地の拡大などの不法行為を正当化し固定化するものに他ならないことを示すものであるとともに、日本政府の「中東和平」への支援策なるものが、こうした米・イスラエルブロックの利害に沿ったパレスチナへの孤立化政策の一部を構成するものであることを示している。
 米国に支えられたイスラエルのガザへの軍事侵攻の影響は、イラクにも再び波及している。ブッシュが「イラクの治安の改善」と米軍増派の「成果」を強弁した大きな要因であったサドル派「マフディ軍」の「活動停止」は、マフディ軍自体の分裂によって終焉しようとしている。三月六日にはバグダッドの繁華街での爆弾テロによって五十四人が死亡するという惨事が勃発した。
 五年に及ぶ米国のイラク侵略戦争・占領支配の破綻は、イラクからレバノン、パレスチナに至る中東の戦乱を拡大し、民衆の抵抗の広がりの中で、再度パレスチナ民衆の苦難をかつてないほどに深刻化させている。イラク反戦運動は、イラク占領の即時中止・全占領軍の撤退とともに、イスラエルによるパレスチナ占領の中止、制裁解除、入植地の解体、難民の帰還の権利をあらためて強く訴える必要がある。

「あたご」事件も
改憲の口実に

 アフガニスタン・イラク侵略戦争が加速させた日米同盟のグローバルな拡大は、まさに軍事の論理を日本社会全体に蔓延させている。それはイージス艦「あたご」が漁船を沈めた事件の中でも、大きく浮かび上がってきた。
 防衛省の隠蔽工作への批判が高まる中で、右派メディアの代表である産経新聞は防衛省・自衛隊が捜査権を海上保安本部に委託し、独自の司法権限を持たないのはおかしいと「憲兵」「軍事法廷」機能の法的整備の必要性を主張するに至っている。
 「海上自衛隊のイージス艦『あたご』と漁船『清徳丸』の衝突事故で、防衛省が、海上保安庁の捜査前にあたごの当直士官だった航海長をヘリコプターで省内に呼び、事故に関する聴取を行った行っていたことを一部のメディアや政治家が問題視している。だが、組織、とりわけ軍事組織が、早い段階で状況把握することは鉄則である」「航海長への聴取が問題となることは、日本が『普通の国』でないことに起因する。実はこちらの方が格段に深刻だ。海上事故に関して、自衛隊には裁判権が与えられておらず、とりわけ民間との事故では事実上、海保に捜査権を委ねることが慣例化しているからだ」。
 こうして産経は「軍隊における捜査・裁判権の独立は国際的な常識だ」「司法警察が事実上の国軍を取り調べる国際的にはほぼ考えられない構図」と言い張り、改憲によって「軍事法廷」を設置する必要性を主張しているのである(「産経」2月28日)。
 自民・民主両党が共に主張している「派兵恒久法」制定への流れは、必然的に「憲兵・軍事法廷」制度の設置を組み込む憲法改悪と連動している。自民党の国会議員らでつくる新憲法制定議員同盟(会長・中曾根康弘元首相)は、三月四日の総会で新たな役員として民主党の鳩山由紀夫幹事長や国民新党の亀井静香代表代行らを顧問に、民主党の前原誠司前代表を副代表に迎えた。こうして、福田政権の支持率の継続的な低下、議会機能が恒常的なマヒという状況をもテコにして、改憲をゴールとした「大連立」の基盤が形成されている。
 われわれは、今こそ「派兵恒久法」制定と憲法九条改悪阻止の世論を改めて大きく作りだしていかなければならない。

沖縄と連帯し
反戦・反基地を

 二月十日、沖縄・北谷町で中学生の少女が米海兵隊員によって強かんされた事件は、沖縄の人びとの基地と軍隊に対する怒りを改めてかきたてた。その後も米軍人による犯罪が相次いだ。しかし二月二十九日、那覇地検は、被害者の生徒が「告訴を取り下げた」として加害者のタイロン・ルーサー・ハドナット二等軍曹を不起訴処分とし、釈放した。
 少女の恐怖、裁判による「セカンドレイプ」の恐れなど、十四歳の少女に巨大な圧力がかけられたことを、それは物語っている。米軍当局は「証拠を再検討した上で独自の捜査を継続し、今後の対応を決める」としている。しかし、米軍は加害者を軍法会議にかけて処罰することについては、これまで沖縄で多発してきた犯罪の例から見ても、きわめて疑わしい。軍隊による性犯罪の加害者「不処罰」というあり方を、われわれは絶対に繰り返してはならない。
 犯罪の事実は消えない。それは何よりも基地と軍隊の存在そのものが作りだしたのである。日米両政府は、今回の少女への性暴力への沖縄住民の怒りが「米軍再編」のスムーズな推進のさまたげにならないように、との思惑からのみ事態の鎮静化を図ってきたのである。
 二月二十三日で沖縄・北谷町で開かれる県民大会とともに、「米軍再編」を撤回し、すべての基地をなくすための闘いを大きく広げよう。三月二十二日、東京・芝公園23号地で開かれるWORLD PEACE NOWをはじめ、イラク戦争5年にあたり、イラクとアフガニスタンからのすべての占領軍の撤退を求める集会・デモが全国で行われる。三月十五日から一週間、全世界で繰り広げられるイラク・アフガニスタン反戦デモと連帯したこの行動は、「武力で平和を作れない」という訴えを軸に戦争と軍事化の道を断ち切る労働者・市民の運動を作りだす新しいステップである。
 全世界の人びととともに、思い切って前に進もう。(純)


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