| 韓国はいま、ゴジラの与党がやって来る かけはし2008.2.18号 |
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専門家の予測…「ハンナラ党が総選挙で80%の議席獲得も」 |
299議席中200議席
「ハンナラ党は4月9日の総選挙で何議席を手にするのか?」、この質問は「今度の第18代国会議員選挙はどうなるのか?」という問いの最も大きな部分だ。「ハンナラ党は最大で200議席を超えることもある」。〈ハンギョレ21〉が1月21〜23日に国内最高の選挙調査専門家8人を対象に行った総選挙の予備調査の結果を粗っぽく要約すれば、こうなる。
200議席という数値はどのようにして出てきたのか? 「ハンナラ党は迫りくる総選挙において200議席を超えられると思うか」という質問について、8人の専門家のうち5人が「いいえ」と答えた。他の3人は「はい」と答え、意見が分かれた。けれども「ハンナラ党は最小何議席から最大何議席まで獲得すると思うか」と再び問うと、8人中7人が最大で200議席を超えるものと予想した。文字通り「最大値」だ。最上の条件を前提としなければならないが、ともあれ「200議席」は現実性のある数値として提示した。大韓民国の憲政史においても極めてまれな「超大型恐竜政党」が誕生し得る、ということだ。
憲法を変えられる力
200議席の政治的意味とは何か? これは国会の全議席数(299、韓国は1院制)の3分の2を超えるということを意味する。大韓民国憲法第130条には、こう記されている。「国会は憲法改正案が公告された日から60日以内に議決しなければならず、国会の議決は在籍議員の3分の2以上の賛成を得なければならない」。憲法改正は国会在籍議員の過半数または大統領の発議に制限される。
したがってハンナラ党は改憲案を発議し、かつ国会を通過させることのできる強大な力を持つことになる、ということを意味する。議席の過半数をはるかに超えることから、法律の制定や改正案の議席について、あれこれとためらうことなくできることは、もちろんだ。これは3権分立の1つの軸である議会にブレーキをかけるだけのけん制勢力が存在しない「議会権力」の独占を意味する。大きく見れば、ハンナラ党は06年の地方選挙を通じて「地方権力」を掌握し、先般の大統領選挙で「行政権力」を手にしたのに続き、政治権力の独占的構造を完成する、ということを意味する。
また、イ・フェチャン前ハンナラ党総裁が推進中の「自由新党」(仮称)が10議席以上を獲得できるものと予想されるとともに、大韓民国の国会はそれこそ「新保守」(ハンナラ党)と旧保守(自由新党)政党が支配する「保守国会」へと再編される可能性が高まった。
もちろん総選挙まではまだ2カ月ほどある。「ダイナミック」な韓国政治の特性を挙げつつ、短い期間でも大きな変化が起こり得ると語る人々もいることはいる。だが専門家らは予測について慎重な態度を示しながらも、今後の残された期間に大きな政治的変数が形成される可能性は極めて低いものと判断した。それでは多いときには1〜2週間に1回ずつ政治調査をしている選挙調査の専門家たちが、ハンナラ党が最大で200議席を獲得し得ると判断している根拠とは何なのか?
核心は50%を前後しているハンナラ党の政党支持率だ。ハンナラ党が最大220議席まで獲得できると見通したキム・ウォンギュン・リサーチ&リサーチ本部長は「湖南(全羅道)以外の全地域でハンナラ党の政党支持率が50%を上回っており、このような支持の流れが変わる可能性は特にない」と予想した。
韓国社会世論研究所(KSOI)が1月15日に全国の成人男女700人を対象に実施した電話調査(信頼区間95%、サンプル誤差±3・7%ポイント)ではハンナラ党の支持率は47・3%だった。6・2%を記録した大統合民主新党とは8倍近い差だ。自由新党は5・4%、民主労働党3・1%、創造韓国党2・2%、民主党は1・9%の政党支持率を示した。イ・サンイルTNCコリア理事は「大統領選の過程で一貫して、ハンナラ党の政党支持度は45〜50%を上回る水準を維持し続けた」し、「総選挙までにこのような流れを変える変数はないようだ」と語った。
ハンナラ党の政党支持率は1夜にして築きあげられた砂の城ではない。05年の中頃から独走体制を固め、開かれたウリ党の後を受けて新党が準備されるとともに、その差は一層大きくなった。そこそこに足を踏みはずしでもしない限り、そう簡単には崩れない構図だ。他の諸政党は、しばらくはハンナラ党に好感を持てない層を吸収するだけの「対象党」の姿を示せない、というのが実情。比例代表分だけを見ても、ハンナラ党が代表議席数(56議席)の半分あるいはそれ以上を楽々と手にするものと専門家らは見ている。
議席はあるものの、「大統領選に続く総選挙」はハンナラ党が200議席を獲得するうえでのはずみとなるだろうとの分析も説得力がある。イ・ミョンバク政権の初期に手を貸してやらなければ、との「票心」がかなり働くだろう、ということだ。キム・ヒョンジュン韓国社会科学データセンター副所長(明知大教授)は「(イ・ミョンバク政権に対する)けん制論よりも安定論が大勢」だと語った。イ・サンイル理事やキム・ウォンギュン本部長の意見も一致した。
首都圏で新党は極めて脆弱
このような主だった要因に加え、これまで選挙の常套手段的に作用している地域主義の気分を付け加えると、200議席内外に至るハンナラ党の議席数の具体的な分布が現れる。調査に参加した専門家のすべてが嶺南(慶尚道)や首都圏、江原はハンナラ党に黙って票を投じるものと予想した。特に先の大統領選挙でイ・ミョンバク・ハンナラ党候補に票を投じた首都圏の選択が、今回の総選挙においても変わることなく繰り返されるものとの見通しだ。
キム・ヒョンジュン副所長は「ハンナラ党が分裂せず、また野圏が統合できないならば」ハンナラ党は首都圏で最大85%(109議席中93議席)を占めるものと予測した。だめでも70%(76議席)というのが彼の判断だ。ハンナラ党がソウル、仁川、京畿を包む首都圏で何議席を手にするのかについて具体的に意見を明かした専門家たちは、少なくとも60〜70%以上を獲得する、との展望値を示した。ハンナラ党が自由新党と接戦を演じる大田・忠清地域や大統合民主新党との混戦が予想される済州などは議席数が相対的に少なく、大きな変数にはならないものと専門家たちは分析した。
幾つかの調査機関の調査や分析は、専門家たちのこのような予想を裏付けている。〈ハンギョレ21〉の依頼でKSOIが分析した首都圏1年生議員の「ブラックボックス2008」シミュレーションは、その中の1つだ。まだ候補が定まっていない状況にあって政党支持度、再任・新任率、年齢、ネガティブイシュー、出馬の縁故、組織および資金など15項の「ブラックボックス」測定項目に加え、KSOIが1カ月に1、2回ずつ実施している定期世論調査を土台として政党支持度や再任・新任率の数値など2つの項目を反映して探ってくるやり方だ。
その結果、首都圏に地域区を有する大統合民主新党の1年生議員はハンナラ党のそれと比べて競争力が著しく劣るものとして現れた。ハンナラ党議員の競争力指数は1・13で「競争力の高さ」として表れた。それに反して新党の場合には0・7で、ハンナラ党議員と実に3段階もの差が出る劣勢だった。競争力指数は0・5以下の「競争力が低い」から1・0以上の「競争力が高い」までの5段階で構成されている。KSOIは04年の総選挙で、「ブラックボックス」と自動応答システム(ARS)の世論調査方式を結合して、開かれたウリ党の議席数を154と予想するなど、世論調査機関の中で実際の選挙結果に極めて近い分析を示してきた経過がある。
KSOIが首都圏を対象として分析した「地域別の情勢分析」を見ても、ハンナラ党の圧倒的競争力をたやすく確認できる。地域別の情況分析は、昨年の大統領選で各党の候補が得た得票率などを土台として政党の競争力を示している。例えばソウル地域のうち、江北圏の情勢分析を見てみると、新党のハンナラ党に対する競争力を100%としたとき、江北区廬原区、道峰区、東大門区、城東区、城北区、中区、中浪区、広津区など江北圏で新党の総選挙での競争力はハンナラ党の半分にも及ばないことが見てとれる。
新党のハンナラ党に対する競争力は江南圏の場合30・6%と極めて低く、江西圏(52・8%)、中部圏(50・2%)は江北圏と同じレベルだった。仁川、慶畿地域の状況も同様だ。もちろん地域区ごとに人物の競争力が裏付けられるならば政党競争力の劣勢を克服できる所も少なくない。ハン・グゥィヨンKSOI研究室長は「大統領選では政党よりも人物が重要だけれども、総選挙では政党の競争力が人物よりも重要だ」し「現時点で、新党の政党競争力があまりにもバランスを欠き、総選挙でハンナラ党と相当の格差が出るものと予想される」と語った。
だれもが経験のない道
ハンナラ党が最大200議席を確保するということは、新党の惨敗を意味する。選挙調査の専門家たちは、新党が総選挙において60議席内外を得るものと予測した。140余議席に達している現在の議席数の半分にも満たない数値だ。イム・サンニョル・リサーチプラス代表は「新党はアイデンティティーがイ・ミョンバク政府(ハンナラ党)と重なり、党代表などの象徴性においてもハンナラ党との差別性がなくて首都圏でほとんど没落するだろう」と分析した。他の専門家たちも、展望値は少しずつ違うけれども新党は湖南で圧勝するだけで、他のいずれの地域においても苦戦はまぬがれないものと見通した。
最も楽観的な予想値を提示したユン・ギョンジュフォーラム代表は、湖南席巻と首都圏議席の35%(109議席中38)、比例代表議席数の35%(56議席中18)などを根拠として新党は最大96議席を確保できる、とする少数意見を示している。反対側の少数意見としてキム・ギュチョル・グローバルリサーチ理事は、新党は最小34議席にとどまることもありえるという批判的展望値を示した。
変数はないのだろうか? ある。ところで専門家らが出した総選挙での変数は大部分、「今後、イ・ミョンバク政権(ハンナラ党)はどのように行動するのか」に重きを置いている。党公認をめぐるハンナラ党内部の葛藤を最も重要な変数として挙げる。新党などが期待するけん制論も結局はハンナラ党がどのように進むのかによって変化する「従属的変数」だ。
ホン・ヒョンシク・ハンギルリサーチ所長は「ハンナラ党内のイ・ミョンバク系とパク・クネ系の葛藤や、次期大統領の高飛車な姿勢が示されたりすれば、執権初期の独善に対する心配を煽りかねない」と語った。そこでハンナラ党は「勝った者」の余裕を隠したまま言行を慎んでいる。キム・ハクソン・ハンナラ党総選挙企画団戦略本部長は「われわれがごう慢で、国民に誤って受け取られれば民心は一瞬にして変わるだろう」し、「次期大統領の言葉のように(国民の前で)謙遜でなければならない、というのがわれわれの立場」だと語った。ハンナラ党は自分たちの「敵」をよく分かっている。
もちろん、ハンナラ党の外的変数もある。大きくはないが、新党と民主党の合党は湖南の地平を変化させ得る。ホン・ヒョンシク所長は「湖南は民主党との関係(統合)で決定づけられるだろう」と語った。また自由新党が忠清圏を中心としてどれくらい躍進するのかもハンナラ党の200議席達成への最大の変数」であり「ハンナラ党の党公認の葛藤によって集団脱党が可視化し、脱党グループが自由新党に合流するかを見守らなければならない」と語った。各党がどんな人物を公認するのかは全体の状況を左右する要素ではないけれども、制限的に接戦が予想される地域を中心として少なからぬ変数になり得る、と専門家らは一致して指摘した。
ハンナラ党の国会200議席時代は到来するのか? 来るとすれば、どんなありようとなるのか? だれも経験したことのない道だ。大韓民国は今、その道をテストしてみようとしている。4月9日、国民が選択する日だ。(「ハンギョレ21」第696号、08年2月12日付、リュ・イグン記者)
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