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海に空に放射能を捨てないで               かけはし2008.2.11号

六ヶ所再処理工場本格稼働阻止

日比谷集会とパレードに2600人が結集



岩手の漁民や
市民たちが参加

 一月二十七日、晴れ渡った冬空の下、日比谷大音楽堂で「『六ヶ所再処理工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」(以下、阻止ネット)主催の集会、小音楽堂ではNO NUKES MORE HEARTS」主催の集会が開かれた。阻止ネットは、あいコープみやぎ、生協連合会きらり、グリーンコープ連合、生活クラブ連合会、大地を守る会、日本消費者連盟、パルシステムの計七つの消費者団体がよびかけ、六百を超える提携生産者や市民グループ・個人が賛同している。七つの消費者団体に加入する消費者は全国で百八十万世帯を数える。
 大音楽堂では、三陸産の魚介を素材としたつみれに生わかめをトッピングしたあたたかな汁がふるまわれ、全国から約二千人が集まった。
 この生わかめの生産者である岩手県宮古市の重茂漁協などの漁業者はじめ岩手の市民らは、大雪による交通網の乱れで集会開催直後に会場に到着。大漁旗を翻し、合羽姿の漁民ら約百人が通路をステージに向かって進み始めると場内が静まった。六ケ所再処理工場の本格稼動に反対する決議を採択した重茂漁協はじめ、近隣の漁民が危惧するなかで署名運動を進めてきた姿を目の当たりにし、著名人の発言などを期待し、先に着席していた多くの市民もこの運動の主体であるとの自覚をもたらした場面であった。
 小音楽堂で行われたアーティスト中心のイベントには約六百人が集まり、大音楽堂の参加者と合流し、常盤橋公園までの大パレードを行った。

サンプラザ中野
くん応援の熱唱

 大音楽堂のステージは100万人のキャンドルナイトやホワイトバンドの仕掛け人の一人である広告メディアクリエイティブ・サステナを主宰するマエキタミヤコさんが進行役。
 先ず、俳優の吉本多香美さんが「寒さを吹き飛ばそう」とアフリカンダンスを呼びかけ会場を盛り上げた。吉本さんは「昨年のアースデイの記者会見でストップ六ヶ所を訴えたら九州電力がスポンサーのドキュメント番組の出演をキャンセルされた」と報告。
 続いて梅津和時さん率いるこまっちゃクレズマによるジャズ演奏が行われた。続いて国際青年環境NGO「A SEED JAPAN」は、「ケータイアクションキャンペーン」をアピールした。さらに昨年末に講談社から刊行した『ロッカショ』の編集の中心となった音楽家のSUGIZOさんと構成作家の谷崎テトラさんの対談が続いた。
 集会直前に参加が決まった歌手の「サンプラザ中野くん」がサプライズゲストとして登壇すると場内はやや興奮気味。中野さんは「大きな玉ねぎの下で」と「RUNNER」を熱唱し、再処理反対運動の「日本一の応援団になります」と決意宣言した。社民党の保坂展人さん、民主党の大河原雅子さん、無所属の川田龍平さんら国会議員三名が登壇し、「RUNNER」に合わせて踊るという一幕も。

田舎こそ命の
源、食の原点

 ステージを大漁旗を掲げた岩手の漁民とサーフボードを手にしたサーフライダーが埋め尽くした。
 三陸の漁協、そして全国の生協などで講演活動を重ね、海に放射能を流すなと訴えてきた東京海洋大学名誉教授の水口憲哉さんは「日本中の人々に知ってほしいのでこの日本地図を掲げて歩きます」と語り、サーフライダーファンデーション・ジャパン(以下SFJ)代表の守山倫明さんは「海を大事にすることにより自然と人間の大切なものを取り戻したい」と語った。
 重茂漁協組合長の伊藤隆一さんは「もし再処理工場が安全ならば東京のど真ん中に作って排水は隅田川に流せばよい。田舎は命の源、食の原点、都会の人の食を支えている。三陸の海を大切にしてほしい。もう残された時間はわずかだが、何が何でも六ヶ所再処理工場をとめましょう」と訴えた。
 阻止ネットの呼びかけ七団体がのぼり旗を手に登壇。主催者を代表して生活クラブ連合会会長の加藤好一さんによる署名集約状況の報告と翌日の院内集会と署名提出行動への参加をよびかけ、集会を締めくくった。

八十一万筆の
署名を提出

 翌二十八日、阻止ネットが主催し、重茂漁協をはじめとした岩手県内の六漁協とSFJが共催する署名提出行動が行われた。参議院議員会館の定員百名の会議室は二百人を超える参加者が埋めつくした。
 阻止ネットと六漁協の署名はそれぞれA4判の署名用紙で、これをA3判一枚に印刷して双方で署名数を積み上げるように工夫され、昨年七月末から一斉に署名活動を開始した。SRJの署名開始は昨年十月下旬から。署名数は阻止ネットが約三十八万、六漁協が約四十万、SFJの署名が約三万で、計八十一万の署名が集まり、院内集会で経済産業省と内閣府の担当に手渡された。また、行動には国会議員十六名が参加した。
 百八十万世帯が参加する阻止ネットのうち、百万世帯が参加するパルシステムは阻止ネット一種類の署名に取り組み、今年一月後半から開始したばかりで、二月末の集約を目指している。

延期が確実な
工場の本格稼働

 日本原燃は一月二十八日、二月中を予定している六ケ所再処理工場の本格操業開始について「大変厳しい。仮に二月しゅん工が達成できなくても、年度内には達成したい」と発表し、三月以降にずれ込む可能性を示唆した。試運転の第四ステップで開始した高レベル廃液のガラス固化が難航しており、運転を止めて行っているガラス溶融炉の点検結果が判明した段階で、新たなスケジュールを発表するのではないかと地元紙では報じられている。
 六ケ所再処理工場がもし一〇〇%操業を開始したとすれば年間八百トンの使用済み燃料を再処理し、約一%、約八トンのプルトニウムを分離する。また約五%、約四十トンが高レベル廃棄物で、廃液として年間約五百二十立法メートルになると、二〇〇五年の衆議院決算行政監視委員会第三分科会答弁で政府が述べている。一方、高レベル廃液の貯蔵タンクは予備などを含め十基あり、容量は合計六百八十立方メートル。予備タンク等を除くと合計五百立方メートルで、フル操業をしてもガラス固化できなければと一年間で満杯になる勘定だ。
 原子力安全・保安院は、ガラス溶融炉の点検結果とは別に、第四ステップでガラス固化がフル操業に応じた処理ができる試験結果を提出するよう日本原燃に求めている。日本原燃は現段階の第四ステップでガラス固化試験を再開し、試験結果を出さねばならないが、その見通しが立っていない。最終段階である第五ステップは三カ月程度の期間が見込まれ、さらに本格稼動のための安全協定を地元と締結するための手続きも一カ月程度を要すると見込まれている。

各地で準備され
る反再処理行動

 阻止ネットなどの日比谷行動と署名活動は「二月本格稼動」阻止を目安としてこの時期に設定された。八十一万筆の署名を積み上げたが、試運転を中止しする兆しはみえない。さらなる運動の広がりが求められている。阻止ネットではパルシステムが署名を継続中だ。パルシステム以外のよびかけ団体での署名活動の継続と積み上げ、されに消費者団体ばかりではなく原水禁をはじめ反再処理の運動を積み上げてきた運動内での協力も求められる。
 原水禁や原子力資料情報室、たんぽぽ舎、日本消費者連盟、ふぇみん婦人民主クラブなど東京に拠点をもつグループがよびかける『再処理とめたい!首都圏市民のつどい』は三年間、経産省前での月例行動を継続してきた。毎月第四水曜の夕方六時半から行われているこの行動には毎回二十人の仲間が参加し、チラシまきや申入書の提出などを行っており、今月、来月と続ける計画でいる。さらに、今回の日比谷行動でのデモを出発点として、毎月デモを計画している。
 また、阻止ネットの展開を地域で深める活動も進んでいる。宮城県では、あいコープみやぎが中心になり「六ヶ所再処理工場稼動阻止みやぎネットワーク」を結成、二月十六日に「核燃料サイクル政策にもの申す!」という集会を企画している。青森では翌十七日、「NO NUKES MORE HEARTS」に連携した反核LIVEが準備されている。さらに三月十六日には青森・岩手・宮城の市民団体がよびかける大規模な集会も呼びかけられている。
 今回の「二月本格稼動」阻止を目安とした行動を深め、広げ、強めた行動を準備し、再処理停止と中止をかちとろう!(2月4日 SK)

各地の行動予定
2月16日(土)核燃料サイクル政策にもの申す!/午後1時/ハーネル仙台(JR仙台駅下車)/六ヶ所再処理工場稼動阻止みやぎネットワーク/
http://www.mamma.coop/
2月17日(日)反核LIVE part・2/午後2時/青森クオーター(JR青森駅下車)/
http://peaceland.jp/
2月17日(日)再処理やめなさい!パレード/午後2時/宮下公園(JR渋谷駅下車)/再処理とめたい!首都圏市民のつどい/http://stop-rokkasho.jp/
2月27日(水)再処理やめなさい!経済産業省別館前行動/午後6時半/経済産業省別館前(地下鉄霞ヶ関駅下車)/再処理とめたい!首都圏市民のつどい/http://stop-rokkasho.jp/
3月16日(日)海に空に放射能を捨てないで!―STOP!再処理本格稼働/午後1時(プレ企画あり)/仙台市情報・産業プラザ(JR仙台駅下車)/5者共催/http://lmswkm.net/
3月16日(日)再処理やめなさい!パレード/午後2時(予定)/宮下公園(予定・JR渋谷駅下車)/再処理とめたい!首都圏市民のつどい/http://stop-rokkasho.jp/
3月26日(水)再処理やめなさい!経済産業省別館前行動/午後6時半/経済産業省別館前(地下鉄霞ヶ関駅下車)/再処理とめたい!首都圏市民のつどい/http://stop-rokkasho.jp/


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