| 辺野古環境アセスメントを強行するな かけはし2008.2.4号 |
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辺野古・高江への基地建設を止め「米軍再編」撤回せよ |
米裁判所が環境ア
セス文書提出命令
米国のほうでも米軍の思うままに環境破壊をさせないという動きがある。一月二十五日サンフランシスコ連邦地裁は米国防総省に対し、辺野古の基地建設がジュゴン保護について文化財保護法違反であり、九十日以内に環境影響評価(アセスメント)文書を提出するよう命じた。二〇〇三年から沖縄県内も含む環境保護団体がジュゴンも原告に加えて続けてきたこの訴訟において、国防総省の実質的敗訴となった。
この判決の実効性、影響力を過小評価する向きも日本政府にはあるようだが、一月六日にカリフォルニア連邦地裁が鯨などに影響を与えるために、海軍が沿岸二十キロ以内で音波を発して潜水艦哨戒訓練を行うことを禁じた判決の結果は参考になる。この判決以前から、横浜ノースドッグなどには以前より多くの音響測定艦が集結する傾向にあり、州連邦地裁の判決といえども無視することはできないようだ。
米国での規制のしわ寄せが在日・在沖米軍基地にただ押し付けられるだけでは意味がない。米本国での情報も共有しながら軍隊を例外扱いしない規制、法律を基地撤去につなげていこう。
方法書をめぐる
国と県との攻防
もちろん沖縄の中でも、沖縄県環境影響評価審査会の答申が二〇〇七年十二月十七日に出され、那覇防衛局は方法書を書き直して再提出するように求められている。この方法書は日米政府の各方面から漏れ伝わる情報と比較すると、工法をひとつしか説明せず、工事の影響を最小限にしか説明しないという姿勢で審査会委員から相当の不信をかっていた。
那覇防衛局は審査会答申を受けた沖縄県知事の意見提出期限直前である一月十一日になって、方法書について百五十ページにわたる資料で追加説明を行った。この追加説明は@作業工法について3案をようやく提示A埋め立て土砂を沖縄県内からダンプカー三百四十万台を海中から採取し、一部は辺野古ダム周辺から採取B工期は五年、というものである。埋め立て土砂の採取量、採取地域は、その根拠が示されていないので県内土木業者との談合を疑われても仕方がないといえる。工期の短さにしても、国策だから環境への配慮ははしょってもいいという日本政府の姿勢がありありとしている。
方法書で明らかにされなかったことが膨大な資料によって説明されたということは、環境アセス手続きを形骸化するものである。環境影響評価審査会も、沖縄県知事も環境アセス手続き全体のやり直しまでは求めていない。だが基地による住民被害を阻止しようとする人々のたゆまぬ働きかけに押し上げられて、環境アセスをめぐる攻防が成立している。十二月十二日の協議会の後は一月下旬にも開催などと報道されていたが、予定がたっていない。環境アセスさえもできないのだから、辺野古基地建設はやめてしまえと要求し続けるしかない。
嘉手納での早朝
離着陸抗議集会
北谷町砂辺区では一月二十日、「早朝離着陸・爆音被害に対する住民大会」が開かれた。嘉手納基地を離着陸する軍用機の騒音を一番に浴びる地域である。
二〇〇六年に引き続き故障の戦闘機F15は三度の飛行停止の後、一月十四日に飛行を再開した。この時にも騒音は百五デシベルを記録した。同様の騒音を記録した未明離発着、〇七年十二月三日から六日までの「即応訓練」では岩国基地所属のFA18機の騒音と、サイレン、拡声器放送のの大音量が早朝、深夜を問わず鳴り響いた。そして年明けの一月八日から十一日にも嘉手納基地で「即応訓練」が行われたため、砂辺区住民大会で「ガマンの限界だ」というアピール文が採択されたのだった。
十二月二十六日までに教科書検定調査審議会は審議を行い、沖縄戦の「日本軍の関与」を認める方針を示した。検定意見の撤回に至らなかったが、九月二十九日の県民大会の成果を受けて、一定の自信を深めた沖縄の人々は動き続けるだろう。砂辺区におけるような住民大会開催による抗議の嵐を本土でも巻き起こさなければならない。
嘉手納基地周辺が毎月のように違法な騒音に見舞われなければならない理由は何であろうか。
一つには基地機能の陳腐化に対する恐れと、機能強化による基地要員の疲弊のため、通常と違う訓練を実施しなければ、在日米軍基地兵員の士気を維持できないところにまで矛盾が深まっているということではないのか。F15機だけでなく哨戒機P3Cの故障に見られる様々な老朽化はその証拠でもある。
米軍内で頻発
する暴力事件
「思いやり予算」削減による日本人従業員「格差給」廃止は第三波の全国ストライキをおこなう前に日本政府を譲歩させたが、職場としての軍事基地の問題は、北海道の女性自衛官が訴訟に踏み切った性的暴行の問題を始めとして、深刻である。
一月十三日付の沖縄タイムスによると、在沖米海兵隊憲兵隊日本人大隊の隊員など百五十人が、隊幹部のパワーハラスメントについて調査、処分を求める署名を十二月に提出していたことが分かった。この記事には、九カ月間机に向かうことを強制され自殺を図った例、職務で提出した書類をわざと受け取ってもらえない、突然羽交い絞めにされる、罵倒されるなどの例が紹介されている。日本人従業員が差別的に扱われている実態が暴露されると共に、憲兵隊だけでなく軍事基地全てが過度の緊張と暴力に包まれていることをうかがわせる。一月七日にも普天間基地所属の十九歳、二十歳の二人の米兵がタクシー運転手の頭を殴るなどして運賃を払わないで逃げる事件が起きているのだ。
もうひとつには、度を越した訓練が、住民に被害を許容させるテストのような意味をもっていたり、辺野古などに基地が建設されないから本島中南部の人々がひどい目に会うといった住民感情をエスカレートさせる効果を持っていることである。十二月の即応訓練のときにはFA18機は名護上空を旋回したりしたが、嫌がらせと受けとってもいいのではないか。もし戦略的意味を持つとしたら、これこそが本島北部に新しい基地機能を集結させるための、米軍に出来るデモンストレーションなのかもしれない。
住民運動弾圧に
乗り出す自衛隊
ともあれ、あらゆる反基地運動の蓄積をリセットする力を持っている行事として、二〇〇八年洞爺湖G8が控えている。「地域バランスを考えて」沖縄でも、科学技術閣僚会議が6月中旬に開催されることが表明された。〇八年は、G8議長国として基地建設における何らかの前進を米国から認めてもらいたいという意識が、最大限利用される年になる。日米合同委員会では高江を含めた三カ所(2007年3月合意)のほか、残る三カ所のヘリコプター着陸帯についても一月十日に建設が合意され、陸上自衛隊は三月にもキャンプハンセンの使用を始めるといわれる。住宅地上空での危険な都市型訓練が遂行され、地元の自衛隊員が沖縄の地で米軍のために実弾射撃演習を行うという段階にこの春以降進む気配がある。G8で地球温暖化対策をうたうなら、沖縄の自然環境を維持するために基地縮小・撤廃をうたうべきでないのか。
海上保安庁は中城海上保安署の保安部格上げ、四十八人増員を発表し、三十メートル給巡視艇三隻、二十メートル級巡視艇八隻を新造に三十七億円を費やすことを〇七年補正予算案に盛り込ませた。日本政府は、特別に辺野古での阻止行動対策を強化していることを忘れてはならない。とにかく〇八年は辺野古も高江も基地建設の白紙撤回を勝ち取ろう。 (海田昇)
台湾立法院選挙
高金素梅さんへの政治弾圧に抗議し緊急集会
【大阪】一月六日、「高金素梅への政治弾圧をやめろ」大阪緊急集会が開かれ、抗議文を出すことを確認した。
高金素梅さんは台湾原住民族出身の現職の立法委員(国会議員)である。台湾原住民族の仲間と共に還我祖霊を訴えて「小泉首相靖国参拝違憲訴訟」を闘い、二〇〇五年その違憲判決が大阪高裁で確定した。またその翌年の夏には、東京での「靖国の闇へ、キャンドル集会」に六十人もの台湾原住民族ととともに参加し、韓国からの参加者と共に小泉参拝に強い抗議行動を展開した。
この度の台湾の選挙では、全体の立法委員の議席数は半数に削減されるとのことで、原住民族の選挙区では、五議席から三議席に削減されるという。現在の議席は国民党三、民進党一、無党派一が高金素梅さん。三議席のうち二人は国民党が獲得するのはほぼ確実で、残る一議席を高金素梅さんと民進党が争っている。高金素梅さんは、原住民族区の道路を整備したり、水道を敷設したり、原住民族の生活改善の活動をやってきた。
今回の弾圧が直接意味することについては、抗議文が述べているが、集会では、三月に予定されている総統選挙との関係での指摘があった。民進党は台湾名で、国民党は中華民国名での国連加盟を目指しており、この問題について、原住民族である高金素梅さんの発言は非常に大きな意味をもっている。彼女が万が一にも落選するようなことがあってはならない。また、そのようなことになれば、原住民族に対する差別政策は一層過酷になるだろうとのことであった。今回の弾圧事件(選挙妨害)は、形は変わるものの国民党候補に対しても行われているとのことだった。民進党は政権維持のためになりふりかまわない行動に出ているという。
高金素梅さんは強制捜索を受けた直後に記者会見を行ったため、この事件が政治弾圧であるという事実がすぐに世界に伝わったようだ。民進党系のマスコミ以外は、こんなことを賄選容疑にするのなら、多くの候補のたくさんの行為が賄選容疑に当てはまってしまうと、疑問を投げかけているという。今回の事件をきっかけに、かえって原住民族の人たちの団結が強くなり、高金素梅さんが選挙運動で入る部落では、若者たちが百人規模で防衛隊をかって出ているという。(T・T)
台湾代表部へ抗議行動
原住民の権利を守り
高金素梅さん当選!
一月十二日投票の台湾立法院選挙が大詰めをむかえた昨年十二月二十四日、原住民の権利と生活のために闘い、三期目の当選をめざして激しい選挙戦を展開してきた高金素梅(チワスアリ)立法委員(国会議員)に対して、陳水扁総統じきじきの命令で不当な弾圧が行われた。
原住民部落の人たちに生活改善のための行政手続きの仕方を教え、原住民が当然獲得すべき生活資金補助の取得について助言したことが、「賄選」(票のために利益誘導した買収行為)だというのだ。選挙事務所が特偵組(特捜部)にょって不当捜索され、大量の捜査員が高地の原住民選挙区に入って、脅しをふくめた「事情調査」に入った。
これに対して、チワスアリさんはただちに記者会見を行って不当選挙弾圧を糾弾するとともに、原住民に守られながら選挙運動をひるむことなくやりぬいた。
このチワスアリさんへの弾圧に抗議して、大阪と東京で集会・行動が行われた。東京では一月九日に新富町区民館で「高金素梅(チワスアリ)立法委員に対する弾圧に抗議し台湾原住民の闘いに心を寄せる集い」が実行委員会の主催て開かれ、二十五人が参加した。実行委員会には、二〇〇六年の「ヤスクニ・キャンドル行動」を担った人びとが結集した。
翌十日には、二十人が参加して白金台の「台北駐日経済文化代表部」への抗議行動が取り組まれた。「ヤスクニ・キャンドル行動」の事務局長をつとめた内田雅敏弁護士を先頭に、台湾代表部の前で横断幕を広げて抗議の意思を表明するとともに、代表が申し入れ書を提出した。
なお一月十二日の投票の結果、チワスアリさん(無党団結連盟)は今回五議席から三議席に減らされた「高地原住民」枠の選挙で、与党・民進党候補の挑戦をはねのけ、みごと当選を勝ち取った。(K)
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