| 「新テロ特措法」阻止の国会行動を! かけはし2007.11.19号 |
武力で平和はつくれない市民集会
アジアの人びととの連帯を深め人権と民主主義の憲法理念実現へ |
自民・民主の
連立構想反対
十一月三日、日比谷野外音楽堂で「武力で平和はつくれない11・3市民集会―人権と民主主義の憲法理念実現をめざします―」が同集会実行委員会によって開催され、全国から平和フォ―ラム系労組が集まり四千人の参加となった。
ダンスヴォーカルユニットのI・K・Bがオープニングコンサートを行い、若々しいダンスと歌で会場を魅了した。
福山真劫さん(平和フォーラム事務局長)が「憲法の条文改正の動きは遠のいたが、アメリカはあきらめていない。われわれは逆に九条を武器に反転攻勢をしなければならない。新テロ法案を廃案へ、さらに、防衛省の腐敗・憲法違反行為を追及し、防衛省を縮小しなければならない。そして、われわれが求めているのは自民・民主の連立ではない。民主・社民などの野党連合政権を実現しなければならない」と主催者あいさつを行った。
次に、那谷屋正義さん(民主党、参院議員)と福島みずほさん(社民党党首)が国会報告を行った。
那谷屋さんは「イラクの子どもがインタビューを受けて、『アメリカの戦闘機を奪って、アメリカを爆撃したい』と答えていた。子どもにこんなことを言わせるありかたはいったい何なんだ。武力で平和は守れない。私は神奈川県選出だが、来年横須賀に米原子力空母が配備させられようとしているが、許せない。アメリカに追随することはできない。野党提出の新年金法が参議院を通過したがこれから、どんどんやっていきたい」とあいさつした。
福島社民党首は「新テロ新法の論議で国益ばかりが言われているが、一番欠けているのは殺される人々のことだ。世界中の武力行使をなくすことをめざすべきで、自衛隊の海外派兵を絶対に許せない。三つのことを提起したい。@安倍政権は美しい国をつくるということで、十七回の強行採決をして国民投票法や教育基本法の改悪などの法律をつくった。これが今後作動していくが作動させないようにするA大連立構想のねらいは憲法改悪だ。そして新テロ法案の成立を阻止することB防衛省の疑惑を徹底的に追及していく。防衛庁から省に昇格することに民主党はだれも反対しなかった。こうしたことが問題なのだ。衆議院選挙が一年以内にある。社民党の躍進を支えてほしい。政治を変えるのは人々の力だ」と持ち上がった連立構想を厳しく批判した。
米原子力空母の
横須賀母港化反対
次に、イ・ジュンキュさん(韓国平和ネットワーク政策室長)が連帯のあいさつを行った(別掲)。続いて、「教科書の沖縄戦記述の歴史歪曲問題について」山城博治さん(沖縄平和運動センター事務局長)、「原子力空母横須賀問題について」呉東正彦さん(原子力空母の横須賀母港化を考える市民の会共同代表)、「教育と子どもの権利のために」木村葉子さん(平和を実現するキリスト者ネット)、「アフガン・イラクの平和に向けて」清水俊弘さん(日本国際ボランティアセンター事務局長)、「テロ特措法、憲法審査会などに対するとりくみ」土井登美江さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会)がそれぞれ報告した。
横須賀の呉東さんは「来年夏、米原子力空母が母港化されようとしている。事故を起こしたら、最悪の場合百万人の死者が出る。米海軍の艦船への日本政府の安全問題での監視は一切行われていない。原子力空母が入るために港湾の浚渫を行っているが、横須賀市は何も監視していない。防災体制を後退させている。今後次のような運動を強めていくぜひ協力してほしい。@千人が配備に反対して裁判を起こしている。署名に協力してほしいA住民投票のために四万筆の署名を集めたが、引き続き住民署名を行うB横須賀の闘いを憲法を守る闘いと一体のものとして全国運動として支えてほしい」と訴えた。
清水さんは「アフガン、イラクで多くの人が爆弾におびえ、犠牲になっている。日本の軍事的支援を国際貢献と言っているが、現地の民衆にとってはこんな理不尽なことはない。対テロ作戦への軍事支援をただちにやめ、中立的な立場に立った民衆に役立つ支援をすべきだ」と提起した。
最後に集会アピールを採択し、銀座から東京駅に向けたデモを行った。 (M)
私はたびたびこうした集会で発言しているが、日本のブログで「なぜ、韓国人が日本の憲法について口を出すのか、反日団体なのか」と批判されている。私が発言する目的は、平和憲法を守り、東アジア、全世界に広げていこうとするからだ。九条は過去の反省から出たもので、戦争はしないというアジアへの約束だ。
北朝鮮の核武装が問題となっており、さまざまな課題は残しているが、平和に向けて一歩一歩前進している。東アジア冷戦構造の解体に向けた動きだ。九条の改悪、日米同盟の再編強化は平和を壊すものだ。イラクなどでのアメリカとの同盟でやっていることは平和的生存権の侵害だ。平和のための戦争は受け入れられない。これは戦争の悪循環につながる。東アジアに持続可能な平和と人権の共同体をつくろう。ともにがんばろう。(発言要旨、文責編集部)
国会前ヒューマンチェーン第2波
延長国会での派兵新法
強行にNO!の運動を
十一月八日午後六時半から、「いらない!インド洋派兵・給油新法 国会前ヒューマンチェーン」行動が国会前の路上で行われた。十月二十三日に続いて行われたこの日の行動は、新テロ特措法案が衆院の特別委員会でこの日に採択されるという報道が流れたことにより、急きょ設定されたものである。この日は百三十人が参加した。
この日、特別委員会での採択はされなかったものの、議院運営委員会で三十五日間(12月15日まで)の会期延長が与党から提案された。政府・与党は延長された会期内での新テロ特措法成立をめざし、十一月十二日の衆院特別委員会で可決をもくろんでいる。
最初に発言に立った笠井亮衆院議院(共産党)は、「テロ対策特措法の失効によって、自衛隊はインド洋での給油を中止しなければならなくなり、政府にもアメリカにも大きな衝撃が走った。米国は今、福田政権に対してあらゆる圧力をかけ、洋上給油活動を継続させようとしており、福田政権も国会を大幅に延長して新法案の成立に躍起になっている。しかしアフガニスタンではカルザイ政権も『平和と和解のためのプロセス』を推し進めようとしている。国際社会が支援しなければならないのはこのプロセスであって、戦争ではない」と強調した。
映画「日本国憲法」の監督、ヤン・ユンカーマンさんは「『テロに対する戦い』と言われているものには効果がない。憲法九条を持っている日本は自衛隊に戦争加担させてはならない」と語った。保坂展人衆院議院(社民党)は、ISAF(国際治安支援部隊)への自衛隊参加を支持する民主党などの意見を批判し、「海でいけないことが陸ではやっていいということにはならない」と述べた。
基地はいらない女たちの全国ネットの芦澤礼子さんは、辺野古への新基地建設をもくろむ移設協が十カ月ぶりに十一月七日に行われ、仲井真沖縄県知事が「沖合への移設」の持論に関してやや妥協的なニュアンスを取っていることに危惧感を表明した。また十一月十四日の辺野古新基地建設に関する環境調査に関する院内集会などへの結集を呼びかけた。日本消費者連盟の富山洋子さん、憲法・教基法全国ネットからの発言に続いて、三鷹市議の島崎英二さん(憲法を生かす会)から、三鷹市議会で「武力で平和はつくれない」決議、「集団的自衛権を認めない」意見書採択、沖縄戦についての教科書検定意見撤回を求める決議などが行われたことを紹介した。
全教の発言の後、高田健さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会)が、参議院を主戦場として新テロ特措法案=インド洋派兵・洋上給油新法案の成立を阻止するために、全力で行動を広げていくことを訴えた。なお次回のヒューマンチェーンは十一月二十七日(火)午後六時半から、衆院第二議院会館前路上で行われる。
民主党の対案
骨子の問題点
福田内閣は、福田・小沢党首会談の後、小沢一郎・民主党党首が一度は「辞任」を表明するなど、民主党が混乱を深めている機に乗じて、今国会での新テロ特措法成立へ攻勢を強めている。参議院で否決された場合には、衆院で再可決・成立も辞さない構えだ。十一月八日、来日したゲーツ米国防長官は福田首相、町村官房長官、高村外相、石破防衛相と相次いで会談し、「洋上給油の早期再開」を強く要請した。石破防衛相はゲーツ国防長官に対し、派兵恒久法制定の意向をも表明したと報じられている。
ゲーツ国防長官の来日は、同行した米国防総省高官の言によれば「日本の国内政治のため細部の議論に陥りがちな議論を、戦略的なレベルに引き上げる」ため、と報じられている(「読売」11月9日)。十一月十六日に訪米する予定の福田首相は、ブッシュ米政権首脳との会談で、「洋上給油」継続問題、さらに辺野古基地建設、グアム移転などをめぐって難関にぶつかった米軍再編問題で強力な恫喝をかけられる可能性が高い。
一方、民主党は「アフガニスタンでの人道復興支援活動と国際テロリズム根絶に関する特別措置法案(仮称)」骨子を発表した。それによれば「国連緊急平和部隊(UNPES)設立に向けて日本が主導的役割を果たす」「カルザイ政権とタリバンを含む関係当事者すべてとの和解委員会等での停戦合意活動を支援し国際社会にも協力を求める」「自衛隊は、戦闘部隊は一切含まず、人道復興支援やインフラ整備にかかわるものに限って派遣する。従ってISAF本隊への参加はしない」などとしている。また「インド洋での海上阻止活動が国連の決議に基づく国連の活動として行われることとなった場合には、参加することを検討する」とも述べている。
民主党がこの「対案」骨子を「対案」そのものとして提出するかどうかは不明だが、政府・与党からは同案の内容の一部を取り込む「修正案」に向けた「政策協議」の圧力も強まるだろう。しかしこの「対案」もまた、武装した軍隊による「人道的復興支援」という破綻が明らかになった枠組みの中にあることを、われわれは批判しなければならない。反対すべきはゲーツらの言う「戦略的レベル」での問題、すなわち「グローバルな対テロ戦争」そのものなのである。
再度、国会に向かう反戦平和の運動を「草の根」から築き上げるために集中した努力を! (K)
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