| 1047名解雇争議の解決を かけはし2007.4.9号 |
国鉄闘争20年 中央集会
民営化路線の見直しを4団体の連携固めよう |
政府・JRは
交渉に応じろ
三月三十日、日比谷野外音楽堂で「国鉄改革20年、見直そう民営化路線、不当労働行為責任を問い、1047名解雇争議の解決を求める3・30中央集会」が国労闘争団全国連絡会議、鉄建公団訴訟原告団、鉄道運輸機構訴訟原告団、全動労争議団・鉄道運輸機構訴訟原告団の四者、国鉄闘争共闘会議など四団体の主催で行われ、二千六百人が参加した。
国鉄闘争共闘会議・二瓶久勝議長が次のような主催者あいさつをした。
「中曽根による国鉄の分割・民営化攻撃は失敗した。二〇〇五年9・15鉄建公団訴訟地裁判決後、総団結をつくってきた。昨年9・14に解決に向けた具体的要求を出し、政府・JRにせまった。十一月にILOが第七次勧告、12・5に未提訴の国労闘争団五百四十人が提訴した。四団体の連携を強めた。四団体の代表として国労佐藤委員長がILOに行き、『四団体が責任を持って解決にあたる』ことを訴えた。ILOは最大の協力をすると表明し、政府に早期に政治解決を求めた。しかし、政府・JRは交渉のテーブルにつこうとしていない。運動をきちんと展開して、闘争勝利のために闘う」。
次に、国労佐藤委員長が、三月二十五日からILOに行った要請行動を報告した。
「四団体が一致団結して解決に向かう。今をおいて解決のときはないということでILOに要請に行った。ILOは四団体がそろってきたことへ高い評価をした。しかし、第七次勧告を出したが、事態が進展していないことに深い憂慮を示した。二〇〇四年日本政府は『解決に世論が納得していない』と主張していたがどうかとILOから聞かれた。四団体が一致したこと、十八都道府県、六百八十四地方自治体で『政府の責任で解決をはかる』という決議が採択されていることを報告した。ILOは『政府と関係団体との話し合いが行われるように努力する』と表明があった」。
郵政4・28ネット
が元気に勝利報告
続いて、二十八年ぶりに解雇を撤回させた郵政4・28ネットの池田実さん、名古屋哲一さんが勝利報告を行った。
池田さんは「三月一日に職場復帰した。あきらめずに闘えば勝つ」と語った。名古屋さんは「勝利できたことはうれしい限り。私たちの闘いと国鉄争議はものすごくよく似ている。私たちは国家による不当解雇との闘いに勝利した。それに合わせて、全逓の右傾化、労使協調路線への批判であり、ピラミッド型組合指導のあり方への批判であった。国と大きな組合によるいじめに対して勝った。組合から排除されたから自立・自闘で闘い仲間を増やし、郵政労働者ユニオンを結成していった。この闘いは二十八年前の問題ではなく、新自由主義、格差社会との闘いへの一撃でもあった。国鉄闘争の勝利のためにもこれからも闘う」とお礼を述べた。
退路を断った闘い
で納得いく解決を
評論家の佐高信さんが「現代の危機と1047名問題」と題して問題提起を行った(別掲)。続いて、国労闘争団全国連絡会議、鉄建公団訴訟原告団、鉄道運輸機構訴訟原告団、全動労争議団・鉄道運輸機構訴訟原告団の四者がそれぞれ決意表明を行った。
国労闘争団全国連絡会議・神宮義秋議長は「解決行動委員会をつくりメリハリのある行動をしてきた。一万人を目標にした知識人著名を行い、八千三百七十七筆の署名を提出した」と語った。鉄建公団訴訟原告団・酒井直昭団長は「退路を断って闘う。納得のいく、解決によって路頭に迷うことのないものを獲得していきたい」と決意表明した。鉄道運輸機構訴訟原告団・川端一男代表は「法律をねじまげる国鉄型偽装倒産がはびこっている。二十年間の人権侵害を取り戻し、家族を含めて勝利するためにがんばる」と表明した。
全動労争議団・鉄道運輸機構訴訟原告団・川端義明副団長は「民営化の目的は借金をなくすことだと政府は言った。しかし、借金は二十五兆四千億円から二十八兆二千億円に膨れ上がった。その穴埋めのために六十年間、四千億円の税金を投入している。さらに、民間会社であるJR北海道、九州、四国、貨物に対しても莫大な税金を投入して維持している。その上、大合理化によって、人の命を虫けらのように扱っている。こんなことが許せるか」と表明した。
その後、家族の訴え、アピールの採択、閉会のあいさつの後、団結ガンバローを行い、東京駅までデモ行進を行った。正念場を迎えている国鉄闘争勝利のためにがんばろう。 (M)
佐高信さんの問題提起
解雇問題の解決こそ安全確保につながる
分割・民営化という言葉をよく使うが、これは正確ではない。分割・会社化と言わなければならない。相手側が使う言葉を使ってはその本質をみんなに知ってもらい、理解してもらうことができない。民営化と言えば、良いことのように思ってしまう。会社化の結果として乗客の命、安全が脅かされている。
JR東日本の酒田管内で羽越線事故があり死傷者が出た。社長の松田は「突風が原因だ」と説明した。松田はJR西日本の井出、東海の葛西とともに国鉄解体を行った三悪人の一人だ。松田は「コストのかからない車両の軽量化を行った。もしこれが国鉄時代だったら、技術陣が反対して行えなかっただろう」と書いている。松田のやってきた市場主義が命を奪ったのだ。1047解雇問題の解決も、この乗客の命を守ることにつながるとキャンペーンしなければならない。
去年一月、「月刊現代」で、佐藤宗男とヒューザーの小島とわたしで座談会をやった。小島は「審査に合格しないものを売ったわけではない」と言い訳をした。小島にそう言わせる「改革」をやったのが、小泉や安倍ではないか。彼らは審査などの「信号機」を壊したのだ。
「足並みがあっていなくても、それぞれのリズムに合わせる方が敵はこない」と言った人がいるがその通りだ。一色に塗られたものが襲ってくるより、バラバラの者が襲ってくるほうがこわい。
作家であり、大分火力発電所建設の反対運動をやった松下竜一は裁判で負けた時、「アハハ、負けた、負けた」と横断幕に書いた。敵を見下し、味方を鼓舞するためにやったのだ。なんぼぶんなぐっても立っている。そんな強さがあった。
この国鉄闘争でも近い時に笑おう。皆さんとともにがんばってゆく。(発言要旨、文責編集部)
4月統一地方選候補者紹介
福島県で5人の無所属市民派候補
保守風土の中で平和・環境・人権・公正のうねりを!
【郡山】県政談合汚職で佐藤栄佐久前知事が逮捕された福島県では、無所属市民派候補五人が統一地方選挙に向かって奮闘している。県議選には福島市選挙区に佐々木慶子さんが立候補。中学校教諭を長く勤め、脱原発の慶子先生として知られるとともに、福島県教組女性部長としてジェンダーフリー・両性の自立と平等をめざす教育の運動を開始し、大きな役割を果たした人だ。共産党を除きオール与党化し、監視機能を果たしていない県議会に新風を吹き込もうと懸命な運動を展開している。
郡山市議選には郡山の未来をつくる会から、三期目をめざす駒崎ゆき子さんと二年前の補選で当選した蛇石郁子さんの二人の現職が立つ。昨夏から地域ごとの議会報告会を開催するとともに、入札制度改革の学習会を開いてきた。大型建設事業削減・談合根絶・議員特権廃止キャンペーンを行い、この三月議会では「費用弁償(議会出席日当)廃止請願」が否決されると「受け取り拒否」を表明した。議会では常に台風の目の位置にある。
同会として二人擁立の選挙は初めてであり、これまでの運動がどれだけ市民に浸透しているか、今選挙が試金石となる。
鏡石町議選には円谷寛さんが立候補する。円谷さんは国労の活動家として処分され、地元で社会党町議となった人。町長批判を自治労にとがめられ社民党から除名、以来無所属議員として活動し、市民運動グループに合流、六選をめざしている。川内村村議選には、市民の政治参加をうながす市民グループ「わいわい市民政治@ふくしま」メンバーの西山千嘉子さんが再び挑戦する。保守王国福島の中で、平和・環境・人権・公正を求めて運動を進めてきた市民グループが議会の中にも席を占めることができるかどうか、まさに正念場を迎えている。(中路良一)
働くルールの確立求め国会デモ
労働時間の規制撤廃と「労働ビッグバン」許すな
三月二十三日、社会文化会館で、労働時間の規制撤廃と「労働ピッグバン」を許さない3・23集会がこの間、日本版エグゼンプシヨンの導入反対運動を作ってきた派遣労働者ネットや労働弁護団、労働安全衛生センターなどの呼びかけによる実行委が主催して開かれ、集会後国会に向けてデモ行進をした。
棗一郎さん(日本労働弁護団事務局次長)は「政府は運動の盛り上がりの中で、日本版エグゼンプシヨンの導入を断念したが、決して導入をあきらめたわけではない。朝日新聞(3月21日)によれば、主要百社の企業アンケートで四割以上の会社が導入を望むと答えている。さらに米財界が導入を強く要求している。労働ビックバンは完全な労働の自由化であり、行きつく先は解雇自由だ」と指摘し、さらなる闘いを強めようと提起した。
次に、国会報告を鈴木寛さん(民主党参議院議員)、高橋ちづ子さん(共産党衆議院議員)、福島みずほさん(社民党党首)がそれぞれ行った。鈴木さんは「@日本版エグゼンプシヨンは参議院選が終わったら、必ず出してくる。いま、厚労省は月収九百万円以上の労働者と言っているが、この金額は省令で決めることができ、閣議決定さえ必要がない。いくらでも下げることができるしろものだA導入されると、エグゼンプションの対象者がいる職場に労働基準監督署が入りにくくなることだ。そうすれば、対象の人と除外者の区別がつけにくくなり、結局、労働基準監督署の監督ができなくなる危険性がある」と指摘し、導入に反対を訴えた。
続いて、韓国労働健康連帯のイ・サンユさんが「韓国でも残業規制があるが、長時間労働を強いている。資本がやっていることはどの国においても変わらない。契約派遣法で二年で正社員化しなければならないという法案が通ったが、企業は一年八カ月で解雇しようとしている。さらに、派遣業種を製造業、公務員、貨物輸送、保険などにも広げようとしている。これは病院や鉄道でのストに対して、代替派遣でスト破りができることになる。国民年金は改悪され、過労死が一万人に一人、心臓病で年間千人が死んでいる。連帯して、こうした労働者の状況を打開しよう」と報告し、「闘争、闘争、団結」とシュプレヒコールを行い、しめくくった。
パート法改正は
全くのゴマカシ
全国ユニオン・鴨会長は「三月九日に、六本木ヒルズに入っている派遣業のグッドウイルに交渉に行った。そのフロワーの立派さに比べて、偽装請負、スポット派遣されている労働者の労働条件のひどさに格差の異常さを感じざるをえなかった。スポット派遣などがピンハネの温床になっている。派遣の上限規制をなくし、登録型、コマ切れ労働を強制し、一生低賃金で働かせる。希望なき働き方は社会の閉塞感をつくっている。このような状態は労働組合の崩壊につながる。労働組合は闘わないとダメだ」と訴えた。
全石油昭和シェル労組の柚木さんは「今国会に出されているパート法の改正によって、格差の是正をすると言っているがとんでもないごまかしだ。イオンや高島屋では対象者がいないと言っている。一%以下の是正のために、それ以外の差別を認めるという差別法ともいえる」とまやかしの労働法「改正」に強く警告を発した。
全日本金属情報機器労組(JMIU)の生熊さんは「改悪労働契約法は労働者の同意なく、不利益変更を法律に書いたものだ。最高裁の判例からも後退している。われわれは断固として反対する」と決意を述べた。全港湾の伊藤書記長は「港湾に派遣してはならないことになっているのに、倉庫の仕事に偽装派遣が行われている。われわれは違法派遣と闘っている。正規職を非正規化するのが、労働ビッグバンだ。働くルールと社会を変えていくために政府とストライキで断固闘う」と決意を述べた。この後、集会アピール(別掲)を採択し、国会に向けてデモ行進を行った。 (M)
集会アピール
人間らしいくらしと働き方ができる社会を
――略――経済財政諮問会議の労働市場改革専門調査会が標榜する「労働ビッグバン」は、労働者を個々に分断し、国内の大企業とグローバル多国籍企業に完全に隷属させる仕組みの完成をねらっている。
日本版エグゼンプションは、長時間労働に対する規制を破壊して、過労死・過労自殺を自己責任にすりかえる。解雇の金銭解決制度は、不当解雇を容認して、解雇自由を実現する。派遣法改正は、偽装請負を合法化し、非正規雇用を拡大・永続化する。アメリカ型交渉単位制度は、少数組合から団体交渉権を奪う。これらの労働ビッグバンが実現すれば、国内外のグローバル多国籍企業がわが国の労働市場をわがもの顔で跋扈(ばっこ)するに違いない。
彼らには、日本の労働者・家族の生活には何の関心もない。彼らの関心はマネーだけである。彼らの論理は、人間らしい働き方とは相容れない。労働ビッグバンとの闘いは、人間らしい働き方を取り戻すための闘いであり、労働者の国際的な連帯へとつながる闘いでもある。そのために、私たちは以下のことを目指していく。
@労働時間の上限を設定させ、八時間労働制を守らせることA解雇制限法理を充実・強化させることB登録型派遣を廃止させ、労働者派遣法の規則を抜本的に強化させることC偽装請負を撲滅することD最低賃金を大幅に引き上げさせることE労働法規によって保護される労働者の範囲を拡大させることF就業規則の変更による労働条件の切り下げに対して厳格かつ有効な法規制をさせることGすべてのパート労働者の均等待遇を実現すること級間接差別を含むあらゆる女性差別を撤廃させることI外国人労働者を監視するための登録通報制度の導入を許さず、外国人労働者の権利を保障するための制度を構築させること。
労働ビッグバンを不発に終わらせ、普通の人が普通に働けば余裕をもって人間らしい生活ができるような社会の実現に向けて、楽しく、創意あふれる取り組みを強めていこう。
|