| 第78回メーデー アピール かけはし2007.4.30号 |
|
改憲手続き法案の廃案を! 格差・貧困・排除との闘いへ |
1
第七十八回メーデーに参加した労働者の皆さん。日本革命的共産主義者同盟(JRCL)は、全世界で戦争に反対し、搾取と抑圧に抗して闘っている人々に心から連帯のあいさつを送ります。
二十世紀は「戦争の世紀」と言われましたが、二十一世紀に入ってもイラク戦争に示されるように戦争は終わるどころか継続し、殺りくが続いています。全世界で帝国主義が押し進める新自由主義グローバリゼーションは、世界を「富める国」と「貧しい国」に二極化させ、さらにはそれぞれの国の中を「富める者」と「貧しい者」に分解させています。新自由主義は多くの人に貧困を強制するにとどまらず、民族や性などによる差別を一層増大させ、支配体制の中に組み込み続けています。
同時に営利の追求のみに走る新自由主義の生産体制は、資源を枯渇させるだけではなく、地球温暖化をはじめとする環境破壊を招いています。
労働者の皆さん。新たな闘いに向けともにスクラムを組もう。ともに新しい闘いを開始しよう。
2
安倍首相は繰り返し「美しい国」づくりを叫び、「戦後レジーム(体制)を原点にさかのぼって大胆に見直し、新たな船出をすべき」だと発言しています。安倍政権のねらいはアメリカ帝国主義の世界支配の一翼を担う国家づくりであり、常時世界中に派兵が可能な戦争を遂行できる国づくりであることは明白です。
この政策と攻撃の中心にあるのが憲法九条の改悪です。政府が今国会で成立させようとしている「改憲手続き法案」は、このための布石に他なりません。この法案では成立要件が有効投票数の過半数となっており、総得票数の過半数を獲得しなくてもいいことになっています。つまり白票はあらかじめ排除して数えるという具合に政府にとって都合がいいようになっているのです。さらに多くの国では明記されている最低投票率に対する規定がありません。これでは投票率が五〇%であった場合、全有権者の二五%程度で憲法の改悪が成立することになります。加えて公務員の「政治活動」を制限する規定が盛り込まれ、教師が学校で憲法を教材として取り上げるだけで弾圧の対象にされかねないし、国民投票運動の自由な展開や参加もできなくなります。
安倍政権を貫いているのは、アジア人民と敵対する極右国家主義の路線です。沖縄戦の歴史のねつ造や軍隊「慰安婦」強制連行の否定、「日の丸・君が代」攻撃もこれが根源になっているのです。「民主・人権・平和」を支える戦後教育の中心をなしてきた教育基本法を改悪し、それを補完する学校教育法、教員免許法などの教育関連四法案を成立させることに躍起になっているのもそのためです。これは政府・文科省による教育の集権的支配であり、戦争の国づくりを担う人材を育成し、これに抗議する教職員を教育現場から排除しようとするものであることは明らかです。
私たちはアジアの人々とともに、安倍政権の新自由主義的政策と一体となった極右主義的傾向を強める国家再編と真っ向から対決し、これを阻止していくことが求められています。
3
米軍再編は、在日米軍基地の再編にとどまらず、自衛隊も米軍の戦力の一部として組み込まれていくことを意味しています。つまり米軍の指揮下で動くことになるのです。このことは再編の実体をみると鮮明に現れています。
神奈川県のキャンプ座間には米陸軍第1軍団司令部が移設され、自衛隊中央即応部隊司令部が設置されます。さらに横須賀には米第7艦隊と海上自衛隊双方の司令部が置かれ、新たに原子力空母の配置が決まり、急ピッチで横須賀港の浚せつ工事が進められています。また沖縄の米海兵隊八千人をグアムに移す計画に対して、日本政府はその費用一兆二千億円を米軍関連予算として負担しようとしています。
米軍と自衛隊の一体化は急速に進行しています。自衛隊が米軍とともにグローバルな実戦展開をめざしているのを最も典型的に現しているのがイラク戦争への対応です。今年七月三十一日に期限が切れる「イラク特措法」を二年間延長し、航空自衛隊によるイラク占領軍支援作戦の継続を閣議決定する改悪法案を上程したことです。イギリスではブレア首相が段階的撤退を発表し、米議会がイラクからの撤退を求める法案を可決していることをみれば、安倍政権の「突出」がいかにきわだっているか明らかです。
先日オーストラリアのハワード首相との会談の中で、安倍首相は「米国のイラク新政策が失敗すると、東アジアの安全保障にも影響する」と述べていますが、これが安倍首相の本音であり、イラクへの自衛隊の派兵は「支援」ではなく、「戦争加担」であることは明白です。
米軍再編に反対し、占領軍のイラクからの撤退を要求する闘いは、依然として闘う側に求められている課題です。
4
「いざなぎ景気」を超えたと言われながら、労働者の実質賃金はこの十年間一向に上がらないばかりか下がり続け、長時間労働が全般化し、非正規職が増大し、格差は拡大の一途を続けています。儲けているのは大資本と大企業であり、「税金投入」で救済された銀行ばかりで、中小企業の倒産は今も進行し続けています。ここに「勝ち組」「負け組」の二極化構造と格差社会の根源があります。
郵政民営化、公務員に対する攻撃もその延長線上に位置し、「公共の財産」を大資本と大企業の利益のために門戸を開放し、一切の犠牲を労働者に押しつける攻撃そのものです。郵政民営化で現出しているように正社員は長時間労働が一般化し、一方で「ゆうメイト」に表現される非正規職の増大は、進行する日本社会の縮図です。
去年と今年の二回に分割されて行われる定率減税の廃止は実質一・七兆円の増税となり私たち労働者に重くのしかかります。しかしその一方で政府は減価償却制度の見直しと証券優遇課税制という形で大企業に対する減税を決定しました。この額も両方で一・七兆円です。「庶民には増税」「大企業には減税」、政府が新自由主義的政策として取り続ける本質が見事に現れています。この構造は年金・医療問題などの福祉問題まで貫かれています。その上、参議院選挙後に消費税の増税も計画されています。
安倍首相は一月の施政方針演説で「経済的に困難な状況にある勤労者の方々の賃上げを図るべく、最低賃金制度がセーフティーネットとして十分機能するよう、必要な見直しを行う」と述べましたが、全く美辞麗句を並べたばかりのものであることが国会審議の中で明らかになっています。改正パート労働法ではパート労働者の労働条件が一切改善されないばかりか、逆に非正規雇用と長時間労働を合法化しようという意図が見え見えです。これは最賃法に関しても同様です。
さらに政府と財界は、残業代を支払わないで済ます悪名高い「日本版エグゼンプション」の国会への再提案の機会をねらっています。政府と財界が押し進めてきた新自由主義政策は、労働者を犠牲にし、大資本と大企業の延命と利益追求を図るものであり絶対に許せません。
5
アメリカ帝国主義の戦争政策は至る所で破綻しています。イラクでは連日爆弾が炸裂し、秩序は安定の方向ではなく「内戦」に向かい、占領軍が撤退しない限り事態は収拾できないことは明白です。あまり表面に登場しませんが、アフガニスタンでも占領軍との戦争が続いています。
ブッシュの失敗が明らかになるにつれ、議会で共和党は少数に転落し、イラク戦争の「有志連合」軍は、オランダ、イタリアに続きブレア率いる英国軍も段階的撤退を発表せざるを得ないところまで追い込まれています。
さらに新自由主義を批判する動きは「アメリカの裏庭」である中南米のベネズエラ、ボリビアに続きエクアドルなどの反米政権の誕生となって続いてます。帝国主義と戦争政策と一体となった新自由主義グローバリゼーションが破綻し始め、その間隙をぬって労働者人民の闘いは広がり始めています。
日本でも沖縄の人々は辺野古への新基地建設を阻止し続けており、座間や横須賀でも米軍再編に対する闘いが始まっています。沖縄―岩国―横須賀で始まっている闘いに合流し、憲法改悪阻止、占領軍のイラクからの撤退を全世界・アジアの人々とともに勝ち取っていくことが求められています。
昨年連合、全労連、全労協の労働界が一体となって「日本版エグゼンプションを中心とする労働法制の改悪」を阻止する闘いを展開しました。そして「郵政4・28処分」闘争が勝利判決を勝ちとりました。国鉄の分割民営化から二十年目の節目に入った国鉄一〇四七人解雇撤回闘争の勝利と労働法制の改悪を阻止していく闘いを広げましょう。第七十八回メーデーに参加した労働者の皆さん、勝利のために闘いましょう。
メーデースローガン
b全世界、アジア人民と連帯し、占領軍のイラクからの撤退を実現しよう! 自衛隊のイラク派兵二年延長反対!
b憲法改悪を許すな!改憲手続き法の成立を阻止しよう!
b教育関連四法案の成立を許すな!
b米軍再編特措法阻止、辺野古新基地建設を許すな!
b労働法制改悪阻止! 国鉄1047人解雇争議の解決を!
b非正規労働者の待遇を改善せよ! ワーキングプア・貧困の解決を!
b六ヶ所村再処理工場の稼働停止を! 事故隠しを許すな! プルサーマルを認めない! 原発の停止を!
b三里塚空港の北側延伸を許すな! 静岡空港の建設反対!
b新自由主義グローバル化に対決し、グローバルな労働者の連帯を!
|