5・3憲法集会実行委員会
情勢は緊迫している!廃案めざして国会デモ |
5月3日までの
成立ねらう政府
三月二日、東京・日比谷公園で2007年5・3憲法集会実行委員会が主催する「STOP!改憲手続き法案 3・2大集会」が行われ、市民、宗教者、全労連系と全労協系の組合など二千人が集まった。
安倍晋三首相は、施政方針演説(1・26)で「戦後レジーム(体制)を見直し、新たな船出をすべき時がきた」と強調し、改憲手続き法案の今国会成立を、なにがなんでもやりきることを宣言した。そして、参院憲法調査特別委員会の設置を自民、公明両党などによって強行採決した。
さらに二月十一日、自民党の二階俊博国対委員長は、「できれば民主党と円満に(成立を)という思いがあるが、どうしても議論だけで空転してしまうようなことがあれば、採決せざるを得ない」と述べ、与党単独採決も辞さないと牽制した。また、中川秀直自民党幹事長も二月十三日に「民主党が『内容はいいが政局的に困るから賛成できない』という党利党略で引き延ばしてくるなら、粛々と採決するしかない」と述べ、強行採決してでも憲法記念日の五月三日までの成立を主張している。このように法案をめぐる攻防は、非常に緊迫した状況に突入している。
そもそも法案は、@最低投票率がないA「過半数の賛成」を「有効投票の過半数」にすりかえることによって、二割前後の賛成で改憲できるB国民に十分な判断の時間を与えないC公務員や教育者の運動を制限Dテレビ、ラジオなどの広告は大金を使える側だけが利用できるなど民主主義に敵対し、改憲派に有利なトリックを駆使できる内容に貫かれている。法案の危険な内容を批判していくことはもちろんのこと、すべての民衆に伝え、成立を阻止していかなければならない。そのための本格的なスタートを踏み出していくために集会が実現した。
憲法改悪の野望
打ち砕く闘いを
主催者あいさつが高田健さん(許すな!憲法改悪市民連絡会)から行われ、「国会では今、予算案を強行採決しようとする緊迫した状態にある。実行委は、当初、5・3集会の一日共闘だったが、改憲手続き法案を強行成立させようとする政府・与党のねらいを止めるために立場や地域を越えて共同行動を行っていくことになった。5・3だけではなく、改憲派の動きに対して共同して闘っていこうと確認し、信頼を深めてきた。すでに国会、議面集会を行ってきた。この共同行動が全国に広がっており、九条改憲に反対していこう。五月三日までに改憲手続き法を成立さようとする政府・与党のねらいを断固として打ち破っていこう」と力強く発言した。
笠井亮衆議院議員(日本共産党)は、「先程、衆院予算委員会で与党は強行採決し、本会議を行い衆院を通過させようとしている。断じて許せない。憲法調査特別委員会の理事が、予算が通ったら、委員会を開き、改憲手続き法案の審議を行いたいと言ってきた。こういった動きと対抗するタイムリーな集会だ。与党と民主党の改憲手続き法案は、たいした違いがなく、改憲のために都合がいい内容になっている。しかし、改憲派が急げば急ぐほど、国民の改憲反対の声と矛盾せざるをえない。だから自民党は、改憲国民運動推進本部を立ち上げざるをえなかった。改憲と手続き法はいらないという草の根の声は、全国に六千を越えた九条の会によって表現されている。この勢いでストップしていこう」と訴えた。
社民党党首の福島瑞穂参議院議員は、「共謀罪は七回も継続審議にさせ、まだ成立していない。日本版エグゼンプションという残業代不払い法案も、反対運動によって今期、来期の国会提出は見送られた。力を合わせれば政治を変えることができる。なんとしてでも改憲手続き法案をつぶすために頑張ろう。この闘いは、安倍政権の憲法改悪の野望を阻止するための最初の攻防だ。法案が成立してしまうと、憲法調査会が設置され、国会閉会中も憲法改正作りが始まってしまう。公正中立な手続き法ではない。自民党新憲法草案へのまっしぐらの道だ。民主党大会に参加し、安倍総理に手を貸すなと言ってきた。皆さんとともに勝利していこう」と発言した。
さらに菅沼一王さん(日弁連憲法委員会事務局長)のスピーチ、平和を実現するキリスト者ネットのカンパアピール、ザ・ニュースペーパーのコントが行われた。
集会の最後に集会アピールを採択し、国会にむけたデモに移り、「憲法改悪反対!改憲手続き法案阻止!」とシュプレヒコールを繰り返していった。(Y)
米軍再編はいらない!改憲を許すな
補助金で基地押しつける特措法反対の声を上げよう
戦争のために
税金を使うな
二月二十八日、社会文化会館ホールで「米軍再編はいらない! 憲法改悪を許さない2・28全国集会」が2・28全国集会実行委員会主催で開催された。
福山真劫さん(平和フォーラム事務局長)が開会のあいさつをした。
「世界各地でブッシュ政権のアフガン・イラク占領を批判する運動がわき起こり、EUや中南米で批判的政権が出来ている。世界の中でもブッシュを支持しているのは、戦争ができる国へ暴走している安倍自公政権だ。われわれはこの動きを止めることが出来ていない。米軍再編成に対して他の課題に比べてもどれほどの闘いができているのだろうか」。
「二月九日、米軍再編特措法案が閣議決定された。三兆円かかり、グアム移転費は七千億円とされる。基地受け入りの自治体に交付金を段階的に拡大するものだ。戦争のために税金を投入することを容認できない。国民投票法案は憲法九条改悪のためだ。これを阻止しよう」。
次に、国会報告を民主党衆院議員の川内博史さんと社民党党首・福島みずほさんが行った。
川内さんは「沖縄の海兵隊が八千人と言われているが、グアムと沖縄を行ったり来たりしている。実際の米兵の実数はだれも知らない。だれのための何のための再編ということが明らかにされていない。そして、みなさんにはご不満もあろうが、与党のまとめている国民投票法案には小沢党首も反対と言っている。断じて民主党が賛成することはない。私は反対でまとめていく」と鹿児島での地道な活動を紹介しながら、ユーモアをまじえながら、真剣に闘う報告をした。
福島党首は「偽装請負が発覚した宇都宮キャノン工場を視察した。こうしたひどい働き方と闘う若者を支援したい。米軍再編特措法は補助金を基地移転の貢献度によってなそうとするものだ。基地強化に反対している岩国市の市庁舎への補助金を今年度はつけないことにしている。このやり方は核のゴミを押しつけでも同じだ。三位一体『改革』で、税の地方への移譲問題では、補助金を人口比で出すので、地方の過疎地の自治体はやっていけなくなる。グアム移転費の根拠も示さない。こんなところに血税を使えるか。国会で圧倒的多数を占める与党は、改悪のためのあらゆる法案を着々と実行している。なんとしてもこれを止めよう」と訴えた。
グアムの人々に
およぼす被害
続いて住友肇さん(全国基地問題ネットワーク・共同代表)、高田健さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会)がそれぞれの課題で問題提起を行った。住友さんは全国で進む日米基地の再編・統合に対して闘う報告を行った。
高田さんは、「二つの大きな誤解があることをただしたい。第一に、国民投票案ではなく、改憲手続き法案である。国民投票法だったら良いのではないかという意見が市民運動の一部にはあるが、現在出されている法案は、憲法改正に反対か賛成かでもなく、例えば原発など特定の課題について、居住者に信を問うものでもない。国会で三分の二の多数派がつくった案に賛成か反対かである。第二に、安倍首相は『改憲のために手続き法案を通したい』と述べているように、憲法9条を改悪するための改憲法案であることをハッキリさせることが重要だ」と提起し、法案の持っている個々の問題点を指摘し、3・12国会でのヒューマンチェーン、3・21WPNの行動への参加を訴えた。
次に、ピープルズプラン研究所が「グアムへの沖縄海兵隊移転問題で、グアムの人々にどのような被害がおよぶかという観点からも反対していこう。エクアドルでの国際的反基地会議に参加して、国際的に米軍再編と闘う」と報告した。辺野古への基地建設を許さない実行委は「政府は沖縄の基地負担を減らすと言っているが、逆に辺野古への新基地建設、PAC3の強行配備やF22ステレス戦闘機の配備など基地機能の強化をしている。沖縄の人々はねばり強くこれと闘っている」と報告した。東京、神奈川平和運動センター、山口平和運動フォーラムがリレートークを行った。
神奈川平和運動センターからは、「座間市長は『ミサイルを撃ち込まれても反対する』と態度を変えていない。今日、座間市議会は『米軍再編特措法に反対する』決議を全会一致で採択した。3・17座間と相模原二方向からデモしてゲート前で抗議行動を行う。横須賀も、横須賀原子力空母母港化を問う住民投票について、二月議会で否決されたが、『四万人の支持、賛成議員が増えた。次の統一地方選で、空母反対議員を増やそう』と元気にがんばっている。具体的な運動を通じて、米軍再編と闘う」と力強く訴えた。
最後に、「米軍再編はいらない!憲法改悪を許さない」の団結がんばろうを行い、運動の前進を誓い合った。 (M)
「日の丸・君が代」強制許すな!
強まる県教委の圧力処分はねのける連帯を
【神奈川】二月十八日、「日の丸・君が代」強制に反対する神奈川集会が開港記念館で行われ、百人が参加した。主催は「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する会。
神奈川教育労働研究会の外山さんが、「二〇〇六年の11・30通知が九月二十一日判決を意識してひどい内容であった。特に『国民のアイデンティティー』などくくる文言が目立った。また卒業式を前に『君が代』伴奏に関して音楽科非常勤講師の多用をからめた強制、生徒に対してはブラスバンド演奏者の公募というかたちでの演奏強制などの実態」を報告した。
外山さんは、統一地方選を控えていながら県教委は各高校に議員への招待状を送っているが、公職選挙法違反に触れかねない実情に対する取り組みも呼びかけた。
講演を担当したのは金哲敏弁護士だ。金さんは9・21判決の意義を丹念に説いて参加者に裁判所、原告、被告のそれまで君が代斉唱を卒業式などでほとんど実施していなかった都立高校で、百パーセント斉唱が義務付けられ、10・23通知に至る様子を判決文に沿って生々しく述べた。
再発防止研修、嘱託職員の増加、内定取り消しなど労働条件の悪化とともに「日の丸・君が代」が強制されていくなか、このまま処分を待つのかと立ち上がった教員によって予防訴訟という形式は始まった。
金さんは、判決後の東京都について「この判決は彼らにとって相当ショックだっただろう。訴訟要件がないということにしか控訴の理由を求めていない」と評価している。
また、質問に答える中で「憲法は少数者の人権を保障しなければならないが、この場合起立している多数者にも判決は配慮する。それが価値中立的ということではないか」と語ったのは印象的だった。少数者からより意見を奪う憲法を許してはならないと思うとともに、「君が代・日の丸」を認めるわけにいかないという、国際的に至極もっともな訴えを多数のものとしていけるよう九月判決を利用していきたい。
卒業式へのビラ
まきも広がる
各団体のアピールに移り、「教育基本法の改悪とめる連絡会」・石下さんは「法案は改悪されたが、残っている文言を楯に主張していこう」という訴えがあった。「女と天皇制研究会」の須藤さんは「無戸籍のため差別されてきた自分を否定しないために転向を拒み」死刑になった金子文子を例に引き、逆に外部的な行為での国の圧力が高まっている様子を分析した。「悠仁」誕生が「少子化」打開のきっかけになるという意見に対しては、彼には生まれた時点で多額の養育費が払われ、低所得世帯と対極の、ひれ伏させる人材として育成されていると訴え、四月からの連続学習会を宣伝した。
東京からは予防訴訟原告団に参加する教員の発言があった。
何も言わせない雰囲気の中で職場の人々が神経をすり減らす様子が報告され、それでも保護者ネットワークが広がり、ビラまきの成果を勝ち取るなど、9・21判決を生かすも殺すも運動のふくらみ次第だということが何回も強調された。
すべての基地にNO!ファイト神奈川から木元さんが、横須賀住民投票条例案否決、逗子市と国が係争中で二月十五日に東京高裁で上告が棄却された池子の森裁判の報告があった。「横須賀で原子力空母受け入れのための整備に六十四億円をかけ始めているのに、米軍再編法案の交付金は合計で五十一億円というのは、自治体を愚ろうしている」と怒りのこもった発言が続いた。主催者からも北村小夜さん学習会、卒業式門前ビラまきの参加呼びかけがあった。
集会アピールの後、参加者はデモに繰り出した。集会開始時に街宣右翼が接近したが、デモ中は介入はなかった。緩急の差はあっても、デモ参加者は制服警官、私服刑事などと合わせた重包囲体制におかれていることに変わりはない。そんな中、にぎやかなプラカードで、関内駅周辺の道行く人に「日の丸・君が代」強制反対のコールが伝わった。
(海田)
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