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静岡県収用委が第4回公開審理              かけはし2006.9.18号

静岡空港建設のための土地強奪阻止へ全国から支援を


地権者への不
当な入場妨害

 静岡空港反対闘争は、土地収用公開審理の攻防局面において、本来地権者と土地収用裁決申請却下を実現する会がガッチリとスクラムを組み、果敢な闘いを繰り広げている。この闘いを全国の反空港、乱開発・環境破壊を許さない闘いと意識的に結びつけていく必要がある。
 反空港全国連絡会は、十一月二十五日に静岡で全国集会(静岡労政会館6F/静岡駅徒歩7分/詳細後日)、二十六日に現地調査行動を決定した。静岡空港反対派の土地の強制収用阻止にむけた全国陣形を拡大していこう。
 静岡空港反対派の土地強奪のために「公正・中立」を投げ捨て、早期審理終了を策動する静岡県収用委員会による第四回公開審理(九月六日)が行われた。収用委は、第四回審理の午前を茶畑の損失補償に関する審理を行うとして本来地権者の桧林耕作さん、松本吉彦さん、村田利廣さんと代理人に通知し、午後から共有地権者、トラストの木所有者の損失補償に関する審理を行うと通知していた。つまり、損失補償額を一方的に算定し、審理終了のために本来地権者と共有地権者、トラストの木所有者を分断するという暴挙を強行してきたのだ。
 実現する会は、午前9時グランシップ前で前段集会(六十人以上が駆けつけた)を行い、収用委の策動を暴き出し、地権者が一体となって断固として審理に参加していくことを確認し、審理会場に移動し、入場しようとした。ところがガードマン、職員が阻止線を張り、共有地権者とトラストの木所有者たちの地権者席への入場を妨害してきた。収用委事務局は、居直りの態度を繰り返し、ガードマンを増員してガードを強化してきた。実現する会は、ただちに糾弾行動に入り、「地権者をなんで入れないのか!区別・分断審理を許さない!権利侵害だ。著しく公平を欠く、公開審理の原則を危うくする審理だ。こういう審理は、受け入れらない」と厳しく追及しつつ、傍聴席に移動した。

本来地権者が熱
烈な意見陳述

 緊迫した会場の中で、本来地権者の檜林さんは、感動的な空港反対闘争の経過、怒り、新たな闘う決意を力強く行った(別掲)。
 松本さんは、「私が所有する松林を先祖代々、大事に育ててきた。私たちの生活の基盤だ。素晴らしい木々を将来にわたって残していきたい。この土地を売るという気はさらさらない。収用阻止の看板があるが、県調書によると県側に入りこんでいると記載されている。しかし、看板は、先祖代々から引き継いできた土地の中にあるはずだ。訂正を要求したい。収用委は、現地に来て、線引きを確認してほしい。台風・強風(二〇〇四年十月八日)によって木々が倒れてしまった。見るも無惨な姿だ。なぜ倒れてしまったのか。それは空港建設にともなって所有地外の山林が伐採されたためだ。この責任は、県にある。ところが県から一切謝罪の言葉もない。損害賠償を要求する。倒木に関する損失補償は、どうなっているのか。はっきりと明示してほしい」と問いただした。
 村田さんは、「土地収用法三十五条の土地調査の測量時、自分の畑に入ろうとしたら、多くの県職員が立ちふさがり入れない状態だった。測量完了の合図で、やっと入れた。地主が自分の土地に入る権利の妨害だ。三十五条調査は、このような権限はあるのか。これは、重大な明白な瑕疵となるはずだ。民法二百十条の権利者の通行権の侵害にあたる。畑回りの損失部分の測量によって、石垣とネットが壊れていた。職員は、この行為について説明するはずだったが、全くない」と抗議し、土地収用裁決申請を却下すべきだと主張した。
 反対派共有地権者の立場から不動産鑑定士の岩井正幸さんは、@土地収用法71条の損失補償額について公正な土地の評価が行われているかA鑑定評価書内容の疑問点について発言し、県が依頼した不動産鑑定がいかにずさんで、露骨な県側の立場にたったインチキ鑑定が行われていたかを具体的に証明した。岩井さんの全面的な批判に対して、収用委員たちは、次々と出てくる新事実に慌てながら、必死でメモをとるしかなかった。
 最後に岩井さんは、「造成工事が進み宅地化の速度が速い収用地周辺地域の方が、特に開発予定のない県の地価調査地点周辺地域よりも、地価の下落率が、約七〜一〇%程度大きくなっていることは、不自然なことであり、公正な評価が行われていないことになる。これは、依頼者である空港事務所からの要請により、鑑定士が配慮している可能性がある。いずれにしても、用地買収当初と今回の鑑定価格が、県地価調査地点との整合性が、全くとれていないことは問題であると言わざるをえない。納税者の立場からも無駄な空港は必要ない」と結論づけた。収用委員たちは、いいかげんな土地鑑定事実によって消耗の極地に到達していたほどだ。

石川知事の不
当な面会拒否

 このように第四回審理は、本来地権者による十八年間の空港反対にかけた断固たる信念と抗議、岩井さんによる不公正な不動産鑑定の全面暴露によって反対派意見陳述を攻勢的にやりぬいた。この迫力に圧倒された収用委は、反対派意見陳述を第五回、第六回まで期日設定せざるをえなかった。早く審理を終了したくてしょうがない収用委にとっては、いいかげんな県当局のやり方にお手上げだ。
 しかし、油断できない。なんと第五回収用委員会が九月二十日(水)〈午後一時/静岡県総合研修所もくせい会館(JR静岡駅北口徒歩20分)〉、第六回が十月六日(金)だ。超スピード審理終了をねらっていることは明白だ。
 すでに本来地権者と実現する会(四十人)は、八月二十二日、石川嘉延知事が県収用委に対して早期裁決の圧力をかけていることに抗議して面会を求めた。だが、石川知事は、「本来地権者の直接の考えが確かめられる状態が保証されなければ会っても意味がない」などと高飛車に拒否した。
 さらに後日、「本来地権者の方々と前提条件なしに話合いができる状況にはないものと受け止めております。 収用委員会の審理の目的や性格があり、会長指揮の下で運営されていることから、会長の指揮の下で県として必要な説明は行っていきたい。収用委員会に対する介入の事実はありません」などとウソとペテン的対応を繰り返してきた。
 このような県当局と収用委員会の不当な姿勢は、裁決日程が近くなればなるほど露骨に現れてくるだろう。地権者たちの闘いに連帯するために公開審理闘争に駆けつけよう。(遠山裕樹)


桧林耕作さんの意見陳述から
十八年の苦しい日々しかし私は揺るがない


 静岡空港建設が発表され、十八年という年月がたっています。この間、私は一日として穏やかな日を過ごすことはできませんでした。毎日が苦しい日々の連続です。しかし、私の反対の決意は、微動だにしません。
 私たちが主張することは、どこから見ても自然で正当であるということを確信しているからです。このような私たちの正当な主張に対して、各方面から「なぜ反対するのか」とよく言われます。最初は、地元のみんなが反対してました。しかし、県や町の圧力に屈して反対の旗を降ろしていきました。
 しかし、私はそのように反対派から去っていく人たちを責める気はありません。それぞれの家族には、それぞれの事情があると思うからです。息子の会社が空港推進だとか、息子がこれから町役場の職員だとか、これから試験を受けるだとかで、しょうがないことです。
 でも私は、私の仲間たちは、最後まで反対し続けることを誓い合ったものでした。私たちの仲間は、本当の意味で同志だと、誇りを持って断言できます。
 空港建設に最初から反対しているのは、過去にゴルフ場建設をめぐって、町民をないがしろにした行政当局の一方的なやり方に対する大きな不信感があるからです。私たちは、農業に関わるものにとっては、広大な豊かな自然を犠牲にして手放すことはできない。
 ところが県や行政は、住民になんら相談することなく、秘密裏に空港建設計画を進め、突然、明らかにしたのです。以降、まともな地元説明会をせず、いいかげんな空域調整、空港需要の過大数字操作を繰り返し、住民に対しては強引な空港建設賛成同意を強制してきたのです。さらに森林を伐採し、絶滅に近い貴重なオオタカと、その巣を破壊しつくしたのです。強い怒りを覚えます。
 そして、県は強制収用をちらつかせながら、圧力をかけ、強制測量を行ってきました。県職員は、私を取り囲み、身動きできないようにしたのです。このような屈辱的なことは絶対に忘れることはできない。県当局がやっていることは、暴力団、地上げ屋、土建会社の手下でしかない。これを指示した石川知事は、暴力団組長と同じだ。
 ともに農作業を行い、自然を見守る家族は、私の宝です。私の生き方に対して、家族たちは励ましてくれています。たとえ強制収用されても、私は、今まで通り、反対の大きな声を止めることはありません。この土地は、身体の一部なのです。それがもぎとられたならば、それを返せという権利があるはずです。
 これからも毎日、毎日を自分の生き方を誇りに思って、力強く生きていく所存です。
 石川県知事に言いたい。あなたは、県民投票の実施公約を守らず、身勝手な圧力を繰り返してきた。この空港は、強制収用をしてまで作るべきではない。(陳述要旨・文責編集部)



レバノン難民たちの窮状を訴え
中東の平和をもとめてキャンドルアクション


 八月二十日午後六時半から、東京・芝の増上寺・本堂前で「レパノン/イスラエル停戦から1週間 市民を巻き添えにする暴力の応酬をふたたび繰り返さないために キャンドルアクション」が、イスラエルが建設している「分離壁」に反対するストップ・ザ・ウォール実行委員会の主催、WORLD PEACE NOWの協力で行われた。この行動は、八月十四日に停戦が宣言されたレバノンでの武力衝突の終結とイスラエル軍の即時撤退を求めるとともに、パレスチナの被占領地からのイスラエル軍の撤退をも射程に入れた平和を作りだすために行動しているNGO団体の呼びかけによって開催されたもの。
 バレスチナ子どものキャンペーンの司会の下で行われた集まりでは、アムネスティ・インターナショナル日本の寺中誠さん、JVC(日本国際ボランティアセンター)の熊岡路矢さん、WORLD PEACE NOWの大塚照代さんなどから次々に、国際法を無視したイスラエル軍によるレバノンへの無差別爆撃と市民たちの窮状が訴えられ、パレスチナを焦点にした中東の平和のために、日本から出来るかぎりの行動を積み重ねていこうという訴えが発せられた。「復興」を名目にした「援助」競争が繰り返される「復興ビジネス」のあり方にも強い批判が語られた。
 同時に、ピースマークを中心に、左右にヘブライ語とアラビア語で「シャローム」「サラーム」(平和)の文字をキャンドルで作りだす行動が、二百人にのぼる参加者全員で行われた。イラク反戦運動の継続とともに、中東全体の平和を実現するキャンペーンをさらに広げていこう。  (K)        

 【訂正】本紙前号(9月11日号)2面「安倍極右政権との対決へ」5段右から19行「九〇年代半ば移行」を「九〇年代半ば以後」に、9月4日号3面「岩国バスツアー記事」1段左から7〜8行「住民登場」を「住民投票」に、8月14日号5面「映画『出草之歌』1段左から7行目「一六〇回もの攻撃」を「一六〇回以上もの攻撃」にそれぞれ訂正します。


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