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東京東部実行委が「神奈川の基地めぐり」        かけはし2006.7.10号

米軍基地被害の深刻さを実感

地元住民・自治体の運動と連携し「米軍再編」撤回へ


 【東京東部】七月一日、沖縄の闘いと連帯する東京東部実行委が「神奈川の基地めぐりバスツアー」を行った。東水労、東交、清掃、国労、郵政、教組、区職労、下町ユニオン、東部労組などの労組と荒川平和展運動など市民運動から四十人を超える参加者があった。
 ツアーは米軍相模原補給廠、キャンプ座間、厚木基地、横浜ノースドックを金子登貴男さん(神奈川平和運動センター・副代表、厚木基地爆音防止期成同盟副委員長、相模原市議)の案内で見て回った。金子さんは市議を十五年、厚木基地の爆音との闘いを四十年以上続けてきており、基地の日常の姿、その歴史について詳しく、金子さんの案内は的確なものであった。
 最初に訪れた相模原補給廠は一九四〇年代に陸軍によって開発され、天皇制に関係する名前が地名としてつけられ、今もその地名がそのまま残っている。一九七二年、ベトナム戦争の激しい中、米軍のM48戦車を修理してベトナムに送っていた。これを時の飛鳥田市長(社会党)が重量制限をたてにとり、村雨橋で通行を禁止した。仕方なく、戦車は補給廠に戻った。多くの反戦団体が補給廠前の道路にテントをはり二カ月以上にわたり、戦車の搬出を阻止した。その歴史ある補給廠前に立った。いまは日本人の基地従業員がゲートの監視所にショットガンを持ち監視している。長くいるとすぐに警察官がやってきて退去を命じるということだった。
 補給廠は野戦用の病院、キッチン、テント、オイルパイプなどのセットをそろえているという。JR相模原駅のビル屋上に上って、基地の中を見渡した。今後、ここに戦闘指揮訓練センターを作る予定だと米軍は発表している。
 この後、三十八メートルの県立麻溝公園タワーに登りキャンプ座間基地内を見る。台状の上にヘリの格納庫が見えた。「ここの米軍住宅は一戸あたり百五十平方メートルもあり、夏休みで米国に帰ってしまうため二カ月間使わなくなるが、帰ってきた時部屋が暖かいのはいやだとクーラーをつけっぱなしにしているという。その費用もわれわれの税金である思いやり予算でまかなっている」と金子さんの説明に、あきれるやら、許せないと怒りを覚えた。

厚木爆音訴訟へ
の注目と支援を

 昼食の後、金子さんから「米軍再編と神奈川の基地」についてパワーポイントを使った分かりやすい説明を受けた(別掲)。屋上すれすれに飛ぶキャンプ座間の戦闘用ヘリや片一方のプロペラが止まる故障を起こしながら厚木基地に戻る戦闘用飛行機、9・11テロ以降に相模原補給厰正門に据え付けられた機関銃、横田基地から国道に飛び出してスナイパーが威嚇するスライドに、基地の現実を思い知らされた。
 キャンプ座間の基地正面に行くと、警察官の詰め所があり、基地内からも十人程がばらばらと出てきて、写真を取ったりして監視を続ける。キャンプ座間の看板の前で記念撮影と基地撤去のシュプレヒコールを行った。すると、警官が警告のプレートを掲げて弾圧してきた。続いて、厚木基地に移動して、滑走路の延長上のフェンスから基地内を見学。米軍の大型の輸送機、戦闘機二機が轟音をあげて飛び立つのを目にして、騒音のひどさを実感した。この後、横浜山下公園の大桟橋に行き、海から横浜ノースドックを見学した。あいにく雨模様で上陸用舟艇などをはっきり確認することはできなかった。
 この日のツアーで、米軍と自衛隊の一体化の実態、基地の強化・再編が地元住民に多大な被害を与えていることを実感した。厚木基地の爆音との闘いは一九六〇年に爆音防止期成同盟が作られ、一九六九年に、三百人が座り込みタイヤを燃やして米軍の飛行を三日間止めた。この結果、夜間の飛行禁止の協定が結ばれたが、爆音はやむことがなかった。七六年に、爆同は第一次訴訟に踏み切った。そして今は原告団五千四十七人で第三次訴訟を起こしている。爆同には自治会ごと入って自治費とともに、爆同の会費も徴収していて、三千世帯が入っている。
 七月十三日午後一時から、厚木第三次爆音訴訟の東京高裁判決がある。この運動にも注目と支援を。基地撤去の運動をさらに強化していこう。   (M)

金子登貴男さんの講演から
住民に銃を向けるのが米軍の本当の姿なのだ


強化される在
日米軍の役割

 米軍再編は、アメリカ政府が世界規模で米軍基地の再編を行い、本国に集約していくことだ。三年前から始まり、最終段階にきている。ヨーロッパではドイツ中心に、米軍が本国に引き揚げる。アジアでは、韓国から一万二千五百人が引き揚げた。日本でも本来なら引き揚げるはずだが、昨日の小泉・ブッシュ会談で共同声明が出されている。米軍の日本での役割を日米同盟に変更して、日本の米軍はほとんど引き揚げない。むしろ強化をする。そして、アジア・太平洋地域全体の戦争指揮は日本で米軍がする。
 9・11のテロで旅客機が突っ込んで、ペンタゴンは大打撃を受けた。在日米軍の陸軍の司令部がキャンプ座間にある。九月十二日頃から、在日米軍はキャンプ座間や相模補給廠の正門ゲート前に土のうを積んで機関銃座を置き警戒に当たった。次の日の朝、キャンプ座間ではみんなテロリストに見え、日本人従業員は全部入れなかった。一部の米軍人のみ入れた。星条旗、「日の丸」、国連旗がいつも掲げられていたが、その日は揚げられていなかった。それほど、混乱していた。その後、半旗を一カ月間掲げた。横田基地では、国道16号線の上に飛行機のタラップを張り出し、その上にスナイパーを置いた。国道を走る車両や人を警戒した。米軍は日本を守るのではなくて、自分たちを守る。相手は日本の市民だろうがだれだろうがみなテロリストとして扱う。

すでに一体化し
ている日米両軍

 首都東京を囲むように横田に空軍の司令部、キャンプ座間に陸軍の司令部、横須賀に海軍の司令部が配置されている。反対の千葉側には自衛隊基地が配置されている。これを、米軍は日本の政治と軍事を押さえている「ふた」であると言っている。
 米軍と自衛隊はすでに一体になっている。これが今度の米軍再編でより露骨になってきた。横須賀では米海軍司令部と海上自衛隊艦隊司令部が一体化する。航空自衛隊航空総隊司令部が府中から横田基地に移る。キャンプ座間にアジア・太平洋地域で戦争の指揮をする第一軍団司令部を移し、陸上自衛隊が新たに編成をする中央即応集団司令部をとりあえず朝霞に置いたが、それを二〇一四年までに座間に持ってくる。この日米軍事再編が進むと沖縄より神奈川県の方が米軍人の数では多くなる。
 航空母艦の艦載機が離発着できるのは空母が風上に向かって全速力で走り、向かい風を受けて、かつカタパルトで発射させて浮き上がって飛ぶ。空母は全速力で海を走っていかなければならない。船が停止したら飛行機は飛び上がれない。戦闘機としていつでも使えるようにするには、空母が横須賀に入港する前に、厚木基地に降ろさないと役に立たないわけだ。三宅島沖にR116という空域があり、そこに飛んで行って訓練をしている。その離発着時に、ものすごい騒音を出し、住民に被害を与えている。厚木基地は海上自衛隊も使用しており、一機百億円もする対潜哨戒機が置いてある。滑走路の管理は自衛隊が行っている。管制も日米両軍が一体となって行っている。
 戦後、厚木周辺で六十二機の米軍機が墜落している。戦闘機はよく事故を起こしている。イラク攻撃をして戻ってきた艦載機の一号機が厚木に降り立った。イラク戦争と直結している。

こんなことはお
かしい!の声を

 岩国基地に厚木の艦載機を移動させるとなっているが、岩国に行った飛行機が厚木に飛んできて燃料を補給してR116で訓練して、また燃料を補給して岩国に帰ることになるだろう。なぜなら、四国周辺には訓練空域がないからだ。こういうことになるだろうから、厚木の騒音は減らないというのが私たちの認識で反対をしている。
 座間市も相模原市も第一軍団の移駐に反対をしている。「黙っていると百年先も基地の町」などのスローガンを掲げたポスター、横断幕、公用車へのステッカーを張っている。基地返還の市広報号外などの発行もしている。市民署名は座間市六万筆(人口12万人)、相模原市二十一万筆(62万人)。市作製の十五万枚のハガキによる米政府と額賀防衛庁長官あての要請行動。自治連主催の集会デモを行っている。基地包囲行動を二回行った。自治体がここまでやるのはたいへんなことだ。沖縄でもここまではできていない。
 基地がさまざまな被害を与えるということを知ってもらいたい。日米安保条約があるから、米軍がいるわけだが、それだけではなく、米軍にとって日本は居心地がいいからだ。おカネも出してくれる、みんなが受け入れてくれる。私たちは小さな抵抗運動かもしれないが、米軍に居心地が悪いことをするべきだと思っている。たとえば、米軍人がゴルフをやっているのをおかしいじゃないかという声があがるとか、思いやり予算はみんなの税金で払っているわけだから、それはおかしいという声があがるとか。基地の周りに住んでいる人たちだけでなくて、グアムに米軍が移転するために三兆円が必要で、一人あたり二万六千円くらい払うことになる。そんなことはおかしいと声を出し、その大きな世論で米軍基地をなくそう。自治体もいろいろやっている。私たち市民も運動をつくっている。それぞれの基地の町での闘い、その連携でどこにも基地はいらないと言おう。さらに、米軍は韓国、日本など国境を越えて連携している。運動側には国境がまだある。それを超えて手を携えて基地撤去の運動をつくろう。(発言要旨、文責編集部)


WPNと辺野古実
米軍再編反対!イラク撤退を訴え首相官邸前行動

 六月二十六日午後六時半、小泉首相のカナダ・米国訪問出発の前日、WORLD PEACE NOWと辺野古への基地建設を許さない!実行委員会(辺野古実)は、首相官邸前で日米首脳会談、米軍再編に反対し、イラク占領をやめ自衛隊を即時撤退させることを要求して抗議行動を行った。百人の労働者、学生、市民がこの日の行動にかけつけた。
 司会の高田健さんは、陸上自衛隊のサマワ撤退が「偽装撤退」であり、航空自衛隊の占領軍への支援任務拡大に厳しく抗議した。WORLD PEACE NOWの栗原学さんは、アメリカやイギリスでいまも大衆的に継続し、ブッシュやブレアを追い詰めている反戦運動、フランスのCPE(初期雇用契約)反対闘争の勝利に連帯し、ブッシュ・小泉の戦争同盟を打ち破ろうと元気良く訴えた。
 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの上原正信さんは、「沖縄の基地負担軽減」という恩着せがましい理由で辺野古の基地建設を進めようとしている小泉首相を厳しく糾弾した。つづいて日本消費者連盟、アジア共同行動、うちなんちゅの怒りとともに!三多摩市民の会、名護ヘリ基地に反対する会などが発言した。
 この日の行動は、「対テロ戦争」の下で「日米同盟の新段階」をブッシュ米大統領とともに宣言しようとする小泉首相に対する労働者・市民の側からの抗議の意思表示の場となった。(K)                                  


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