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憲法改悪を止めよう! 各地で5・3集会         かけはし2006.5.15号

改憲国民投票法案はいらない!
ストップ!「戦争する国」づくり

日比谷集会に4000人
国会を包囲する連続行動で悪法の成立を阻止しよう

戦争しない憲法は
世界の人々の財産

 五月三日、東京の日比谷公会堂で六回目を迎えた「5・3憲法集会」が開催された。今年のスローガンは「憲法改悪のための国民投票法はいらない とめよう『戦争をする国』づくり 生かそう9条のちから」。開場の一時間以上前から長蛇の列ができ、会場に入りきれなかった人をふくめて四千人を超える労働者・市民・学生が結集した。
 開会あいさつを行った、許すな!憲法改悪・市民連絡会の高田健さんは、改憲国民投票法案だけではなく、教育基本法改悪、共謀罪、さらには米軍再編最終報告と新々ガイドライン、それに関連した米軍再編関連法案など悪法がメジロ押しの状況の中で開催される憲法集会の意義を述べながら、「憲法九条改悪はアメリカとともに戦争をする国家づくりのためであることは明らかだ。この時期に憲法九条は東北アジアや全世界の人びとにとっても大きな意味を持っている。しかし改憲派の動きにもかかわらず、読売などの世論調査によっても九条の厳格な適用を望む人びとの割合は増加している」と、闘いの可能性を訴えた。
 集会にメッセージを寄せた団体の代表が紹介された後、各界からの発言に移った。映画「日本国憲法」の監督であるジャン・ユンカーマンさんは「改憲問題は、いまや国際問題となっている。日本は戦争をしない国というイメージが定着しているが、改憲によって世界の希望は絶望に変わってしまう。戦争をしない国であるということが、どれほど世界の財産になっているのかを知る必要がある」「すでに改憲勢力のピークは過ぎた。憲法九条を変える必要はないという確信が広がっている」と訴えかけた。
 教育基本法「改正」反対市民連絡会の東本久子さんは、すべて「お国のため、天皇のため」に捧げることを強要した「教育勅語」への反省にもとづいた教育基本法が、憲法と一体のものであることを強調し、四月二十八日の改悪案閣議決定を厳しく批判した。米軍再編・基地問題について、新横田基地公害訴訟団の大野芳一さんが発言したあと、日本国際法律家協会の笹本潤さんは、「イラク戦争の中で憲法九条の国際的評価は高まっている。二〇〇八年にも憲法九条国際会議を開催するという討論も進んでいる」と紹介した。また「コスタリカ政府のイラク戦争支持声明はコスタリカ憲法に違反している」と裁判所に提訴して違憲判決を引き出し、大統領に米政府支持を撤回させたコスタリカの青年ロベルト・サモラさんも発言し「九条を守ることは日本国民の義務だ」と語った。

5・19国民投票法
反対集会の成功へ

 ミュージカル・ギルドqの歌やダンスの後、四人のスピーチが行われた。
 富山和子さん(評論家、立正大学名誉教授)は「私は、環境、水、緑の問題を専門にしているが、私を育ててくれたのは憲法と教育基本法だ」と述べ、「福祉と環境は生命という一つのところでつながっている。福祉を語るのならば戦争に反対しなければならない。憲法改悪を阻止することで、崇高な精神と誇りを取り戻そう」と語りかけた。
 李俊揆(イ・ジュンキュ)さん(韓国平和ネットワーク政策室長)は、韓国でも日本の「平和憲法」を支持する市民の連絡会ができたことを報告し、「日本国憲法の平和理念について韓国の市民の間に情報を共有していく活動を進めていきたい。北朝鮮の核問題の平和解決や朝鮮半島の南北平和統一に対しても、日本の平和憲法の理念は貢献できる。九条は日本国民の世界の人びとへの約束だ。民主主義と人権にもとづく東アジア共同体をめざそう」と述べた。
 日本共産党の志位和夫委員長は、「なぜいま、なんのための改憲かが改憲勢力の行動によって明らかになった」と切り出し、自民党新憲法草案、米軍再編がもたらす日米軍事一体化、教基法改悪などを例に挙げて説明し、改憲国民投票法案ほ阻止するために全力をつくそうと訴えた。社会民主党の福島みずほ党首は「自民党の新憲法草案は、憲法そのものの否定だ」と指摘し、憲法九条がギリギリのところで自衛隊の海外での戦闘参加に歯止めをかけている「効用」を評価した。そして今国会での悪法ラッシュを全力ではばむという決意を表明した。
 集会後、参加者はさわやかな五月の陽ざしを浴びながら、日比谷公園から東京駅近くの常磐橋公園までデモ行進した。「5・3憲法集会実行委員会」は五月十九日に改憲のための国民投票法案に反対する集会・デモ(午後六時半、日比谷公園)を呼びかけている。
 国民投票法案の上程を許さない闘いとともに、教育基本法の改悪阻止、共謀罪新設法案の廃案に向けて全力を上げよう。   (K)


梅田へピースウォーク
憲法改悪を許さない草の根の市民の力を

 【大阪】今年の五月三日の憲法集会は、今までの枠にとらわれず、四十九の呼びかけ団体で構成された実行委員会の主催でエルおおさかで開かれ、松岡幹雄さん(活かそう憲法!北摂市民ネットワーク)と永倉苑子さん(憲法9条の会・関西)が司会をした。会場は満席で、四百人が集まった。

保守革命としての
自民党新憲法草案

 始めに澤野義一さん(大阪経済法科大学教授)が改憲をめぐる状況について報告した。
 澤野さんは、「小沢一郎が民主党党首になったが、民主党の憲法問題に対する方針は自民党と大差はなく、支配層内の部分的修正にとどまる。民主党の改憲案が出されると改憲は早まるだろう」と指摘した。そして、「自民党の改憲案は、現憲法の三原則(人権尊重主義・平和主義・国民主権)を否定した保守『革命』憲法、換言すれば新自由主義憲法であり、立憲主義により権力をしばる現憲法とはちがい、国民の行為規範としての憲法である」と述べた。また、運動側としては、政党の動きに振り回されることなく、できることをいろいろやっていき、問題を国内問題とせず、アジア・世界に訴えていくことが必要だと語った。

大阪憲法会議と
もエールの交換

 続いて、大阪憲法会議(梅田章一さん)からアピールがあった。三日午前中に憲法会議の集会で中北龍太郎さんがエール交換をし、そのお返しとして梅田さんがあいさつをした。梅田さんは、午前中の集会に招いた新倉修さん(青山学院大教授)の講演と、グローバル9条キャンペーンや、「ルモンド・ディプロマティーク」についてふれ、9条は第2項こそが本質だ。東京裁判を知らない世代ほど靖国参拝を肯定している。草の根の運動が重要だ」と訴えた。
 次に、田村順玄さん(岩国市会議員)が講演を行った。田村さんは、住民投票と四月の市長選挙で自信をもったと語り、国政は国の専管事項だと言われるがそうではない、米軍再編にくさびを打ち込みたいと語った。

憲法調査特別委
員会にメールを

 休憩をはさんで田村さんへの質疑応答があり、続いて辻元清美さん(社民党衆議院議員)が国民投票法案をめぐる国会状況を報告した。
 「国会の中では圧倒的少数派だが、国会外では多数派だとの立場で奮闘している。民主党の中には、『手続き法だからいいじゃないか』という人がいるが、ほんとにそう思っているなら政治判断の未熟だ。投票法を作ればアジアの人々は不審に思うだろう。改憲のための法整備をしてこなかったのは立法の不作為だという人がいるが、そうではない。立法の意志で作らなかったのだ」。
 辻元さんは、「ここ二週間が山場。憲法調査特別委員会にメールを送ろう」と呼びかけた。
 ここで、女たちの憲法キャラバン(高槻市議・野々上愛さん)と津村明子さん(9条の会・おおさか呼びかけ人)の二人からアピールがあった。野々上さんは、女たちの憲法キャラバンは「今年で十年目になる。9条を守ったとしても、イラクの自衛隊はどうするか、岩国の基地はどうするのかが問題だ、9条実現に向けて闘いを続けたい」と述べた。
 津村さんは、「国民の知らないところで仕掛けがつくられ、外堀が埋められようとしている。教育基本法改悪や共謀罪もその一つ。戦争中の軍需産業は今も残っていて、こっそりイラクに社員を派遣している。それを追及すると会社は暴力的に弾圧する。よく注意してワナを見破ろう」と訴えた。
 最後に中北龍太郎さん(関西共同行動共同代表)がまとめをし、「平和と民主主義の憲法が根こそぎ破壊されようとしている。今こそ市民の力がネットワークをつくるときだ。無数の地域・職場にネットワークをつくろう。9条の会を支え、距離のある団体ともしっかり共闘していこう。〇八年には9条世界会議が行われる。世界平和確立のエポックメイキングとなるようがんばっていこう」と訴えた。
 集会後みんなで梅田までピースウオークを行い、最後は陸橋でリレートークを行っている女性議員たちに合流した。   (T・T)


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