| 小泉は本気で「戦争する国家」をめざしている かけはし2006.4.17号 |
|
憲法と教育基本法の破壊を許さない共同行動を広げよう |
労働者は「平和と権利」を守りぬく
陸・海・空・港湾20労組が憲法と安全を考える集い |
「本当の悪」の
正体を暴き出せ
三月二十五日、千代田公会堂で「憲法と私たちの安全を考えるつどい」が陸海空港湾労組20団体の主催、協賛:憲法改悪反対労組連絡会で開催され、七百五十人が集まった。
最初に、航空安全会議の大野則行さんが「私たち陸海空港湾二十労組は一九九九年の日米新ガイドラインの闘い以来、一貫して有事法制の発動に反対し、自衛隊のアフガン戦争でのインド洋派遣そしてイラク派兵に反対してきた。私たちは戦争に動員されない、テロの標的にならない、そして加害者にはならないために、『戦争する国』にするための憲法改悪に反対する」と主催者あいさつをした。
続いて、評論家の佐高信さんが「憲法をめぐる特権と人権」と題して講演を行った。
「ライブドアのホリエモンが逮捕されたり、耐震偽装問題が大きな問題として話題となり、ホリエモンやヒューザーの小嶋が悪者と追及されている。しかし、本当の`悪者aは後ろにいるのではないか。二〇〇一年東証を民営化し、株式の取り引きについて規制緩和した。そしてまた耐震検査を民間でもできるようにした。民営化でルールをダメにしたから起こったことだ。それはやったのは小泉であり竹中だ。そこを問題にしなければダメだ」とJR尼崎事故など豊富な事例を出して、佐高さんは小気味よく「本当の悪」を暴いた。
さらに、佐高さんは「民衆が闘うには、疑う、嘘をつく、逃げるという三つの武器がある。今は権力者が嘘をつくのが分からなくなっている。民衆は清く正しくではなく、しなやかに、したたかに、たまには嘘もつくぐらいでないと権力者には負けてしまう」と運動の側にも注文をつけた。憲法闘争についても「憲法の条文を語るのではなく、例えば一九七七年九月二十七日に米軍厚木基地から飛び立った米軍機が墜落して、二十六歳の母親と三歳と一歳の子どもを殺した。このことから分かるように軍隊は私たちを守らないし、軍隊がない方が私たちは安全である」と指摘した。
職場から戦争反
対の意思表示を
次に、弁護士の坂本修さんは「自民党改憲案とはなにか」と題して講演した。
「去年の自民党新憲法草案は、それ以前の戦前に回帰するような案と違ってソフトにしてハードルを下げたと言われる。それは違う。小泉政府らは本気で改憲を行い、『戦争をする国家』にしようとしている。九条改憲はアメリカとともに先制攻撃を日本もするというものだ。現在、自衛隊法103条などで、戦争に協力しなければならないとなっているが、それには罰則規定がない。憲法が変えられれば、自由と民主主義は破壊され、あらゆる人が動員され、軍属化する。徴兵制や懲罰法が作られる」。
「世論調査で、憲法改正に賛成は六割だ。しかし九条改憲に反対が六割、賛成が四割だ。去年NHKでこの問題で討論会を行い、その後のアンケート結果は、自衛隊がアメリカ軍とともに闘うのに賛成が四%、後方支援でよいが六%だった。つまり両方足しても一〇%だ。このように、改憲のねらいを一人ひとりに伝えることができれば必ず改憲を阻止できるという確信が持てる。そのことをやろうではないか」。
次に、平和フォーラムの福山真劫事務局長が「分裂している労組や平和運動を共同して進めるように努力したい」と連帯あいさつをした。
参加した各労組の代表が発言した。「職人は建物を作るが、戦争は建物を破壊する」(全建総連)、「戦争で最初に犠牲者になるのは真実だ。知る権利・言論の自由を守ろう」(新聞労連)、「気象情報は、戦時中軍部に管理され天気予報を発表することはできなかった。その結果、自然災害が発生しても国民には知らされず被害を大きくした。平和のシンボルの天気予報を守りたい」(全気象労組)、「国民保護法による業務計画が出されようとしている。改憲になれば、戦争動員のために鉄道が使われる。平和の鉄道事業を守るために闘う」(国労)と訴えた。最後に参加者全員で団結がんばろうを行い、集会を終えた。 (M)
教基法改悪反対訴え4000人
「日の丸・君が代」処分撤回「愛国心教育」はゴメンだ!
秘密に進められ
る法案作成協議
三月三十一日、教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会の主催で、東京・日比谷野外音楽堂で「教育基本法・憲法の改悪をとめよう!3・31全国集会」が行われ、四千人が集まった。
呼びかけ人の小森陽一さん(東大教授)は、「教基法改悪法案を与党と文科省官僚が密室で論議している。審議内容について一切口外してはならないとして、メモも回収しているそうだ。そんなにまで秘密にしなければならないほどの内容になっていると言える。密室審議を許さず、全国から集まったこの力で法案上程を阻止していこう」と厳しく批判した。
高橋哲哉さんが戦前の天皇制と侵略戦争を支えた学校教育の実態を暴き出し、再び子どもたちを戦場に送り出してはならないと訴えた。さらに、三宅晶子さんは、新自由主義的教育改革と教基法改悪を批判。大内裕和さんは、「小泉政権は、憲法改悪のための国民投票法案、教基法改悪法案など立て続けに反動法案を上程し強硬に成立させようとしている。『すべての力を国会へ』を合言葉にして、本日の国会デモを皮切りに、院内集会、議面集会など国会内の闘いと連動して、やれることはなんでもやっていこう」と行動提起した。
各地からの代表派遣で参加した北海道、愛知、福岡などの仲間たちが反対運動の取り組みと決意表明を行った。
続いて、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める会などの仲間たちが登壇。この日、東京都教育委員会が、「日の丸・君が代」強制に抗議した教職員三十三人に処分を強行したことに対する抗議行動が行われたことを報告し、「憲法改悪と教基法改悪を先取りした石原都知事・都教委の暴走を許さない」と力強くアピールした。
最後に集会アピールが提案され、参加者全体で「教基法が公布・施行されてから五十九年目。在日米軍の再編・強化反対や『日の丸・君が代』強制反対などの反戦平和運動と広く連携し、『戦争する国家』づくりを全力で阻止していこう」と確認した。集会終了後、国会にむけてデモに移った。
公明党内でも反
対意見が続出
小泉政権は、教基法改悪法案を今国会の重要法案の一つとして位置づけ、憲法改悪攻撃と連動して改悪法案を成立させようとしている。与党教育基本法改正に関する検討会は、この間、審議をスピードアップさせている。
三月二十二日には、教育の機会均等、学校教育、大学教育、私立学校教育の振興、教員、政治教育、宗教教育、教育行政を検討。とりわけ現行法で九年と定める義務教育の年限について、改正案では明記しないことで一致。新たに「義務教育は人格形成の基礎と国民としての素養を身につけるために行う」という義務教育の目的を明記することで合意した。
三月二十九日には、「宗教教育」の条文を検討。自民党案の「宗教的情操の涵養(かんよう)」の文言を盛り込まないことで一致。公明党の「憲法が保障する信教の自由を侵す懸念がある」という主張を自民党が受け入れた。
ところで「愛国心」の明記について、自民党と公明党の一致は先延ばしの状態のままだ。与党執行部は改悪法案上程で一致しているが、全国的な教基法改悪反対運動によって公明党内に反対意見が噴出しだしている。
十五日の公明党内論議において、「郷土と国と国際社会に敬愛の念を持つ」の妥協案が提示された。しかし、党拡大文部科学部会では、「国家主義を想起させかねない」「愛国心の条文化は認められない」「今国会での改正案成立にこだわらない」などの反対意見が続出した。これにあわてた神崎代表は、「詰めの作業を進めており、今国会に改正案を提出できる余地が十分ある」など弁解せざるをえない事態にまでなっている。
与党の密室審議による改悪法案作りを許さず、全国的な力によって上程阻止運動を闘っていこう。国会を包囲していこう! (Y)
これまでで最大規模の結集
憲法改悪を許さない市民集会に八百人が参加
【いわき】三月二十九日、いわき市平の小太郎公園で、「憲法改悪を許さないいわき市民集会」が同実行委員会の主催で行われ、八百人が参加しこれまでの平和集会では最大規模となった。
集会は、社民・共産・新社会の各政党、いわき地方労・小名浜地区労・全労連などの労働団体、9条の会をはじめとした市民運動団体の統一集会として準備された。とりわけ小名浜地区労は各職場で職場集会を実施し、集会までの三月中の毎日曜日に四十人〜五十人の集会宣伝隊を組織して、いわき市内全域で集会への参加を呼びかけた。
集会は、実行委員会を構成する各政党・労働団体・市民運動団体のあいさつと決意表明を受けた後、「私たちは、日本と世界の平和に逆行する危険な憲法改悪の動き、とりわけ憲法9条を改悪して『戦争のできる国』づくりをしようとすることを許すことは出来ない。憲法改悪の動きを阻止するために具体的行動を展開し、職場から地域から平和憲法を守り抜こう」とのアピールを採択した。
集会の後、参加者はいわき駅前までデモ行進を行い、日本を戦争のできる国にしないために共に立ち上がろうといわき市民に訴えた。 (K)
入管法改悪に異議あり
衆院での強行採決に抗議する!参院で通すな
四月五日、アムネスティ・インターナショナル日本と移住労働者と連帯する全国ネットワークは、衆議院第二議院会館で「入管法改定案に異議あり!4・5院内集会」を行い、約百人が集まった。
小泉政権と与党は、米国の「対テロ」グローバル戦争戦略と連動し、派兵大国化と戦時治安弾圧体制の構築の一環として入管法改悪を三月三十日に衆院本会議で強行採決した(法務委員会採決は、二十九日)。三月七日の閣議決定、十五日の趣旨説明から二週間の超スピードで審議だ。
改悪法案は、出入国するすべての者を「テロリスト」とレッテルを張り、生体情報(顔・指紋など)も含めて半永久的な情報管理、移動の監視システムを強化していくことをねらっている。このような人権無視、プライバシーと自己情報コントロール権の侵害を許してはならない。政府・与党による治安弾圧強化に抗議し、参議院での成立阻止をめざして、法案の問題点や危険性などのキャンペーンを行っていこう。
「テロリスト」の
定義はあいまい
この集会は、3・30衆院強行採決に抗議し、参院での法案阻止にむけた取り組みにむけた意志一致の場となった。
開催あいさつを伊藤 誠一さん(日本弁護士連合会副会長)が行い、「日弁連は、昨年、十二月に『外国人の出入国・在留管理を強化する新しい体制の構築に対する意見書』を明らかにし、改定反対の申し入れを多くの国会議員にしてきました。しかし、三月三十日、修正されることなく衆院を通過してしまった。引き続き、参議院段階でも反対の取り組みを全力投球していきたい」と訴えた。
難波満弁護士(日本弁護士連合会・人権救済調査室)は、改悪法案の問題点と衆院法務委員会での審議について報告した。さらに、審議において@外国人の指紋提供義務の問題A米国のUS│VISIT(米国訪問者・移民表示技術プログラム)は永住者が除かれているが、日本の場合は含まれている問題B個人識別情報を行政の判断だけで導入できる問題C個人情報の管理と外国の入管当局との情報交換の問題などについて法務省官僚の答弁は、ほとんどが抽象的なものであり、あいまいな内容に終始したことを批判し、参議院段階では集中した論議が課題だと提起した。
とりわけ「テロリスト」のあいまいな定義について取り上げ、「『公衆等脅迫目的の犯罪行為』を実行した者だけでなく、その『予備行為』または『実行を容易にする行為』を『行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者』まで含まれる。入管当局による恣意的な運用を拡大するおそれがある。法務大臣から独立した第三者機関の設置や司法手続の保障が必要不可欠である。外国人だけではなく、日本社会に対する監視を強化するものだ」と主張した。
続いて、社民党、民主党、共産党の国会議員、アムネスティ・インターナショナル日本、在日コリアン三世やパキスタン人の仲間、自由人権協会、反差別国際運動日本委員会などから反対アピールが行われた。(Y)
|