もどる

「被解雇者1047連絡会」の旗揚げに2500人     かけはし2006.2.27号

JR採用差別事件の勝利解決を!

闘争団、争議団、原告団が大同団結し総決起集会

会場に入りきれ
ない結集の熱気

 二月十六日、日本教育会館で「JR採用差別事件の勝利解決をめざす!一〇四七名闘争団、争議団、原告団2・16総決起集会」が集会実行委員会の主催で開催された。会場は午後六時過ぎにはホールが一杯となり、急きょ別の階の会場にモニターテレビを用意した。これでも押し寄せる参加者に入場を断らざるをえなかった。参加者は二千五百人にのぼった。
 佐久間誠さん(鉄建公団訴訟原告団事務局長)が「解雇を言い渡されて二十回目の2・16だ。9・15判決で国家的不当労働行為を認めたのだから、原状回復をはかるのは当然だ。『政府は責任をとれ、解決せよ』と言いたい。一〇四七人解雇問題の解決を一致団結した集会にしたい」と主催者あいさつを行った。
 次に、加藤晋介さん(鉄建公団訴訟主任弁護士)が「国鉄闘争の二十年と解決への道」と題する基調講演を行った(別掲)。続いて、「レールは警告する」「中曽根発言」(ビデオプレス製作)のビデオ上映がされた。

1047人の団結
で勝利をつかもう

 いよいよ、一〇四七人の解雇と闘う四団体が決意表明を行った。
 最初に、梅木則秋さん(全動労争議団・鉄道運輸機構訴訟原告団団長代行)は「9・15判決は国鉄が行った不当労働行為が解雇の原因であったことを明らかにした。闘いの大きな一歩前進だ。闘い続けてきた一〇四七人の家族にとって、十八年間の汚名を晴らす一歩となるものだ。要求の一致が作り出した五者共闘、この解決にむけた力強い流れを到達点として大事にし闘っていきたい」と表明した。
 高石正博さん(動労千葉争議団・鉄道運輸機構訴訟原告団)は「私たちは尼崎事故を二度と起こさないために、安全闘争を闘っている。こうした闘いを進めながら鉄建公団・国土交通省をせめていきたい。一〇四七人がスタートに立ったということを肝に銘じて、これからよりいっそうの団結を深めて、勝利にむけてがんばりたい」と表明した。
 神宮義秋さん(国労闘争団全国連絡会議議長)は「本日の集会には国労の三十六の闘争団が参加している。さまざまな話し合いを行い、お互いの立場を理解し大同団結をはかった。訴訟参加の準備もしている。統一要求の実現ということでは違いはない。この期に解決を図ろうというものだ。2・16をスタートに解決にむけた固まりができた。政府に解決をせまる大衆行動を起こそう」と表明した。
 酒井直昭さん(鉄建公団訴訟原告団)は「9・15判決後に、鉄建公団に申し入れにいった。『判決の対象になるのはあなたたちだけではない』と答えた。何としても一〇四七人がまとまって解決に向かう決意を固めた。控訴審、地裁にある裁判をしっかり闘い、今年こそ解決にむけた年にしたい。いま、連絡会に結集して問題の解決にむけてがんばっているみなさんへ、われわれは国労の同志としてもう一歩前に出て、この裁判訴訟を取り組むべきだということを改めて訴えたい。われわれが望むものを勝ち取るにはその道が最善だと思う。これから4・4の全国集会を含めて大衆闘争と裁判で徹底的にわれわれに有利な状況を作り出しながら、勝利への道をつくっていきたい」と決意表明した。

感動的な「かんば
ろう」の大合唱

 カンパ要請があり六十万円が集まった。全国連絡会議の葛西忠雄さんが「すべての働く仲間の皆さん! 私共、被解雇者一〇四七名は、今日までお力添えをいただいた、労組、団体、学者、文化人、弁護士、支援者すべての皆さんの思いを受け止め、今集会を機に『被解雇者一〇四七連絡会』を旗揚げし、鉄道運輸機構や関係省庁等への申し入れをはじめ、大衆闘争、裁判闘争を強化し共同行動を積み上げ、勝利解決に向けて全国仲間と全力で闘い抜きます」と集会アピールを読み上げた。
 国労合唱団が壇上にならび、分割・民営化との闘いの中でできた歌を披露した。川端一男さん(鉄道運輸機構訴訟原告団代表)の音頭で団結がんばろうを行った。
 最後に、壇上に各争議団・闘争団・原告団が並び、全員で「がんばろう」の大合唱で感動的な集会を終えた。待ち望まれた一〇四七人の大同団結ができた。何としても勝利を勝ち取ろう。      (M)



加藤晋介主任弁護士の基調講演から
敵にすがるのではなく闘ってこそ道は開ける


 第一に、国鉄闘争二十年の総括。中曽根の国鉄改革はなんであったのか。
 社会党・総評を解体して改憲への道を開くことであった。そのために総評の主力組合であった国労を解体するために、国鉄民営化・分割を行った。政府・資本家は国鉄の赤字を労働者が作ったとキャンペーンを行った。しかし、赤字線を含めて鉄道を無制限に作ったのは政府だ。これは世界的な出来事で、一九八〇年代のはじめ、レーガン、サッチャー、中曽根はオイルショック不況に対してケインズ主義的政策を行って莫大な赤字を作った。そして小さな政府と称して電電公社・郵政の民営化を行い消費税を導入した。国民に負担を強制した。
 このことを許してきたのには労働者組織にも問題があったからだ。全電通・全逓は国労のように闘えないと後退し、そして総評が解散し連合へ吸収された。国家が関与して国労へ攻撃がかけられた。JR不採用で、地労委・中労委で勝ったのに東京地裁で逆転敗訴した。国労組織が動揺した。この攻撃は日本の労働者全体にかけられた攻撃であった。この時反撃の陣形をつけるべきだった。判決で負けた時、敵にすがって何ができるのか。闘ってこそゆく道は開ける。9・15判決の意味はここにある。
 第二に、9・15判決を踏まえてどのように闘っていくのか。
 9・15判決は勝利判決とはいえない。不当労働行為を認めるなど意義があるのは当然だ。採用差別で最高裁判決は三対二に意見が分かれた。少数意見は、これで解決できるのかというものだった。旧国鉄は責任を負わなければならないとして、責任がないとは言えなかった。
 9・15判決は解雇は有効だとし、慰謝料としてひとり五百万円しか認めなかった。国家的不当労働行為を限定して認めて、賠償額についてもきわめて政治的判断をした。四党合意で涙カネで解決したのにいま彼らに億の解決金を命じてしまえば、国家的不当労働行為が正面から出てしまう。彼らに命じられた任務はこの程度で和解したらどうかというものであり、これが判決の本体だ。二十年間後退し続けてきた労働運動そして四党合意にのってしまった国労の弱さを反映し、その足元をみて労働者に妥協をしいるものでしかない。
 一月十三日に相手方の控訴理由書が出てきた。相手方はまったく不当労働行為を認めない姿勢を明らかにした。時効で逃げるのではない。控訴審のなかで、せん滅戦をやることを宣言した。「国労不採用になった原告は規律違反をしていっぱい処分を受けているのではないか、JRに採用されるにふさわしい人間ではない。採用されたはずだと言うなら個別に立証してみろ、それがないなら解雇が無効などとはもってのほかだ」と言っている。国是の前にこれに反対する者は差別されてあたり前だと言いはなっている。国是が人権をくうか、人権が国是をくうか――これが控訴審で問われる内容だ。
 9・15判決があるからといって解決できるわけではない。シビアな姿勢が問われる。それはなぜなのか。9・11総選挙で小泉は郵政民営化を問い大勝した。「民営化の成功例である国鉄改革に一点の曇りがあってはならない」と彼らは考えている。判決の日、国交省の鉄道局長は「しゅくしゅくと最高裁まで争う」と言った。いまの鉄道局の中の雰囲気は「地裁判決が控訴審でくつがえる」と言っているそうだ。「一つの誤りも認めない、最後まで争う」というのが相手方だ。
 どうやって解決に導くのか。鉄建公団訴訟の一本の判決があればいいということではない。一〇四七人が、国労本体がもう一度きちっと立って闘ってもらう必要がある。この控訴審の判決だけにかけられては困る。訴訟を起こしていない本体が訴訟を起こして闘う姿勢を見せてほしい。闘う姿勢も見せないでなんで政治解決になりますか。国鉄闘争は国労だけの問題ではない。この国の全労働者、全国民にかけられた攻撃だ。これをきちんとはねかえしていくのはわれわれの責任ではないか。反撃に打って出よう。(発言要旨、文責編集部)

もどる

Back