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ゼネスト・総決起闘争の現状と展望           かけはし2006.12.11号

韓米FTA阻止と労働悪法阻止闘争の結合を



11・22全国各地で闘争に決起

 11月22日、全国各地域で「韓米FTA阻止」汎国民運動本部(以下、汎国本)主催で総決起闘争が展開された。そして光州市庁、忠南道庁、済州道庁、江原道庁、忠北道庁、慶南道庁前で労働者・農民の闘いが繰り広げられた。光州・全南の労働者・農民は韓米FTA反対を叫んで光州市庁への進入闘争を展開し、大田・忠南の労働者・農民らの忠南道庁進入闘争の過程では道庁の生け垣の木が炎上した。そのほか江原、済州、忠北道庁前で激しいもみ合いやタイマツデモが展開された。
 ソウル市庁広場では連日休暇闘争によって結集した全教組の3〜4千人をはじめとする1万5千人が集会を行い、夕方には清渓川広場に、1千人余が集まって平和なタイマツ文化祭を行った。11月23日、朝鮮日報は1面で「7市・道庁を襲撃……現政府最悪のデモ」と飾り立てた。
 民主労総委員長の次期選挙不出馬宣言や各級指導部の相次ぐ削髪闘争によって下半期闘争のための決意が、すっかり高まったようだった。だが進められている労働者闘争の様相は、そうではなかった。ゼネスト闘争の規模は目につくほどに拡大できておらず、労働者たちの集会闘争は強固でもない。だからと言って柔軟な戦術によって広範囲な市民たちもが加勢する闘いへと発展している様相でもない。11月22日、汎国本指導部の平和集会の方針にもかかわらず、幾つかの地域で怒った農民らの闘争が起きなかったならば、それほど注目されることのない「総決起」闘争となっただろう。
 「非正規職撤廃」、労使関係ロードマップの廃棄、韓米FTA阻止2006下半期ゼネスト・総決起闘争」が、11・12全国労働者大会、11・15民主労総警告スト、11・22民衆総決起闘争へと続いている。これ以降、11月23日から28日まで民主労総の4時間ゼネストや11・29、12・6の汎国本闘争として展開される予定だ。ここでは現在までの闘争の成果と問題点を探り、これ以降の闘争を展望しつつ、課題と対策を探ってみようと思う。

全国労働者大会と闘争基調

 民主労総を中心とした労働者闘争は11月22日の全国労働者大会から始まった。民主労総は20万人の参加を目標として組織したけれども例年と同じ水準の、前夜祭に6千人、本大会に3万6千人が参加した(11・20、民主労総中執報告)。「20万人」の組織目標は、その目標を現実化することのできる具体的な計画が伴わない形式的なものであったがゆえに、さして規制力を持てなかったというのが事実だ。
 問題は、全国労働者大会の闘争基調だった。ゼネスト闘争を目前にして、その闘争を民衆総決起闘争へと発展させる要所に位置する全国労働者大会は、極めて重要な闘いだった。労働者大会以前の状況はどうか。資本と政権の非正規改悪、労使関係ロードマップ、韓米FTAなど全方位的に網を張って寄せてくる緊張した情勢に比べて、ゼネスト闘争の組織において大衆的緊張がある状況ではなかった。そのために今年の全国労働者大会を年例行事としてとり行う式でやりすごすという、ゼネスト闘争や総決起闘争を力強く組織しがたい状況だった。
 このような問題意識から10月21日と27日に各闘争単位の連席会議(全国現場共同闘争団、労働者の力、全解闘、解放連帯、全国活動家組織準備委、社会進歩連帯、前進、利潤より人間を、韓米FTAネットワーク、学生単位などが参加)で、全国労働者大会は力をもった闘争として展開されなければならない、との意見を集約し、準備をすることとした。
 そして全国労働者大会のこのような闘争基調が民主労総の闘争基調となることが重要だ、と確認した。これまで繰り返し発生したように、民主労総は集会後に即解散し、一部の先導的活動家たちがむりやり闘争を押しつけるかのようなやり方は正しくないし、また可能なものでもない、との問題意識があったからだ。労働者大会に参加した大衆が平和的なやり方であろうとも光化門への進出を試みるとき、それを阻止する警察の暴力に対応する先進活動家たちの積極的な闘争が有意義かつ可能なものだからだ。
 だが民主労総の執行部は10月31日、第17次闘争本部代表者会議で、全国労働者大会の基調を明確にしなかった。明確な基調を決めないということは、おざなりの集会を行う、ということを意味した。11月7日、金属産業連盟の常執で、全国労働者大会は力強く展開されるべきで、これを民主労総に積極的に提案することで意見が集約された。
 11月8日、民主労総組織争議担当者会議で、全国労働者大会は「力強い街頭闘争」とならなければならないとの意見が多数意見として開陳され、以下のような結論が出た。「大会基調で、ゼネストを前にして現場の緊張感を高めるためには11月12日の闘争を配置しなければならないということに大多数が同意し、あすの闘争本部の会議で確定されれば緊急に首都圏戦術チームの会議を招集して準備することとする」(11・9民主労総第18次組織争議担当者会議の経過)。
 だが民主労総執行部は、大会を3日後に控えた11月9日の18次闘争本部代表者会議でも「非暴力平和集会の基調」を全国労働者大会の基調として提案した。何人かの中執委員らが問題提起し、「集会指針の非暴力平和闘争関連の項は削除」することとし、戦術単位に力強い闘争の細部方案を委任することとした。
 だが11月10日朝に開かれた連盟地域本部の事務処長団会議では、労働者大会の戦術問題は扱われもせず、組織争議担当者会議も招集されなかった。当日午前の民主労総役員会議で、本大会後の解散という「平和基調」の方針を決めたと言う。民主労総執行部の消極的闘争方向や基調ばかりではなく、あまつさえ組織内の各級単位の決定事項を一方的に無力化させるという非民主性さえ、さらけ出したのだ。
 汝矣島文化の広場で行われた全国労働者大会前夜祭は、歴代の前夜祭の中でも最も熱気のない前夜祭と言えるだろう。本大会に集まった4万人内外の労働者たちもゼネスト総決起闘争に対する決意を高揚させられないまま年例行事のひとつとして執り行い、そして散って行った。

ゼネストの賛否投票

 80万組合員中80%の投票参加を目標としたゼネスト賛否投票は期間を延長してまで進められたものの、32万人に満たなかった。公務員労組、教授労組、非正規教授労組、施設労連を除き、75万人の総投票対象者数を58万6041人に下向修正し、かろうじて過半数を超えた(31万9954人投票、投票率54・14%)。このうち61・93%がゼネストに賛成したと報告された。公共、事務、大学、全教組の投票率は50%を超えられなかった。IT連盟は賛成率30%未満だった。
 11月15日の4時間の警告ストには193労組13万7910人が参加し、11月22日のゼネストには197労組14万3834人が参加した。このうち民主労総のゼネスト闘争の意味を持ってストに参加した組織は事実上、金属産業連盟だけにすぎない。公共、化学、事務、保健などは加勢しているゼネスト闘争の組織に、またもや失敗している。公共と事務は投票率50%を超えられず、保健医療労組は投票率80%、賛成率68%だったが、指導部は100人の削髪によってスト参加を代替してしまった。

今後の闘争の展望と対策

 民主労総のゼネスト闘争は11・23(木)、24(金)、27(月)、28(火)の4日間、午後1時から4時間のスト、11月29日の全面スト、12月6日の全面ストとして展開される予定だ。23日は金属産業連盟が産別労組問題で代議員大会を進めているために事実上、ストはない。予定された民主労総ゼネスト闘争の展望は、それほど明るいものではない。ストと連動して毎日午後4時、圏域別ゼネスト闘争勝利決起大会(首都圏は国会前)、午後7時に汎国民キャンドル文化祭が進められる予定だ。11月29日と12月6日の闘争基調は今なお具体化されてはいない。
 一方、国会法司委に提起されている非正規法案は11月29日〜12月6日の期間に処理される予定だ。11月7日、ハンナラ党は法司委全体会議に非正規改悪案の処理を掲げて踏み込んだ。北核問題で民主労働党とハンナラ党の攻防が激しくなり、開かれたウリ党は憲法裁判所長問題で民主労働党との共助を願んでいる状況で、ハンナラ党が民主労働党を脅している形だ。憲法裁判所長の任命承認問題を11月30日以降に扱うことにし、法司委は11月29日に予定されている。非正規法案の処理は、あいまいな状況だ。29日を前後して、ハンナラ党の態度によって民主労総と民主労働党は再び苦しい立場に追われかねない状況だ。開かれたウリ党やハンナラ党の態度とは関係なしに、労働者たちが準備した闘争が必要だ。その闘争を組織しなければならない。
 国会・環労委では労使関係ロードマップの政府案の処理手続きを踏んでいる。この状況も極めて不透明に思われる。労働部長官は来年1〜2月の臨時国会に移し得るかのような発言をした。それを根拠として、ある人々はハナからロードマップ阻止闘争が来年に移ったものとかってに考え、選挙に踏み出そうと語る。だが12月31日までに法改正をしなければならない条件を無視できる状況ではない。結局、開かれたウリ党とハンナラ党の政治ゲームによって引き延ばされてきた下半期闘争の2大課題の処理は土壇場まで来ているのだ。12月4日から米国で韓米FTA5次交渉が開かれることによって、再び闘争の課題として浮上する。

 11月22日の総決起闘争直後、ノ・ムヒョン政権(警察庁長)は汎国本の集会を禁止すると発表した。そうでなくとも平和の基調を云々して批判を受けてきた立場からすれば、晴天のへきれきとでも言うべきものだろう。
 この基調によれば以後、闘争はないも同然だ。だが22日の民衆総決起闘争を改めて見てみよう。指導部の平和基調の方針にもかかわらず、幾つかの地域では労働者・農民大衆が道庁進入闘争を展開した。保守マスコミは大書特筆して政略的攻勢をかけている。逆に労働者・民衆の韓米FTAの声を、これよりもより効果的に出すことのできる方案はあるだろうか。
 「総決起」闘争へと方向を定めたことが名ばかりとなってはならない。民衆の「総決起」は民衆の怒りが表出され、闘いが激しくなるのは当然だ。総決起によって起ち上がる民衆に対して、資本や政権がかってなく「暴力」を云々して攻勢をかけるのは当たり前のことだ。これに耐えるのは容易ではないが、適切な闘争でないと判断するのであれば「総決起」の旗を下ろさなければならない。民衆の総決起闘争は、いつでも示せるものではない。11月22日、ノ・ムヒョン政権が持ちこたえている首都ソウルは静かだった。11月29日、闘争を首都ソウルに集中してノ・ムヒョン退陣闘争を高揚させぬかなければならない。韓米FTA阻止闘争の日程と結合する12月6日の闘争は、これまで民主労総が画定したゼネスト闘争の日程とは関係なしに、主要労働事案が集中することによって実質的な闘争時期となり得る状況だ。11月29日、12月6日の闘争を名実かね備えた「総決起」と闘争として作り出そう!(「労働者の力」115号、06年11月24日付、キム・チヨン/全国活動家組織準備委・執行委員長)



朝鮮半島日誌
中国の4銀行が北朝鮮への送金業務を再開  
 

11月26日 b日本政府がキャッチオール規制(軍事転用のおそれがある貨物の輸出禁止)を適用し、輸出を差し止めた貨物(大型トラック、クレーン大型発電機など)がこの3カ月(7〜9月)で35件(前年同期比9倍)に、大半は北朝鮮向け貨物とされる。b財務省が対北朝鮮経済制裁の実効性を高めるとして関税法の罰則強化(懲役刑導入など)の検討に入り、来春国会に提出する方向とメディアが伝える。
11月27日 b警視庁公安部が薬事法違反容疑を口実に朝鮮総連東京都本部、同新潟出張所などの家宅捜索を強行、容疑事実は在日の一女性が無許可で点滴薬などの医薬品を万景峰号に積み込もうとしたというもの。b「銃が弱くて滅んだ国が多くても、飢饉になって滅んだ国はない」(労働新聞が「飢えて死ぬ覚悟」「撃たれて死ぬ覚悟」「凍えて死ぬ覚悟」という革命家が持つべき三大覚悟を論説で主張)。
11月28日 b中国の中国工商、農業、建設、交通銀行の4行が北朝鮮への送金業務を再開したとメディアが伝える。b2014年冬季五輪の韓国・平昌誘致委員会委員長が、訪朝して北朝鮮のオリンピック委員会会長らと協議し@北朝鮮が14年冬季五輪の韓国開催を支持しA開催が実現したら南北統一チームの結成、共同練習などを積極的に検討しB協力事業を拡大していく―ことで合意を明らかに。
11月29日 b神奈川県警が川崎市内の人材派遣会社と同社の朝鮮籍の役員宅ら4カ所を2年以上も前(04年6月)の労働者派遣法違反容疑で家宅捜索を強行。b中朝国境に近い北朝鮮の咸鏡北道会寧(フェリョン)市で、9〜11月にかけて自由市場の管理を巡って住民達が当局に対する抗議行動を繰り広げ女性ひとりが死亡、住民20人が拘束されるなどの衝突が発生したとメディアが伝える。b28日から2日間にわたって行われた米中朝3国による六カ国協議再開に向けた協議が、進展なく終了し協議再開のメドつかず。
12月1日 b同協議では米国が北朝鮮に対し六カ国協議再開のために@寧辺の黒鉛減速炉など核関連施設の稼働停止A核実験場の閉鎖B国際原子力機関(IAEA)の査察官受け入れC北朝鮮国内にあるすべての核施設・核計画の自己申告C昨年9月の核放棄共同声明履行―を要求し、北朝鮮が検討することになったとメディアが伝える。
12月2日 b米韓両国が北朝鮮体制崩壊などの事態急変に対処するための「概念計画5029」を具体化することを10月に合意し、作業に着手したと韓国メディアが伝える。

12月3日 b北朝鮮の天然ウランを輸入し濃縮事業の拡大を図るロシアに対して、北朝鮮が協力条件として六カ国協議で北朝鮮支持の立場を明確にするよう求めているというロシア政府筋情報をメディアが伝える。


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