大阪で労組・市民の緊急行動
戦争国家体制づくりに反撃する共同の闘いを |
【大阪】十一月二十二日、子どもたちに渡すな危ない教科書大阪の会、大阪労働者弁護団、とめよう改憲!おおさかネットワーク、おおさかユニオンネットワーク、おおさか社会文化法律センターの五団体が呼びかけ、おおさか平和人権センターが協賛した三悪法を廃案へ! 11・22大阪緊急行動が、教育基本法改悪・共謀罪新設・国民投票法・防衛省昇格法の四悪法案の廃案をめざし、大阪扇町公園で開かれ三百人が集まった。永井さん(関西救援センター)が司会をした。
主催者を代表して中北さんが基調提起をした。「教育基本法改悪は戦争する心をつくるため、防衛省昇格法は戦争する国家体制づくりのためのもの。共謀罪は抵抗するものを弾圧する現代版治安維持法だ。国会は悪法製造メーカーと化し民主主義の墓場となりつつある。投票法は水面下ですりあわせが行われており、来年の通常国会で一気に可決することがもくろまれている。改憲派がメディアを独占することが予想されるが、行動によって状況を突破していこう」と訴えた。
この後、井前さん(子どもたちに渡すな危ない教科書大阪の会)、北本さん(大阪労働者弁護団)、加来さん(おおさかユニオンネットワーク)がアピールをした。
教育基本法改
悪案を通すな
井前さんは、テレビの国会中継での参議院特別委員会審議の様子を報告した。「民主党議員が『不当な支配に服することなく』の不当な支配を質問したら伊吹文科相は、政府の決めた法律に従わないことだと答弁。全くむちゃくちゃなことが言われている。法案が通ったらどうなるのかがほとんど論議されていない。国会の中だけでこれを押し返すのは困難だが、衆議院強行採決の日の国会前抗議集会参加者でもわかるとおり、問題点が少しずつ十代、二十代の人にも浸透しつつある、世論のさらなる拡大を目指して闘おう」と訴えた。
北本さんは共謀罪新設の問題点を強調した。従来の刑法体系は具体的な行為に対する刑罰だったが、共謀罪が通ると共謀それ自体が対象になる。「組織犯罪というと普通の人には関係なさそうだが、それは違う。組織といっても二人以上なら対象になる。労働組合の分会が経営者を問いつめようと話しただけで犯罪となる。市民の意思表明権自体が違法となる。こんなことは絶対求められない」と発言。
加来さんは、別府市での今年の全国護憲集会で話されたことを紹介。森元首相が最近、今度の参議院選挙の課題は自治労と日教組を壊滅させることだと発言したらしい。「国民には説明責任を求める一方で、憲法を遵守しなければならない国会議員がそのような意識を全く欠いたまま堂々とこのような発言をする。労組の反撃が問われている。10チャンネルでは、いじめ問題の番組で、教育基本法がいじめの原因だとの発言がまかり通っている。メディアの社会的責任はどこへ行ったのか。何が問題なのかを周りの人に明らかにしていく必要がある」と警鐘を乱打した。
つづいて、三団体からの発言が続いた。服部さん(沖縄とともに基地撤去をめざす関西連絡会)は、「知事選糸数候補は敗北したが、得票数は二年前の参議院選挙の得票数とほぼ同じ。与党は当時との比較で十三万票のばした。自民党の危機感がわれわれを上回ったといえる。選挙期間中の世論調査では、米軍再編反対五〇%、賛成二〇%。辺野古崎沿岸案反対五四%、政府の丸飲み案賛成四%。相手候補は基地問題には一つもふれなかった。選挙結果は必ずしも米軍再編にGOを出したとは考えられない。引き続きがんばろう」と発言した。
川村さん(全日建連帯・関生労組)は、武委員長が十一月十七日に保釈されたことを報告。第3師団への要請行動、共謀罪反対の国会闘争などに取り組んできたが、十二月の小牧基地包囲のヒューマンチェーンに参加するなど、引き続いて戦争のできる国づくりを止めるためできる限りの闘いをしていくと決意表明した。
最後に竹林さん(大阪教育合同労組)がアピールした。
「憲法に基づく教育がいつの間にか不当な支配にされる。教員は全体の奉仕者だが、この部分が削除され一部のための奉仕者にされようとしている。単位不履修問題は以前から教育委員会は知っていた。指導要領違反が不当な支配なら、教育委員会自体が今まで不当な支配をしていたということだ。一方で思想良心の自由に基づく行為に厳罰に処している。基本法が変わればつくる会の教科書のみがふさわしい教科書となる。格差社会はいじめ社会ではないのか。格差による子どもの悩みやストレス、保護者の経済的困窮、これは大人社会がつくり出したもの。これを置き去りにしておいて、教育基本法を変えようとすることは絶対に許せない」と述べ、この間の組合支部の取り組みを報告した。
そしてスローガンを採択した後、市民に悪法廃案を訴えながらJR大阪駅前までデモ行進を行った。 (T・T)
市民と表現者が院内集会
与党は共謀罪法案強行の機会をうかがっている
十一月二十二日、衆議院第二議員会館で「共謀罪の新設に反対する市民と表現者の院内集会」が行われ、約七十人が参加した。主催したのは、共謀罪法案反対NGO・NPO共同アピール、共謀罪の新設に反対する市民と表現者の集い実行委員会、共謀罪に反対するネットワーク。
欠陥だらけの共謀罪新設法案に対してマスコミから司法界にいたるまで批判が巻き起こっていることを背景に、与党は衆院法務委員会で法案の審議日程を強引に決められない状態が続いていた。しかし、与党は、教基法改悪法案の衆院強行採決の暴走に便乗して、十一月二十四日の衆院法務委員会で共謀罪新設法案の審議要求をしてきた。野党は、拒否し、結論は持ち越しとなった。
このような与党の法案採決にむけた策動と水面下での動きに抗して、反対派は、ただちに衆院議員面会所で緊急の集会(四十人)を行い、さらに院内集会を行った。与党が動き出したということを受けて、今後も議面集会、院内集会、国会要請行動などの取り組みを積み上げていくことを決定している。
「条約批准のた
めの立法」は嘘
集会は、平岡秀夫衆院議員(民主党)、高山智司衆院議員(民主党)、保坂展人衆院議員(社民党)が衆院法務委員会での与党の動きなどを中心に報告し、共謀罪廃案にむけて国会内外が団結し頑張っていこうとアピールした。
海渡雄一弁護士は、「アメリカは共謀罪条項を留保していた 条約をめぐる政府説明への五つの疑問」と題して提起した。
政府・外務省は、国連組織犯罪防止条約を批准するためには共謀罪の新設は絶対必要だと委員会答弁を繰り返してきた。ところが日弁連、民主党の調査で昨年アメリカが条約の共謀罪条項を留保したまま条約を批准していたことが明らかとなった。もちろんこの事実を政府・外務省は知っていたが、隠蔽し、ウソとペテンを繰り返してきのである。
海渡さんは、@条約批准のための立法という説明は崩れているA世界各国の国内法整備状況は政府の説明と大幅に異なっていたB国連立法ガイドは条約批准のために条約の文言通りの共謀罪立法をすることを求めていないC日本政府はもともと共謀罪ではなく、国内法制定を最低限とするため、行為参加罪の選択肢を検討していたD条約五条の起草経過において、日本政府が行った方針転換の理由が説明されていない││などについて具体的にとりあげ、反論した。
さらに、「法務省は現状の法体系の下で、組織犯罪集団の関与する重大犯罪であって、未遂以前の段階で可罰的でない例としてホームページ上で組織的詐欺罪と人身売買の二つの類型を具体的に指摘した。逆に言えば、政府が本当に必要としている未然防止策の範囲はその程度しかないということとなる。条約に基づいた新たな共謀罪を制定した国はほとんどないに等しい。条約を批准してからゆっくりと、諸外国の実情も調査検討しながら、どのような国内法が望ましいのかを考えていくという、現実的で冷静な選択に立ち戻るべきである」と結論づけた。
次に連帯アピールが東本久子さん(教育基本法「改正」反対市民連絡会)、中村元彦さん(子どもの育ちと法制度を考える21世紀市民の会)、俵義文さん(子どもと教科書全国ネット21)などから行われた。(Y)
東京北部共同集会
教基法・憲法改悪阻止 国鉄闘争勝利
十一月二十二日、豊島公会堂で「ストップ!憲法・教育基本法改悪 国鉄闘争勝利 11・22北部共同集会」が北部労働組合協議会と北部春闘共闘会議で共催して開かれ、四百五十人が参加した。
オープニングに井上ひさし著「子どもにつたえる日本国憲法」の朗読が行われた。次に、衆院で強行採決され、緊迫度を増す教基法改悪反対の取り組みを都教組北支部と練馬支部が行った。
練馬支部の佐藤さんは次のように発言した。
「北海道の中学生が安倍首相に、教基法を変えないでと意見書を本名で明らかにして送った。すると脅しのメールが多数送られた。言論の自由を封殺する攻撃だ。反対意見が言えない学校になっている」。
「都内の小中学校で学校選択制が導入され、入学者が数十人という学校と学区外の二十数校の小学生が通う中学が出来てしまっている。そうした『人気校』はいじめなどトラブルが続出して大変なことになっている。さらに、都立定時制高校が次々と閉鎖されている。教基法改悪はこうした競争原理の導入とあいまって戦争にむけた国家づくりであり、憲法改悪へむけた重要なステップだ」。
二瓶北部労協議長と広瀬北部春闘共闘議長が「労働組合がきちっと行動しないと生活を守れないし戦争も防げない」と主催者あいさつを行った。
国労闘争団全国連絡会議議長の神宮さんが「1047人は固い団結をかちとった。全力で政府・鉄道運輸機構・JRに向けて、解決のテーブルにつくように申し入れを行っている。何としても解決・勝利したい」と決意を述べた。国労池袋地区協の野口議長がカネ儲け優先ではなく、安全に力を入れるように、訴えた。
松元ヒロさんのパフォーマンスの後、平田豊さん(北部労協副議長)が「憲法改悪反対運動に労働者が先頭に立とう」と閉会のあいさつをした。地域からの重要な反撃の集会だった。(M)
コラム
談合政治と知事選
福島県知事の佐藤栄佐久氏が県発注工事を巡る談合事件で、知事の実弟が逮捕されたことの責任を取り辞職(その後逮捕、起訴された)に伴う、出直し知事選が行われ民主、社民推薦の佐藤雄平候補が、自民、公明推薦の森雅子候補に十万票以上の差をつけて当選した。
今回の知事選の投票率は五八・七七%で、前回知事選〇四年の五〇・七六%、前々回知事選〇〇年五五・九七%に次ぐ過去三番目の低投票率であった。前回、前々回は佐藤栄佐久氏と共産党推薦候補の一騎打ち選挙であり、事実上佐藤栄佐久氏の信任投票であった。県議会も共産党を除く全県議が与党体制であったがための低投票率と理解できる。今回はこの二人以外に共産党推薦候補、元県議の候補ら五人が立候補しているにもかかわらず低投票率になったのは、これまで佐藤栄佐久氏を推薦してきた農協、商店会、建設業界などが自主投票にしたことに関係があるかはわからないが、誰が知事になろうと変わらないとの有権者の県政に対する無関心が、今回の事件を引き起こしたともいえよう。
福島県は一般的には三地方に分けられている、浜通り、中通り、会津である。市町村別得票を見ると森氏は出身地がいわき市であり、いわき市を含む浜通り地方のほとんどの市町村で得票一位になっているが、その他の地方の市町村では佐藤氏が一位を占めており、佐藤氏の出身地である会津地方では各市町村で森氏の約二倍の得票を得ている。
これらの現象はいわゆる「地元の候補者」意識というのが働いたというのだろうか。佐藤氏の場合はこれまで参議院議員として活動しており知名度では森候補より勝っていたが、森候補は自民、公明推薦であり県会議員などは圧倒的に多くの議員が推薦していた。国会議員も後援会を通じての働きかけなどを行っていた。大物議員を呼んでの集会にも人も集まっていたようだ。それにもかかわらず大差での敗北は自民党県連役員の総辞職という結果となった(全員が辞表を出したが、留任者も出そうとのこと)。
今回の事件は別の事件も明らかにした。知事の実弟が〇四年の知事選で選対支部幹部の県会議員複数に、計三千万円を渡し票のとりまとめを依頼したと報じられている。談合や、ゼネコンからの収賄を否認していた段階でも、この件は容認していた模様だ。しかし県議会各派は誰も受け取っていないとして、知事辞職後の県議会開催を行った。その後当時の自民党県連幹事長だった現郡山市長も十一月二十四日の定例記者会見で「受け取っていない、事情聴取も受けていない」と発言している。
新聞報道では検察が県議数人と実弟を公職選挙法違反(買収)の罪で在宅起訴する方針との事だ。○○県議、××県議が受け取っていたなどと、いずれ今後明らかにされるだろう。知事は大きな権力を持っている、その知事の提案、行政のあり方をチェックするのが議会であり、議員である。〇七年四月は統一地方選挙です。労働者、市民のために働く議員をより多くするため頑張ろう。 (高)
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