| 06秋の共同行動立ち上げ集会 かけはし2006.10.9号 |
残業代が取り上
げられるなんて
九月二十八日、渋谷区勤労福祉会館で「就業規則悪用の労働契約法制NO! 残業代を取り上げる労働基準法改悪NO! 06秋の共同行動 9・28立ち上げ集会」が行われ、百二十人が参加した。
最初に、平賀健一郎さん(中小労組政策ネット)が「闘いの最大の課題は『労働契約法制』『自律的労働時間制度』問題だ。就業規則さえ変えれば労働条件の切り下げが一方的にできるようになる労働契約、不当解雇をカネで買える制度、ホワイトカラーなどを労働時間規制から外し残業代を取り上げる労働基準法『改正』などの悪法や改悪を許さない闘いを全力でつくりあげる。そのために八月二十五日に共同アピール運動が発足し、八月三十日に再開された厚労省労働政策審議会にむけてアピール行動を行った。今後、十一月二十八日の全国各地でのキャンペーン、十二月五日、日比谷野外音楽堂での大集会を予定している」と行動提起し、さらに闘いの要求と目標「@中小・非正規労働者の生活と権利・雇用の安定を!A均等待遇・同一価値労働同一賃金の原則を!「請負」「契約」労働者の団結と権利の確立を!派遣法の使用者雇用義務廃止の動きを糾弾する!B生活できる最低賃金制の確立をC外国人労働者の権利の確立をD国鉄1047人などすべての争議の勝利を!」を提起した。
続いて、鴨田哲朗さん(日本労働弁護団)が「労働法制の動向と運動の課題」と題して講演を行った(別掲)。
各職場・地域か
ら闘いの決意
次に、労働現場から報告を行った。「解雇の金銭解決No!」の全統一光輪モータース分会。「解雇された割田さんが裁判で勝利したが、会社は金銭解決で職場復帰を認めないといってきた。それを跳ね返して原職復帰の闘いを進めて、原職復帰を闘いとった。労働者の将来をおカネで買うことはできない」。
「有期雇用使い捨てNo!」の全国一般なんぶ外国人講師組合。「外国人労働者の場合、一年の有期雇用で組合をつくった場合雇い止めで弾圧される。在留資格が切れる間際に解雇されたりもする。差別され、弱い立場の外国人労働者はそれでも組合もつくり闘いを進めている」。
「ホワイカラーエグゼンプションNo!」の東京東部労組。「多くの企業でみなし労働、裁量労働、残業代を含むとされる固定型でサービス残業が横行している。スカイラークで過労死した遺族が裁判で労災を訴え勝利した。どんなに働いても一日八千円。ワーキングプワーと言われ死ぬまで働かされている。そうした職場を変えるために組合を結成して闘っている」。
地域から、北関東ネットが「行政に対して労基法違反を取り締まれとキャラバン行動をしている」と報告した。
フィリピントヨタ労組を支援する会。「フィリピントヨタ労組支援の闘いが九月十二日、世界四十四カ国で行われた。トヨタを追いつめていこう」。
韓国山本労組、「山本本社への要請を十二回も行っているがいまだにシャッターを閉めたままで、交渉にも応じようとしていない。勝つまでがんばる」。
鉄建公団訴訟原告団。「未提訴だった闘争団も提訴することになった。JRの安全問題と解雇問題は一体の問題だ。十月二十九日の団結まつりに参加しよう」と闘争報告と支援要請を行った。
神奈川シティユニオンの仲間がスペイン語でシュプレヒコール、秋の共同行動の呼びかけ文の朗読、今後の行動の提起があり、最後に団結がんばろうで締めくくった。 (M)
鴨田哲朗さんの講演から
人間らしい働き方を
法律を新たにつくろうとすると労政審で審議しなければならない。現在与党が絶対多数をとる国会では法案がいったん上程されると修正もたいへんだ。どれだけまともな審議をさせるかという重要な審議会だ。厚労省は来年の通常国会に改正案を出したいということで月三回の審議が行われている。
九月十一日に、検討項目を出してきた。それによると、労使委員会制度、変更改悪制度、解雇を金銭で買う解雇制度の導入について、それぞれあきらめざるをえないか、トーンが下がってきている。われわれの闘いによって法律に入れなくさせた。これは闘いの成果だと自信を持つべきだ。
二つの問題が大きな争点だ。@日本版エグゼンプションA就業規則と労働契約法の問題。
日本版エグゼンプションとはどんな制度か。労基法で一日八時間、一週四十時間以上働かせてはダメだとなっており、犯したら刑罰を科すとしている。しかし、さまざまな例外を設けることによって、長時間労働をさせている。管理・監督者に対する適用除外もその一つだ。エグゼンプションが導入されると、一日八時間制が労働者の九〇数%に適用されているが、三〜四割除外される可能性がある。
何が問題か。@残業代が取り上げられるA世界の労働運動の象徴である八時間労働制が崩壊させられるB「労使自治」のもとで、監督行政(労基署)介入ができなくなり、企業の治外法権化が行われる。
対置すべき要求は、人間らしい働き方の実現を保障する、労働時間法の抜本的強化と労働契約法における労働時間のルールの設定だ。労働者の長時間労働の問題は過労死や過労自殺という家族をも巻き込んだ重大な問題だ。労働者だけの闘いでなく、多くの人々に呼びかけ、いかに大きな世論をつくりだすことができるかどうかにかかっている。労働弁護団も講演会活動などさまざまな運動をつくりあげていくが、いっしょになってがんばろう。(講演要旨、文責編集部)
NTT反リストラ裁判
9・29札幌地裁で原告勝利の判決!10・17集会へ
全国で闘われているNTT11万人リストラ裁判で、九月二十九日その最初の判決が札幌地裁で示され、退職・再雇用を拒否した労働者にかけられた「広域・異職種配転」は、人事権の濫用であり、業務上必要はなく、逆に配転障害理由(親の介護など)が原告にあり違法であると原告全面勝訴を言い渡しました。
NTTは、退職・再雇用を拒否した労働者に広域配転攻撃を加え、「見せしめ」にすることで多くの労働者に退職強要を押し付けてきました。今年四月に新らに強行された退職・再雇用拒否者への千葉県や埼玉県から仙台へという不当配転を見ても明らかです。
「業務上必要性はない」! 首都圏「隔離職場」は必要性なし!
配転の「業務上必要性はない」と判決は言い切っています。原告の一人は東京支店光IP販売プロジェクトに配転された労働者です。退職拒否者ばかりの職場である東京支店光IP販売プロジェクト(現本社コンシューマ各センター)や技術部システム体系化PTには業務上必要性がまったくなかったことが明らかになりました。
退職・再雇用拒否者の「隔離職場」に他ならないこれらの職場をただちに解散し、労働者を地元に戻せ!
NTTは、地裁判決に従い控訴するな!
業務上必要という被告会社の主張は、司法の場ですらデタラメであることを認めたのです。
今年七月の奥村裁判札幌高裁勝利判決(リストラでの過労死)に続く、この勝利はNTTリストラの反社会性、企業責任を鋭く問うものです。今後、全国で闘われている裁判の判例となるのは明らかです。NTTはこの地裁判決を真摯に受け止め、判決に従い原告に謝罪し、控訴は断念すべきです。
退職・再雇用制度を中止せよ! 不当配転者全員を地元に戻せ!
業務上必要のない不当な配転であることが明らかになった以上、NTTは速やかに、首都圏をはじめ全国に「見せしめ」として配転させたすべての労働者を地元に戻さなければなりません。首都圏の退職・拒否者を集めた「隔離職場」も行き詰まり、瓦解しています。同時に、この不当配転の引き金であるNTT11万人リストラ=退職・再雇用制度を直ちに中止することです。
退職・再雇用を拒否しよう!
すべての労働者の皆さん!
NTTと多数労組一体となったNTTリストラは、社会的にも不当性、不必要性が明らかになりました。この判決でNTTは、退職・再雇用拒否者に「不当配転」を強行することは出来なくなりました。この制度を解体する源は私たち労働者が声を上げることから始まります。
勇気出して、退職・再雇用を拒否しよう!雇用破壊、生活破壊、権利破壊を許さず闘おう!
NTTリストラと新自由主義に対決する闘いを!
決意をあらたに!10・17集会に結集を!
二〇〇三年十月の不当配転取り消しを求めた東京地裁への提訴からまる三年を迎えようとしています。〇三年四月、あらたに首都圏に設置された金町(技術部システム体系化推進PT)千住、成増(東京支店光IP販売PT)の隔離職場に東日本各地から退職再雇用を拒否した約二百人の労働者が集められました。その多くは家族と引き離されて単身赴任を強いられ、五十歳を過ぎて独身寮生活を余儀なくされました。それは会社を辞めないということに対する報復としての不当配転であることは誰の目にも明らかでした。
その中で私たち電通労組組合員九名が不当配転の取り消しを求めてNTT反リストラ裁判を闘ってきました。三年に亘る裁判の中で口頭弁論、争点整理、そして昨年六月から原告、会社側双方の証人尋問を八回行われました。
私たちはこの裁判の中で、NTT「構造改革」が小泉「構造改革」の一環として行われており、今後進められる郵政民営化や行政改革攻撃と不離一体のものであると確認してきました。
私たちは提訴から三年目にあたる十月十七日に集会を行います。札幌地裁勝利判決に続いての勝利をめざす裁判の決意と合わせて、NTTリストラと新自由主義グローバリゼーションに対決する闘いの構築にむけてあらたな第一歩としての集会として考えています。
多くのみなさんの集会へのご参加を訴えます。
雇用破壊、権利破壊、生活破壊のNTT11万人リストラ反対!
決意を新たに!NTT反リストラ闘争勝利!
提訴3周年!10・17NTT反リストラ裁判闘争報告集会 日時: 10月17日(火)午後6:30〜 会場: 文京シビックセンター3階 第一会議室
(「労働情報」ブログから)
【訂正】本紙前号(10月2日号)1面大見出しと同中見出し「安部政権」を「安倍政権」に、同1段4行目「層得票数」を「総得票数」に訂正します。
また前号3面「防災訓練」記事6段左から2行目「後者」を「前者」に、4面「青年戦線」紹介記事最下段左から5行目「社会的・実行的」を「社会的・実効的」に訂正します。
コラム
森の荒廃と首長選挙
今日、自治体首長選挙はかつてのように環境問題や治山治水が一大争点になることが少なくなっている。マスコミによると首長選挙の二大争点は、財政赤字と市町村合併であるという。簡単に言えば環境問題や治山治水では「票」にならず、ダムや堤防、さらには滋賀県のように新幹線駅の建設などの大型公共事業と結びついた時のみ争点として浮上するらしい。
私が住む神奈川県も御多分にもれず丹沢のブナ林に代表されるように森林の荒廃が進んでいる。しかし歴代の知事は都市部対策だけで地元住民の要求を無視し一切保護活動をしてこなかった。唯一の対策であった県の植樹祭もカネがかかることを口実に中止された。
だが今年の八月、二〇一一年に「第六十一回全国植樹祭」が神奈川県で行われることが内定したと報じられるや、かつて民主党所属の国会議員であった「天皇賛美主義者」の松沢成文神奈川県知事は手の平を返したように「森」の重要性を県民に説き始めた。おそらく彼は七月の段階で「内定」を知っていたのであろう。
「丹沢をはじめとする神奈川県の森林は、荒廃が進み深刻さを増しています。今年七月に私自身、丹沢表尾根に登り、森林の荒廃の状況を目の当たりにして、対策が待ったなしであると感じました」とコメントし、「天皇と全国植樹祭」に便乗することを発表した。
「全国植樹祭」は天皇制イデオロギー攻撃のための「催し」であるばかりか、植樹祭の名とは反対に「御幸」のための道路を作り、「展望・見晴らし」のために木を伐採し、山奥までアスファルト・コンクリートの帯を延ばす自然破壊そのものである。伊豆の天城山をはじめ、この数年の間に植樹祭が開催された場所は見るも無惨である。
松沢知事の発言は、「全国植樹祭」を利用し来春の知事選で彼の弱点である郡部・山間部の票を取り込もうという魂胆に他ならない。横須賀、厚木、相模原など米軍再編で揺れ、県政に対する市民の目が厳しくなっているのを感じている彼は必死に「全国植樹祭」にすがろうとしているのである。オリンピック招致を叫ぶ石原東京都知事となんの違いもそこにはない。
「陸地の生命は、地表にわずか数十センチの土壌にことごとく依存するといわれている。水も土壌の産物である」「その土壌は放っておけば失われていくものであり、恵まれた環境下にあっても、厚さ一センチに育つには百年かかるとも二百年かかるともいわれている」(『環境問題とは何か』富山和子)。
土壌を作る森林は自然環境の中で最も大切なもののひとつであり治山治水の中心問題でもあるが、松下政経塾出身の知事は選挙の道具としか考えていないらしい。かつて「森」は八百万の神が宿る地ではあったが、支配者としての天皇とは無縁なものである。(武)
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