かけはし重要記事

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反対押し切り運転再開を強行した2号炉で冷却水漏出事故 かけはし2002.6.3号より

浜岡原発1・2号炉を廃炉に!

中電と原子力安全保安院に抗議を集中しよう

 五月二十五日、中部電力浜岡原発2号炉(沸騰水型出力八十四万キロワット)の緊急炉心冷却装置(ECCS)低圧注入系の配管から、冷却水が漏れ出す事故が発生した。浜岡2号炉は、昨年十一月に緊急炉心冷却装置配管爆発破断事故を起こした同1号炉と同型の、七八年に運転開始した老朽機である。1号炉の事故後、1号炉の事故発生個所と同じ部分の配管を取り替え、地元の反対を押し切って運転再開を強行した直後の事故だった。毎分六百CCが噴出した。噴出量は計二百リットル、作業員十六人が被曝したと発表されている。以下に、浜岡原発を考える静岡ネットワークの抗議文を掲載する。

 ご存知のように、中部電力浜岡原子力発電所の2号炉が`冷却水漏れa事故を起こしました。
 五月二十四日午後、昨年十一月に配管破断と圧力容器からの水漏れ事故を起こした1号炉と同型であるとして停止していた2号炉を運転再開した、その十三時間もたたない二十五日午前二時二十分、異常を発見したというものです。
 余熱除去系低圧注入管第2隔離弁(B)のドレン配管の溶接部からの水漏れです。直径三センチ、肉厚三・九ミリの炭素鋼の配管から、毎分六百ccの水がスプレー状に噴出し、総量百十リットルの水漏れであったようです。
 中電は1号炉の配管破断について、「これは高圧注入系であって、ECCSには低圧注入系もあるから安全上問題はない」と何度も言いつづけてきたのです。その、低圧注入系が今度は事故を起こしたのです。
 1号炉の事故を受けて、`念をいれた点検aをしたはずが、この有様です。住民を幾度となく不安に陥れたことに対し、中電の運転資格を含めた責任が問われるべきです。さらに、中電のずさんな分析と対策の報告を`妥当であるaとして、事実上ゴーサインを出した国は、国民の命と財産を守るための職務を忘れたかのような姿勢であり、責任は大きいものです。
 これに対し、一人一人の国民が、声をあげてほしいと考えます。
 下記へ電話やFAX、ハガキなどで抗議のメッセージを送ってください。
*原子力安全保安院 TEL03―3501―6289 FAX 03―3580―8535 東京都千代田区霞ヶ関1―3―1 経済産業省内
*中部電力浜岡原子力発電所 TEL 0537―86―3481 FAX 0537―85―3033 静岡県小笠郡浜岡町佐倉5561
*中部電力 川口文夫社長  TEL052―951―8211FAX052―957―1352 名古屋市東区東新町1



浜岡1・2号炉を廃炉に

千十六人の原告団で訴訟がスタート中電を追いつめ廃炉を実現しよう!

 【静岡】東海大地震が切迫する浜岡原発をどうするか。これまで、全国的に問題になり、静岡県内でもくり返し問題にしてきた浜岡原発が昨年十一月大事故を起こして以来、原発の老朽化、劣化が明らかになり1、2号炉の即時廃炉を求める声が一挙に広がった。
 そして3・4号炉も当然運転中止にすべきだという根拠を地震学者が相次いで明らかにしてきたのは、とうてい東海大地震に耐えられないことと、地震の規模と性格が耐震構造を完全に上回っていることが明らかになったからだ。
 昨年末から、とにかく1、2号炉を廃炉にするためにどうするかで検討してきた静岡県下の反原発グループは、これまで訴訟に訴えたことのない浜岡原発と中電に対して、ここで全国的な関心を背景に、全面的な裁判闘争に踏み出すことで一致したのが今年の一月。それから大車輪でかけまわって四月二十五日、訴訟提起にこぎつけた。
 原告は全国から千十六人。ここから新しい闘いがスタートする。現実に、この訴訟提起によって、浜岡原発への不安をかかえ続けてきた静岡県内の多くの市民の間から、以前では考えられない状況が生まれている。近隣の自治体が原因究明と1、2号炉運転中止を決議をあげるところまで生まれた。
 反原発訴訟は全国で数多く闘われてきた。今回の浜岡原発裁判は仮処分を求める訴訟だから、これ自身が長期にわたる訴訟とはなりにくいが、またそれだけに中味的には突っ込んだ充分な訴訟戦術が取られることになるだろう。そのための最強の弁護団が作られている。この先、一千人から二千人の原告、三千をめざす全国運動としての裁判闘争の力を結集していかなくてはならない。それとともに、現地と静岡県下で、多くの大衆的アクションが計画され、試みられている。これに原告の多くが参加して訴訟を支え、中電を追いつめる闘いにしていくことになるだろう。
 六月十四日、第一回弁論期日が決まった(静岡地裁、午後4時〜5時)。これへの傍聴を訴えるとともに、くり返し、東海大地震が切迫する中で、老朽化した危険きわまりない原発を廃炉にする行動を訴えたい。
(5月24日 S)



どこの国もロシアに核のゴミを輸出するな!

ウラジミル・スルビャークさん来日講演会

 五月十六日、東京・総評会館で、ロシア・プーチン政権による外国の核廃棄物「輸入」に反対する活動を展開している環境保護団体「エコディフェンス!」共同議長ウラジミル・スルビャークさんの来日講演会が開かれた。
 ウラジミルさんは、ロシア・プーチン政権が圧倒的多数のロシア人民の反対を押し切って強行しようとしている核廃棄物「輸入」に反対する闘いを精力的に行なってきた。今回は、七月にロシアのクラスノヤルスクで開かれる「核廃棄物持ち込みに反対する国際キャンプ」を前に、「日本からも核のゴミ輸出を許さない闘いを」と訴えるために来日し、北海道、東京、九州、大阪で連続講演会を行なった。

ロシア原子力産業の生き残り策

 講演でウラジミルさんは、チェルノブイリ原発事故以降の大衆的抵抗の広がりと財政的行き詰まりで崩壊寸前に追い詰められているロシアの原子力産業が、「自らの生き残りを賭けてロシアを世界の核のゴミ捨て場にしようとしている」と告発した。ロシアの原子力産業は、処分不能の核のゴミを引き受けることで、二百億ドルの外貨収入を目論んでおり、プーチン政権もそれを後押ししているのである。
 ウラジミルさんは、西シベリアのクラスノヤルスクと南ウラルのチェリャビンスクと並んで、サハリン州クリル諸島のシムシル島で進められている計画についての秘密文書を入手した。その覚書には、ロシアのクルチャトフ研究所が技術的責任を持ち、ロシア石油ガス会社が地質調査を行ない、日本の商社アジアタットが二十五億ドルの資金を負担すると書かれていた。アジア各国から核廃棄物を受け入れて、百億ドルを稼ぐことができるという計画だ。
 またこの覚書にはマフィアとの関わりで有名な国会議員セルゲイ・シュシャーリが署名しており、外国の核廃棄物の受け入れを可能にするように法律を改定する役割を担うと書かれていた。
 ウラジミルさんたちはこの文書をロシアで最も人気がある全国紙で暴露し、大きなスキャンダルになり、一時この計画は止まっていたが、この新聞社は一年後に政府の圧力でつぶされてしまった。

ロシア国民の圧倒的多数が反対

 ウラジミルさんはさらに、ロシア各地で行なわれている核のゴミ持ち込み反対の闘いについて、スライドを映しながら紹介した。チェルノブイリ事故十六周年の行動では、ロシアの八十九の地域のうち八十二の地域で行動が取り組まれた。抗議行動などがすべて禁止されているモスクワの赤の広場では、三十の地域から集まった人々が行動して全員逮捕されている。
 「ロシアの人々はどこの国のものであれ海外の核のゴミの持ち込みに反対している。ロシアの民主主義の発展のためには、大統領や議員は九〇%が反対している国民の意見に従うべきだ。過去十年間これほど関心を集めた環境問題はない」。このように述べたウラジミルさんは、「ロシアに核のゴミを送り出そうとする国の側にも反対する声があることを伝えてほしい」と語り、今年七月にクラスノヤルスクで開かれる国際キャンプに日本からも参加してほしいと訴えた。(I)




核のゴミ押しつけをねらう各国政府と広がる反対運動

 原子力開発を進めているすべての国が、たまり続ける使用済み核燃料などの核廃棄物の処分に困り果てている。処分方法も技術もまったく確立しておらず、どの国でも危険極まりない核のゴミを受け入れる自治体はない。このままでは核廃棄物があふれて原発をとめざるを得ない状態になってしまわざるをえない。このようななかで、ロシア・プーチン政権はソ連邦崩壊以降の経済的苦況を乗り切るための一助として、世界各国の持って行き場のない核廃棄物を受け入れることによって外貨を獲得するという政策を打ち出した。
 九八年十二月、ロシア原子力相のエフゲニー・アダモフはアメリカなど各国の関係者に対して高レベル核廃棄物をロシアが受け入れる方向で交渉に応じる用意があるとする書簡を送った。アメリカ、日本、台湾、韓国、スイス、スペイン、ドイツ、さらにロシア製の原発を運転中あるいは計画中の東欧各国、インド、中国、イランなども顧客として見込んでいる。ロシア原子力省の試算では、これによって二百億ドルの外貨収入が見込まれるという。
 ロシア以外の国からもロシアに核廃棄物を「輸出」しようとする動きが進んでいる。アメリカでは九九年に、核拡散の危険性をもつ使用済み核燃料などの核廃棄物をロシアで集中管理する構想を掲げた「核拡散防止トラスト」(NPT)というNPOが発足している。この構想は、使用済み核燃料の国際共同施設をロシアに建設し、共同管理下に置こうとするものである。
 さらに日本の商社アジア・タット通商が仲介する形で、ロシアの核研究機関であるクルチャトフ研究所と石油・天然ガス会社が、日本や台湾の核廃棄物をサハリン州のクリル諸島(千島列島)にあるシムシル島に運んで処分するという構想を進めている。すでに台湾電力は九七年、ドラム缶五千本の低レベル核廃棄物をロシアに移送し処分するという覚書を、クルチャトフ研究所と交わしている。
 ロシアでは九二年に自然環境保護法が制定され、他国の核廃棄物の持ち込みが禁じられた。しかし原子力省は日本と同様に、使用済み核燃料は燃え残りのウランやプルトニウムを含む資源であって廃棄物ではないと主張し、再処理あるいは保管のためなら「輸入」できるような法改悪を大統領と議会に働きかけてきた。
 これに対してウラジミルさんのエコディフェンス!をはじめとするエコロジー運動や人権運動が、核廃棄物受け入れの是非を問う国民投票の実施を求める署名運動を開始し、二〇〇〇年夏のわずか三ヵ月で必要とされる署名数である二百万人分を超える二百五十万人分を集めた。しかし中央選挙管理委員会はそのうち六十万人分を無効として国民投票実施請求を却下してしまった。そしてプーチン政権は〇一年七月、使用済み核燃料の「輸入」を認める新法に署名した。世論調査機関が何回か行なった調査では、国民の約九〇%が核廃棄物の持ち込みに反対している。
 現在、外国からの使用済み核燃料受け入れ地域として有力視されているのは、五七年に高レベル核廃棄物貯蔵タンクが爆発して数百人から数千人の死者を出したとされる「ウラルの核惨事」で有名な、南ウラル地方チェリャビンスクと、再処理工場のある西シベリア地方クラスノヤルスクである。〇一年十月には、クラスノヤルスクに外国の使用済み核燃料を受け入れる近代的貯蔵施設の建設を原子力省が承認した。
 このプーチン政権の核廃棄物「輸入」計画に反対して、ウラジミルさんたちは広範でねばり強い闘いを展開しており、日本をはじめとする「輸出」側の反原発運動との連携を強めようとしている(講演会で配布された資料から要約)。


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