かけはし重要記事

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大惨事を起こさせないために             かけはし2002.5.27号より

浜岡原発1・2号炉を動かすな!

浜岡原発止めよう関東ネットワーク結成集会

 五月十六日、千代田区神保町区民館で「浜岡原発止めよう関東ネット」結成集会が関東ネット(準)の主催によって開かれ八十人余が参加した。
 最初に、安藤多恵子さん(市民エネルギー研究所)は昨年十二月十四日に、ドイツのブルンスビュッテル原発で、浜岡原発と同じような配管が破裂する事故が起きたことを説明し、原発の持っている共通した危険性を訴えた。
 次に、たんぽぽ舎の山崎久隆さんが基調提起を行った。
 山崎さんは中電が四月二十四日に発表した事故の最終報告書を、「水素爆発にいたったメカニズムが解明されることなく、小手先の改良によって運転を再開しようとしている」と批判した。そして今後の方向性として、@廃炉と運転停止を求めるA広い地域の人々と連携して運動を進めることを明らかにした。
 続いて、柳田真さん(たんぽぽ舎)は、@中電との公開討論会を目標に、六月から四カ月間、浜岡に行き地元住民と対話していくA保安院・原子力安全委員会との話し合い・問題追及、国会議員への働きかけ、有事法制と原発の危険性を広く訴える、などの具体的な方針を提起した。
 浜岡から駆けつけた浜岡町原発を考える会代表の伊藤実さんは、事故再開に向けた中電の動きを批判した(別掲)。
 JCO臨界事故の住民被害者の会の大泉さんは「JCOと被害補償についての交渉を行ってきたが、JCOは住民が体調を崩しても因果関係を認めない。交渉は決裂寸前だ。こうしたひどい事故が明日浜岡で起きるかもしれない。人ごとではないので、東海村からやってきた。いっしょにがんばりたい」と訴えた。
 この結成集会には、浜岡原発を考える静岡ネットワークなど各地からメッセージが寄せられ、土井たか子社会党党首など多くの国会議員や二十五団体の賛同も寄せられた。  (M)


伊藤実さん(浜岡町原発を考える会)の発言

運転再開を許さず廃炉をめざしてがんばりたい

 住民に心配・不安はあるが、具体的な声となって表れない。多くの住民が経済的に依存しているからだ。町財政の八〇%が原発の落とすカネによっている。事故・東海地震の危険性を首都圏の人が自分自身の問題として考え、昨年の七月と二月に地元に入り、対話やチラシまきをやってくれたことに感謝したい。
 五月十四日に、国が作った原子力防災センター(浜岡にある)に、「事故の最終報告がほしい」と申し入れたら、「一冊しかないので渡せない」と言われた。国の役人は電力会社の側に立って原発を推進しているので、まったく役にたたない。
 四月三十日以降、中電は職員四百五十人を使い、安全チラシを配布する戸別訪問を地元五町・二万七千戸を対象に開始した。さらに、五月三日に中電は「『老朽』2基 廃炉すべきだ」とする「記者の目」(毎日新聞5月1日)の記事に対して、「訂正と中電の主張の記事掲載」を強く要求する申し入れを毎日新聞に行った。中電は、巨額の費用を使ってテレビや新聞で安全PRを流している。
 八八年に起こった浜岡原発の水漏れ事故の反省も何もしていないし、対策もダメだった。1号機は安全性からいえば廃炉しかない。しかし、中電は再開に向けて1・2号機の核燃料を運びこんでいる。2号機は来月、1号機も四カ月の検査を終えて運転を再開しようとしている。こうした中電の動きを止め、廃炉にむけてがんばっていきたい。(発言要旨。文責編集部)

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