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                          かけはし2002.5.27号より

戦争国家法案を阻止しよう

有事法制3法案-小泉政権の強行突破を許さぬ大衆行動を

 小泉内閣の支持率は、中国・瀋陽の日本総領事館が北朝鮮の家族の難民申請を締め出したこともあいまって、さらに急速に落ち込んでいる。相次ぐ自民党政治家のスキャンダルは、持続する経済危機を背景にした小泉「構造改革」路線の破綻と重なり、小泉政権への政治的信頼度をわずか一年のうちに失墜させてしまった。自民党内では、派閥間の抗争がさらに深まる気配を見せている。しかし、小泉に代わる政権の展望がいまだ姿を現していない中で、自民党の主要派閥は首相とのかけひきを駆使しながら当座を乗り切る以外の方策を持ちえない。
 小泉首相は、その中で有事法制3法案を急いで成立させて政権基盤を立て直し、アメリカ・ブッシュ政権が推し進める「対テロ国際戦争」をあくまで支援し続ける姿勢をあらためてアピールしようとしている。五月十七日の閣議は、「テロ対策特措法」に基づいてインド洋に送った自衛隊艦船の派遣期間を六カ月延長することを決定した。それは、ブッシュが画策するイラクに対する新たな戦争に日本が積極的に協力するという宣言でもある。
 しかし「戦争国家」体制の確立をめざす有事法制3法案の危険な本質はますますあらわになっている。その強権的で反民主主義的な内容が明らかになるにつれて、小泉政権は矛盾をおおいかくすために、法案成立に拍車をかけているのだ。与党は五月二十四日、二十七日の両日に地方公聴会、二十七日と二十八日に中央公聴会を開催し、有事体制3法案の成立のための条件を作ろうとしている。
 五月十六日の衆院武力攻撃事態特別委員会で、福田官房長官は武力攻撃の「おそれのある場合」と「予測される事態」の区別について「政府統一見解」なるものを発表した。
 「統一見解」によれば、「おそれのある場合」とは「わが国への武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していることが客観的に認められる事態」であり、具体的には「ある国が、わが国に対する武力攻撃を行うとの意図を明示し、多数の艦船や航空機を集結させている場合」である。
 また「予測される事態」とは、「おそれ」の一歩手前で「わが国に対する武力攻撃が発生する可能性が高いと客観的に判断される事態」であり、具体的には「ある国が、わが国への攻撃のための部隊の充足を高めるべく、予備役の招集や軍の要員の禁足、非常呼集を行ったり、わが国を攻撃するための軍事施設の新たな構築を行っている」ことである。
 古典的な「大規模侵攻」による地上戦という、およそ非現実的なシナリオにもとづいて「武力攻撃事態」の「おそれ」や「予測」を「定義」したこの統一見解には、「有事法体系の必要性」そのものには賛成している民主党の多数からさえも批判が上がっているが、政府・自民党は「定義を明確にすればするほど、日本の手の内をさらけ出すことになる」と居直り、「武力攻撃事態」認定のフリーハンドを確保する法案の強行的成立に突進している。
 それもそのはずだ。日米ガイドラインに基づくアジア・太平洋での日米共同軍事作戦において日本が「集団的自衛権」を行使して自衛隊を全面参戦させるとともに、「戦時動員」を通じた強権的体制を築き上げることに、この法案の真の意図があるからだ。有事体制3法案の矛盾や「欠陥」は、政府・与党がこの意図を隠そうとするところに最大の根拠がある。
 五・二四「五万人集会」への大結集をバネに、五月末から六月にかけて各地域で有事法案=戦争法案への反対運動を拡大し、全国からの結集で有事法制3法案を廃案にする闘いに全力をあげよう。     (純)

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