| イラク反戦国際行動日にピースパレード かけはし2005.10.3号 |
占領者は追いつめられている
自衛隊は今すぐ戻ってこい! |
ブッシュの戦争を支える小泉を私たちは許さない
米英の反戦運動の
呼びかけに応えて
九月二十四日、WORLD PEACE NOW実行委員会は、九月十一日に続き、「終わらせようイラク占領 もどってこい自衛隊」をメインテーマに、ピースパレードを行った。
この日は、イギリスの「ストップ戦争連合」、アメリカの「平和と正義への団結」が全世界に呼びかけた国際反戦行動日。とりわけアメリカでは、二〇〇三年の開戦以来最大の規模となった。ワシントンでは戦死したイラク兵の母親シンディー・シーハンさんらの全米反戦ツアーを軸に、三十万人が結集する大行動となった。アメリカではいまや米兵の戦死者が千九百人を超え、戦争の口実がすべて真っ赤なウソだったこと、イラクの泥沼状況がさらに深まり、撤退の展望が見えないこと、「カトリーナ」災害で人命を無視するブッシュ政権の本質が露呈されたことなどによりイラク反戦の機運が高まっており、イラク戦争が間違っていたという世論は、CNN、USAトゥデー、ギャラップ社が九月十六日〜十八日に行った世論調査では、過半数を大きく上回り過去最高の五九%に達した(朝日新聞、9月25日)。
この日の集会とピースパレードは、アメリカ、イギリスをはじめ全世界で行われている反戦デモに連帯して緊急に呼びかけられたものである。
飛び入りでパレー
ドに参加する人も
台風の影響で朝から雨が降り続くあいにくの天候だったが、会場の坂本町公園には四百人を超える人びとが集まった。午後一時半からの集会では、主催者を代表して高田健さんがあいさつ。高田さんは、この日、東京だけでなく日本の各地でもさまざまな行動が企画されていることを紹介するとともに、小泉政権の「テロ特措法」延長、イラク派兵継続の動きに反対し、一刻も早くインド洋、イラクから自衛隊を引き上げさせようと訴えた。そして、九月二十二日に衆院本会議て可決された衆院憲法調査特別委員会設置に抗議し、改憲のための国民投票法案など、憲法改悪の動きに反対しようと訴えた。
続いてAPA(アジア平和連合)ジャパンの笠原光さんは、アメリカ、イギリス以外にもアイルランド、ドイツ、オーストリア、トルコ、カナダ、メキシコ、オーストラリア、韓国、フィリピンなどで反戦行動が行われていることを紹介し、アメリカの「平和と正義への団結」、フィリピンの「イラク連帯キャンペーン」から寄せられたメッセージを読み上げた。
次に、明治大学駿台文学会、日本山妙法寺の武田上人、平和憲法とともに歩む中野の会の竹腰英樹さん、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの木村さんが、つぎつぎに発言した。木村さんは、辺野古の闘いが米日両政府の海上基地新設構想を破綻に追い込みながらも、「キャンプ・シュワブ」寄りのリーフ上建設案など、米軍の世界的な再編の中であくまでも在沖米軍基地機能の維持・強化にこだわっていることを厳しく批判した。
東京駅前から数寄屋橋交差点を通って日比谷公園までのパレードは、多くの虹旗を林立させてにぎやかに行われ、たまたま歩道を歩いていて途中からパレードに参加する人もいた。
WORLD PEACE NOWは今後もイラクからの自衛隊即時撤退を求める運動を、「イラク派兵基本計画」の期限が切れる十二月十四日に向けて強めていこうとしている。十二月十一日(日)には東京・上野水上音楽堂で集会・ピースパレードを予定している。 (K)
講座「入り会い再考・再生」第4回
グローバル資本主義と対抗する価値観の形成
九月十二日、東京・総評会館で地球的課題の実験村と脱WTO草の根キャンペーン実の主催による連続講座「入り会い 再考・再生=脱グローバリゼーション試論」の第四回目が行われた。この講座は、地域のたたかいとグローバルな運動が、ともにいきついた先にあるのが「入り会い」だとして模索の道をスタートさせた。その序章のヒントは、資本が作りあげた価値観にとらわれない別の価値観をもち、国家にとらわれず、外の世界に開かれていて、自主・自律のもとに人と人、人と自然が共同し助け合って生きていく場があるのではないかとして問題設定している。
運動の限界とそ
の克服の道とは
第四回目の講師は小倉利丸さん(富山大学教員、ピープルズプラン研究所共同代表)。「グローバル資本主義と入り会い」というテーマから、「弱者を、生命を飲み尽くすグローバル資本主義に、いかなるオルタナティブで対峙するのか。共生の仕組みと思想としての『入り会い』を手がかりに『もうひとつの世界』」に迫ろうとした。
小倉さんは、二○○一年からブラジルのポルトアレグレで開催されてきた世界社会フォーラム運動、IMF・世界銀行・WTOといった国際機関や多国籍企業の横暴への抗議運動、各国の新自由主義的グローバリゼーション反対運動などの蓄積を土台に現状評価を行った。
「反グローバリズムと総称される運動は、いくつかの点で大きな限界を迎えている。この限界は、運動としての限界と思想・理論としての限界の双方に関わる」ことだと押し出した。その主流の考え方は、「貧困(経済)、戦争と暴力(権力)、環境破壊(自然)」を共通課題としており、「代替的な提起」として「市場経済に対して社会民主主義的規制。国家の安全保障に対して人間の安全保障。過剰な工業化に対して規制された工業化」を主張している。
他方、マルクス主義的枠組みの反資本主義運動は、主流の反グローバル化運動の枠組みを承認せず、かつ「ラディカルな批判の言説と行動によって否定の意志を示すことができるが、実は明確な資本主義ではない『何か』を思想的に提起できていないために、国民国家や国際機関の転用という現実主義に押し流される危険がある」と指摘した。
さらに「資本主義のグローバリズムが推進しようとする価値観を問い直す」という水路から小倉さんは、「歴史観」「自然を飼い慣らす」「分業と世界観の断片化」「宗教と儀礼」「市場と欲望」という探求指針を糸口に仮説を展開した。
そして、講座の論議の方向性として、「第一に、「人類が経験してきたもっとも長期にわたる『持続可能な社会』は二百万年続いた旧石器時代だが、それは「進歩や変化を必要としない社会であったからではないか」。このヒントを、いかに現代に生かしていくことができるのか。第二は、日本に引きつければ、天皇制の廃止が大きな課題だ。同時に、近代以前の天皇制をも廃棄する視座を持つ必要があるということ、つまり、前近代としての「日本」をも相対化することである。第三が、市場経済をどこまで否定できるか、否定すべきかという問題だ。それは私たちの『自由』と合わせて考えていくべきだ」と強調した。提起後、参加者からの質問・意見、討論が活発に行われた。
体制の矛盾を突き
出す理論と実践
小倉さんは、いつものように「体制選択問題、あるいは資本主義の次に来るべきものへの構想という課題を避けて通ることはできない」(「ピープルズプラン」21号)という観点から提起していたが、さらに「入り会い」というキー概念を水路にした新たなチャレンジテーマが突き付けられたということだろう。あらためて「必要なことはユートピアを語ることではなく、今ここにある社会の体制的な矛盾を明確にする、多様で国境を越えた大衆的な理論と実践の積み重ね」(同)ていくことを本講座で再確認したと言える。さらなる実践的研究と論議を深めていきたい。
次回は、十月十二日(水)、午後六時半、総評会館/講師・泉留雄さん(専修大教員)、「『地域自立』は可能か 地域通貨の思想と仕組みから読み解く」。 (Y)
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