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静岡空港                        かけはし2005.9.19号

強制測量・立ち入り調査を体を張って阻止

石川知事の強制収用攻撃許すな

「土地泥棒は帰れ!」
六日間の連続闘争で茶畑とトラスト地を守りぬく


強制収用手続き
と正面から対決

 九月五日〜十日、ストップザ・空港!空港はいらない静岡県民の会は、県による静岡空港建設にむけた土地収用のための強制測量・立ち入り調査に対して体を張って阻止闘争を闘いぬいた。
 県は、二〇〇九年春の開港をめざして、〇四年十二月、空港反対派の土地を強奪するため国に事業認定申請した。国交省は、本年七月、環境と生活破壊の乱開発路線を背景に空港の「需要予測は妥当(開港年で国内四路線百六十万人、海外九路線三十二万人)」、「生活環境などに及ぼす影響は軽微」などと県をバックアップし、「土地収用法の要件をすべて満たし、得られる公共的利益が、失われる利益に優越する」などと身勝手な暴論を展開し、多くの反対の意見を排除して事業認定した。そして、石川知事は土地収用法に基づき反対派の土地を強奪していくことを宣言し、八月十七日〜十九日に空港用地の境界確定のための現地立ち入りを強行し、九月五日〜十日に強制測量・立ち入り調査を通告してきた。
 今後、一年以内に土地物件調書の作成↓県収用委員会に権利取得と明け渡しの採決を申請↓委員会が採決を出し、一方的に補償金を支払って県が所有権を取得したことにする↓暴力的に反対派土地を強奪し、工事を押し進めていくというスケジュールだ。
 このような県の横暴を許すことはできない。ただちに、県民の会は、@県は財政力や民主的手法などから事業能力に欠けるA需要予測は非現実的で採算確保は困難で、適正な土地利用といえないB県民合意がなく、土地収用が求める高度の公益性がない、などをあげ違法だと反論し、事業認定取り消し訴訟などの裁判闘争も含めて阻止態勢を構築してきた。八・一七〜一九立ち入り調査阻止闘争を果敢に闘い、これをバネに九月五日からの強制測量阻止闘争が始まった。

県のやり方に対し
こみあげる怒り

 九月五日早朝、台風十四号が接近した悪天候下、反対地権者の檜林耕作さん、松本吉彦さん、村田利廣さん、大井寿生さんを先頭に静岡空港に反対する県民の会など百四十人が阻止行動に参加した。県測量部隊五百人は、反対派の土地八・五ヘクタールの境界杭の確認と復元、取得面積の確定、立木の本数など十八カ所の物件調査を行おうとしてしている。県民の会は、トラストA地点、トラストB地点、村田さんと檜林さんの茶畑に分けて阻止行動を展開。各地点において対峙状況が続いた。
 測量部隊は、「土地収用法に基づき土地調査、物件調査を実施します。ご協力願います」を繰り返すだけだ。三地点の県民の会は、「土地泥棒は帰れ!強制測量阻止!立ち入り調査を許さない!」とシュプレヒコール、拳を上げながら抗議アピールが続いた。茶畑の阻止行動は、測量部隊が強引に測量を開始しようとしたが、体を張って実力阻止を貫徹した。
 六日、県民の会三十人は、三地点に分けて迎撃態勢に入る。測量部隊は、阻止部隊人数が減少したトラストA、B地点に百人ずつ配置し測量を強行してきた。茶畑は、地権者の檜林さん、村田さんが「うちの土地から出ていってくれ!」と一喝、十人の阻止行動による徹底抗戦で追い返した。
 七日、県民の会三十五人は、トラストB地点、茶畑に分かれて行動開始。測量部隊は、県民の会がいない十五カ所地点を強引に作業した。県民の会は、茶畑に集中して測量部隊をはねかえしていった。
 八日、県民の会三十人は、茶畑をポイントにして行動。測量部隊は、これまでよりも増員して二方面から調査を開始。会の仲間たちは、激しく体を張って阻止行動を行い、途中で中止させていった。
 九日、測量部隊は、これまで午前八時過ぎに行動していたが、この日、茶畑測量をなんと午前五時半から始めたのだ。県民の会四十人は、「オオタカの森の小屋」周辺と茶畑に分かれて阻止行動。県の「闇うち測量」という手法に対して参加した仲間たちは、怒りのボルテージをあげ、厳しく抗議、体を張った阻止行動で反撃していった。
 十日、早朝、、「オオタカの森の小屋」前に県民の会三十人が配置。続々と仲間たちが集まり、八十人による激烈な阻止行動で、ついに県は、外観調査に切り替え調査を終了せざるをえなかった。
 地権者の檜林さんは、「昨日の朝は、本当に、腹が立ちました。しかし、心寄せる多くの人が、六日間一緒になって、茶畑や、トラスト地を守ったことは、うれしい限りです」と発言。村田さんも「県のやり方には、怒りが頂点に達した。まだ、この森、このオオタカの家が残っている。多くの仲間がいたからです」と力強く決意表明した。
 県民の会は、新たな闘争態勢にむけて「土地収用阻止闘争を闘い終えて」のアピール(別掲)を発した。県の暴走を厳しく糾弾し、県民の会の闘いに支援・連帯していこう。    (Y)


静岡空港はいらない県民の会のアピール
土地収用阻止闘争を闘い終えて

                                   9月10日

 本日、午後3時静岡県は、土地収用法35条調査の初期の目的を達成することなく終了宣言を行いました。最後に残されたオオタカの森・トラストの家は、地権者初め多くの静岡県内から集まった空港反対派住民によって埋め尽くされ、土地収用を阻む県民の力がいかに強いものであるかを明らかにしました。
 5日から始まった35条調査が、静岡県が議会やマスコミに説明していた「反対派への粘り強い説得工作」と「事業遂行における安全優先」方針とは程遠いものであったことはマスコミの皆さんの報道を通じて広く県民に伝えられました。土地の強制収用を食い止めようとする私たちに対して、県は、時に大部隊で威嚇し、手薄であれば強行突入を行い、そして、陽動作戦を用いるというやり方を繰り返しました。それらは、行政執行というより軍隊的執行スタイルで多くの県民からの強い批判を巻き起こしました。私たちは、この静岡県の姿勢に、強く抗議するとともに謝罪を求めるものであります。
 しかしながら、この悪辣卑劣・言語道断な行為に地権者は大地で生きる人間として、屈することなく、非暴力で体を張って敢然と立ち向かいました。私たちは、この地権者の戦いに感動し、勇気をもらいながら、雨の日も、台風の日も、暑い日も、この自然豊かな森や茶畑で、6日間を戦い抜くことができました。多くの県民の共感に支えられたこの戦いこそが、最後に残されたオオタカの森の家に測量隊を一歩も踏み込ませず、静岡県に35条調査をあきらめさせ、37条に基づく外観調査に方針転換をさせたのです。しかも、外観調査に対しても、反対派住民は、非暴力で抗議しながら測量隊を追い返しました。
 今回の闘いを通じて明らかになったことは、静岡県が土地収用法にこだわればこだわるほど、静岡県民の静岡空港への批判が強まり、土地収用に反対の声が広がり続けることです。静岡県は、12月にも制限表面区域の強制測量を計画しています。今回の教訓を生かして土地収用法に基づく空港建設を中断すべきであります。地権者と私たちの戦いの決意がますます強まっていることを直視すべきであります。この問題の解決に住民投票制度を活用することを真剣に考えるべきです。私たちは空港中止に向けて今後も闘い続けることを宣言します。




管制塔被告連帯基金へカンパを
1億円を絶対に達成しよう

寄稿
闘争は終わっていない
高倉克也(元管制塔被告)


 管制塔破壊の損害賠償金をただちに支払え、支払わない場合は仮執行を宣言する――こんな粗暴な文面の二通の督促状が東京簡易裁判所から届いたのは四月初旬のことです。
 まさに国と成田国際空港株式会社の恫喝をストレートに代弁した内容で、わたしは不当請求だと思いましたから東京地裁民事部に異議申し立てを行ったものの当然のごとく却下され、いま法的に強制執行を余儀なくされている状況です。
 あの管制塔占拠から二十七年、実際の活動の現場から遥かに遠ざかりながらも、泥だらけのスニーカーを履いて突っ走っていった若き学生活動家としてのわたし自身の証として、いつかこういう局面がくることを意識しながら生きてきたような気がします。その意味でわたしのなかで三里塚闘争は終わらなかったし、いまも終わっていないといっていいでしょう。
 巨額の損害賠償攻撃は物質的のみならず精神的にも元管制塔被告やその家族の重圧となっています。ただここで国の思うがままに打ちのめされるのは本意ではありません。悪政に挑む三里塚農民に連帯したいという、やむにやまれぬ気持ちで仲間たちと共に地下排水溝に潜り込んだ夜のことがいまあらためて甦ります。
 長い歳月が過ぎてそれぞれの歩む道はちがっているとしても、あの日、あの時、あの時代の意志を共有したすべての人々、そして三里塚に思いを馳せるすべての皆さんに道理なき強制執行にピリオドを打つためのご支援をお願いします。
 それぞれの場所で支えてくれている人々へのリスペクトを込めて。

大義名分のない攻撃
小泉憲司(元管制塔被告)


 勝利した闘争に対して、しかも「負け」と「非」を認めた側が経済的弾圧をかけている。大義名分のない攻撃の真には、滑走路の延伸の目論見があるからなのだろう。また、かつて味わったことのない、完膚なきまでの敗北にたいする権力の側の怨念のようなものも感ずる。許しがたい攻撃である。
 自民党が選挙で圧勝した今、「改革」名のもとに強圧的な政治が何の抵抗もなく推し進められようとしている。自民党内の「抵抗勢力」ではなく、本当の抵抗勢力を作っていかなければならない。
 呼びかけに対し、カンパに協力していただいた方々には心から感謝いたしております。


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