| 「日の丸・君が代」強制を許さない かけはし2005.8.15号 |
石原都知事・横山副知事はただちに辞任しろ
韓国の仲間が「つく
る会」教科書を糾弾
七月二十九日、石原・横山・中村都教委の暴走をとめよう!都教委包囲首都圏ネットワークは、「日の丸・君が代」強制・処分を撤回せよ! 七・二一再発防止研修の強行に抗議する! 「つくる会」教科書を採択させるな! 石原都知事、横山副知事は辞任せよ!のスローガンを掲げて都教委包囲デモと交流集会を行い、四百人以上の参加者があった。
石原都知事と都教委は、「東京から日本を変える」と称して新自由主義的教育改革を推し進め、小泉政権の派兵大国の動きとともに憲法・教育基本法違反の「十・二三通達」(○三年十月二十三日)を出した。この通達は、都立学校の卒・入学式時などにおいて「日の丸・君が代」を強制し、不起立などした教員を処分するというものであった。このような暴挙に対して教員たちは、不起立、ピアノ伴奏拒否などの抗議の闘いを展開していった。ところが都教委は、通達に抗議した教員に大量処分を強行してきた。
ネットワークは、都教委の反動的な教育政策と闘っている個人・団体の闘いをリンクさせ、都教委の暴走阻止、被処分者・被解雇者支援を柱に○四年五月二十二日に結成した。以降、集会やデモ、被処分者への思想転向を強要する「服務事故再発防止研修」抗議、処分・不当解雇撤回裁判の取り組みを展開してきた。都教委による「新しい歴史教科書をつくる会」教科書の採択や男女平等社会の実現を排除するジェンダーフリーバッシングなど、これ以上の暴走を許さないために抗議の取り組みが行われた。
新宿・柏木公園での集会は、ネットワーク代表の見城赳樹さんの開催あいさつから始まり、冒頭、七月二十八日に都教委が中高一貫校と養護学校等の来年度の歴史教科書に扶桑社の「つくる会」教科書を採択したことを糾弾した。
次に教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会の大内裕和さん(松山大教授)、三宅晶子さん(千葉大教授)から「炎天下をはねかえして、石原都知事に抗議をたたきつけていこう」と元気一杯にアピール。
韓国テグ市からの日本列島行脚団は、都教委の「つくる会」教科書採択を糾弾し、これから日本各地で闘う日本の民衆との連帯と交流を行っていくと発言した。
最後に、伊沢けい子都議会議員が都政報告と石原批判を行ったあと、参加者全体で都庁に向かってデモ。都庁前に到着し、被処分者を中心にした都教委要請団と合流する。主催者は、「仕事をしない石原が本日は登庁している。石原と都教委に聞こえるように抗議の声をたたきつけよう」と指示をする。デモ隊は、「『日の丸・君が代』強制反対!不当処分を許さない!十・二三通達を撤回しろ!石原都知事、横山副知事はやめろ!」とシュプレヒコールを繰り返していった。
全国各地の闘い
をつなぐネット
集会は、千駄ヶ谷区民会館で行われ、見城さんの開会あいさつ、都教委への要請団とデモの報告が続いた。大内さんは、本日の都教委包囲デモの意義と今後の運動の方向性を提起した。
教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会事務局の八尋麻子さんは、若い世代に対して、もっと創意工夫をしたアピールを行い、組織化を強めていかなければならないと強調。韓国テグ市からの行脚団の連帯発言が続く。
次に、北九州ココロ裁判原告の稲田純さんから報告。この裁判は、北九州市教育委員会が一九八九年から九九年にかけて「君が代」斉唱時に不起立した教職員に対して不当処分を強行したことに対して処分取り消しを求めたものだ。今年の四月二十六日に福岡地裁は、「減給処分は著しく妥当性を欠き、裁量権の範囲を超えている」として処分取り消しを命じるとともに、市教委の校長に対する国歌斉唱の指導は教育基本法違反にあたると指摘したが、同時に校長から教職員への職務命令については「学校の現状を把握している校長が自己の判断で出した」とし、違法性はないとした。五月九日、原告の教職員、被告の北九州市教委は控訴した。「日の丸・君が代」強制に反対する教職員の先駆けの裁判闘争として、全国的に注目されてきた。
深田さんは、「裁判長は、教育委員会の指導下では裁量の余地が全くなかったことが明らかになるから校長をはじめとする被告側証人を全く採用しなかった。また、子どもの権利に対する認識、思想信条に対する認識に欠け、戦後の公教育の中にある強制性に気付いていない。控訴審では、その支配構造を暴き、人権保障を求める。被告教育委員会指導部、学務部職員、校長の証言、そして勝利判決を勝ち取る」と決意表明した。
さらに発言は、停職処分とたたかう根津公子さん、再発防止研修反対の闘いの報告を被処分者の会の近藤徹さん、つくる会教科書採択阻止の報告を東本久子さん、全国各地の仲間からの連帯アピール。最後に集会アピールを採択し、闘うネットワークの団結と新たな闘いにむけて誓い合った。 (Y)
都教委が「つくる会」教科書を採択
扶桑社・「つくる会」との見えすいた連携プレーだ
産経新聞号外ま
でくばられた!
七月二十八日、東京都教育委員会は、中高一貫四校(小石川高、両国高、都立大付属高、白鴎高)、十九のろう・養護学校で来年度から使われる歴史・公民教科書に「新しい歴史教科書をつくる会」が執筆した天皇制と侵略戦争を賛美する教科書(扶桑社)の採択を強行した。われわれは、この暴挙を糾弾し、採択の撤回を求める。
都教委には、以前から「つくる会」教科書を採択するなという意見、抗議が多数寄せられ、この日も二百人近くの抗議の傍聴希望者が駆け付けたが、全く無視のままだった。委員会が開始したとたんに論議もせず全員一致で採択してしまった。そして、なんと都庁外では、産経新聞号外「扶桑社採択」が配布されるという連携プレーを披露する演出さえも行った。
昨年の都立白鴎高校附属中学校の「つくる会」教科書採択が八月二十六日だったように、採択時期をこれまで八月下旬にしていたが、今回の場合、一カ月前倒しにして採択した。都教委官僚は、「教育委員から『早くやれ』と指示があった。区市などの採択前に結果を示すということだ」と述べ、八月に予定されている公立中学校の教科書採択への恫かつとしてあることを公然化させ、その効果をねらったのである。
また、七月十三日に栃木県大田原市で「つくる会」教科書が採択されて以降、全国で採択されていない状況を突破するために採択時期の繰り上げを強引にやらざるをえなかったのである。なお、七月末段階で全国五百八十四採択地区中、約三百地区が採択を終了しているが、「つくる会」教科書を採択したのは、大田原市と東京都だけだ。「つくる会」は、採択率10%を目標に掲げていたが、多くの市民、教育労働者たちの闘いによって達成にはかなり遠い水準に追い込まれてしまっている。
石原の取り巻き
たちの出来レース
都教育委員は、木村孟(中教審副会長)、鳥海巌(元丸紅会長)、米長邦雄(将棋棋士)、内館牧子(脚本家)、高坂節三(経済同友会憲法問題懇談会)、中村正彦教育長によって構成されている。いずれも天皇制賛美、憲法・教基法改悪、「日の丸・君が代」強制と反対派教職員への弾圧、ジェンダーフリーバッシング、「つくる会」教科書採択の拡大などの発言を繰り返し、石原路線の先兵であると確信する連中だ。
このような委員たちを前提にして都教委は、三月に教科書検定作業調査項目を設定し、とりわけ「北朝鮮による拉致問題」、「日本の神話・伝承」、「尖閣諸島・竹島」などについて取り上げているかを評価対象にするとしていたのだ。当然、「つくる会」教科書の評価点が高くなり、これを採択根拠とする乱暴な手法で押し進めてきたのである。
採択後、委員の一人は「北朝鮮による拉致問題など人権に配慮した記述が他の教科書に比べて多く、人権尊重を掲げる都教委の教育方針と一致するため採択した」(読売新聞)などと居直り発言をしている。これに輪をかけて都教委は、「中高一貫教育の特色、学校の特色を考慮し、より専門的な調査研究を行った結果の採択」だとの声明を発表した。
そして「つくる会」は、「都教委が『新しい歴史教科書』『新しい公民教科書』を採択したことは、学習指導要領に最もかなった教科書として評価されたものであり、関係者の高い見識に深く敬意を表する。今後採択に当たる教育委員会においても、国内外からの不当な圧力に毅然と対処し、子供たちとわが国の将来にとってどの教科書がよいか、教科書の内容をじっくり比較検討して、適切な判断を下していただきたい」と主張し、採択の政治性格と意図を露骨に提示した。
自民党・財界の
全面的な支援
この「つくる」会教科書採択は、歴史歪曲と戦争国家化のためのイデオロギー注入をねらいとしている、同時に、その本質的ねらいは、小泉政権の「戦争ができる国家作り」を土台にしながら、「東京都から日本を変える」などと叫ぶ石原都知事、横山副知事、中村教育長による新国家主義と新自由主義教育改革をセットにした路線的攻撃の一環であり、憲法改悪と教育基本法改悪を戦略的射程にしたものである。
この「陣形」には、自民党、民主党一部右翼議員、財界など重層的なバックアップが存在している。「つくる会」教科書は、二○○一年時、東京都と愛媛県の養護学校の一部で採択しただけであった。
この総括として、「つくる会」は、@検定中に自分たちの教科書への批判ができないようにすること、A検定で南京大虐殺や植民地支配の実態など侵略・加害の事実を書かされないように検定制度を改悪すること、B市民運動を「暴力的活動」として排除させること、C中国・韓国などアジア諸国からの批判を政府・文部科学省・外務省に排除させることなどを掲げて様々な策動を強化してきた。とりわけ自民党、日本会議などの右翼組織をふる回転させながら草の根で講演会・学習会運動を展開してきたのである。
この「成果」として、○四年六月、当時の自民党安倍晋三幹事長に憲法・教基法改悪と「つくる会」教科書採択運動が一体であるものとして都道府県連に通達を出させるまでに至ったのである。
今年一月、日本経済団体連合会は、「これからの教育の方向性に関する提言」を発表し、「日本の伝統や文化、歴史を教えることを通じて、郷土や国を誇りに思う気持ち(国を愛しむ心)を自然に育む」、「公共精神の涵養は不十分」、「国際競争に勝ち抜き、国際社会に貢献していく」ことなどを柱にした新自由主義と新国家主義に貫かれた教育政策を強調した。
これを受けて自民党は、一月の党大会、地方議員会議において「教科書の偏向是正」を確認し、「つくる会」教科書採択のための意志一致を行っていた。「つくる会」は、経団連の教育提言と自民党をバックにして、表面的には一口一万円募金運動を展開しつつ、扶桑社などから多額の活動資金を得て、国会議員、都道府県議員、地方議員買収工作を水面下で行っていった。
全国各地で採択
NOのたたかい
このように「つくる会」教科書採択運動は、自民党、日本会議、扶桑社、財界などが一体になって推進してきたのである。彼らは戦略的ターゲットを教育委員会に定め、都教委での「つくる会」教科書採択を皮切りに全国に波及させていくねらいだ。「つくる会」は、採択後、あらためて「都教委の重点校で選ばれたことで、今後採択にあたる都内区市町村をはじめ、全国の教育委員会で適切な判断が下されることを期待する」とアピールした。
各地で採択反対運動の攻防が激しくなっている。とりわけ杉並区では、区役所前で市民たちがリレーハンスト、教科書採択日である八月四日に数百人の「人間の鎖」で包囲した。結局、教育委員会は、この日、「つくる会」教科書を採択できず、継続審議に追い込まれた。杉並区にかぎらず他地区においても、採択率が低迷している中、「つくる会」は反転攻勢を強めつつある。「つくる会」教科書NO!を合い言葉に、各地の闘いの支援・連帯を強めていこう!
(遠山裕樹).tv-asahi.co.jp/scoop/
平和を考える市民講座
高橋哲哉さんを招き『靖国問題』学習会
【いわき】八月三日、いわき市文化センターで『靖国問題』の著者高橋哲哉さんを講師に招き、「靖国問題とは何か」の講演会が行われ、百三十人が参加した。
高橋さんはまず、「中国や韓国から言われるからと靖国神社の問題を言うのは、侵略の歴史の清算ができていない証拠であり、日本人として主体的に考える必要がある」とした上で、靖国神社を「国家が戦争へ国民の精神を動員する装置である」と断罪し、新たな追悼施設は「国家が軍隊を持つかぎりあらゆる国家追悼施設はいつでも第二の靖国へとなりうる」と退け、「憲法九条の理念の完全な実現こそが、過去の歴史を清算し、戦争犠牲者の真の追悼施設建設につながる」と主張した。
この講演会は、「平和を考える市民講座」実行委員会の主催で行われ、年一回のペースでこれまで様々なテーマで四回行われてきたが、これまでになく立ち見も出るほどの盛況となり市民の関心の高さをしめした。 (K)
|