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東京・代々木公園に5500人の熱気          かけはし2005.5.23号

「日の丸・君が代」処分を吹き飛ばし教育基本法改悪絶対阻止へ


新自由主義を基盤
にした教基法改悪

 五月七日、教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会は、東京・代々木公園で「教育基本法の改悪をとめよう!全国集会」を行った。公園内には、憲法・教科書問題・「日の丸・君が代」強制反対・沖縄反基地連帯などテーマ別テントが並び、教育基本法改悪反対の大横断幕がアドバルーンで上がっている。全国各地からねばり強く教基法改悪反対運動を取り組んできた市民、学生、全教や日教組、闘う労組など五千五百人が集まった。
 集会は、ソウル・フラワー・モノノケ・サミットによる反戦ライブの後で始まり、次々と発言が続いた。
 九条の会呼びかけ人の加藤周一さんは、「憲法九条と教基法は、車の両輪だ。私は九条を守ろうという運動をしており、あなたちちは教基法を守ろうとする運動をしている。両方を壊そうとしている人たちがいるんだから闘いになる。お互いに支援し合いながら闘っていこう」と訴えた。
 小森陽一さん(呼びかけ人)は、「憲法を守り、教基法改悪に反対することは、日本だけの闘いだけではなくて、世界とアジアに平和と信頼関係をもたらす運動だ。そもそも中国や韓国の人たちが怒っているのは、文科省が植民地支配と侵略戦争を美化する『つくる会』の教科書を検定合格させたことにある。小泉首相が靖国参拝をし続けていることが怒りの要因だ。『つくる会』教科書を採択させない運動を、各地域で取り組んでいこう。この草の根運動が教基法改悪を許さない大きな底力を作ることになる」と強調した。
 三宅昌子さん(呼びかけ人)は、「教育における労働と、こころと、戦争」をテーマにして、「資本のグローバリゼーションの下に労働者の階層化が急速に進行しつつある。JR西日本福知山線脱線事故は企業のモラルの破壊の結果だ。そして、教育に対しても新自由主義が浸透しつつある。それが教基法改悪であり、競争主義と心の管理まで強化している。この再編は、戦争への動員・協力体制につながっている。教基法改悪反対、憲法九条を守り抜こう。戦争を拒否しよう」と力強くアピールした。

「つくる会」教科書
を採択させない

 全国からの発言に移り、北海道から沖縄まで教基法改悪反対運動や憲法九条を守る運動、教科書問題、反戦反基地運動の取り組み報告と決意表明が行われた。
 続いて共産党の石井邦子衆院議員、社民党を代表して保坂展人さん、高橋哲哉さん(呼びかけ人)から今後の教基法改悪運動の方向性などの問題提起も含めたアピールが行われた。
 さらに、「つくる会」の教科書採択阻止に向けてがんばろうと訴える子どもと教科書全国ネット21、「日の丸・君が代」強制に反対する高校卒業生、町田市教育委員会の声量指導などの強制に反対する市民から発言。
 「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会、「日の丸・君が代」不当解雇撤回を求める被解雇者の会、「日の丸・君が代」強制反対予防訴訟をすすめる会、被処分者たちは、「処分撤回!」「強制反対!」の旗を掲げて壇上を埋めた。被処分者は、「都教委は、今春の卒・入学式時における『日の丸・君が代』強制に反対し、不起立した仲間たち五十三人を処分した。今年は、生徒に対して起立させ、歌わせろという職務命令が出た。内心の自由を土足で踏みにじろうとしています。しかし、生徒、保護者とともに抗議を行い、都教委を許さない闘いが展開された。この成果を皆さんとともに確認したい。処分撤回、人事委員会闘争に勝利していく」と怒りをこめて発言した。
 最後に、大内裕和さん(呼びかけ人)が集会集約の発言、参加者全体で「教基法改悪反対、『つくる会』教科書採択阻止、『日の丸・君が代』処分の撤回」などの実現に向けたアピールを採択した。デモパレードに移り、渋谷一帯にわたってた教基法改悪反対のシュプレヒコールを響かせていった。

改悪法案提出を
阻む陣形築こう

 五月十一日、文科省は、「与党・教育基本法改正に関する検討会」に対して教基法改悪に向けた「仮要綱案」を提出した。案は、前文と十八条の構成になっている。ただ、前文の「憲法の精神に則り」を「外すべきだ」とする自民党案と「表記すべきだ」とする公明党案、「国を愛する心」とする自民党案と「国を大切にする」とする公明党案が両論併記となったままだ。池田創価学会と公明党は、自民党内の天皇主義と新国家主義の強化をめざす日本会議派の影響力拡大への警戒、組織内平和主義派対策、七月都議会選挙対策などの要素によって、これまでの自民党との対立点を現段階においても維持したままである。
 小泉政府は、憲法改悪攻撃の前哨戦として教基法改悪を実現しようとしている。国会の大幅延長によって改悪法案をいつでも提出することをねらっている。現段階においても合意の目途は見えないが、水面下で必死に工作をしているにちがいない。法案提出を許さないために警戒を強めていかなければならない。五・七集会で繰り返し主張されていたように、「つくる会」教科書八月採択阻止の運動を草の根で拡げていきながら、闘う陣形を強化しよう。
自民党・日本会議などが一体となった「つくる会」教科書採択運動に反対していこう。       (Y)


北区議会・9条を守る会
保守・公明党区議も加わって講演会開催

 【東京北部】全国でさまざまな「9条を守る会」が結成されている。東京北区では二月、北区議会議員定数四十五人中過半数を超える二十五人で「北区議会・9条を守る会」が結成された。内訳は自民党を除く保守系会派あすか新生、公明党、民主党の一部、共産党、社民党、新社会党、無所属の全員。
 「憲法9条を守るための区民のみなさんへのアッピール」では結成の動機を「三十三万人区民の代表としての議員自らが具体的な行動を起こすときと考え、『憲法9条を守ること』の一点に絞り、この程、『北区議会・9条を守る会』を結成しました。私たちは議員であると同時に、互いに一個の自立した人として党派を超えてこの会を結成しています。組織運営も多数決とはせず全会一致で行うことを確認しあっています」。そして、北区が明治以降「軍都」として発展してきた経緯を踏まえて「内外に向けて再び『北区の良心』を発信しようではありませんか」としている。
 四月二十七日、赤羽会館大ホールを一杯にして開かれた同会主催の「いま憲法9条を語る」講演会では評論家の佐高信さんと俳優の佐々木愛さんが講演。佐高さんの講演は小泉首相(慶応大で同期)の人物評価から反日デモ、郵政や国鉄の民営化問題までユーモアたっぷりで大いに会場を沸かせるものであった。会場の保守系会派には相当つらい内容ではあったろう。
 国民投票法案が政治日程に上ってきた現在、改憲阻止にむけた国民世論を作って行くために北区の取り組みを大いに注目したい。(岸本)


第6次派兵阻止
全国の行動と連帯し防衛庁に抗議の闘い


 五月七日、陸上自衛隊の第6次イラク派兵部隊の派遣群隊旗授与式が、兵庫県伊丹市の第三師団千僧駐屯地で行われ、同日のうちにイラクに向けて先発部隊が関西空港から出発した。この日、イラクからの自衛隊撤退と沖縄の米軍基地撤去を求める実行委員会(反安保実9)は、防衛庁に対して自衛隊の第6次派兵に反対し、イラクならびにインド洋からの即時撤退を求める申し入れ行動を行った。
 午後六時、防衛庁前には緊急の呼びかけにもかかわらず三十人を超える仲間が集まった。グループ武器をつくるな!売るな!の田守順子さんは、武器輸出や税金を浪費した武器購入を批判し、「対テロ戦争」の背後でうごめく戦争ビジネスの実態をあばく「戦争の民営化とは何か?」集会(5月29日午後1時半、文京区民センター)への参加を呼びかけた。
 関西共同行動の古橋雅夫さんは、この日伊丹で関西共同行動などが行っている抗議行動について紹介した。反安保実の木村さんは、緊張が続く辺野古現地のボーリング調査工事着工を阻止する闘いへのカンパ活動について報告した。
 市民の意見広告運動の井上澄夫さんは、五月三日に朝日、毎日両紙に掲載された意見広告の反響を報告し、「自衛官の家族も今回の意見広告運動に尽力してくれた」と紹介し、「九条実現に向け、大いに議論を作りだそう」と呼びかけた。改憲と天皇制を問う4・29集会実行委員会の仲間からは、六月二十七日からの天皇・皇后の「サイパン慰霊訪問」に反対する行動を準備しよう、と訴えた。
 反安保実9の申し入れ書以外にも、人権平和浜松とNO!AWACSの会、愛知の有事法制反対ピースアクション、関西共同行動としないさせない戦争協力・関西ネットワーク、ピースリンク広島・呉・岩国からの自衛隊第6次派兵反対の申し入れ書が防衛庁に提出された。さらに今国会で審議されている防衛庁設置法・自衛隊法改悪に反対する訴えを強めていくことが呼びかけられた。  (K)



投書
靖国参拝違憲訴訟棄却に怒りが高まる

                     藤井 保

 四月二十六日、東京地裁民事十二部は小泉・石原の靖国参拝違憲訴訟を棄却した。
 日本・韓国戦没者の遺族ら一千人が首相、都知事の靖国参拝は憲法二〇条三項「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」に違反すると主張した。
 本件と同じ裁判が全国七カ所で行われこれが最後、全面敗訴だった。
 午後二時から始まった裁判。二時十五分にはこの日のため韓国から来たヤンスニムさんら二人が怒りを隠しきれず、地裁前で百人を超える人々に向かって「不当判決」を訴えた。
 本件靖国訴訟は二〇〇一年小泉首相が就任後初めて行った参拝に対するものだった。アジアからの厳しい目もあった。
 大阪一次・二次、松山、福岡、千葉、沖縄、そして今日が東京で七番目の判決なのである。現在中国では反日デモが数万人の規模で起こっているが、小泉の靖国行きが原因なのだ。ひょっとしたら福岡地裁のように違憲判決がでるかもしれないとささやかれていたので報道の人も多かった。
 弁護士は言う。歴史認識がいま問われているのにこれでは世界のひんしゅくだ、裁判所はまったくダメと。
 柴田裁判長は弱々しくこうも言っている。「公私の区別をあいまいにしたまま参拝にこだわる首相らの言動は過去の侵略戦争を肯定するメッセージと原告らが受け止めたことは理解できる」と。
 ここで弁護団の声明を見ておこう。「かかる裁判所の判決は、被告らの認識すら下回る内容である。被告たちは、実は、自分たちの靖国参拝が違憲であることをよく分かっている。被告小泉が総裁を務める自民党は改憲試案にはわざわざ政教分離原則の緩和を盛り込み、靖国参拝が憲法違反であることを自認している。被告石原に至っては、憲法違反で結構と強弁している。このように被告ら自身が自らの行為が違憲であることを意識しているにもかかわらず、被告らの意識よりも劣る判決を出したのである。だれのため、なんのための違憲審査権なのか、……」と地裁判決を痛烈に批判している。
 三時から始まった集会で、控訴を満場一致で決定した。全国から駆けつけた人々は現在も高裁で闘っている最中だと言う。
 公私の判断では、公的だといった判決は大阪一次、福岡、千葉と三つあった。他の四つも合憲と言っていないので見方によっては窮地に立たされているのは小泉首相側とも言える。
 いま自民党が進めている憲法改悪案は九条と二〇条にしぼられている。靖国を想定して二〇条三項の緩和方針を打ち出しているのが特徴だ。九条とともに憲法改悪反対で闘い抜こう。

【訂正】前々号(5月2日号)3面最下段「訂正」欄9行目「前号(4月25日号)」を「前々号(4月18日号)」に、同5面西部連絡会デモ1段3行目「基本法反対」を「基本法改悪反対」に訂正します。


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