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空港はいらない静岡県民の会が国交省交渉        かけはし2005.4.25号

静岡空港 事業認定申請棄却を

大赤字必至の空港建設を中止しろ!強制収用阻止

ムダな公共事業を
チェックしよう

 四月七日、参議院議員会館で「空港はいらない静岡県民の会」、地権者など五十人が国土交通省へ事業認定の請求棄却を求めて話し合いを行った。話し合いは「公共事業チェック議員の会」が立ち会いによって行われた。最初に、チェック議員の会事務局長の松野信夫衆院議員(民主党)が「静岡空港は大きな山場を迎えている。ムダな公共事業をチェックしていきたい」と語った。金田誠一衆議院議員が司会を行った。
 なお、参加した国会議員は次のとおりであった。公共事業チェック議員の会からは、松野信夫衆議院議員、金田誠一衆議院議員、福山哲郎参議院議員、辻恵衆議院議員、阿部知子衆議院議員が参加。秘書参加は牧野聖修衆議院議員、細野豪志衆議院議員、鳩山由紀夫衆議院議員、五十嵐文彦衆議院議員、稲見哲夫衆議院議員、宇佐美登衆議院議員、岡崎トミ子参議院議員、田名部匡省参議院議員、黒岩宇洋参議院議員、楢崎欣弥衆議院議員だった。

「勉強不足」を自認
する国交省官僚

 航空局からは、航空局計画課小池課長補佐と管理課の長崎が出席した。
 県民の会は次のような質問書を提出していた。
 @事業認定申請は、設置許可に際し静岡県が提出した知事「確約書(未同意地権者に十分配慮しつつ、誠心誠意交渉に当たるとするもの)」の不履行にあたるのではないかA旅客需要予測について、現時点の評価B静岡県は小型航空機利用や、貨物輸送などを検討しているが妥当なのかC中部国際空港開港および羽田空港整備拡張計画が与える影響D事業再評価後、工事完成期日の再延長を認めたことは事業再評価に問題があったのではないかE09年に開港できない場合の責任は?。
 答えはいずれも、県の責任で行うことであり、県の見解を支持するものである――というひどいものであった。
 松谷県議は「県議会で何度も需要予測のデタラメさについて追及している。二〇〇〇年八十七万人を百二十六万人に水増ししている。札幌便が五十万人でない場合、大型飛行機の導入ができない。つまり五十万を超える路線がなければ二千五百メートルの滑走路は必要なくなり、現在申請中の土地収用は必要なくなる。土地収用法20条の最小限条項に違反する可能性がある」と鋭く追及した。
 中部国際空港開港および羽田空港整備拡張計画が与える影響について、航空局の長崎は「きちんと把握していないということで、勉強不足は申しわけない」と中身について確認することを約束した。

重大な攻防局面
に絶対勝利する

 地権者の大井さんは「静岡空港建設が妥当だという回答だが、国がやってきた公共事業で妥当でないものが現実にはたくさんある。ムダで大赤字の地方空港もたくさんある。そのしりぬぐいは税金を払っているわれわれにきて、生活が圧迫されている。そうした危惧を感じているからこそ、土地を売ってくれといっても首をたてにふらないのだ。この点をしっかりわかってほしい」と迫った。さらに、地権者の松本さんは社会資本整備審議会に、「『おかしいという意見』を公正に伝えてほしい。それに、現地を見にきて、住民・地権者の意見を聞いてほしい」と訴えた。
 国土交通省・総合政策局も同席して、需要問題などを論議する当初予定が総合政策局がキャンセルしてできなかった。
 その後、場所を国土交通省の中に移して、航空局須野原計画課長への申し入れを行った。さらに、総合政策局と話し合いをもった。総合政策局の土地収用管理室長西川直哉は「社会資本整備審議会はまだ開かれていない。現段階では中部地方整備局から社会資本整備審議会への諮問はなされていない」ことを明らかにした。
 さらに、審議会がいつやられるかは、非公開であること。審議委員の中に需要予測の専門家はいない。通常は一回で審議が終わるが二回の場合もある、いずれにしても一カ月から二カ月で終わる。議事録の公開は要旨と言っていたが、改正収用法の国会審議では、委員の名前はふせて、全部公開すると答弁している、その点は調べて答えるとなった。
 夏には県知事選もひかえ、今後、ますます事業認定をめぐって重大なせめぎあいが続く。絶対、強制収用を認めない。阻止しよう。(M)


成田空港滑走路事故を考える
元国際線パイロットが暫定滑走路の危険性を指摘


 四月十二日、東京・文京区民センターで「成田空港暫定滑走路航空機事故を考える勉強会」が「成田空港の暫定滑走路の供用中止を訴えます」事務局の主催で行われた。
 三里塚・暫定滑走路供用(〇二年四月)を強行して以降、誘導路航空機接触事故(02年12月1日)、暫定滑走路オーバーラン事故(03年1月27日)、誘導路旅客機鉢合わせ事故(04年6月16日)が立て続けに発生している。そもそも暫定滑走路は二一八〇メートルしかなくローカル空港程度の水準であり、また、への字に湾曲した誘導路という大きな欠陥を持っている。パイロット仲間では「短い、危ない、怖い滑走路」「いつか事故が発生する」として嫌がられている滑走路だ。この間、成田空港会社は、暫定滑走路北側延長案を出しつつ、東峰住民に対して供用以前の原状回復ぬきで欺まん的な朝夜の短時間飛行制限、「謝罪」表明などを行いながら追い出しを強めている。
 暫定滑走路供用強行から三年。東峰住民の頭上四十メートルを飛行機が飛び、轟音と排気ガスをまき散らし、生活・環境を破壊し続けている。事務局は、あらためて暫定滑走路の危険性を検証し、暫定滑走路供用中止に向けた学習会を行った。事務局は、暫定滑走路反対共同声明運動、国交省への申し入れ、三里塚農民との交流を軸としたバスツアー、芋ほり、バーベキュー大会などを行ってきた。事務局の取り組みには、山口幸夫さん(原子力資料情報室)、高木久仁子さん(高木仁三郎市民科学基金)、水原博子さん(日本消費者連盟)、林廣治さん(ちば市民ひろば)、大野和興さん(地球的課題の実験村)、中里英章さん(七つ森書館)などが担ってきた。
 本会の講師は、藤田日出男さん(「日本乗員組合連絡会議」事故対策委員)で、元国際線パイロットという立場から「成田暫定滑走路で発生した連続事故への疑問」「事故隠しは航空の発展にマイナス」というテーマで報告した。
 藤田さんは、暫定滑走路での誘導路航空機接触事故、暫定滑走路オーバーラン事故、誘導路旅客機鉢合わせ事故について分析し、「とくに問題は、国交省事故調査委員会がパイロットの個人的なミスとして結論を出してしまっていることだ。なぜ事故が発生してしまったのか、という根本的原因を提示することを避けているために再発する危険性が十分にある」と批判した。
 また、暫定滑走路の全景写真(読売新聞03年5月1日)を取り上げ、滑走路上の黒い部分について、「パイロットたちは滑走路が短いから怖くて、必死でブレーキをかける。だから車輪のゴムが滑走路にこびりつき、滑走路の中央部分は黒くペンキが塗られたように見える。日常的にオーバーランの危険性が存在しているということだ」と指摘した。
 さらに暫定滑走路周辺を実際に調査したことを紹介し、「南端に黄色い横線が引いてある。その手前は滑走路ではないが、この線上にもタイヤ跡がついている。パイロットは、滑走路が短いため早めに着陸態勢に入ってしまっていることを証明している。への字誘導路は、世界的にもない。管制塔から目視することができず、テレビカメラで誘導している。パイロットは、航空会社の安全性を無視した過密運行状態の中、誘導路で待機していても離陸時間に合わせようと自走する。このような状態が合わさって接触事故が発生してしまった。南端先に『東峰神社』という穴、窪地があることを空港会社は、パイロットに事前情報を出していないだろう。オーバーランしたら、飛行機がここを直撃し、穴に落ちる状態になる」と次々と危険性や欠陥を暴露した。
 最後に藤田さんは再度、事故調査委員会の事故隠し、原因解明を避ける姿勢を批判し、アメリカの「サンシャイン・ミーティング」(事故被害関係者にも公開)のようにオープンにする必要性を強調した。
 参加者は、元パイロットであり、事故調査活動の経験を踏まえた藤田さんの提起を受け、暫定滑走路の危険性を認識し、滑走路の使用中止こそが唯一の安全につながることを確信した。集約として、事務局は今後の暫定滑走路反対や三里塚農民との交流運動について提起した。    (Y) 


アジア連帯講座
第5回 WSFで獲得した成果と今後の課題 


郵政民営化反対を
国際的に考える

 三月二十六日、アジア連帯講座は、第五回世界社会フォーラム(WSF)に参加したATTAC Japanの栗原康さん、清水政夫さん、秋本陽子さんを講師として迎え、報告会を行った。
 第五回WSFは、一月二十六日から三十一日にかけてブラジル・ポルトアレグレ市で行われ、百三十五カ国、約十五万五千人が参加した。セミナーは、「社会的闘争と民主的オルタナティブ(新自由主義的支配に抗して)」、「平和、非軍事化、戦争・自由貿易・債務との闘い」など十一テーマにわたって開かれた。ATTAC Japanは、@ATTACセミナーおよび総会Aアジア社会運動ネットワークセミナーB通貨取引税・債務関係のセミナーなどに参加し、活発な討論と交流を作っていった。このような取り組みを通して見えてきた新自由主義と軍事のグローバリゼーションに反対する民衆運動の現在を語った。
 栗原さんは、第四回WSF(インド・ムンバイ)の参加時と比較しながら、「一月二十六日のオープニングデモに八万人も参加した。ブラジルの人々は、WSFを大歓迎してくれて感動した。これだけで来てよかったと思った。セミナーは反米軍事基地戦略会議に参加した。イラクからの参加者が『石油のための米軍占領、アラウィたちによる選挙を認めない』と強く訴えていたことが印象的だった」と語った。
 さらにファベーラ(「スラム街」)訪問のことを紹介し、「土地、空屋を占拠してたくましく生きている人たちがたくさんいた。水道が止まっていても、水道管に穴を開けてホースでひいてしまう。電気も電線をつなげて取り入れていた。共同の台所を作り、一つのコミュニティーが成立していた。生きていくための協同というものを実感することができた」と述べた。
 また、栗原さんは、民営化問題をテーマにしたインタビューを参加者たちに行い、その時のビデオが上映された。ビデオには、ウォールデン・ベローさん(フォーカス・オン・グローバルサウス)、ビノッド・ライナさん(インド、WSF組織委員会)などが熱く公共部門の民営化や郵政民営化への反対を発言していた。
 清水さんは、WSF全体を映し出したビデオ報告を行った。ビデオは、各セミナーでの討論状況、ブラジルのルラ大統領の演説、ルラ大統領に対して「ルラよ、君の仲間はIMFか?」と抗議するグループ、国労闘う闘争団の署名活動などを映し出していった。
12月香港WTO反
対に全力集中を

 秋本さんは、@WSFの概要・概観・全体的評価AATTACインターナショナルとの連係強化ができたことを報告した。
 そのうえで今後の課題として、「アジアの社会運動ネットワークへのコミットを、もっと進めていく必要がある。具体的には、KoPA、フォーカス、ATTAC Japan、ビア・カンペシーナ・インドネシアを軸に展開していきたい。さらに、ATTACやヨーロッパのトービン税グループと交流したことにより、今後のキャンペーン活動を国際的な取り組みとしていく態勢作りが進んだ」と強調した。
 そして、「来年のWSFは、地域フォーラムとして開催される。そのための討論がアジアでも始まっている。ただ、アジアの諸団体は、十二月香港WTO会議反対運動に集中している。私たちもこの反WTO運動に合流し、成功を実現していきたい。運動作りのイメージとしては、例えば、日本で昨年十二月に京都フォーラムが行われ、ATTAC Japanは、トービン税と郵政民営化反対のセミナーを企画した。諸テーマに関して、ていねいな取り組み、交流を積み上げていき、次のステップに挑戦していくことが重要だなと実感した。こういうサイクルを蓄積しながら日本の反グローバリゼーション運動を模索していきたい」と問題提起した。
 最後に、参加者全体でATTAC Japanが呼びかけた反WTO・IMFの取り組みを前進させていくことを確認していった。(Y)


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