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民主労総の混乱と今後の展望              かけはし2005.3.28号

社会的交渉活用を中止せよ4月非正規職拡大阻止闘争を


壇上占拠による大会延期

 1月20日の定期代議員大会(以下、定期大会)の中途流会、2月1日の臨時代議員大会(以下、臨時大会)壇上占拠、2月22日の臨時大会延期へと続いている、それこそ息づまる1カ月が流れた。表面的には原点に戻ったかのようだ。社会的交渉案処理のための大会は3月中旬に延期されており、これをめぐる民主労総内の異見と対立は依然として伯仲している。
 2月23日から国会で非正規職拡大法案の処理が強行され、民主労総がゼネスト待機状態に突入するという緊迫した状況のすえに、非正規職改悪法案は4月臨時国会に持ち越された。明らかに大きな流れとしては、原点に戻ってきた。だが、この過程で実に大小さまざまなことがさらけ出されもした。

交渉案の処理3月中旬に延期


 2月1日、民主労総臨時大会の霧散状態によって状況は、さらに複雑になった。社会的交渉案をめぐる対立に「壇上占拠」、「民主労総指導部の指導力の危機」問題まで付け加えられた。民主労総指導部としては「暴力的壇上占拠」が社会的交渉案反対勢力の重大な失策によって大衆的孤立を自ら招いたものと判断したようだ。イ・スホ委員長の辞退発言によって指導力の危機の事態が到来したのも事実だ。ここで即刻、大会招集を通じた「正面突破」が試みられた。
 一方では、予定されていた2月22日の大会での社会的交渉案処理の不可避性についての論拠が相当に修正された。2月14日、中央執行委(以下、中執)に「非正規法案が強行処理されれば社会的交渉の方針を破棄する」との修正案が提出された。
 ノ・ムヒョン政権が2月臨時国会で非正規改悪案の処理を強行している状況の中で社会的交渉案の処理はできない、との反対の立場を一定程度集約しようとするものだった。これは反対勢力内にあって、基本的には戦術的活用論の立場にいる勢力の同意を求めるためのものでもある。
 この修正案とともに、2月22日の大会で必ずや社会的交渉案を処理すべき、との論拠が変化した。「民主労総のゼネスト闘争の組織化は現実的に難しい。ノ・ムヒョン政権は非正規職拡大法案を2月23日の国会常任委で強行処理する。だが民主労総が社会的交渉を決定すれば2月臨時国会での処理の留保を約束した。したがって社会的交渉を決定し、時間を稼いで闘争を準備しよう」というものだった。
 政府・与党は2月18日から国会・環境労働委で非正規職法案の論議を強行しつつ、他方では国務総理、イ・モッキ議員らを押し立てて民主労総の社会的交渉についての決定の有無によって法案処理への判断を下すことを明らかにした。だが、ハンナラ党が2月国家で非正規職法案の強行処理に反対の立場を発表することによって政府与党の民主労総圧迫作戦は打撃を受けるところとなり、民主労総の「時間稼ぎ論」も説得力を失うに至った。
 2月1日の大会での壇上占拠の事態は、2月15日の中央委で新たな局面に突入した。組織争議担当者会議で「大会安全要員」の組織案が提出され、反対勢力を非民主的暴力勢力、分派主義勢力と罵倒しつつ、それに対する対応として全国会議などの指導部支持の諸政派に、もう1つの物理的組織を注文する教宣室長名義の文書が確認された。
 社会的交渉案に反対している勢力は「2月1日の壇上占拠は、よしんば民主労総の内部会議で発生したものとは言うものの、それは資本と政権が強行している非正規職拡大阻止の延長線上にある」というそれなりの信念を持っていた。これに比べて教宣室長名義の文書が注文している物理力は、組織内部の手続き的民主主義を死守するとの名分以上のものを持ちがたかった。
 2月18日、役員、産別代表、指導委員の連席会議で、指導委員らに壇上占拠の事態の不当性についての立場提出が要請されたが、一部の指導委員の異論によって結論を見ることはできなかった。多数党が民主的手続きという名の下に環労委で非正規職拡大法案を強行処理する場合、同じような方式の闘争以外には他の方法はない、ということを認識した少数党労働者議員としての苦悩があったものと推量される。
 社会的交渉反対勢力は、社会的合意主義に対する原則的反対の立場から戦術的活用論に至るまで、さまざまな立場がともに行動した。戦術的活用論の立場は、反労働者政策を明確にしているノ・ムヒョン政権下では社会的交渉の活用それ自体が望みがないとの立場を整理しているように思う。これに加え、非正規職拡大法案の処理が企図されている現状況にあって民主労総が社会的交渉機構への参加を決定するのは非正規職拡大法案阻止を容認することにほかならない、との認識をともにしている。
 社会的交渉反対闘争の先頭に立った全国労働者闘争委員会(以下、全労闘)などを単純に社会的合意主義に反対する左派的立場だけで理解するのは一面的だ。ここには民主労総の議決執行構造から事実上、疎外されている未組織労働者、非正規職労働者、解雇労働者、長期闘争事業場の労働者などの要求や怒りが集約されている。これは2月18日に発表された中央委員声明書での、正規職中心の民主労総が下層労働者の意見をキチンと収れんできていないことを謙虚に反省すべきだ、との問題意識と脈を通じている。
 このような背景の下で全労闘は2月14日の会議を通じて2・22大会の社会的交渉案処理を阻止するとの決議をするに至った。
 結局、2月22日の大会は賛成、反対の両者が物理力を準備する中で、「大会強行→物理的衝突→大会の霧散」という状況が既成事実化していた。このような危機的状況にあって破局を阻もうとするさまざまな動きが表面化した。2月14日の中執を前に、社会的交渉案賛成勢力内から慎重論が提起された。一部の本部長から合意主義に反対する中執委員たちに収拾案が打診されもした。「2月22日の大会は社会的交渉案をはずして招集した後、組織を収拾するが、その次の大会での評決処理を保障せよ」という内容だった。だがこの案は合意主義反対陣営の同意を得られなかった。
 2月15日の中央委で結論が出せないまま、執行部が社会的交渉案の処理問題を意見集約後に決定するとの立場を発表した後、会議は終わった。2月18日午後2時に民主労総常務執行委)(常執)で賛否両論が対立し結論を出せなかったが、慎重論が拡大した。2月18日午後に社会的交渉案の撤回を要求する中央委員会の声明書を通じて、社会的交渉案を留保し、イ・スホ執行部を中心に組織を収拾しようとの案が提出された。
 2月19日11時、中執会議で、いったん「大会を予定通り招集する」との執行部の立場が発表され、賛否の討論に入った。保健、事務(産別)などが大会招集を主張し、合意主義反対の中執委員らは社会的交渉案の撤回を条件として、事態を収拾する大会の招集を対案として提出した。これに対して、以後の大会での評決処理の保障を要求した。これに対して反対側の中執委員の中から組合員による総投票を対案として提出するなど、賛否の討論が続けられた。
 だが慶南本部、大邱本部が大会延期の立場を出すとともに、討論は整理の手順に入った。午後5時ごろ休会後、執行部が発表した3月中旬に大会延期、民主的平和的大会の保障決議、委員長の復帰など3つの内容で最終決定された。

闘争を中心に団結の旗印を


 2月23日、資本のロビーを受けたハンナラ党が民主労働党との合意をくつがえし、非正規職法案の処理に加勢した。民主労総は中執を通じて2月24日、ゼネストを決定した。社会的交渉案の論難によって、すでに組合員の総投票を経て決議されたゼネストの準備ができない中で、危機を迎えたのだ。民主労働党の議員たちや党関係者らが国会で事実上の「壇上占拠」闘争を通じて、2月臨時国会での非正規職拡大法案の強行処理を、いったんは阻んだ。だが、ノ・ムヒョン政権と開かれたウリ党は4月臨時国会での処理という与野合意を引き出すことによって、非正規職法案拡大のために、さらに一歩、踏み込んだ。
 ノ・ムヒョン政権と執権与党が国会議員の再補選を前にして強行するだろうか、と疑問を呈する人もいるが、与野合意の下に進められている状況にあって、それほどにためらう理由はないだろう。つまり社会的交渉案にかかわる情勢は、2月の情勢といささかも変わってはいない。
 今回の過程で社会的交渉の相手であるノ・ムヒョン政権と執権与党の実体も大衆的によりハッキリとさらけ出された。ノ・ムヒョン政権内の労働政策ラインを強硬派と穏健派に区分し、活用していこうとする試みが、いかに望みのないものであるかが確認された。確かなことは、反労働政策の面において強硬派であるノ・ムヒョン政権と、その中で労働組合を活用して自らの政治的立地を強化しようとする政治ゴロがいるだけだ。
 このような点が明確に認識されないならば、ノ・ムヒョン政権内の一部の人士たちの言行に振り回されて一寸先も見通せないまま民主労総が右往左往する状況は繰り返されるだろう。社会的交渉をめぐる認識の違いも、この延長線上にある。だが、このような認識の違いは依然として存在する。2月23日以降の国会の状況について一部では、ゼネストを着実に組織できないことに対する反省よりは民主労総が社会的交渉機構への参加を決定していない結果だとするため息が出てきているからだ。
 民主労総執行部の一員として、指導部が社会的交渉案に、あたかも組織の死活がかかっているかのように振る舞っているのが残念だ。どうすべきなのか? 3〜4月に直面した民主労総の諸問題を解決していくためには何よりも闘争の戦列を整えなければならない。単位労組が賃団(賃金・団体協約)闘争のとば口にさしかかっているこの時期に、またもや社会的交渉問題で組織全体が混乱に陥るならば取り返しのきかない状況になるだろう。
 民主労総指導部は選挙当時に公言した「世の中を変える大闘争」をするためにも直ちに闘争を中心として団結の旗じるしを掲げなければならない。これに足並みを合わせて、社会的交渉案をめぐる反対勢力もまた、その闘争の旗じるしの下にともに合流するであろう。4月非正規職拡大阻止闘争の勝利に向けた踏み石を作り出そう!(「労働者の力」第72・73号、05年2月25日付、キム・テヨン/民主労総政策局長)


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