| 労働者・利用者の連携で郵政民営化に反対しよう かけはし2005.2.28号 |
労働者の権利と雇用を奪い利用者を切り捨てる政策だ
【大阪】「郵政民営化に異議あり! 2・13市民のつどい」は、2・13市民のつどい実行委員会(おおさかユニオンネットワーク、大阪全労協、ATTACジャパン、社会民主党大阪府連、新社会党大阪府本部、ACT新聞社、APWSL、国鉄闘争と共闘し闘争団を支える大阪の会、国労熊本闘争団、郵政ユニオン)の主催で、大阪コロナホテルを会場に開かれた。
司会の松岡さんは、当日の毎日新聞に載った世論調査の結果(郵政民営化関連法案を今国会で成立させるべきだ二一%、成立にこだわらない四八%、民営化する必要はない二三%)にふれて公共サービスはどうあるべきかを考えていこうと述べた。
実行委員会を代表して小沢福子さん(社民党大阪府議会議員)があいさつした。「牛肉の生産と消費の現場を見学にドイツに行った。ドイツは消費者団体がドイツ消費者連盟に一本化されていて、十六の州に消費者センターがある。ハンブルクの消費者センターの予算は年間三億円、この資金の一三%が国、州政府が五〇%、残りの三七%を独自活動で集めている。市民はここからあらゆる商品(投資なども含め)について知りたいすべての情報を得ることができる。中央集権国家である日本と大きな違いだ。日本はよらしむべし、知らしむべからずだ。今日はひとりの消費者として参加している。郵政の共有財産はどうなるのか。サービスは、働く労働者はどうなるのか。実態をしっかりつかんで帰りたい」と問題提起した。
講演は、高橋伸彰さん(元通産相企画室主任研究官、ブルッキングス研究所客員研究員を経て、現立命館大教授)。雑誌「世界」(04年12月号)にのった郵政民営化についての高橋さんの論文はとても説得力のあるものだった。高橋さんは、郵便局は投資や株を扱うべきではない、民間ができないサービスをするべきだと言い、ストップ・ザ・小泉、ストップ・ザ・民営化、ストップ・ザ・竹中という言葉で講演を終えた(要旨別掲)。
反処分闘争のドキュメント上映
講演の後、4・28処分を受けた労働者が、〇四年東京高裁で勝利判決を勝ち取るまでを描いたドキュメンタリー「郵政クビ切り物語」の上映があった。
第二組合(全郵政)と比べて全逓労組が差別されていることに対し、全逓は中央機関の指令で七八年十二月から翌年にかけて反マル生闘争(物だめ闘争)を闘った。これに対して七九年四月二十八日に若い組合員五十八人の懲戒免職処分、三人の解雇攻撃がかけられた、いわゆるヨンニッパ処分。被処分者を全逓は救援せず組合から除名するが、被処分者たちは郵政当局と全逓を相手に訴訟を起こす。全国で初公開のとても感動的な映画であった。
いまこそ世論を喚起し打って出よう
この後、フロアー発言として、四人が発言した。楠さん(関西障害者定期刊行物協会)は、「トルストイの『戦争と平和』を点字にすると三十八冊になる、今は低料金の第三・四種郵便が使えるし、点字郵便は無料だが、これらのサービスがなくなると非常に困る」と民営化反対を訴えた。
稲垣さん(ATTAC首都圏)は、越谷郵便局での実態調査をしたことや〇五年二月にポルトアレグレで開かれた世界社会フォーラムで日本の郵政民営化反対運動を宣伝したら大きな反響があったこと、民営化したドイツなども成功していないことなどを報告し、小泉の自己責任は無責任社会を広げていくことだと語った。
全国で十二万いる郵政ゆうメイトの一人として働いている天野さん(大阪城東郵便局)は、一日契約の労働で、茶髪や年齢、仕事が遅いなどの主観的な理由で簡単に解雇されること、トヨタ方式(JPS)の導入で作業競争させられ、手の空いている者が他の者を手伝うことは禁止されていることを報告し、「いろいろなことを押しつけられる、なぜ郵便局で働いているのかわからない。職場改善のために闘う」と決意を述べた。中西さん(箕面市議会議員)は、保育所民営化の問題に触れ、労働者の扱いが非常に曖昧な指定管理者制度の問題点を述べた。
最後に三木さん(郵政ユニオン)がまとめをし、「今職場にはJPSという名が付けば何でもできるという風潮があり民営化の準備が進行している、世論を喚起し打って出よう」と訴えて集会を終えた。(T・T)
高橋伸彰さんの講演から
「ストップ・ザ・小泉ストップ・ザ・民営化」
〇四年九月に閣議決定された郵政民営化の基本方針では、国民に大きな利益をもたらすとして、@多様なサービスが安い料金で提供できるA「見えない国民負担」が最小化されるB資金を民間部門に流し活用できる、の三点をあげている。
「国民に大きな利益」という嘘八百
政府が自民党に歩み寄り、政府は名を取り党は実を取る、というようにマスコミは報じているが、こんなことにまどわされてはいけない。民営化とは何か、公共サービスではなく商品にするということ、儲かることはするが儲からないことはしないということだ。
国民とは誰か。大口貯金者や大都市住民のことで、小口貯金者や地方在住のものは国民ではないのか。「見えない国民負担」(全銀協の試算では十年間で六兆円)などないが、言いたいことを解釈すると、郵便局は固定資産税とか住民税などを払っていないということだ。
これは全国各地に二万四千店の店舗を開設し、公平なサービスを提供するための費用の一部にとして使われている。民間銀行に十年間に投入された四十兆円(このうち二十兆円は返ってこない)の公的資金の方がはるかに国民負担は大きい。資金が民間に流れるのがなぜいいのか。民間銀行は百兆円近くも国債を購入し、個人や中小企業の貸し出しには回していない。
郵政を公社にしたとき、民営化しないと法律で決めている。小泉も厚生大臣として署名している。小泉首相が総裁選で掲げた公約はたくさんあるが、郵政民営化は七つの大きな柱には入っていない。下位のそのまた下位の虫眼鏡でみないとわからないようなところに小さく書いてある。最優先の公約ではなかった。農業経営の後押しとか、三百万人の雇用創出、日本人拉致問題の解決、公平な社会保障など大きな公約はどうなっているのか。
生田総裁と小泉との認識の違い
生田郵政公社総裁は〇四年八月の経済財政諮問会議に呼ばれて、民営化の条件として
@全国の利用者によりよいサービスが提供できるA3事業あげて黒字化し健全な財政基盤をつくり国家に役立てる(最初に4分社化ありきではない)B働く職員にとって働きがいのある公社(職場?)の三点を上げた。
国民などという抽象的な概念ではなく、全国の利用者とはっきり言っている。「公務員」を特権のように位置づける小泉首相とは大違いだ。生田総裁は小泉に任命された人だが、元民間の経営者であったからこそ、全国を回ってそのように実感したのであろう。過疎地の金融機関の七四%、生保機関の八七%が郵貯と簡保である。これは民間では代わり得ない。
不利益を受けるのは社会的弱者
民営化すれば、儲からない部分は切り捨てざるを得ない。それによって被害を受けるのは社会的弱者である。強者は自分で金を払って世界中から好きなモノやサービスが買える。民営化すれば、はじめにあったどんな約束(店舗の配置、職員の身分、障害者向け郵便サービスなど法案を通すための自民党への譲歩)も、もうからないという理由で反古にできる。
「倒産」すれば元も子もなくなると脅せば、雇用を打ち切ることも、賃金を減らすことも、店を閉めることも、サービスを打ち切ることも新たに負担を求めることも、何でもできる。
「民間にできることは民間に」は、一見すると政府の「ムダ」を省くように見えるが、要するに儲からないことは政府もやる必要がないということだ。公共サービスを切り捨てる口実にすぎない。郵便局は投資や株を扱うべきではない、民間ができないサービスをするべきだ。ストップ・ザ小泉、ストップ・ザ・民営化・ストップ・ザ・竹中。(講演要旨、文責編集部)
結審を迎える鉄建公団訴訟
解雇撤回・JR復帰求め3・7全日行動に結集を
全闘争団・争議団の団結で勝利を
鉄建公団第一次訴訟(三百人)は四年間の闘いを貫き、ついに三月七日最終弁論を行い結審となる。
国労本部の裁判闘争放棄の「四党合意」強行を突破した闘いは、国労本部から自立した闘う闘争団を生み出し鉄建公団訴訟の闘いを作り出した。国鉄闘争を支援する共闘の仲間も国鉄共闘会議を立ち上げ、全面的に鉄建公団訴訟を勝利させる取り組みを展開した。
〇三年、最高裁による反動判決があったけれども「不当労働行為責任があるとしたらそれは清算事業団=現鉄建公団が負うべき」とする判断を逆手にとってよりいっそう鉄建公団を追いつめている。それに比して国労本部は権利停止処分や生活援助金の凍結などで闘争団の弱体化を試みたが、一〇四七人の闘争団員や国鉄闘争を支援する仲間の抗議にあって生活援助金の凍結は解除するに至った。
しかし国労本部は昨年の全国大会で「訴訟は万策尽きた最後の手段」と開き直り、〇五年一月の中央委員会でも「政治解決の交渉が進展している」と言い逃れながら、本音は「関係者の動向や推移に注視したい」と鉄建公団訴訟の動向に傍観者的に注目しているのだ。
鉄建公団訴訟はのべ二十回に渡る裁判の中で、ありとあらゆる国労差別と非人間的扱い、当局の就職斡旋の数々の偽証とでたらめさを告発し続け、二度の解雇の不当性を立証した。最後の四度の個別立証は九州、北海道から家族総出で裁判所を埋め尽くして一〇四七人解雇不当を訴え、最終日の十二月一日、日比谷公園に四千三百人を結集し鉄建公団訴訟勝利の全国集会を成功させた。
その過程で国労闘争団九人が十一月三十日に鉄建公団第二次訴訟に立ち上がった。十二月二十四日には千葉動労争議団九名、十二月二十七日には全動労争議団五十八人が裁判に立ち上がり、いよいよ鉄建公団を相手にした戦列は整った。
五月判決に向けて50万署名の実現へ
いま、結審に向かってさまざまな取り組みがなされている。大きなひとつは五十万人を目標とした「不当労働行為を認め公正な判決を、鉄建公団訴訟要請署名」である。さらに全国各地と各地区、各職場で取り組まれる裁判勝利の集会などの取り組みである。
そして北海道からの四国常駐オルグの中野さんが三月一日出発し、清算事業団解雇十五年目、四月一日東京ゴールを目指す一〇四七キロメートルのマラソンキャラバンを貫行する。
五月判決といわれる、ぎりぎりの日程の中で、鉄建公団、JR、政府を追いつめる大衆行動が積み重ねられる予定である。
全国でリストラ解雇の嵐に立ち向かっている、働く仲間たちは二十年来の国鉄闘争に注視し固唾を飲んで勝利判決を望んでいる。勝つことが展望を切り開き、勇気を生み出し、闘いの流れを作っていくだろう。
全力で結集しよう。
(2月17日 蒲田 宏)
b3月7日(月)鉄建公団訴訟が結審します。公正判決を求める一日行動
8:30〜東京地歳前宣伝行動 10:00〜裁判(傍聴抽選は9:20)
11:00〜報告、清算事業団本部までデモ
13:00〜清算事業団本部抗議、要請行動
18:30〜総決起集会(日本教育会館)
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