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危険な原発の延命策を止めよう             かけはし2005.2.21号

原子力2法案上程反対

放射能野放しも再処理費用負担も核管理社会もゴメン

こんな法案を許せない!と全国集会

 二月六日、東京・全水道会館で「放射能野放しも、再処理費用負担も、核管理社会もごめんだ!原子力2法案反対全国集会」が開催され、主催者発表で全国から九十二人の仲間が集まった。主催は、「放射性廃棄物スソ切り問題連絡会」と「コストから原発を考えるプロジェクト」の呼びかけによる実行委員会。翌七日には院内集会と議員まわりも行われた。
 問題とする原子力二法案は、集会時点でその詳細は明らかとはなってはおらず、両呼びかけ団体による政府審議会に対する監視行動や学習会などの積み重ねによって得た情報をもとに問題点を取りまとめた。二法案は、二月十八日に閣議決定され今国会上程の公算が強まっている。
 集会ではまず、原子力資料情報室の西尾獏さんが法案審議で想定されるスケジュールを報告。通例では非予算案件であることから五月連休明けの審議であるところ、三月中の採決という情報が強まっていると発言した。続いて核のゴミキャンペーン関西の末田一秀さんがスソ切り問題の活動経過と国会議員への働きかけについてアピールした。岩手で滝沢村のRI廃棄物処分場問題に取り組む永田さん、東海原発の廃炉問題について根本がんさん、処分場問題全国ネットの大橋さんから活動報告とアピールが行われた。
 会場からの発言では、「再処理の費用が電気料金に上乗せになるとか、原発廃材がフライパンになるかも知れないとか、ひじょうにわかりやすい一方で法案についてすっきり説明できない。キャッチコピーをうまく考えよう」「昨秋の臨時国会では、民主党が党議拘束で原研と旧動燃の統合法案に反対しているのでチャンスも大きいのではないか」など意見交換が行われた。最後に集会決議を採択し、七日の国会行動での再会を約して散会した。(2月13日 KM)

集会決議
被曝強制・民主主義破壊にNO

 今国会に提出予定の原子力2法案は大きな問題を抱えている。
 原子炉等規制法「改正」案は、スソ切り処分(クリアランス制度)の導入と核物質防護対策の強化が主要な「改正」点とされている。
 低レベルの放射能の規制を外すスソ切り処分が導入されると、日用品にリサイクルされる原発廃材にその旨の表示さえされず、消費者は知らないままにごく低線量とはいえ被曝を強いられる。このようなことは到底容認できない。
 また、核物質防護対策では、不満を持つ従業員等を仮想敵とするなどの脅威を想定して防護措置を取ることを義務付け、核物質防護検査制度を創設する予定である。防護措置体系を知り得る従事者に守秘義務をかけることも予定されており、内部告発の抑止につながる恐れがある。守秘義務対象の情報には、核燃料輸送の日程及びルートなども含まれ、防災体制の充実のために情報公開を求める市民や自治体の声は封殺されることになる。私たちがかねてから危惧してきた核管理社会を具体化させるこのような規制強化は、民主主義の社会に相容れない。
 もう一つの法案は、バックエンド(後処理)事業の制度措置に関する新法である。総合資源エネルギー調査会電気事業分科会が昨年八月末に示した中間報告をもとにしたもので、再処理工場廃止費用や超ウラン廃棄物処分費用などこれまで措置されてこなかったバックエンド費用を新たに電気料金に上乗せして徴収し、積立先を電力会社の内部留保から指定法人の外部積立方式に変更する。標準家庭で毎年約千円の負担増と考えられている。六ケ所再処理工場の危険な本格操業への条件整備と位置づけられる新たな費用負担を、私たちは受け入れることなどできない。
 本日、私たちは「放射能の野放しも再処理費用負担も核管理社会もごめんだ!原子力2法案反対全国集会」を開催し、改めて両法案に反対することを確認した。よって、次の要求を行う。
一.国は、今国会への原子炉等規制法「改正」案など原子力2法案の提出を取りやめ、制度設計をやり直すこと
二.国会は、原子力2法案が提出された場合は、問題点を徹底的に審議し、廃案にすること
以上、決議する。
二〇〇五年二月六日
「放射能の野放しも再処理費用負担も核管理社会もごめんだ!
原子力2法案反対全国集会」参加者一同


改造工事阻止! 運転再開をやめろ
もんじゅを廃炉に!最高裁でも勝利を!3・17全国行動へ

 二月六日、福井県敦賀市の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」改造工事着手への最後の関門となっていた地元了解が、西川県知事から中山文部科学相に伝えられた。翌七日、県は核燃料サイクル開発機構へ工事の実施了解を正式に伝達、核燃機構は直ちに資材調達に入り、約半年間の準備作業を経て、九月ごろから本体工事に着手する見込みという。
 また二月十日、原子力委員会の新長期計画策定会議は高速増殖炉研究開発の継続を決め、「もんじゅ」については、改めて「研究開発の中核」と位置付け、早期に運転を再開し、発電技術の実証などを急ぐよう求めた。
 しかし、これらの決定によって、九五年のナトリウム漏れ火災事故によって止まったままの「もんじゅ」の運転再開が確実になったわけではない。今年十月には核燃サイクル機構は原研と合併し、独立行政法人となる。九月までの予算が獲得できる今しか工事着手のチャンスがないための悪あがきといってもよいだろう。
 三月十七日に最高裁第三小法廷で口頭弁論が行われることから高裁判決の見直し等、次の最高裁判断の可能性が考えられることとなった。@上告棄却により高裁判決の確定で住民勝訴、A破棄差戻により高裁判決を取消し高裁で更に審理、B破棄自判で高裁判決を取消し原告の控訴を棄却で住民敗訴。〇三年の名古屋高裁金沢支部では「重大な事故が起きる可能性がある」とし、国の安全審査を違法とする住民勝訴の判決を行っている。
 3・17全国行動には多くの仲間が結集し、「もんじゅ」改造工事を阻止しよう。
         (KM)

3・17もんじゅ全国行動ともんじゅを廃炉に!最高裁でも勝利を!全国集会
(主要な行動)
3月17日(木)
8:30〜経済産業省前集合/霞ヶ関・街頭宣伝行動
12:30〜最高裁前/傍聴券取得のための行動
13:30〜第3小法廷/代表による傍聴行動
14:00〜文部科学省前/丸の内・街頭宣伝行動
16:00〜衆議院第1会館第4会議室/院内集会
18:30〜総評会館2F大ホール(入場無料)
主催:同実行委員会
よびかけ:原水禁国民会議/原子力資料情報室/反原発福井県民会議/ストップ・ザ・もんじゅ/反原発運動全国連絡会


裁判提訴2周年・判決直前のつどい
石原都知事は「ババァ」発言を謝罪してただちに去れ


 二月四日、石原裁判提訴2周年・判決直前のつどい「もうたくさん石原都知事 今すぐ『ババァ発言』を謝罪して去れ」が東京の文京シビックセンターで開催された。主催は石原都知事の「ババァ発言」に怒り、謝罪を求める会。
 石原「ババァ」発言とは二〇〇一年十一月に「週刊女性」誌上で「『文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ』なんだそうだ。『女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です』」って繰り返し語ったもの。当時、都議会でも石原発言への追及が行われたが、石原は詭弁をもてあそんで居直り続けた。
 この発言を放置できないと考えた女性たちは二〇〇二年六月に石原への公開質問状を出し、百三十一人が発言の撤回と謝罪広告を求めて東京地裁に提訴した。女性たちは陳述書を提出し、自分たちの生活体験から石原のこの余りにも露骨な女性差別に対して、いかに自分が傷つけられたのかを切々と訴えた。裁判は二月二十四日に判決を迎える。
 二月四日のつどいには、原告たちを中心に多くの女性たちが、それぞれの思いをもって参加した。最初に、意見陳述から構成されたシナリオによる「目くじらをたてた131人の女(わたし)」が原告の女性たちによって上演された。さまざまな差別を受けた女性たちの自分史に裏打ちされた石原発言への怒りが、迫真力をもって表現される。
 次に中野麻美弁護士が、石原発言の問題点と提訴の意義について講演した。中野さんは、沈黙と不在を強制されてきた女性たちの怒りと、懸命さがひとりひとりの陳述という形で法廷に反映された、と評価し、石原発言の犯罪性を以下のように提起した。
b都知事は影響力のあるメディアや審議会という公の場を通じて発言している。それは差別的な権力行使である。
b石原は学説や文学作品の「権威」を借りて自分の正当性を主張している。
bしかし、その学説や文学作品が示しているものと、石原がそこから引用したことはまったく趣旨が違っている。まさに一種のデマゴギーだ。たとえば石原は深沢七郎の『楢山節考』を引き合いに出しているが、そこで描かれた人間の悲しみとはまったく逆の形で「姥捨て」伝説を使っている。彼は人の発言している内容を理解する能力がない。そういう人間には民主主義の土台である地方自治を担う資格はない。
b社会に存在する偏見や差別を利用しながら、反論を封じる巧みな手法を使っている。女性や在日外国人など沈黙と不在を強制されてきた人びとがターゲットにされている。
b女性への攻撃的意図がリアルに現れている。それは女性に向けられた暴力である。
b生存の価値を「生殖能力」に還元する典型的な人格否定発言だ。
 中野さんは、このように分析しながら石原の発言が、現在の思想状況から言っても無視できないものであることを強調した。
 「それはグローバリズムを通じて、積み上げられた差別を競争への駆り立てで加速するバックラッシュ、それと表裏一体のものとして『家族の価値』を強調する保守主義というバックラッシュが広がっているからだ。しかしセクシュアルハラスメントやドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)など、十年前なら相手にされなかった事象が、いまや認知されるようになっている。『悪意のない発言』とか『個人を対象にしたものではない』という言い訳はもはや通用しない」。
 フロアからの発言の中では、陳述した原告をふくめて多くの意見や裁判の感想が述べられた。教育労働者の女性は、今日の「日の丸・君が代」処分について述べ、中野麻美弁護士とともにこの訴訟にたずさわった若手の女性弁護士が、思いを語った。男性社会と沈黙と差別に対する批判が切々と訴えられた。またVAWW│NETジャパンからはNHKの「女性国際戦犯法廷」番組改ざんと右翼政治家の介入・圧力問題が紹介された。福島瑞穂社民党党首やジャーナリストの斉藤貴男さんも発言した。
 この陳述書を中心に編集された『131人の女たちの告発』(明石書店刊 1000円+税)も出版された。ぜひ購読を。裁判の判決は東京地裁で二月二十四日午後一時十五分から。注目を!       (K)


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