| 05けんり春闘・全国実行委員会結成集会 かけはし2005.2.21号 |
二月五日、東京・上野区民館で「05けんり春闘・全国実行委員会結成集会」が開催され、百人が参加した。
最初に、司会の林継夫さんが、「春闘再生『行政改革規制緩和・労働法制改悪』に反対する全国実行委員会とけんり春闘全都連絡協議会がこの間、別の組織で運動をすすめてきたが、昨年十月に統一・合併して05けんり春闘・全国実行委員会を作って全力をあげること」を報告した。
実行委代表の二瓶久勝さん(金属機器労組協議会事務局長)が「小泉政権の四年間は福祉の後退、年金改悪そして、戦争への道だった。それに対して、連合は闘いを放棄している。非正規労働者が三〇%近くになっている。組織労働者の役割が重要だ。@春闘の再生A非正規労働者問題の取り組みB国鉄闘争をはじめ争議勝利のために闘う」とあいさつした。
経過報告・行動提起を中岡基明さん(全労協事務局長)が行い、主要なテーマとして以下の点をあげた。
b生活できる賃金を@非正規労働者の春闘 非正規労働者の雇用の安定と均等待遇の実現A能力主義・成果主義賃金に反対し、賃金引き上げをB郵政民営化反対、民託化・独立行政法人化による賃金引き下げ反対
b増税攻撃との闘い 定率減税廃止反対 消費税引き上げ反対
b労働法制改悪との闘い ―経団連の金銭解決方式の導入・産別最賃の廃止要求との闘い
b年金改悪、社会保障制度の改悪反対
b平和問題 憲法改悪反対、自衛隊のイラクからの撤退
今後の予定として、2月16日けんり総行動、3月6日外国人労働者に安定した雇用を!大行進(東京・大阪・福岡・札幌)、3月7日外国人総行動、3月11日統一情宣、3月17日春闘中央総決起集会(東京・日比谷野音、開会午後4時、デモ5時出発)、4月20日全国運動集約中央行動。
総会の後、「パート・派遣・契約労働者の権利確立を!」をテーマにシンポジウムを行い、劣悪な労働条件下に置かれている非正規労働者の問題を前面にした「けんり春闘」を展開していくことを確認した。最後に全日建連帯労組が関西地区生コン支部に対する弾圧を許さないアピールを行った。 (M)
記念講演とシンポジウム
「パート・派遣・契約労働者の権利確立を!」
シンポジウムは、最初に「年収1/2時代の再就職」と題して野口やよいさん(『年収1/2時代の再就職』の著者)が記念講演を行った。
「女性の再就職のタイミングが早まる背景には、不況や経済のグローバル化などで、男性の経済力が不安定化している事情がある。家計破綻は三十代が最も多く、住宅ローンが重いのが四十代以下だ」。
「家計を救うために再就職をする女性たちの多くは非正規労働者にならざるをえない。しかし、そこに待ち受けているのは@低賃金。過労死するほど長時間働いても収入は三百万円に届かないA雇用保障がない。有期雇用がほとんどで期間も短期化が進んでいる。有期雇用者では交渉や訴訟に進む人は少ないB出産できない。仕事をやめることなく出産することが難しい」。
「若い世代の生活から余裕が失われている。パート女性の妻は家事労働と賃労働の二つを背負う。家事まで手が回らない若手・中堅世代の男性が増えている。父母や家族とともに過ごす時間を十分とれない現状は、子どもの成長にとってマイナスだ」。
「再就職女性の給与水準や雇用の不安定さ、出産の権利などが改善されなければ、家計がひっぱくし子どもを産み育てることが困難な家庭は増える一方だ。非正規の労働条件の改善は、女性個人にとってだけでなく家族の生き残りにとって重要だ」。
続いて、非正規労働者の実態・今後の取り組みが報告された。
千葉中央郵便局の及川さん(郵政ユニオン)の報告。
「休日手当ての支給漏れ問題で当局と闘い、ただのアルバイトではダメだと認識し、郵政労に参加した。職員千人のうち六割がゆうメイト。ゆうメイトになって九年目になる。賃金は指定表通り出勤して月十五〜十六万円。公社化されてからは、ゆうメイトにもスキル判断十項目を入れた給与制度が導入されたが、スキル基準・評価基準が不透明で、深夜勤の休憩時間も減らされている。郵政職場は全国で四十万人、正職員二十八万人、ゆうメイト十二万人である。千葉だけでなく、横に広げて各職場で起こっている問題を把握して連帯して闘っていきたい」。
橋本公子さん(全統一・千葉市非常勤職員労組書記長)の報告。
「私は千葉市の図書館に勤務する非常勤職員。時給八百三十円、週三日、一年更新の有期雇用。 組合設立十周年を迎えた。六カ月の雇い止め撤廃の闘いを重要な柱として闘ってきた。最初二人からスタートした組合も三ケタになり、非常勤者数の半数を占めるまでになった。交通費の支給など正社員と同等の権利・均等待遇をかちとってきた。今では非常勤職員を解雇するケースはなくなってきている」。
「新設された千葉市中央図書館では職員が百三十人いるのに休憩室がなかった。職員が貧血で倒れたのを機に組合・ひまわり診療所・東京労働安全衛生センターが一緒に職場見学に行った時、安全衛生法違反を指摘し、年度内に休憩室を設置させた」。
「千葉県では昨年、正規職員が賃金カットされたが、おつきあいで非常勤も二十円の賃金カットが打ち出された。非正規職員は七年間一円の賃上げもなかった。これを組合は断固として闘い撤回させた。千葉県では図書館の非常勤職員だけが二十円カットを免れた。二〇〇六年九月までに導入の制定をせまられている指定管理者制度(民間委託)によって、民間委託され雇用が確保できるかどうかが大きな問題だ」。
栄谷竹生さん(全国一般東京南部・首都高速ハイウェイ共闘会議事務局長)の報告。
「道路公団を民営化しても、天下りは形を変えただけで数も人数も変わっていない。道路公団改革は労働者の生活破壊に過ぎなかった。新会社が秋にスタートするが、その前に民営化を口実に委託費が三年間で三四%カットされる攻撃にさらされている。委託費とはほとんどが人件費である。業者間での賃金引下げ競争が広がっている。正社員・嘱託職員からパート・アルバイト職員に置き換える攻撃が進んでいる。
安全無視の委託業務発注で、ETC(自動料金収受システム)レーン作業で昨年三人の重軽傷事故が連続発生している。命、雇用と生活を守るため、湾岸線で一斉ストで闘う予定だ。
中原純子さん(全国一般東京労組・フジ製版分会)の報告。
「私が勤める会社は、荒川区にあるフジ美術印刷の子会社で、印刷の製版部門です。五年前に組合を結成した。正規・非正規両方が入っている。雇い止め解雇を撤回させた。グループで社員は百五十人がいるが非正規は一割。平均して十年勤務しており、一年更新の有期雇用。フルタイマーが数人、ほとんどは三十分短い七時間労働。私は子どもが三人いるため、二つの職場で年間三千時間、死ぬほど働いた時期もあったが年収三百万円であった」。
「昨年の春闘で正社員の賃金が千円アップされ、非正規は〇円だった。闘ったが、賃上げできなかった。闘うことが重要だった」。
「派遣労働者は長くても三カ月更新で、雇用が非常に不安定である。賃金が下がろうと、契約以外の仕事をさせられようと契約更新拒否が恐くて何も言えない。労働者の権利を知らない人も多い」。
村山敏さん(全造船関東地協・神奈川シティユニオン委員長)の報告。
「パネルディスカッションに参加できる外国人労働者はいないので私が報告する。昨年は三百件、四百人の相談があった。アクションに参加しなければならないとして組織している。それで昨年は一年で百回行動した。労災で休業している二十人が専従のように活動している。九六年以後は出身国の通訳・スタッフをそばに置く体制ができた」。
「一九九四年以降、ラテンアメリカからの労働者が増えた。オーバースティは二十二万人いるが、政府は半数にするといっている。働く所が少なくなっている。国籍により職場が分かれる。韓国人は建設・港湾で賃金は高いが仕事はきつい。フィリピン・バングラデシュは町工場、ラテンアメリカは自動車・電機の製造現場」。
「時給は男千四百円、女九百円。これだけで後は社会保険もない、時間外割り増しもない。家族に送金するため長時間労働で、月二十八日間二百時間位働く。これ以下だと職場を渡り歩く。まず労働基準法を守らせることが最初だ。雇用形態は下請け・孫請け労働者が一〇〇%で、元請に対する交渉力を持たなければダメだ」。
コーディネーターの伊藤彰信さん(全港湾・書記長)の総括提起。
「九五年から経営は『新時代の日本的経営』を打ち出してきたが、労働側はこれに対抗してこなかった。いま、非正規労働者は三分の一。これを抜きにして労働運動は語れない。今日のシンポで非正規労働者の実態・問題・課題がかなり明らかになった」。
「非正規労働者の労働条件の改善、均等待遇の要求。生活できる賃金を要求していくべきである。非正規労働者の問題は正社員の問題だ。大企業を中心に史上最高の利益を上げているが、これはリストラと労働法制、規制緩和の結果である。労働者への利益分配率が下がり、不均衡が広がっている。不当性や問題点をおさえて反撃することが問われている」。
国鉄闘争勝利北部共同集会
全当事者の「大同団結」を呼びかける
【東京北部】二月八日、東京池袋の豊島公会堂で五百人近い労働者を結集して「今こそ解決を!1047名の解雇撤回、政府はILO勧告に基づく早期解決をはかれ!国鉄闘争勝利2・8北部共同集会」が開催された。主催は北部春闘共闘(北部5地区労の横断組織、全労連系が多数)と北部労協(全労協北部)の共催で上部団体の違いを越えて共同集会となった。
集会はまず、国労大井工場のジャズバンド・スペシャルブレンドの演奏から始まり、主催者を代表して西村北部春闘共闘議長が「憲法が改憲ではなく改悪されようとしている。労働三権の改悪を許さないためにも国鉄闘争は勝たねばならない。また、ILOの六度目の勧告を生かさねばならない。この歴史的な共同集会の継続的発展を。国労、建交労は地域との共同、結集をはかれ」と訴えた。
続いて二瓶北労協議長は「北部春闘共闘として初めていっしょに集会をもてた意義は大きい。小泉政権の戦争政策、リストラ賃下げに抗する闘いを。国労に所属していただけで差別された。当時の中曽根内閣は国労を解体し総評・社会党を解体し憲法を改悪しようとしたが、誤算があった。それは国労が残ったことだ。しかし当事者と家族の生活は筆舌に尽くしがたい。裁判闘争に取り組んでいる仲間も含め大同団結を。この集会を共闘の第一歩として行きたい」と大同団結を呼びかけた。
講演にたった和田茂さん(国際運輸労連[ITF]アジア太平洋地域部長)は「ILO勧告の内容・意義と闘いの展望」と題して「最高裁判決後も政府は『新たな処置は困難』といっているが、ILOは再度解決の努力を日本政府に求めた。この問題を放置することは国際的に許されない。ILOは前回勧告を一歩踏み込んですべての関係当事者と政府が話し合うことを求めている。鉄道運輸機構には雇用を引き受ける職場はなく、JRは法的に使用者責任がないとされているが、国鉄から事業を引きついだ以上社会的責任がある。こうした世論をつくれないのは組合側にも問題がある。関係当事者すべてが団結すべきである」と訴えた。
国鉄東京合唱団の歌をはさんで争議団の決意として国労札幌闘争団の佐田さんが「屈辱を忘れず解決まで闘う」と、また全動労争議団副団長の渡部さんも「一〇四七名の大同団結を。国労とがっちりとスクラムを組んで最後まで闘う」と述べた。佐田さんの東京で働く息子さんの強志さんも家族として「僕たちは大丈夫。お父さんたちを最後まで支援してください」と訴えた。集会の最後に閉会挨拶に立った平田北労協副議長は「五百人近い参加で大きな成功でした。高いレベルの判断をして頂いた北部春闘共闘に深く感謝をしたい」と述べ「団結頑張ろう」を三唱して集会を終了した。
今回の北部集会は上部団体の違いを越えただけでなく、発言者すべてが関係当事者すべてに大同団結訴えた画期的なものとなった。鉄建公団訴訟は三月に結審となる。国労闘争団三百人それに全動労、千葉動労が訴訟に踏み切った。国労本部は内外からの要請に応えて鉄建公団訴訟への支援を決定すべきである。1047名の総団結こそが勝利解決の第一歩である。 (S)
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