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「日の丸・君が代」強制反対2月集会           かけはし2005.2.21号

学校監視体制を職場と地域から打ち破ろう


 【神奈川】「日の丸・君が代」強制に反対!神奈川二月集会が横浜・開港記念会館で行われ百二十人が参加した。前日の反紀元節集会につづいて、東京から駆けつけた仲間もいた。
 司会の中森圭子さんが「右翼に囲まれた最初の行動の時から六年間やってきた。行動で縛るより内心、思想で縛ろうという状況に反対していきたい」と述べ、集会がスタートした。
 神奈川高教組の外山さんは「神奈川は東京と違い、『洗練された』教委の介入だが、この春も県議会議員を監視のため各校の卒業式に派遣する動きが進んでおり、職場でのたたかいとともに、『つくる会』勢力に対抗する市民運動を作っていかなければいけない」と訴えた。
 ゲストの石崎学さんは大学での憲法学講義の経験から、日の丸・君が代に反対していない人への問いかけを念頭に、国民統合の概念がどう作られ、どう天皇制を支えるのか話した。天皇代替わりをモーニング娘にたとえるなどわかりやすい話しだった。
 他都府県同様、神奈川でも文案が提示された安全・安心まちづくり推進条例についてアピールがあった。学校、住宅、駐輪場などにおいて監視カメラ設置、明かりの照度を事細かに規定した条例だ。本格的な治安維持社会の到来を許してはならない。
 君が代声量指導通知の動きにいち早く抗議した町田保護者の会からは、十四日の集会アピール。「座席表、授業内容の通知など他の地域のさきがけとなる恐れもある。もう教員などの処分は許さない」。
 ファイト神奈川の木元茂夫さんから2・19キャンプ座間司令部包囲のアピール。主催者である「日の丸・君が代」法制化と強制に反対する神奈川の会からは、元高校生に対して校長が「過激な行動」、と報告した校長の人権侵害について横浜弁護士会より勧告があったという報告とホットライン開設の報告とがあった。池子弾薬庫横浜市域の増設計画に対する反対賛同署名や県教委行動、卒業式ビラまきへの結集が呼びかけられている。
 立川テント村からは報告もかねて「さっちゃん」がアコースティックギターを使って痛烈にライブをおこなった。「日 の丸・君が代」の強制反対の意思表示の会、女性と天皇制研究会からも発言を受け、最後に力のこもった集会宣言を確認してデモに出発した。右翼の妨害はまったくなく、買い物客でにぎわう伊勢佐木町に「卒業式への介入を許すな」のコールを響かせて行動を終了した。 (海)



第2期ブッシュ政権はどこへ行く
キリスト教極右イデオロギーに染めぬかれた「戦争帝国」


「神がかり」的な大統領就任演説

 一月二十日(日本時間同二十一日)、ブッシュ米大統領はワシントンの連邦議会議事堂前で大統領就任式典に臨み、第二期ブッシュ政権が正式に出発した。
 ブッシュの就任演説は、毎日新聞一月二十一日夕刊が「まるで『宣教師政権』」と見出しをつけたように、「神がかり」になったかのような独善的で異様なものであった。
 「建国以来、(米国は)すべての男女が尊厳と無類の価値を持つと宣言してきた。それは天地創造の神が私たちに与えてくれたものだからだ。これは米国の建国の理想であり、これらの理想の推進が米国の任務だ」。「すべての国の文化圏で民主主義の運動と制度の進展を追求し、支援していくことが米国の政策であり、最終的な目標は、世界で圧政に終止符を打つことだ」。
 このように軍事力の行使をも手段として「自由」を全世界に拡大し、「敵と戦うという、危険だが必要な大義のための義務を引き受けた米国人」をほめたたえたブッシュは、「神の意思」である「自由の完全なる勝利」をめざして前進する、とその演説をしめくくった。二十一分間の演説で、「フリーダム」「リバティー」(自由)という言葉を三十六回も使った。
 第二期ブッシュ政権は、ライス新国務長官が一月十八日に上院外交委員会で名指ししたキューバ、ビルマ(ミャンマー)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、イラン、ベラルーシ、ジンバブエの六つの「圧政国家」を軍事力をも行使して打倒することをためらわない新たな「戦争宣言」を発したのである。第一期以上に、極右キリスト教原理主義と「十字軍」的侵略イデオロギーで結束した第二期ブッシュ政権の危険で硬直した性格が、あらわになっている。それはほとんど旧天皇制日本帝国主義の「八紘一宇」的「聖戦」思想とみまがうばかりである。

次のターゲットはイランなのか

 こうした特徴は二月二日の米上下両院合同会議での一般教書演説でも確認されることになった。同演説の中で、ブッシュは外交の焦点に挙げた中東政策に関して、「パレスチナにおける民主主義と改革の始まり」を高く評価しつつ、「テロリストをかくまい大量破壊兵器を追求する」国家との対決を継続することを宣言した。そこではシリアが「テロリストに領土を使わせている」と非難されているが、最大のターゲットとなったのはイランである。
 「イランは現在、世界でもっとも重要なテロ支援国であり続けている。イランは、国民が渇望している自由を奪いながら、核兵器を造ろうとしている。……イラン国民に伝える。あなた方が自由のために立ち上がるなら、米国はともにある」。
 北朝鮮に対しては「核への野望を捨てることを納得させるよう、アジアの各政府と緊密に連携している」とする比較的「抑制」的論調にとどめていることとの関係で見れば、イランへの「世界最重要のテロ支援国」規定は、主要にイラクのサダム・フセイン政権を対象にした二〇〇二年一般教書での「ならず者国家」規定に匹敵するものであり、われわれはイランへの「先制攻撃」型侵略戦争の可能性に注意を怠ってはならない。

公的年金民営化による福祉破壊

 一般教書演説の内政面での焦点は、財政的破綻に瀕する公的年金制度の新自由主義的「改革」であった。
 ブッシュの一般教書演説は述べている。「(年金改革の)最良の道は、自由に運用できる個人年金勘定の創設だ。社会保障税の一部を個人年金勘定に組み入れ、自分の将来のための蓄えを作ることができるようにすべきだ。運用先は、株式や債券を安全志向で運用する投資信託に限られるようにする」。
 この「公的年金」制度の民営化とは、年金加入者が払ってきた「社会保障税」(日本の社会保険料に相当)の一部を国民一人ごとに管理する「個人勘定」を二〇〇九年に導入するもの。現在、年収の一二・四%支払っている社会保障税(労使折半)のうち労働者が支払っている六・二%の四%分を個人勘定に拠出し、個人が選択する国債や株式などの運用成績によって年金受取額が変わるというものである。
 ブッシュは一月二十日の第二期就任演説でも「すべての米国民の希望と未来を与えるため、『オーナーシップ(所有者)社会』を建設する。個人による自宅や事業、そして退職後の蓄えや健康保険のオーナーシップ化をいっそう進める」と述べていた。すなわち年金の民営化を通じて、年金の「自己責任」化を押し進め、政府による責任を回避するという新自由主義政策の徹底した推進である。
 二千七百億ドルを超えるイラク戦費の重圧の中で、ブッシュ政権の二〇〇五年度財政赤字は四千二百七十億ドルに達し、その額は三年連続で「過去最高」を更新した。イラク占領出費が今後も継続する状況の中での、深刻な財政赤字は、社会保障などの切り捨てによってしか達成されない。金持ち減税の公約の中で、その負担はいっそう一般労働者に背負わされ、社会的貧困はさらに拡大するだろう。
 二月七日に発表された二〇〇六会計年度(二〇〇五年十月〜二〇〇六年九月)は、全般的な支出抑制の中で、国防費については「対テロ戦争」や軍の「トランスフォーメーション」(軍部隊の再編・再配置や装備近代化)を口実に四・八%増という突出した伸びを示した。
 まさに新自由主義的グローバリゼーションにともなう「自己責任」「自助努力」という公共支出の削減による下層中間層、貧困層への犠牲転化と、世界戦争のための支出の増加という典型的な軍事的帝国主義の様相が示されている。

世界的反戦運動で追いつめよう

 こうして第二期ブッシュ政権は、アメリカ原理主義ともいうべきキリスト教極右派のイデオロギーに彩られたグローバル「対テロ」戦争の継続と、貧富の格差を積極的に容認・促進する新自由主義的「改革」路線をあらためて打ち出している。
 しかし、それはアメリカ資本主義経済の下降局面への突入が予測される中で、重大な試練に立たされるだろう。景気後退と財政危機の深まりは、株式市場の破綻ともあいまってブッシュの戦争遂行能力にも重大な制約を課すことになるだろう。
 同時にわれわれは、経済危機の進展が自動的にブッシュの政策転換を促すという幻想を持つべきではない。ここで問われているのは、アメリカ労働者階級と差別されたマイノリティーたちの反戦運動を再建することであり、それと結びついたグローバルな反戦運動をWTO、FTAや、新自由主義的「構造改革」路線への抵抗と並行して再組織することである。
 三月十九日、二十日の世界的反戦行動デーの成功は、イラク反戦・反占領運動のみならず、ブッシュ政権による新しい戦争を阻止し、ブッシュとアメリカ帝国主義を追い詰めるグローバルな闘いを切り開く当面の中心課題なのである。
(2月13日 平井純一)   


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