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1・26 VAWW│NETジャパンが院内集会       かけはし2005.2.7号

歴史の闇を照らし出したからこそ政治的圧力を受けた

女性国際戦犯法廷番組改ざん問題
 一月二十六日、衆議院第2議員会館で「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWW│NETジャパン)が主催する「女性国際戦犯法廷とNHK問題を考える院内集会」が開催された。前日に急きょ設定された緊急集会にもかかわらず会場を埋めつくす百三十人が出席した。民主、共産、社民など野党の国会議員も多数参加した。
 一月十二日の朝日新聞の報道、十三日のNHK長沢チーフプロデューサーの記者会見の後、追い詰められた安倍晋三、中川昭一などの政府・自民党幹部とNHKは「逆ギレ」的に朝日新聞を攻撃し、産経、読売や週刊文春、週刊新潮などの右翼メディアも、それに追随して朝日新聞と女性国際戦犯法廷そのものへの非難をエスカレートしている。昨年の「人質」問題での「自己責任」「自作自演」キャンペーンに続く、極右メディア犯罪の横行である。
 この日の緊急集会は、そうした逆キャンペーンに対して二〇〇〇年十二月の「女性国際戦犯法廷」の画期的意義を、あらためて国会議員やメディア関係者などに訴えていくものとして設定された。
 最初に主催者を代表してVAWW│NETジャパンの西野瑠美子さんが報告した。
 「海老沢NHK会長の辞任は、不祥事の責任を取ったものとされているが、辞任会見では政治家の介入と圧力にはまったく触れていない。これはまったく責任逃れの辞任というべきだ。よく『いかなる問題であろうと、政治がメディアに介入してはならない』と言われるが、今回の介入が女性国際戦犯法廷であったがゆえに行われたということを忘れてはならない。安倍氏らは、圧力をかけてはいないと強弁しているが、放送前に番組を見ていることは事実だ。その上で民衆法廷が『トンデモ裁判』だとか『天皇に死刑を宣告した』などという歪曲された事実にもとづいて誹謗・中傷が投げかけられている」。
 次に、東澤靖弁護士が「女性国際戦犯法廷とは何だったのか」について説明した。
 「私は、フィリピンの日本軍『慰安婦』問題に取り組む中で、なぜこのような大規模な組織的犯罪行為が罰せられなかったのかを問いつづけてきた。国外では現在の問題として旧ユーゴスラビアやルワンダの内戦における女性への性暴力が裁かれている。旧日本軍の性奴隷制に対して誰が責任を負うべきかについて、女性国際戦犯法廷は初めて明確にしていった。少なくとも天皇は軍慰安所の存在について知っていたし、そのことの責任は免れない。この法廷がなぜここまで妨害を受けなければならなかったのかという理由は、日本の戦後がタブーとして隠してきた事実をおおやけにしたからだ」。
 女性国際戦犯法廷のビデオも上映された。NHKが上映直前にカットした「慰安婦」のなまなましい証言や、自ら強姦を告白した旧日本軍兵士の証言も映し出される。
 NHKによる番組改ざんの経過、NHK裁判の現状も紹介された。さらに国会議員との質疑応答の中では、民主党の佐々木秀典衆院議員から、予算委員会の審議の中でNHKと朝日新聞から参考人を呼ぶことを準備していることが報告された。
 事態は、言論の危機の決定的な局面に入りつつある。女性国際戦犯法廷への排外主義・差別主義的なキャンペーンを打ち破り、天皇有罪とした歴史的判決の地平を大きく前進させ、政府・自民党や右派メディアの逆襲をはねかえそう。それは憲法・教育基本法改悪を阻止し、戦争国家体制づくりを打ち破る闘いにとってもきわめて重要な意味を持っている。   (K)                                


「日本の治安悪化」はデタラメ

話し合うことが罪になる!共謀罪を廃案に追い込もう


 一月二十五日、東京の文京区民センターで「話し合うことが罪になる!共謀罪は廃案だ!テロ口実の盗聴法拡大はごめんだ 1・25市民集会」が約七十人の参加で開かれた。
 共謀罪法案は、「犯罪」の実行行為がなくても共謀という事実だけで、五百六十種類を犯罪とすることができるという法律である。
 しかし冒頭司会から、「初めての人もいると思いますが、今国会に共謀罪法案が上程されようとしていますので、共謀罪とは何かというテーマではなく、共謀罪によって政府は何をねらっているのか、日本社会をどこにつれていくのかにしぼり、さらに法案成立を阻止するための集会にしていきたい」という提案があった。
 最初に主催を代表して、市民連絡会議の角田富夫さんが、「政府は共謀罪の必要性を『日本の治安悪化』に力点を置いているが、実際は悪化していない」という事実を、戦後の犯罪件数についてのいくつかの種類のグラフを使って説明した。
 それによると人口十万人あたりでみると増加しているのは、かろうじて窃盗犯だけで、凶悪犯、粗暴犯もかわっていないし、よくいわれる「外国人犯罪」も比率的には増加していない。警察白書は二〇〇〇年を前後して急激に犯罪が増えているように書いているが、警察官の増大、警察権力の肥大化をねらったマヌーバーである」と指摘した。
 角田さんは、さらに「警察は二〇〇〇年以降、窃盗犯、万引きなどから手を引き、重要犯罪に捜査の重点を移し、また埼玉の桶川事件などのミスであらゆる住民の『依頼』を受理せざるを得なくなった結果を利用しているだけだ」と報告した。
 共謀罪について憲法学者でもある専修大学の小田中聡樹さんが講演した。小田中さんの「今なぜ共謀罪なのか」ということについての結論は明快であった。第一は、強い者はどこまでも強い弱肉強食の新自由主義的統治政策をめざすための帰結である、と。つまり教育、病院、福祉を切り捨て、歯向かう者を弾圧し、分断していく統治体制の形成であると。第二は、軍事大国化への道である。これは国際的な新自由主義的枠組みへの対応であり、弱肉強食の構造に適応しようというねらいだと指摘した。
 最後に、共謀罪に反対する運動を中心的に担ってきた海渡弁護士と社民党党首・福島瑞穂さんが今国会に上程をめざしている法務省と政府の動きを報告した。今国会に上程された場合には、三月中〜下旬が最大のヤマ場になることを日程・スケジュールにそって報告した。そのために一月二十七日、二月九日に院内集会を開催することを確認した。      (D)



世界社会フォーラム反戦会議で決議

3・19│20全世界でイラク戦争・占領反対の大行動を

 【ポルトアレグレ│ブラジル 1月30日】イラクで選挙が行われた今日、一月三十日、全世界からやってきた反戦運動体は、きたる三月十九―二十日にイラクでの戦争に反対するグローバルな行動デーを呼びかけた。
 この呼びかけは、今年は十万人以上が参加した反グローバリゼーション運動と反戦運動の活動家の年次会議である世界社会フォーラムの一部である反戦集会の決議である。
 この集会の主要オルガナイザーの一人であるフォーカス・オン・ザ・グローバル・サウスの代表ウォールデン・ベロは、「このかん浮き沈みはあったものの、この集会は反戦運動の復活を示している」と語った。
 反戦集会には、イラクをふくむ三十三カ国から約三百人の反戦活動家が参加した。参加者のほとんどは、二〇〇三年二月十五日の世界的な大規模な反戦デモを支えたグループの人たちであった。
 千以上の組織が加盟する米国最大の反戦連合である「ユナイテッド・フォー・ピース・アンド・ジャスティス(UFPJ)」のメデア・ベンジャミンは、「私たちは二〇〇五年を戦争を終わらせる年にすることを決意する」と語った。
 ロンドンで百万人が参加する大規模なデモを組織した英国の「ストップ戦争連合」のクリス・ニネハムは、「世界的世論は私たちに有利だ。いまや戦争に反対する世論は二〇〇三年二月十五日よりも多い」と指摘した。
 最新の調査では、デモはイラクをふくむ二十九カ国で予定されている。この呼びかけがここ数週間のうちに反戦ネットワークの中で広まるにつれて、さらに多くの諸国が参加することが期待されている。
 また反戦活動家たちは、イラクでの選挙の影響についても、それがたいしたものではないと評価した。「こうした隠密裏になされる選挙にはまったく正当性がない」「世界はこうした術策にはだまされない」とベロは語った。
 参加者の中には、はるばるバグダッドからやってきたシェイク・ジャワド・カリシがいた。スンニ派とシーア派、イスラム教徒と世俗活動家をふくむ、占領に反対するイラクの政治グループの広範な連合のリーダーである彼も、この選挙を拒否した。カリシは現在、イラクで最も影響力のあるリーダーの一人とみなされている。バグダッドのカダミーヤ地区のシーア派宗教指導者である彼は、一九二〇年代のイギリスの占領に対するレジスタンスを指導したイラクのヒーローの息子である。
 カリシは語った。「ジョージ・ブッシュは、すでに投票日の以前から選挙結果を決めていた」「この選挙はイラク民衆のためではなく、ジョージ・ブッシュのための選挙だ」。
 カリシはバグダッドで得た情報にもとづいて、イラク人の非常に多くが選挙ボイコットを決めている、と主張した。彼は、モスル、ディヤタ、ラマディなどの五つの州では有権者の九〇%以上が選挙ボイコットを決めており、他の七州でもボイコット率は約七〇%に達した、と述べた。
 カリシは、選挙があっても暴力は終わらないだろうと考えている。「暴力はイラクが占領権力から解放されたときにのみ終わるだろう」、とカリシは述べた。
 「暴力は続くだろう。暴力を誘発しているのは、おもに占領軍だからだ」とベロが付け加えた。戦争で十万人のイラク人が殺されたが、そのほとんどは連合軍によって殺されたのだ、と彼は指摘した。ベロは「占領軍はいっそうの抵抗に直面するだろうし、そうなれば民衆はいっそうの残虐行為を受けるだろう」と述べた。(ハーバート・ドセナ)


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