| 危険な欠陥誘導路使用を糾弾する かけはし2005.1.31号 |
東峰住民の追い出し攻撃をはねかえす新たな闘いを
一月十六日、横堀農業研修センターで三里塚芝山連合空港反対同盟の主催による「〇五年旗開き」が行われ、東峰や横堀地区の住民や支援など四十人が参加した。
小泉政権は、二〇〇二年四月に三里塚暫定滑走路供用を強行した。連日連夜にわたって東峰住民の頭上四十メートルに中型ジェット機が飛び、九十五ホンを超す轟音と排気ガスをまきちらし、航空機事故の危険が生じる状態に追い込んでいった。だが、東峰住民たちは、暫定滑走路に反対し、生活・営農活動を続け、たくましく生き抜き、B滑走路二千五百メートル化を阻止し続けてきた。
民営化した成田空港会社にとってアジア国際空港競争の遅れを取り戻し、国際空港としての「地位」を維持するためにB滑走路の完成は至上命題だ。しかし、東峰住民の断固たる闘いによって、ついに北側国交相が一月十一日に暫定滑走路の北側延伸にむけて指示を出さざるをえないところまで追い込まれている。
空港会社は、ジャンボジェット機が自走できない「く」の字欠陥誘導路問題について、なんら解決していないにもかかわらず、全く触れないでいる。北側延伸計画にゴーサインを出したとしても誘導路問題は、どうするんだ。
すでに二〇〇二年十二月一日に暫定滑走路誘導路上で接触事故が発生している。そもそも航空法施行規則では誘導路本体が幅二十三メートル以上、側帯が百十メートルと定めているが、実際には側帯の全体幅が九十三・五メートルしかない。欠陥誘導路によって接触事故再発の危険が恒常的に続いていることを承知で暫定滑走路供用を強行しているのである。安全性無視の空港会社を許してはならない。
このように暫定滑走路北側延伸が焦点化する中で、反対同盟は、政府・空港会社による北側延伸と東峰住民追い出しを許さず、暫定滑走路粉砕を掲げ、東峰と横堀の闘いを軸にスクラムを強化していく、そのスタートとして旗開きを開催した。
開催前、石井紀子さんたちによって豚汁、ぶりの大根煮、お新香などが作られ、次々と並んでいった。暫定滑走路の飛行コース下であるため、時々、ジェット機の轟音がたたきつけ、さらに強い雨風が吹いていたが、反対同盟をはじめ参加者は、そんな「妨害」をはねのけ、再会と今年一年の闘いの出発に向けた挨拶があちこちで行われている。
旗開きの司会は、山崎宏さん(労活評三里塚現闘・横堀)。
柳川秀夫さん(反対同盟世話人・宿地区)から開催あいさつが行われ、「もう一つの社会をめざしながら、『百年戦争』を闘っていこう」と発言した(別掲)。
熱田一さん(横堀地区)は、「八十六才になっても、まだまだ同志の皆様方の支えによって頑張っている。東峰部落の石井さんたちが来ているけど、東峰ともども『熱田派』という名前をもって頑張っている。これからも熱田は、ねばり強くやっていきたい。この悪天候を突いて、集まってくれたことは本当にありがたい。これからも色々とあるが、やるといったことはやりきるという意気込みを失わないようにやっていこう。これからもご支援をよろしくお願いします」と元気一杯に発言した。そして、熱田さんの音頭で乾杯が行われた。
石井恒司さん(東峰地区)は、空港建設によって東峰地区の自然排水機能が低下し、被害にあったことや、空港会社の北側延伸と追い出し攻撃に対して厳しく批判した(別掲)。
平野靖識さん(らっきょう工場・東峰地区)は、「東峰の村が存続するかぎり、あそこで仕事をしていく。後継者の育成なども力を入れていきたい。東峰に来た時には、ぜひらっきょう工場に寄ってください」と発言した。
石井紀子さん(東峰地区)は、「三里塚に来たら、ここで採れた野菜と野菜の命を味わってください。私はじいちゃんから豚汁作りを引き継ぎました。私流の味になっています。皆さんに渡したいものが一杯入っているので食べてください。飛行機が飛んでも、野菜は元気です」とアピール。
続いて、空港はいらない静岡県民の会からの連帯メッセージの紹介。
関西・三里塚相談会の渡邊さんは、関西新空港反対運動や反空港全国連絡会の取り組みなど報告した。
さらに、じゃがいも運動、田んぼくらぶ、東水労青年女性部、横堀団結小屋維持会などから決意表明が行われた。最後に、暫定滑走路供用阻止に向けてスクラムの強化を確認していった。 (Y)
柳川秀夫さんの発言
もっと広い連帯を求めて今後は「百年戦争」だ!
昨年、千葉県収用委員会が新しく再編成した。成田空港反対派の土地に対して強制収用はやらないと報道していた。「やりたくてもできない」というレベルの話ではなく、手続き上できない。もしやるのであれば、新しく強制的な手段をやるということだ。それは国が約束を破るということだから、また「戦争状態」に入る。
北側国交相が北側延伸の発言をした。北側の土地は、空港会社が買収しているので、すぐに工事に入れる。しかし、あいかわらず空港を大きくすることをやめようとしない。ここにきてあらためてはっきりした。だが、南側には、われわれの拠点が数多くあり、これ以上の開発を許さない。
天候不順、天災、乱開発による弊害などをみてわかるように経済発展と巨大開発は限界にきている。われわれ反対派は、地域周辺からすると少数派だが、もっと世界的にみれば同じような考えを持つ人々は多数存在し、孤立していない。
これからは、「もう一つの社会」ということを考えていくことが大事だ。これからの反対闘争は、もっと広い連帯を求めていかなければならない。短期的には厳しいかもしれないが、われわれが反対してきたことは、決して間違っていない。もう一つの大義があるんだ。今後の闘いは、「百年戦争」だ。これまでの闘いを継承し、新しい闘いを建設していこう。
石井恒司さんの発言
このままでいけば南側に滑走路はできない
年頭から北側延伸して二千五百メートルを完成させると言っている。新聞で騒いでいるが、なにをいまさら騒いでいるのかという感じだ。北に行くか、南に行くかということで動ずることはない。用地交渉をやっていると言っているが、そんなことやったのか、という感じだ。逆に、空港建設によって東峰地区の自然排水が悪くなってしまったので抗議してきた。
このままでいけば南側には滑走路はできない。空港会社の土地がある北側に延伸するのだろう。ただ、それが三月まで待てば、なんとかなるということは全くない。昔からタイムリミットだと三十年ぐらい繰り返してきた。社長の首が飛ぶからだとか言われても関係ない話だ。昔から公団総裁は変わってきたし、国交省の役人も随分変わってきた。そのこと自体、気にする話じゃない。本人にとっては大変なことなのかもしれないが、はい、さようですかと、なかなかいきません。頑張ります。
空港はいらない静岡県民の会
ともに闘いを共有し土地収用攻撃阻止へ
新年のご挨拶をお届けします。大型公共事業をめぐって、昨年は全国で農漁民、市民、住民の頑強な抵抗によって官僚行政を押し返し、強制収用については画期的な判決も出ました。
これらの闘いの前進をテコに私たちもいっそうの奮闘を期しておりますが、静岡空港土地収用問題が、いよいよ全国的な焦点になろうとしております。このような状況の中で、反空港全国連絡会の役割と三里塚の闘いが持つ意義はきわめて大きなものとなるに違いありません。
もともとデタラメの上に、思いつき的な航空行政が各地で行き詰まりを見せている時、あえて土地収用攻撃をしかけてきた静岡県の時代錯誤は、全国の闘いで叩きつぶす必要があります。もちろん、この闘いで空港をはじめムダな公共事業、補助金タレ流しの構造を根本的に変革していかなければなりません。
私たちは静岡の地で、この1年徹底的に闘い抜く決意です。
三里塚・暫定滑走路の北側延伸の方針が伝えられていますが、地域をつぶし、弱肉強食社会をますます強化しようとしている流れを止めるため、ともに闘いを共有することが必要です。
正念場がつづきます。局面の変化も深まっていくことになるでしょう。しかし、私たちの闘い、抵抗には、人々が生き、暮らしていくための大義と使命があります。三里塚芝山連合空港反対同盟の旗開きに際し、心からの連帯を表明します。
尚、私たちは1月30日に第10回総会を開き、土地収用攻撃をはね返し、断固闘い抜く方針を決定することにしています。
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