| 辺野古への海上基地建設阻止しよう かけはし2004.07.26号 |
新宿と有楽町で50人が訴える
七月十八日の日曜日、辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会は、五十人以上の参加で、午前十一時から新宿駅西口、午後二時から有楽町マリオン前で、連続した宣伝活動を行った。防衛施設庁が沖縄・名護市辺野古の沖合に建設しようとしている米軍海上基地建設のためのボーリング調査に反対し、すでに三カ月にわたって連日の座り込みを続けている地元住民の闘いに連帯するためである。
青色のビニール製の巨大なジュゴンをふくらまし、辺野古の美しいサンゴ礁の海のパネル写真を並べ、エイサーや島歌などでにぎやかに行われた宣伝活動は、猛暑の中、大きな注目と共感を集めた。チラシの受け取りもよく、カンパを寄せる人びとの姿もいつになく目についた。
参院選沖縄選挙区で、「新しい基地を沖縄に作らせない」と訴えた糸数恵子さんの大差の勝利が、この日の宣伝活動にはずみをつけた。
続いて午後四時過ぎには防衛庁前に移動した。最初に「自衛隊の海外派兵と戦争協力に反対する実行委員会」(反安保実[)が、自衛隊のイラク多国籍軍参加決定の撤回を求める申し入れ行動を行った後、辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会が続けて防衛庁・防衛施設庁への申し入れ行動を行った。
毎週月曜日に行っている申し入れを、この日は宣伝活動と結びつけて日曜日に行ったのだ。実行委員会参加各団体の発言の後、戦争に反対する中野共同行動が、辺野古ボーリング調査の中止を求める申し入れ文を読み上げ、防衛施設庁担当者に手渡した。
六時間にわたるこの日の行動の参加者は、最後には八十人に達した。 (K)
イラク「主権移譲」と国連
自衛隊の多国籍軍入りに反対し反安保実[が討論集会
七月十八日午後六時から、東京・文京区民センターで「イラク『主権移譲』と国連――自衛隊の多国籍軍入りを許すな! 7・18討論集会」が開催され、八十人が参加した。主催は自衛隊の海外派兵と戦争協力に反対する実行委員会(反安保実[)。
この日の集会は、国連決議にもとづく「主権移譲」という名のカイライ政権樹立以後のイラク情勢の展望と、自衛隊のイラク「多国籍軍」参加決定のデタラメさを批判する集会として企画された。
主催者を代表して天野恵一さんが、集会の趣旨を説明した後、国際政治学者の武者小路公秀さんとピープルズプラン研究所の武藤一羊さんが報告した。
武者小路さんは、CIAのエージェントだったアラウィが首班をつとめるイラク暫定政権を、ナチス占領下のフランスのヴィシー政権と対比した上で、「ヴィシー政権には国際的な正統性はなかったが、イラク暫定政権は国連が協力している。しかしヴィシー政権に対するレジスタンスは、連合軍が入ってくるまではパリなどの大都市において存在しなかったが、アラウィ暫定政権は発足のその日からバグダッドでの大規模な攻撃に見舞われた。アラウィ政権は非常事態を宣言し、諜報活動のための専門機関を設置してレジスタンスの分断をせざるをえない、という状況になっている」とアラウィ政権の性格を厳しく分析した。
武者小路さんは、その上でアラウィ暫定政権を取り巻く国際関係を解説し、具体的な方針として「米・国連軍への非協力、イラクを植民地化している資本への不買運動、人権問題の調査とイスラエルの犯罪行為への対応、米国の引き上げと市民監視下での国連による公正な選挙」を提起した。
武藤一羊さんは、CPA(連合軍暫定当局)のブレマーが在任当時に発した命令が、「主権移譲」後も法律として生きている現状を紹介した。たとえばブレマーが発令した命令39号は、「外国投資」に関するものだが、そこでは「イラク国営企業の私有化と一〇〇%外国人所有の承認。外国人所有企業の完全な内国民待遇。投資によって生じる利益の本国への無税送金とその四十年間保証」が規定されている。つまりはベクテルなどの米資本によるイラク経済の完全な乗っ取りである。
武藤さんはまた、アメリカのRTI(リサーチ・トライアングル・インスティチュート)などの巨大民間請負機関によって、親米派による地方の権力機関作り、政党づくりなどが進められている実態についても暴露した。
武藤さんは、アラウィ暫定政権が「カイライ政権」であることは間違いないにしても、来年一月にも予定されている制憲議会選挙に対して占領抵抗勢力の側が、どのような態度を取りうるのかについては注視する必要があることについても問題提起した。「制憲議会選挙に参加するのかどうか。ボイコットで済むのかどうか。武装抵抗を継続するのか。武装抵抗だとしても、その性格はどのようなものか」。
武藤さんは、シーア派内の反米抵抗派としてのサドル派が、暫定政権との何らかの取り引きによって「内部勢力」化する可能性について指摘した。そして占領への抵抗の中で形成されるイラク主権国家のイメージについて「イスラム国家」化するのか「世俗的民主国家」の方向を打ち出すのかについての綱引き状況に入る可能性についても言及し、国際的な連帯運動がどのような勢力と結合しようとするのか、についても真剣に考えなければならないことを強調した。
武藤さんは、五月にバグダッドで行われた「占領を拒否し、イラク人の独立国家を樹立するための国民会議」(イラク国民会議)の結成宣言を紹介し、それがどの程度の基盤を持っているかについては不明という留保つきで、「宣言」で紹介されている方向性について積極的に評価した。
二人の提起をめぐって、今後のイラク情勢の展開と新しい民主主義的主権を担う主体の性格や、連帯運動の方向性について活発な応答が交わされた。最後に、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、「アル・リカービさんに聞く7・30集会」、「元米兵イヴァン・メディナさんのお話を聞く会」、核とミサイル防衛にN0!キャンペーン2004、「戦争と象徴天皇制」を問う8・15行動からの行動提起が行われた。 (K) 核とミサイル防衛にNO!キャンペーン2004発足
軍需産業の論理と軍拡に反対して
七月十日、東京の早稲田奉仕園で「核とミサイル防衛にNO!キャンペーン2004」発足集会が行われ三十人が参加した。「核とミサイル防衛にNO!キャンペーン2003」は、昨年十二月十九日にミサイル防衛(MD)システムの導入が閣議決定されたことに抗議し、MD導入をふくむ「先制攻撃」型軍拡予算の成立に対して「MD予算削除」を求める署名活動を繰り広げるなどねばり強い闘いを継続してきた。
「キャンペーン2004」は、この運動を引き継ぎ、日米の軍需産業の利益追求を背景にしてアメリカの先制核攻撃戦略と一体となった自衛隊軍拡に反対する運動を継続しようとしている。MDシステムの導入は「純粋に防御的」なものとされているが、それはまったくの言い逃れにすぎない。MDシステムそのものが、対象国のミサイル戦力の無力化を通じて、小型核兵器の使用をふくむアメリカの先制攻撃戦略の一環なのである。それは、二〇〇四年度「防衛白書」で示された海外派兵の「主任務」化を通じた、グローバルな日米「連合軍」体制の形成に裏打ちされたものである。
武器輸出の解禁、ミサイル情報網の日米一体化を通じた集団的自衛権行使への具体的踏み込み、米イージス艦の九月日本海配備に対する闘いを「キャンペーン2004」は独自の活動として担っていこうとしている。
集会では、東京新聞記者の半田滋さんがMD導入の背景について講演した。
半田さんは、今回のMDシステムの導入が、自衛隊の制服組が要求しないままに押しつけられた初めての武器体系であり、その性能も実績に裏打ちされたものではなく「まだ開発中」で、どのようなものになるかも分からないで購入が決められたというところに最大の特徴があると指摘した。
MDシステム導入の総費用は配備完了の二〇一一年度までに八千億円から一兆円という膨大なものであり、それ自体が自衛隊の「防衛計画の大綱」の新たな作成を招来させるものになっている。つまりMD装備の導入によって「大綱」が変わるという性格を持つのだ。
三菱をはじめとする防衛産業の側にとっては、新たな軍事戦略にともなって縮小される戦車・護衛艦・潜水艦などの生産を代替する新たな「商売」となる。MDシステム導入による航空自衛隊高射部隊の地対空ミサイルPAC−3(ペトリオット能力改善3型)、イージス艦に搭載され、弾道ミサイルを迎撃するSM−3のライセンス生産を三菱重工が受注することになっている。
半田さんは、MD導入が自衛隊の装備や戦略にもたらす変化、軍需産業との関係、中国をはじめとしたアジア諸国との国際関係にもたらす影響などについて、詳細に解説した。 講演の後、討論を行い、MD導入がもたらす新たな軍拡に対抗する「キャンペーン2004」の方向性について確認した。 (K)
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