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                           かけはし2004.04.26号

ランティシの殺害-アメリカが育成したイスラエルの国家テロ

メディア・レビュー・ネットワーク


                                   
 メディア・レビュー・ネットワークは、イスラエルによるハマス指導者アブデルアジズ・ランティシの殺害に関して、その怒りと悲しみをパレスチナの人びとと共有する。
 この卑劣なミサイル攻撃があったのは、アリエル・シャロンがアメリカ訪問から戻ってわずか数日後のことであった。この訪米でシャロンは、ジョージ・ブッシュ米大統領により「歴史的変革」を作りだす「平和の人」として祝福されたのである。四肢が不自由で車椅子に乗ったハマスの精神的指導者シェイク・アフメド・ヤシン師が、国際法や協定に反する不道徳かつ残虐な、同様のやり方で殺害されたのは、ほんの一カ月前のことだった。
 アメリカ合衆国は、数十年間にわたってイスラエルの不当きわまる国家テロリズムを育成し、支援してきた。アメリカは数十億に上る援助や最先端の兵器を提供し、イスラエルを非難するあらゆる決議に拒否権を行使した。最近では、国連決議242に反して西岸地区を併合するシャロンの構想を恥知らずにも支持した。ブッシュ政権はさらに、パレスチナ人の帰還の権利も妨げ、人道に反するイスラエルの犯罪の直接の共謀者となっているのだ。
 世界は、イスラエルが遂行した多くの暗殺を思い起こすだろう。その暗殺で数百人にのぼるパレスチナの一般市民が殺された。二〇〇三年六月、イスラエルはアブデルアジズ・アル・ランティシの暗殺を企てた。彼は軽傷を負っただけでその場を逃れたが、アパッチヘリからの六発のミサイルによって、老齢の女性、カドラ・アブハマダ(34歳)と彼女の三歳の娘、ムスタファ・サレフ(23歳)が殺され、二十七人の市民が負傷した。
 こうした見下げはてた行為は、シオニストの占領と抑圧からの解放を求める決意を強めるだけだと、ハマスは宣言していた。メディア・レビュー・ネットワークは、パレスチナ自治政府がただちに解散し、すべてのパレスチナ人の解放のための闘いの最前線で、大多数のパレスチナ人の隊伍に加わるよう訴える。
 すべての西側諸国と、その奴隷であるアラブの指導者たちは、数十年間にわたってパレスチナの土地をむさぼり、併合し続けながら「平和」の追求を偽装するシオニスト政権に欺かれてきた。今こそ、アラブ諸国、とりわけエジプトとヨルダンの指導者たちは、人種差別的なシオニスト体制と決別し、このジェスチャーに終止符を打つべき時である。
 正しい大義の中で流された犠牲の血は無駄にはならない。「シャヒズ(殉教者)」ヤシンとランティシは、自ら正しい大義の中で死ぬことへの恐れを知らない願いを表明した。メディア・レビュー・ネットワークは、聖なるコーランの言葉を思い起こして、彼らに敬意をはらう。
 フィロス・オスマン(メディア・レビュー・ネットワーク事務局長)
(「オルタナティブ情報センター」のウェブサイトより)

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