かけはし重要記事

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                           かけはし2002.4.15号より

携帯鉄塔建設で住民生活を脅かす巨大企業NTTドコモ


 福島県郡山市逢瀬町で携帯電話鉄塔の建設地移転を求める住民運動が起こっています。住民たちはいずれも同町多田野地区で田畑を耕し生活を営む人々です。
 これまでの闘いの経過と現状、支援の訴えをまとめたチラシを当会で発行しましたのでぜひお読みください。「かけはし」読者の皆さんの支援を期待します。

 郡山市逢瀬町多田野地区に携帯電話基地局を建設しようとするNTTドコモ東北は、「住宅密集地から離れた場所に移転を」という近隣居住者の願いを聞かず、ますます強硬な姿勢に出て、地域住民の平穏な生活を脅かしています。

建設準備は秘密裡に進行

 奥羽山脈の山嶺を西に仰ぎ豊かな田園が広がり多くの里山を配してすばらしい景観を保持し、冬には白鳥三百羽が飛来する水田がすぐ近くのこの農村集落に携帯鉄塔建設問題がふってわいたのは二〇〇〇年秋。前年からの建設準備は秘密裡に進められ、同年十月二十六日の地鎮祭、翌日の杭打ち作業開始まで近隣の住民には何の説明もされませんでした。

電磁波の影響が心配!

 電磁波が自然環境・人体に影響を与え、健康被害をもたらすことが世界中で指摘されています。「安全」であるという確証はありません。病院内では携帯電話が禁止されて います。携帯鉄塔が建てば年がら年中、電磁波の照射を受けることになる住民たちの求めで二〇〇〇年十一月七日に開かれたドコモ社の説明会では批判が集中、翌日には工事中止となりました。
 ところが翌年夏になると、「建設賛同呼びかけ人」なる団体?による「推進署名が何百人を越す」「移転を求める署名に応じた世帯は二十万円の負担をしなければならなくなる」などのチラシが配布され住民に不安感が高められる中で、二〇〇一年九月一日に同社は第二回説明会を開催し、住民の声を無視して一挙に工事再開を強行しようとしました。
 この間、多田野地区住民は「移転を求める会」を結成し、代替地の無償提供まで申し出、話し合いによる移転を粘り強く求めるとともに市長宛の署名運動を行い、また工事強行に備えて小屋を建て、昼夜を分かたぬ監視活動を展開して本格的工事を許しませんでした。

年末・深夜の工事強行失敗で住民二人がケガ

 これに業を煮やしたのか、昨年十二月二十八日深夜、ドコモ東北及び工事請負の日本コムシスと下請負の光建設は、住民が寝静まるのを待って鉄塔基礎のコンクリート打ちを強行しようとしました。これに気づいた住民たちは道路の封鎖解除と深夜作業の中止を求めました。会社側は動員した百人近い作業員の暴力を持って住民排除を企てたため紛糾し、住民二人がケガをして救急車で運ばれる事態となりました。
 この作業は市道を全面封鎖して始められましたが、会社側は道路使用許可を取得しておらず、道路交通法違反と往来妨害を併せ持つ違法なものでした。駆けつけた郡山北警察署が「工事中止」を指示したことで、この年末・深夜の暴挙は、コンクリートミキサー車一台分打ち終えずして中止となり、失敗に終わりました。

住民を裁判に、刑事告訴まで!

 住民にけがを負わせてまでの工事強行劇に少しは反省しているのかと思いきや、ドコモ東北は、住民側七名を特定して二月八日付で福島地方裁判所郡山支部に『建築妨害等禁止仮処分』を申し立てました。その中には同社の幹部社員一名が住民に「投げ飛ばされ」けがしたという荒唐無稽の話までがついていました。
 さらに一週間後には、自らの違法行為・暴力行為を省みず、逆に住民側十一人を威力業務妨害での刑事告訴まで行いました(それに先立って同社は移転を求める会代表に「運動を終結すれば告訴はしないが」という電話をかけてきています)。ドコモ社は仮処分申し立ての目的として「近隣居住者の平穏な生活を尊重しつつ、円満な雰囲気の中で本工事を完了することに尽きる」と述べていますが、これほど人を馬鹿にした話はありません。

許せない大企業の横暴!

 移転を求める会は五千五百人以上の署名、特に予定地から半径五百メートル以内の地域では七割以上の世帯から署名を集めて移転を求める声が地元の多数であることを明らかにしてきました。計画の段階から住民の大多数をカヤの外におき、住民の意思を無視し違法承知で建設を強行しようとし、それが失敗するや住民を裁判に引き出し、刑事告訴までして住民を窮地に追い込むという大企業NTTドコモ社の横暴をこれ以上許してはなりません。

住民の願いは建設地の移転

 多田野地区の人々は携帯電話鉄塔に反対しているわけではありません。 住民の願いは、『電磁波の不安におびえて暮らしたくはない』『住民はよそに行くことはできないが、鉄塔は別の場所に立てることができる』『住宅地から離れたところに移転してほしい』『平穏な生活を取り戻したい』というささやかなものです。多田野地区には、ドコモ社が示すエリアに限っても鉄塔の用地は何処にでも見つけることができます。ドコモ社が住民サービスの開始を急ぎ、「住民の平穏な生活を尊重」し「円満な工事完了」を願うなら、住宅密集地ではなく他の場所に移転すればよいのです。

 足掛け三年に及ぶ巨大企業NTTドコモからの圧迫を受けながらも、命と健康を守るために、孫子のためにと、住民達は頑張っています。裁判でも全面的に争う姿勢です。皆さんのご支援・激励を訴えます。

電磁波による健康被害をふせぐ「ふくしまの会」
裁判闘争支援カンパ送り先 (郵便振替) 02260―7―97432
激励先 郡山市逢瀬町多田野字本郷一〇二
多田野携帯電話基地局の移転を求める会 代表 中村和夫 電話024―957―2712


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