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国鉄闘争                       かけはし2004.02.09号

1047人の不当解雇撤回へ

統一と団結を取り戻し勝利解決を


最高裁不当判決をはね返そう

決意新たにJR総行動と鉄建公団訴訟報告集会

 一月二十九日、エデュカス東京で「取り戻そう人権と平和を!進もう勝利に向かって!第十二回鉄建公団裁判報告集会」が開催された。
 はじめに二瓶国鉄闘争共闘会議議長が発言に立ち、十二月最高裁判決を反動判決としながらも「鉄建公団訴訟が勝利の道だということを明らかにした」と言い切った。そして国労本部が裁判闘争を考えていることを明らかにした上で「国労本部が統一と団結を言うなら鉄建公団訴訟を行うべきで、そのためには原告への生活援助金の凍結を解除し、原告闘争団二十二人の統制処分を撤回すべきだ」と主張した。
 二瓶さんは、一月三十一日に予定されている国労の中央委員会の議案に対して、「裁判闘争は情勢を見て踏み切るとなっていて、それはやらないことだ」と厳しく批判した。そして「共闘会議は、裁判闘争を、大衆闘争を通じて強化していく。訴訟に参加していない闘争団員に、このまま名誉回復も年金問題も何もないまま決着していいのか、と参加を呼びかけていく。全動労などへも運動の統一を呼びかける」、と述べた。
 最後に、「労働委員会制度の形骸化は許せない。リストラで敗北を続ける日本労働運動の再生をこの闘いでかちとる」と決意を表明した。

JRには責任があり国鉄は共犯

 次に鉄建公団訴訟主任弁護人の加藤弁護士が@最高裁判決は何を突きつけたのかA国労やわれわれが何をするべきなのかB今後の展開と展望――の三点について発言した。
 @について加藤さんは、「最高裁多数意見は改革法は違憲でないとした上で二十三条を形式的にとらえ、JRに使用者責任はないと判断した。しかし少数意見が『募集、振り分け、名簿作成、採用』は形式的には区別できず、一連のものであり、国会の大臣答弁にもあるように国鉄のなしたことは設立委員会の補助機関でありJRに使用者責任がある、としたのは当たり前の主張だ」、と判決を批判した。
 そして「国労が『JRに法的責任なし』などと中労委を後ろから撃つような主張をせず、確固とした運動をしていれば勝っていたという可能性もある。もはや鉄建公団訴訟しかない」「JRに責任があるのは当然で国鉄は共犯者だ」と主張した。
 Aについては、「国労本部は、いまさら同じ訴訟はできない、いままでは間違っていたと認めたことになる、後を追うことはできないと、面子にこだわり国賠訴訟を考えているようだが、それは非常に危険だ。人道的な損害賠償、しかも組合に対する保証では判例ではごくごく小額だ。しかも年金問題も地位確認もJRに雇用を確保せよとも言えない。それを言えるのは鉄建公団訴訟に勝利することだ」、と国労本部をけん制して、「一緒にやろうじゃないか、同じ道を進もう」と訴えた。
 Bについては、裁判では鉄建公団側代理人(JRが訴えられた労働委員会、裁判のほとんどの代理人でもある)が一、特措法は三年で時効 二、損賠は三年が時効 三、就職斡旋は充分やったとする準備書面を提出して「結審してもらって結構」と発言したことを紹介し、「踏みつけられ七転八倒した事実はどうなるのか」と声高に弾劾した。
 そして「いままでの原告の陳述で『就職斡旋は充分やった』というウソは完璧に粉砕した。四月に証人採用が始まり攻防が始まる。年内結審が予想されるのでこの一年が本当の正念場だ」と檄を飛ばし、最後に「労働基本権が侵害されたときは原状回復が当然だ」と締めくくった。

鳥栖闘争団の原告が決意を表明

 続いて、当日口頭弁論で陳述した鳥栖闘争団の原告が発言に立った。原告は「第二次原告で参加した。そのときは団長だった。去年原告から話を聞き議論して鉄建公団訴訟しかないと決断し、団員みんなに訴えた。団長は降りたがこれからも全力で闘いたい」と力強く決意表明を行い、会場から大きな拍手を浴びた。
 共闘からは、東部共闘会議、西部地区、女性応援団、南部、北部連絡会などから激励と、ともに闘うとのあいさつがあった。
 インドでの世界社会フォーラムに参加した佐久間原告団事務局長は、当地のATTACジャパンのセミナーで「民営化は公共サービスの切捨て」というテーマで、郵政全労協、電通労組と三者でアピールしたことや、インドでの印象深い出来事などを報告し、最後に「カンパはしっかり運動で返す」と発言した。

正念場のこの一年間を全力で闘おう

 集会の最後に、酒井原告団長が「雇用対策支所の当時助役が陳述書の中で『原告は支所の雇用対策を生かすことはできなかった』と言っているが『同じ身ならこんな陳述書を書いただろうか。就職する気がなかったとは絶対言わせない』」と怒りの発言。「国鉄闘争は第二の局面に入った。国労を正しい国労に向ける。闘争団と家族も前面に立って国鉄闘争の意義を訴えていく」と力強く決意表明した。そして最後に団結がんばろうで集会を締めくくった。
 集会当日は寒風の中、朝から東京地裁前のビラ撒き宣伝行動、傍聴券獲得、公判参加、JR東日本本社前行動、鉄建公団(鉄道運輸機構)、厚生労働省、国土交通省、各要請行動を全一日取り組んだ。最高裁不当判決後の最初の口頭弁論に関わらず原告団はくじけることなど微塵も見せずに、常に行動の先頭で力強く戦い抜いている。この一年間が正念場だ。三月二十二日の次回公判、四月十三日の東京大集会に向けて取り組みを強化しよう。
(1月31日 蒲田宏)

追記
 一月三十一日、国労組合員や鉄建公団訴訟原告団などの宣伝行動に包囲されるなかで開催された拡大中央委員会は、採用差別事件の政治解決を求める方針を決めた。詳細は伝わっていないが、政府と鉄建公団に「人道的解決」を求め「新たな訴訟は準備するが時機を見て」となっていて、二瓶共闘会議議長の指摘したとおり、訴訟の開始の時期も内容も明らかにできないでいる。本部は国に慈悲を願うばかりの、はっきりしない方針で組合員を放置したまま、JR連合と手を組んだチャレンジグループなどが国労の組織破壊と脱退行動を公然化するのに充分な時間を与え、手をこまねいてみているのだ。
 統一と団結を取り戻し採用差別事件を勝利的に解決するためには、本部は面子を捨てて国労として鉄建公団訴訟を取り組む以外にないことを肝に銘じるべきである。
 以下は中央委員会と全組合員に向けて発せられた全国大会代議員二十人による「最高裁不当判決を乗り越え、鉄建公団訴訟を柱に採用差別裁判の勝利解決をめざすアピール」と「勝利解決めざす行動提起」の骨子である。


最高裁不当判決を乗り越え、鉄建公団訴訟を柱に採用差別事件の勝利解決をめざすアピール


 二〇〇三年十二月二十二日、JR採用差別事件に関する最高裁判所が言い渡されました。
 社会文化会館で開催された『報告集会』で、「不採用について、司法的な手続きでJRに使用者責任を追及していくという方針については、今回の最高裁判所の最終的な判断によって、法的道筋としては困難になった」と宮里弁護士は報告しています。しかし、酒田委員長が「国労は不採用事件が未解決のまま闘争団が存在する以上、闘いを放棄することはできません」と述べたように、私たちは今回の最高裁判所の不当判決を乗り越えて、新たな局面を迎えた中で、国労としての新たな闘う方針を確立し、具体的な闘いを通じて不当労働行為の責任追及を行い、採用差別事件の勝利解決を勝ち取らなければなりません。
 最高裁判所では、裁判官三名の多数意見と二名の少数意見のために、『上告棄却』が言い渡されました。
 多数意見要旨では、「設立委員ひいては継承法人は、労働組合法七条にいう『使用者』として不当労働行為の責任を負わない」とする一方で、「日本国有鉄道が採用候補者の選定及び採用候補者名簿の作成に当たり組合差別をしたという場合には、労働組合法七条の適用上、専ら日本国有鉄道、次いで日本国有鉄道清算事業団にその責任をおわせることとした」と、不当労働行為の責任が何処にあるのかを明確にしています。
 司法の最高府において、「JRに法的責任なし」が確定し、新たな局面を迎えた中で、私たちに残された道、そして唯一勝利解決できる道は、不当労働行為の責任ありと指名された日本国有鉄道、次いで日本国有鉄道清算事業団にその責任追及を行っていくしかありません。現在の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構国鉄清算事業本部(旧日本鉄道建設公団)への訴訟を提起することです。
 『報告集会』で吉田書記長は今後の具体的な闘い方について、「国鉄改革法の立法責任、行政責任を問う新たな闘い。A六月追加採用問題(福岡地労委)。BILO勧告の履行」の三つを「闘いの柱として、組合員や支援共闘の結集軸としてこれから運動を進めていきたい」と述べ、「具体的な方針につきましては一月三十一日の中央委員会に提起をし、決定をいただきたいと思います」と述べました。
 今回、執行部の判断として、臨時全国大会を開催せずに、中央委員会を一つの区切りと考えたものと理解します。しかし、『三つの闘いの柱』のうち、「ILO勧告の履行」については、既にこの間の全国大会の中で決定されているものであり、何ら問題はないといえますが、「国鉄改革法の立法責任、行政責任を問う新たな闘い」に関していえば、全国大会で何ら議論されたこともなく、国鉄労働組合規約[第二十二条 次の事項は大会で決めなければならない。(2)運動方針]からも中央委員会で決定する中身には限界があります。
 私たちは、速やかに臨時全国大会を開催して、新たな運動方針の確立を求めます。
 前本部書記長であった寺内等を首謀者とする北海道エリア本部での組織脱退を見たときに、彼らは「解決が現実に大きく遠のき展望が示されないという状況下で、争議の当事者としてさらに闘い続けることに背を向けた」と言っています。最高裁判所の不当判決で、闘争団・家族はもとより、多くの組合員が不安と動揺を抱えている状況にあって、国労として新たな闘う方針を確立し、闘いの展望を示すことが今の国労に求められています。
 私たちは、組合員の皆さんに対し、『採用差別事件の勝利解決をめざす行動提起』を行い、多くの組合員の賛同を得て、新たな運動方針の骨格となることを訴えます。

採用差別事件の勝利解決をめざす行動提起(骨子)

【勝利解決に向けた行動提起】
○不当労働行為(採用差別)の責任追及として、国鉄の承継法人である鉄道建設・運輸施設整備支援機構国鉄清算事業本部(旧日本鉄道建設公団)への提訴を行う。
○国労闘争団全国連絡会議の自主的な行動を保障し、国労総体が財政面及び運動面で支えきる体制を構築する。
○闘争団の自活体制の強化を図る。
○政府にILO勧告の履行及びILO条約を守らせ、早期解決を迫る大衆運動を強化する。
○1047名の当該労働組合及び争議団との共闘、関係団体・支援共闘組織との関係を修復・強化する。

【組織の総団結を勝ち取るための前提条件】
○一部闘争団への生活援助金貸付凍結などの制裁措置を撤回する。
○二十二名の闘争団員への統制処分を撤回する。
○全国三十六闘争団の団結の再構築を図る。
○北海道における脱退首謀者への査問委員会の設置を行う。
○書記局に対する強制配転を撤回する。
○臨時全国大会を速やかに開催し、新たな闘う方針を確立する。
注)詳細については採用差別事件の勝利解決をめざす行動提起(第一次草案)を参照して下さい。
 
 私たちは、私たちと一緒に『最高裁不当判決を乗り越え、採用差別事件の勝利解決をめざすアピール』の呼びかけ人となって頂ける二〇〇三年度全国大会代議員と、賛同して頂ける組合員を広く呼びかけます。以上


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