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                           かけはし2004.02.02号

行くな 行かさん自衛隊!

陸自伊丹駐屯地自衛隊中部方面総監部へ1500人がデモ

 【大阪】一月二十五日、自衛隊中部方面総監部のある伊丹市昆陽池公園で、「今すぐやめろ イラク占領!行くな 行かさん 自衛隊!」集会実行委員会主催によるイラク派兵反対集会が開かれた。
 集会は、山川さん(平和と民主主義をめざす全交兵庫県実行委員会)と田中さん(呼びかけ人の一人、伊丹在住)の司会で進行した。明日にでも陸上自衛隊本隊の派遣命令が出されようとしているが、派兵阻止の一点で今日は結集した、世界の人々と力を合わせればきっと阻止できると、山川さんは語った。
 主催者を代表して和田勇二さん(平和と民主主義を守る伊丹連絡会)があいさつをした。
 「四年前の一月二十三日、日米合同指揮所演習反対の三千人集会を、昆陽池公園で開いたときと同じ仲間が今日の集会の実行委員会をつくった。四十団体と百人の個人による呼びかけで準備した。大量破壊兵器があるとの口実で始まった戦争と軍事占領、しかし、いまだに大量破壊兵器は見つかっていない。国際法を無視した占領には何の正当性もない。早期に主権をイラク人に返すべきだ。復興支援を口実に占領に加わろうとしているのが日本政府だ。千人の自衛隊がイラクの人々を抑圧する行動に参加する。今すぐ派兵を中止し、自衛隊を引き戻すべきだ。二度と戦争をしないと誓った憲法を持つこの日本で、侵略戦争の当事者になることは、明らかに憲法違反だ。世論を盛り上げ、イラク派兵中止まで運動を盛り上げていこう」。
 和田さんはこのように訴え、さらに来年予定されている日米合同指揮所演習反対の闘いでまた会おうとつけ加えた
 続いて、来ひんとして、ねり木恵子さん(日本共産党兵庫県議会議員)が発言し、北上哲二さん(社民党川西市議会議員)が土井たか子衆議院議員のメッセージを代読した。最後に、原和美さん(新社会党兵庫県委員長)があいさつをした。
 紀川さん(民主青年同盟)がカンパの訴えをした後、団体としては、有事法制反対北海道民連絡会と安保破棄諸要求貫徹愛知県実行委員会からのメッセージ、そして、白井文さん(尼崎市長)、大沢たつみさん(日本共産党参議院議員)、ふじき洋子さん(日本共産党前衆議院議員)のメッセージが紹介された。
 続いて、一分間トークに移った。中北さん(しないさせない戦争協力関西ネット)、北島さん(兵庫労連)、前田さん(高校生)、高塚さん(一市民)、井上さん(全教伊丹教職員組合)、吉富さん(大学生)大城さん(沖縄戦と平和をつたえる会)がアピールした。最後に、芳田さん(戦争はいらない伊丹市民の会)が集会アピールを提案し、参加者全員が拍手で確認した。
 集会後、参加者千五百人は自衛隊中部方面総監部まで約二・五キロの道のりをデモ行進し、最後に総監部を人間の鎖で包囲、主催者代表が総監部に要請文を手交し、みんなでシュプレヒコールをして解散した。(T・T)


航空自衛隊本隊派兵に抗議し小牧基地へ申し入れ
あきらめない!闘いは続く

 【名古屋】一月二十二日、航空自衛隊小牧基地より、航空自衛隊の本隊がクウェートへ向け、政府専用機で飛び立った。当日の小牧基地周辺は、午前中より全体で千五百人を超える警官が警備につき、各交差点に警官が配置され、基地正門付近には数百と思われる機動隊と百を超える私服が警戒、基地西側の名古屋空港ターミナルも立ち入り禁止区域が設けられるなど厳重な警戒態勢が敷かれた。また午前中から昼ごろにかけては派兵反対のデモ隊列を右翼が挑発し、小競り合いが起こるなど騒然とした状況になっていた。
 ピースアクションの仲間が午後一時に基地正門前に集まった頃には、中核派と小競り合いをしていた右翼が引き上げるところだった。ピースアクションの基地指令に対する派兵中止の申し入れは、午後二時三十分頃に予定されており、それまでの時間、この行動に参加した三十人ほどの仲間は、かわるがわる派兵を思いとどまるよう自衛隊員への最後の呼びかけを行い、イラク戦争反対の思いを叫び続けた。
 申し入れ終了後、滑走路南端南側の公園に移動。駐機場には、昨日は一機だった政府専用機が二機に増えており、予備機が当日千歳より飛来したものだった。
 公園では、すでに共産党の部隊が到着し、横断幕や旗が基地フェンス沿いに立てられていた。われわれもレインボーフラッグを立てようとしたところ、航空機マニアからカメラアングルの邪魔になると「不当」なクレームを受け、高さを調整して一旦は旗を立てた。しかし最終的には飛行機の中の隊員の目に留まるよう、旗を手に持ち振り続けた。そして、専用機が飛び立つまで「イラクに行かないで!イラク戦争反対!」と叫び続けた。
 午後四時三十分過ぎ、二つの派兵反対のコールが交錯する中、専用機はわれわれの目前で「イラク戦争」に向け「派兵」した。しかし、これであきらめるわけにはいかない、ピースアクションの仲間は翌日より、名古屋市内で派兵中止を訴え座り込み行動を開始した。C130の飛び立つ二十六日にも現地での行動が予定されている。名古屋での闘いは、派兵が中止されるまで終わることはない。(K)


平和パレードに300人余
「ストップ自衛隊派兵!平和月間in郡山」に千人

 【郡山】一月二十五日、大雪の直後の悪路にもかかわらず、「戦争への道を許さない郡山のつどい」が主催した「1万人の平和パレード」には県内各地から三百数十人が参加した。会場の駅前中央広場内外で、プラカードやボードに書き込みや自衛隊派兵の賛否を問うシール投票が行われ、楽器演奏、歌が歌われ、集会では参加した個人、市民団体・各政党代表など十数人が次々とスピーチを行った。色鮮やかで美しい横断幕やバナー、思い思いのプラカードや旗が掲げられ、着ぐるみなどの多彩な格好・服装、楽器・歌とコールが鳴り響くにぎやかなパレードは、市民の注目を浴び、途中では高校生などが飛び入りで加わった。
 「郡山のつどい」は、二〇〇四年一月を「ストップ自衛隊派兵!平和月間in郡山」とするさまざまな行動を企画、昨年十二月のイラク派兵反対の県議会請願から始まって、一月九日から三日間の森住卓イラク戦争写真展(二百九十人来場)、111アクション、十四日キャンドルナイト平和の祈り、二十日ネットワーク地球村の植木宏さんの『アフガンから見た日本』講演会(百一人)、二十四日郡山市母と女性教職員の会の池田香代子さん講演会「『100人の村』から憲法が見えた』」(二百人)、毎週土曜日の街頭署名などが実施され、「平和パレード」はそのフィナーレとしてひらかれた。
 これらの行動への延べ参加者数は千人を超え、多くのカンパが寄せられ、千個のオリジナル『ピースバッヂ』もほとんどはけた。
 この運動は各地に波及し、各市町村への議会請願、イラク写真展の棚倉町での開催や他地域での開催の動きにつながり、これまでに出会っていなかったさまざまな運動体・個人からの賛意と協力がよせられた。運動のネットワークをさらに広がっていく可能性を十分に予感させるものだった。
(N)



静岡でも111アクション

派兵反対で抗議の音と歌声、市民投票にデモ行進

 【静岡】評論家の佐高信さんらの呼びかけた「1月11日の午後1時11分に一斉に音を鳴らして自衛隊のイラク派兵に反対の意思を示そう」に応えて、静岡でも「戦争に反対する市民ネットワーク静岡」が県内の仲間に呼びかけて抗議行動が取り組まれた。静岡市の繁華街呉服町通りの青葉公園に約五十人の仲間が参加して、午後1時11分から一分間、ドラやタンバリンを鳴らしたり、歌声を上げたりして抗議の意思を表した。
 参加者は道行く人々にチラシを配布する一方、イラクへの自衛隊派兵に対する自分の思いを一人一人が表明したり、派兵の是非を問う市民投票を行ったりした。投票結果は、世論の動向のように派兵反対が圧倒的であった。これらの行動の最後に、「自衛隊はイラクへ行くな!」「イラクの人々を殺すな!」などを訴えて市内のデモ行進を行った。
 市民の反応は大変よく、掛け声に唱和したり、拍手やこぶしを上げたりする若者が見られた。この日の行動は緊急の取り組みだったこともあって参加者は少なかったが、全国各地で取り組まれた行動にともに参加したことに大きな意義があった。静岡では、今後の本隊派兵へ向けて、派兵反対の連続行動が計画されている。       (M)


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