| 憲法破壊の派兵許すな! かけはし2004.01.01号 |
十二月十五日、衆院イラク特別委員会が開かれ、イラク派兵「基本計画」についての質疑が行われた。この日午後五時半から衆院議員面会所で、ワールド・ピース・ナウ実行委員会の呼びかけるイラク派兵反対集会が開かれ、首相官邸に向けた派兵反対の行動が行われた。この行動には四百五十人が参加した。
議面集会では、主催者を代表して高田健さんがあいさつし、翌日の参院委員会質疑を終えれば年内にも航空自衛隊の先遣隊が派兵され、来年二月には千人規模の陸上自衛隊が派兵されようとしているとして、年末から来年初めにかけてさらに運動を強めようと訴えた。
ロケット弾が飛ぶ「非戦闘地域」
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が、この日の質疑について報告した。
「基本計画にはイラク南東部だけでなく、米軍機がロケット弾で攻撃されて被弾したバグダッド空港も入っている。ここがイラク特措法に言う『非戦闘地域』なら、イラク全土が『非戦闘地域』になってしまう。バグダッド空港に隣接した連合軍司令室に連絡調整員が派遣される。この連絡調整員はイラク全土を駆けめぐる。自衛隊の行くところが『非戦闘地域』でなければならないとすれば、やはりイラク全土が『非戦闘地域』になってしまう。政府は自衛隊が派兵されるイラク南東部は安定していると主張する。しかしそこで活動するオランダ軍は、一万人のフセイン残党が存在すると報告しており、外務省はこのことを知っているという。こんなでたらめは許せない」。
老人党を立ちあげてイラク反戦を訴えている作家のなだいなださんは「自衛隊は戦争に行くわけではない」と言い逃れようとする小泉首相の態度を厳しく批判した。
「日中戦争の時も、当時の政府は戦争とは言わず、『事変』と言った。『事変』とは戦争ではないが、警察活動では抑え切れない程度の混乱ということだった。そしてどんどん戦争の泥沼にのめり込んでいった。小泉政権は『戦争ではなく人道支援だ』と言う。近衛内閣の時も、『戦争』ではなく『東洋平和』という美しい言葉が使われた。人道支援するという国が、なぜビルマ人の難民認定を拒否して国外追放し、家族をばらばらにするなどという非道なことをやるのか。軍服を着た人間がバズーカ砲をかついで行う『人道支援』とは何なのか」。
改憲手続きさえせずに憲法破壊
社民党衆議院議員の照屋寛徳さんは、小泉政権による憲法破壊を許すなと訴えた。「日本人外交官がねらい撃ちで殺された。自衛隊が行けば、必ず標的になる。自衛隊は『正当防衛』の名のもとにイラクの人々を殺す。それは憲法が禁じた海外での武力行使であり、交戦権の行使そのものだ。政府は、憲法改正の手続きさえ踏まずに憲法を破壊しようとしている。あらゆる努力を尽くしてイラク派兵を阻止しよう」。
東京都議の福士敬子さんは、「自分の家族や親族が派兵されるわけではないヌクヌクと生きている議員たちが、国際貢献だとか言って人と人が殺し合う戦争に自衛隊員を送り出そうとするずるさ、いやらしさは許せない」と怒りの発言。
議面集会を終え、道路を渡って首相官邸に向かい、たくさんの横断幕やのぼり、プラカードを手に、「イラク派兵をするな!」とコールを上げる。日本消費者連盟、日韓民衆連帯全国ネットワーク、ATTACジャパン、ピースボートをはじめ、多くの団体や個人が次々に派兵反対を訴えた。 (I)
市民緊急行動などが派兵基本計画閣議決定に抗議
派兵撤回求めて怒りのこぶし
十二月十日正午、前日の首相官邸に対するイラク派兵「基本計画」閣議決定抗議行動に引き続き、首相官邸に向けた闘いが行われた。戦争反対・有事をつくるな!市民緊急行動、宗教者平和ネット、キリスト者平和ネットの呼びかけで、衆院第二議員会館前に百人以上の労働者・市民・学生が集まった。
参加者たちは、九日の「基本計画」閣議決定と小泉首相の記者会見での発言に怒りを表明した。とりわけ小泉首相が憲法前文を恣意的に引用して派兵を正当化したくだりに批判が集中した。発言したグループはキリスト者平和ネット、日本山妙法寺、在日韓国民主統一連合、Chance! pono2、日本キリスト教協議会(JVC)、アジア太平洋平和フォーラム(APPF)、戦争協力を拒否し有事立法に反対する全国Fax通信、反天皇制運動連絡会Y。野党各党からは民主党の大出彰衆院議員、共産党の宮本岳志参院議員、社民党の山本喜代宏衆院議員が参加して、イラク派兵にあくまでも反対する決意を語った。
一時間にわたる路上集会の後、参加者たちは首相官邸前に移動し、「自衛隊をイラクに送るな」「米英軍はイラクから撤退しろ」「これ以上の死者を出すな」「イラクの人を殺すな」「憲法改悪反対」のシュプレヒコールで「派兵基本計画」撤回の意思を小泉内閣に力のかぎり訴えた。 (K)
|