| 韓国はいま「社会主義政治運動の現況と課題」討論会からかけはし2003.6.23号より |
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現状をどのようにとらえ、今後をどのように展望するのか |
社会主義政治連合準備会の主催で4月26日、ソウルで「社会主義政治運動の現況と課題」という題目で討論会が開催された。60余人が参加し、年齢層は20代から60代まで多様だった。発題を担当した団体所属員がほとんどだったが、学生たちや労働組合からも若干、参加した。参加者たちの全般的な雰囲気は、それほど明るいものとは感じられなかった。社会主義政治運動が直面している、さまざまな困難のせいだろう。
討論会は午後3時30分にオ・セチョル教授のあいさつと司会によって始められ、7人の発題が午後6時30分ころまで進められた後、討論が続いた。発題内容は大略的にみると、労働者階級・大衆闘争に対する評価、ノ・ムヒョン政権の性格、80〜90年代の社会主義政治運動と現在の状態についての評価、社会主義政治運動陣営の今後の方向などだった。
主題発題 反切表順、発題文要約
ナム・ジンヒョン 進歩運動戦略研究所所長:「再生して1つに」
現時期の南韓(大韓民国)の政治勢力の版図は基本的に「保守」と「改革」、「進歩」の3大勢力間の対立闘争関係だ。一部の社会主義運動陣営は、保守右翼勢力の大きく、かつ執拗な影響力に対してあまりにも軽視しながら、左派陣営内部での論争や権力争いばかりをこととしている。このような狭小な視野を克服しなければならない。
ノ・ムヒョン政権の性格は自由主義左派の改革勢力が中道派と連合して掌握した政権であり、これに対する対応は両面性、すなわち保守右翼勢力に対する攻撃においては連帯し、同時に徹底した改革と進歩に向けたヘゲモニー争いを展開しなければならない。
汎進歩陣営は左派的民族主義系列、市民主義系列、社会主義系列に分けることができるが、左派民族主義系列に対しては一方では共同の戦線を形成しながらも、他方では彼らが自由主義左派のヘゲモニーに包摂されないように、けん制と批判とが必要だ。
社民主義も資本主義に反対するという点で広い意味での社会主義に含めることができ、したがって社民主義は「議会主義的社会主義」との規定が可能だ。だが社民主義は議会の両面性についての安易な姿勢を表している。そして社会の変革よりは国家権力の掌握それ自体により重きをおくという誤った発想をしている。それにもかかわらず、社会主義者たちは社民主義たちとの緊密な連帯を拒否するならば観念的左翼主義にとどまることになろう。
汎社会主義陣営の結束が必要であり、このために左派内の各政治勢力の代表者たちが個人の資格で参加する定期的な政治討論のネットワークとして「左派フォーラム」を検討してみよう。
パク・ソンイン「労働者の力」綱領委員長:「韓国における社会主義政治運動、革新と連帯のために」
現時期、韓国の社会主義政治運動が直面している「危機」や「危機意識」は過去とは異なる以下のような特徴を持っている。
90年代初盤、現実社会主義圏の崩壊以後、理念的、組織的な混乱や動揺を克服するための苦難の闘争の成果にもとづきつつ、「社会主義政治運動」の新たな質的発展を要求する中で提起される「危機意識」。短期的には96〜97年の労働者ゼネスト以後、長期的には87年の労働者大闘争以後、労働者大衆運動の成長にもとづきつつ、「労働者階級の政治勢力化」という戦略的な目標が現実的な課題として提起されている状況においての「危機意識」。
現代資本主義の危機を一方では新自由主義的グローバル化攻勢の全面化と、他方では帝国主義的侵略戦争などを通じて克服しようとする試図に対決し、反帝・反グローバル化・反自由主義の国際連帯闘争が現実化する情勢の中での「危機意識」。したがって現時期、韓国社会主義政治運動が直面している「危機」あるいは「危機意識」は、90年代初盤の現実社会主義圏の崩壊以後「清算」や「解体」に予備していた「危機・危機意識」ではなく、社会主義政治運動の「復活・蘇生」のための「危機・危機意識」だ。臨終を前にした苦痛ではなく、出産のための陣痛だ。
このような点でわれわれは最近の社会主義運動陣営の「危機」論争、これに伴う「社会主義政治運動陣営の連帯、または統合」をめぐる論争や試図を、少なくとも以下のような「政治的方向」の中で眺めてみる必要がある。90年代初盤以後、社会主義政治運動陣営が苦難の中で維持し発展させてきた思想や理論、戦略や戦術などを、まず共同の「成果」、すなわち継承と革新という側面から総括し集約する必要がある。これを通じて、まず社会主義政治運動陣営が共有している思想理論的基盤を確認し、さらには「差違」は何なのか、この「差違」をどのような水準で、どう扱っていくのかについて、互いに確認する必要がある。
80年代以後、韓国での社会主義政治運動は、それが弾圧によるものであったにせよ、あるいは力量のせいによるものであったにせよ、いまのところ「サークル運動(政派)」の段階だという点を注目しなければならない。どの国の社会主義政治運動もサークル運動の「段階」を一気に跳び越えることはできない。
以下の3つの点に注目するとき、サークル運動段階の克服のための方案を具体的に模索することができる。
第1は、社会主義の内容を維持し発展させてきたすべての単位が「サークル」、あるいは「政派」だったという点において、その社会主義の理念や戦略戦術は一方では維持・発展させつつも、他方では制限的・政派的であらざるをえなかった、という点だ。
第2は、サークル運動はそれ自身の解体によってではなく、その内容(政治思想的内容や組織的指導力、全サークル構成員の力量)がサークルだという形式を乗り越えられるほどに充分に発展するとき、自らの歴史的任務を果たしつくすという点だ。
第3に、まさにこのサークル運動の胎内から形成され検証された政治思想的・組織的指導力が中心となり、サークルを跳び越える「党的運動」の可能性を模索するとき、「党的統合」を模索する主張や試図が、いま一つのサークルに制約されるのを乗り越えられるのだ。
新自由主義的構造調整や世界化の攻勢による労働者階級の分裂や労働運動の危機だけを強調するのではなく、これに立ち向かった闘争の中で新たな社会建設の主体として成長していく労働者民衆の力量に対して注目し、このような労働者民衆の闘争を「反資本」闘争として進展させていくうえで、社会主義政治運動陣営は、その政治的展望を現実的に提起できなければならない。
ペク・チョリン全国現場組織代表者会議活動家:「南韓社会主義運動は何をもって始めるのか?」
91年のソ連の没落以後に南韓の労働運動陣営では清算主義が支配することとなった。南韓の社会主義陣営では人民労連、三民同盟、労働者階級を中心に韓国社会主義労働党創党党準備委を構成し、合法主義的、投降主義的歩みを続け、社労盟は社会主義の合法化を主張しつつ合法主義、改良主義の隊列に合流した。
このような社会主義陣営の清算主義的動きが現在、民主労働党の改良主義の直接的な土台となった。結局、91年のソ連の没落以後に南韓で登場したポスト・マルクス主義、社会発展的労働組合運動論、非合法的労働運動の清算は別個のものではなく理論的、組織的、実践的に緊密に連結しつつ、改良主義の三頭立ての馬車となった。
前衛政党論および非合法主義の擁護
:前衛政党論は大衆との先進的な結合方式だ。前衛政党は綱領的、組織的統一性を土台として厳格に選抜された前衛によって出発する。けれどもこのような組織の性格を変化させないまま大衆的前衛政党を志向する。プロレタリア独裁の党独裁への変質は前衛党理論の必然的な結果ではなく、前衛党理論が崩れた所に割り込んで居座ったものだ。
厳格な秘密主義は組織関係に対する秘密だ。この組織関係についての秘密を土台として資本主義国家権力の打倒についての公々然たる宣伝・扇動を遂行するのが非合法の政治組織だ。社会主義の活動の空間が開かれていくのは、政権の必要や判断によって与えられていくものではなく、ただ内的闘争力量が成長し階級的力関係が変化する分だけ保障されるのだ。合法と非合法は単純に組織の公開、非公開の違いではなく、政治的内容の違いだ。
過程としての組織建設論に対する批判:
「労働者の力」の活動家政治組織論は典型的な「過程としての組織建設論」だ。過程としての組織建設論というのは、綱領的水準の下での路線的統一なしに組織を構成するという意味だ。ここで綱領的水準というのは前衛政党、国家破壊戦略とプロレタリア独裁、私的所有の撤廃と生産手段の社会化など革命の核心的テーゼについて認定するのかどうかを意味する。これは政治的結社体ではなく、弛緩した共同闘争体を作るものにすぎない。社会党の階級左派と、これを支持して踏み出した社会主義大衆政党論もまた「過程としての組織建設論」だ。
社会党の階級左派と社会主義大衆政党は合法主義だ:
社会党の出動路線は、いったいどこから始まったのか。それはまさに議会進出に一切の戦略的戦術的思考を集中する改良主義から生じたのだ。選挙を行うために「社会党外の名望家」によりかかった統一左派の出動路線は、社会党の議会主義が生んだ必然的な帰結だった。
社会党の階級左派を支持している社会主義大衆政党論は「執権を目標としつつ代替権力」を主張する。「労働者階級・大衆運動の新たな爆発力の高揚を総体的に準備し扇動していくことによって、新たに成長・発展する労働階級・大衆運動に対する実質的な指導力を構築し、そのような力を制度政治の領域に拡張し、執権の可能性をもった現実政治の実体としての位置を確立する」(ヤン・ジュンソク/オ・ミンギュ、社会主義大衆政党の発展戦略について)。
結局、彼らの執権戦略は資本主義国家の破壊ではなく、国家の活用論にとどまっている。大衆闘争に対する強調は執権のための手段にすぎない。労働階級の運動が爆発的に高揚すれば、そのような力は制度政治の領域に拡張するのではなく、制度政治を徹底して封鎖する方向に進まなければならない。ところで社会主義大衆政党は爆発的な労働運動の高揚を制度政治の領域に制限し、執権に向かう契機に転用しようとしている。なぜ労働者闘争の爆発的高揚を資本主義体制に閉じこめるのか。
何をもって始めるのか。
民主労働党から組織的、政治的に独立的な革命政党を建設しなければならない。現場を中心に全国的労働者闘争戦線を形成し、労働者の団結を組織しなければならない。現場を通じた全国的組織化の中心は大工場だ。戦略的地域と公共、金属の大型事業場を中心に拠点を強化しなければならない。現場と社会主義政治の強固な結合だけが希望だ。(つづく)(「労働者の力」第31号、03年5月20日付、イ・ジョンイル/「労働者の力」会員)
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