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                          かけはし2003.6.23号より

「爆弾で自由?占領で解放? 私たちの戦争反対」

「一万枚のハガキ」運動が集会とデモ


 六月十五日、東京・日本教育会館で「爆弾で自由? 占領で解放? 私たちの戦争反対!……一万枚のハガキから」の集会が行われ、約三百人が参加した。「一万枚のハガキ」運動は、反戦や有事法制反対のメッセージをハガキに書いて友人たちに伝えていくというもので、反戦・反核・反天皇制など各戦線で闘っている市民運動家たちが共同で呼びかけた。
 集会のオープニング発言は、チョウ・ミスさん(ピースボート)から行われ、「東アジアの安定を求めて北朝鮮との対話を続けなければならない。圧力や武力行使で変えていくことは、独裁者を強めることにしかならない。私たちは、平和のために人と人とのつながりを求めていくべきです」とアピールした。
 次にスピーチコーナーに移り、韓国・フィリピン・沖縄から三人のゲストが発言した。
 キム・ソンランさん(6・13一周忌追慕大会自主平和実現キャンドル大行進国民準備委員会組織委員長)は、「朝鮮半島の平和は、対話と妥協で平和的に解決されなければならない。朝鮮半島の平和は、東アジアの平和を担っています。共に掲げる旗は、反米・反戦・平和です。韓国の二人の女子中学生の死から始まった数十万のロウソクデモ、イラク反戦を求める世界の人々のデモは、現在の状況を反映し、この流れを止めることはできない。自主・平和実現に向けて闘っていきましょう」と訴えた。
 コラソン・ファプロスさん(非核フィリピン連合〈NFPC〉事務局長、アジア平和連合〈APA〉運営委員)は、冒頭、フィリピン政府が米国ブッシュ政権の先制攻撃政策を支持していることを批判し、この間のNFPCとAPAの活動を報告した。そして、「米のグローバル戦争による社会的軍事化、地域紛争における暴力の激化、米軍のミンダナオ軍事介入の拡大に抗議しよう」と強調し、連帯の広がりを世界的に作ろうとアピール。また、コラソンさんは、昨年亡くなった松井やよりさんに対する感謝の意志を表明した。
 島田正博さん(那覇市議会議員、沖縄平和市民連絡会)は、市民連絡会のイラク訪問団派遣(1月13日〜21日)に参加しイラク民衆の生活状況、反米感情などについての報告と米軍のイラク軍事占領を批判した。さらに、「(小泉政権が)イラク新法を作って自衛隊を派兵しようとしている。民衆たちにとって必要なものは、自衛隊ではなく生活物資・医薬品だ。市民連絡会は、現場に行き民衆との直接交流をしながら連帯運動を広げていきたい」と発言した。
 リレートークコーナーでは、七人の仲間から、この間の闘いの報告と問題提起を行った。反戦・反核・反基地運動からの発言が海老原大祐さん(米軍人・軍属による事件被害者の会)、新倉裕史さん(非核市民宣言運動・ヨコスカ)、井上森さん(立川自衛隊監視テント村)、山崎久隆さん(劣化ウラン研究会代表)から行われた。
 続いて、天笠啓祐さん(市民バイオテクノロジー情報室)は、食品安全を実現する闘いの重要性とアグリビジネス企業批判。渡辺健樹さん(日韓民衆連帯全国ネットワーク)は、「在韓米軍装甲車による女子中学生ひき殺し事件一周年 朝鮮半島に平和を!6・13反戦アクション実行委」の取り組みと日韓連帯運動の方向性について発言した。
 リレートーク・ラストの大野和興さん(農業ジャーナリスト)は、昨年五月、五百人ほどの農民たちが戦争協力をしないという「軍役拒否百姓宣言」を行ったことを報告。さらに、反グローバリゼーションの闘いの一環である脱WTO草の根キャンペーンへの参加を呼びかけた。
 「一万枚のハガキ」運動の取り組み報告とフリートーク後、日高六郎氏(パリ在住)からの集会へのメッセージが紹介された(別掲)。
 集会の最後の「デモ前ひとこと」で福富節男さん(市民の意見30の会・東京)は、「一万枚のハガキを用意したが、ほとんどはけた。平和のハガキが日本中をかけめぐる中でこの集会が行われた。一人一人の参加によって集会を実現した。この体験を今後も生かしていこう」とアピールした。
 参加者は、デモに移り、神田\白山通り一帯にわたって「有事法制反対!イラク新法制定阻止!戦争反対!」のシュプレヒコールを繰り返し、沿道の人々に訴えていった。(Y)



日高六郎さんからのメッセージ
6・15から8・15へこの運動をつないで下さい

 一九六〇年六月十五日の夕方、私は国会南門の近くにいました。十万人を超える市民、学生、働く人たちが集まっていました。
 その夜、樺美智子さん\東大文学部国史学科学生。私は彼女をよく知っていました\が、国会の南門のなかの広場で、生命を失いました。
 私はその夜の記憶を持ち続けています。記憶を捨てないことこそ市民の権利であり義務であると考えます。
 いま私はフランスにいます。毎日、ストライキとデモのニュースが、夜のテレビ・ニュースに出てきます。教育問題、年金問題、そしてイラク戦争のあとしまつ、その他その他。交通機関のストがあっても、市民は文句を言いません。市民の抗議運動が起こるのは、政治がおかしいからだと考えるのが常識です。日本のような非常識な国とは、少しちがうようです。
 私は、まもなくくる八月十五日について、かつては〈平和〉を連想しました。いまは〈戦争〉を連想します。戦争で勝てば、選挙でも勝つことができるという国がある以上、第三次世界大戦は起りかねません。かつての六・一五に、日米安保条約に反対したことは、決してまちがっていませんでした。
 「書をすてて街へ出よう」という寺山修司の言葉を、生きる姿勢へのアピールと考えていました。いまは、社会的政治的アピールと読みなおしたい。六・一五をさらに八・一五へつないで下さい。
 東京の空のもとにあつまる皆さんと、セーヌの河のほとりにいると私と、強いつながりを感じながら。この気持を、福富さんを通じて、皆さんへおとどけします。日高六郎(八六才)




もう戦争はいらない!「有事法制を紙くずに」
2500人が集会とデモ


六月十二日、東京・日比谷野外音楽堂で「もう戦争はいらない!有事法制を紙くずに6・12集会」が開かれた。主催は平和フォーラム、市民緊急行動、日本消費者連盟、原子力資料情報室、ATTACジャパンなどで作る実行委員会。会場には二千五百人が集まり、参加団体や国会議員などからのあいさつと発言を受け、集会後、銀座から東京駅前を通るデモ行進で「有事法制を紙くずにしよう」とアピールした。
集会は、「NOユージ VIVA友情」キャンペーンの星野ゆかさんの司会で進められた。最初に、平和フォーラム副代表の浅見清秀さんが主催者を代表してあいさつ、続いて社民党党首の土井たか子さんが発言した。土井さんは、「有事法制発動の先取りであるイラク特措法案にNO!を」と訴えた。
衆議院議員の川田悦子さんは訴えた。「二〇〇三年六月六日、有事法制が成立した日を忘れず、新たな闘いを決意しよう。先週は労基法改悪が衆院を通過した。『首切り自由』は阻止したが、裁量労働制と有期雇用の拡大で、過労死するほど働かせ、自分からやめざるを得ない状態にするのが労基法改悪だ。確かに私たちは少数だが、あきらめればまっすぐに戦争に突入していく。絶対に許せないと立ち上がれば、大きな流れになっていくことを信じて頑張ろう」。
航空労組連絡会議長の内田妙子さんは、政府が航空企業に米国防総省の資格認定を取るよう要求し、軍事輸送に従事させようとしていることに反対して闘っていることを報告した。「NOユージ VIVA友情」の海南友子さんは、「東アジアに友情を広げて戦争のない世界を」と呼びかけた。
在日韓国人牧師の李仁夏さんは、十五歳で日本に渡り創氏改名で日本人としてアジアの人々に銃を構えてしまっ「痛恨の人生」について語り、北の脅威よりも日本軍国主義の脅威の方が大きく、アメリカの脅威の方がより一層大きい、と訴えた。
ある在日朝鮮人大学生は、「生徒が大人に『どこの学校?』とたずねられ『日本の学校』と答えたと聞いて涙が止まらなかった」という朝鮮学校の教員の話を紹介して訴えた。「いま北といえば何をやってもかまわないという雰囲気がある。北の体制は確かにおかしいが、それを利用して軍国主義化が進められている。その裏に日本人の朝鮮人差別がある。私は『国民』と言われると心が引き裂かれる。『国民を守るため』と言われて反対できるか。日本人は植民地支配の歴史を克服してほしい」。
在韓米軍による女子中学生ひき殺し事件一周年で各国現地の大行動と連帯した行動に取り組む6・13アクション実行委員会から、ソンセイルさんが参加の呼びかけを行い、平和フォーラムの福山真劫さんの行動提起を受けてデモに出発した。       (I)


「俺たちに仕事をよこせ!」
就労対策を軸とした自立支援セーフティネットを
野宿労働者が対政府全国行動

 六月十三日、「俺たちは労働者(失業者)だ!就労対策を軸とした自立支援・セーフティネットを、今すぐつくれ!6・13俺たちに仕事を!全国行動」が行われ、約二百人の野宿労働者が全国から結集して一日の行動を闘った。
 昨年「ホームレス自立支援特別措置法」が成立し、それに基づいた政府の野宿者対策の「基本方針」がこの夏にも策定され、それを受けて各自治体でも「実施要綱」が年内に作られようとしている。同法案に対しては各地の野宿者団体、支援者団体の中でもさまざまに意見が分かれてきたが、そのような立場の違いを踏まえながら全国的な統一行動をこの時期に起こしていこうというもので、五月二十二日に行われた厚生労働省、国土交通省との交渉に続くもの。
 午後二時に日比谷公園の霞門に結集した仲間たちは、デモに先立って簡単な集会を行う、山谷争議団の仲間の司会で行われた集会では、山谷と静岡の仲間からこの間の闘いと五月二十二日の交渉の報告が行われた。そしてこの日、厚生労働省に提出する要求書が、新宿連絡会の仲間から読み上げられ、官庁街を一周するデモと代表団による厚生労働省への要求書の提出行動に出発した。
 短いデモであったが、道行く人々の注目を集め、用意したビラも次々に手渡されていく。解散地の日比谷公園で代表団と合流し、夜の集会に移動した。
 午後六時から文京区民センターで行われた集会では神戸の冬を支える会の青木さん、新宿連絡会の本田さんが司会を務めた。
 まずはじめに来ひんとして自治労本部の寺内さんが発言。旧労働省側の基本方針に「就労」を入れないという姿勢を強く避難し、ともに闘うことを明らかにした。
 続いて野宿者のための静岡パトロールの笹沼さん、釜ヶ崎反失連の山田さんが五月二十二日の交渉と、この日の要求書提出行動について報告。政府はかつての「失対」的なものは滞留するとして、公的な就労については否定的であり、民間活力に依存するという考え方である。この日に提出した要求書では、@新たな緊急特別就労基金事業の創設A既存施策運用による野宿者就業の促進B自立支援センター以外の就労ルートの確保・拡大の就労問題に絞った三点について要求した。
 これを踏まえて再度十九日に交渉を行う予定である。
 次に北海道の労働と福祉を考える会、きょうと夜まわりの会からのアピールを山谷の労働者が代読した。
 続いて参加した各団体の発言に入る。新宿連絡会、神戸の冬を支える会、釜ヶ崎反失連、神奈川全県パトロール、名古屋・就労保証獲得実行委員会の各仲間が各地での取り組みを紹介した。
 最後に行動提起として日雇全協の中村さんが発言。「国は金を出すだけ」であり、夏の基本方針策定以降、九月から十月には地方自治体との闘いが始まる。そこで「私たちの生き方が問われる」としてさらに全国の仲間と共に闘って行こうと訴えた。
 この日のデモ、集会を通して野宿者運動の仲間が訴えたのは野宿の問題は失業の問題であるということである。もっとも抑圧された人々と連帯することは日本労働運動の再生においても決定的な意味を持つはずである。野宿労働者の闘いの今後に注目と連帯を。
(板)


STOP!有事法制
発動許さぬ闘いへ!
5000人が集会とデモ

 六月十日、東京の日比谷野外音楽堂で「STOP! 有事法制6・10集会」が開催され、五千人以上の労働者・学生・市民が会場を埋めつくした。この日の集会は五月二十三日の明治公園三万人集会に続いて、陸・海・空港湾労組二十団体、平和をつくり出す宗教者ネット、平和を実現するキリスト者ネット、戦争反対・有事法案を廃案へ!市民緊急行動の四団体と小田実さん、沢地久枝さんなど百二人の個人が呼びかけたもの。
 六月六日の参院本会議で有事法制3法案が多くの人びとの反対を押し切って成立したことに対する怒りが、集会全体にみなぎっていた。
 「ウリパラム」のチャンゴ演奏に続いて、平和をつくり出す宗教者ネットの石川勇吉さん(真宗大谷派)が、九割の賛成でこの違憲・戦争法案を可決した国会の現状を糾弾する開会あいさつ。つづいて野党の国会議員を代表して社民党の福島瑞穂幹事長、共産党の穀田恵二国対委員長、無所属の島袋宗康参院議員(沖縄社会大衆党委員長)が国会報告を行い、民主党をふくめた「翼賛国会」的あり方を批判した。
 つづいて有事法制の下で戦争協力に動員される可能性のある各職場の労働者から、戦争協力をあくまで拒否する決意表明が行われた。発言したのは、海員組合外航部長の三宅隆さん、建交労(建設交運一般労組)青年部長の成瀬大輔さん、全建総連の池上武雄さん、全日赤労組の中小路貴子さん、新聞労連委員長の明珍美紀さん。海上輸送、トラック輸送、土木建設、医療、マスコミの現場から戦争動員と国家統制に反対する反対する労働者の決意を述べた発言には大きな拍手が寄せられた。
 市民の反戦運動からはピースアクション21の船田久江さん、ワールドピースナウ実行委員でピースボート共同代表のチョウ・ミスさんが発言。最後に航空安全推進連絡会議議長の大野則行さんが集会宣言を提起し、参加者一同の意思で採択された。
 「私たちのたたかいは決して終わったわけではありません。3法案が成立しても、有事法制のすべての仕組みが完成したわけではありません。今後も、戦争に必要なさまざまな法整備が試みられるでしょう。私たちのたたかいは、有事法制の発動を許さない、戦争をするためのさらなる法整備を許さない、そして戦争への協力を断じて拒否するという、いっそう重要な段階に入りつつあります」と集会宣言は訴えている。
 こうした決意をこめて、デモは国会コースと銀座コースの二方向に分かれて元気よく「有事法制を許さない、戦争協力を拒否する、イラク派兵新法反対」をアピールしていった。 (K)


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