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――沖縄米軍用地強制使用裁判――「強制使用は違憲」の判決を                                 かけはし2003.5.19号より

統一地方選の結果について

反戦地主が最高裁要請行動

政府による不法占拠と違憲の改悪特措法を認めるな!

五月九日、沖縄から反戦地主会の有銘正夫さん、池原秀明さん、島袋善祐さん、知花昌一さんが最高裁を訪れ、「米軍用地特別措置法の強制使用期限切れ以降の暫定使用による強制使用継続は憲法違反」として「不法占拠への損害賠償」などを求めている裁判をめぐって、要請行動を行った。
午後七時から全水道会館で、「沖縄から反戦の嵐を」と題して、最高裁要請行動の報告集会が開かれた。主催は反戦地主会と沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック。
集会では、原告の知花さん、池原さん、島袋さん、有銘さんや弁護団、沖縄社会大衆党の島袋宗康参議院議員などが、最高裁への要請や沖縄での闘いを報告した。そして、政府の違法行為も憲法を踏みにじる特措法改悪・再改悪もすべて容認した十月三十一日の福岡高裁那覇支部による不当判決を厳しく糾弾した。
 また、ブッシュ政権が国際法を踏みにじって強行したイラク侵略戦争の残虐さと貪欲さや、小泉政権の戦争協力を糾弾し、今回の戦争でも侵略の拠点となった米軍基地の撤去と有事三法案の廃案のために闘おうと訴えた。
原告団は、最高裁に弁論を開かせ、違憲判決を出させるための、最高裁への要請ハガキ運動を呼びかけている。要請のポイントは以下の四点。@政府が「象のオリ」(米軍楚辺通信所)の反戦地主の土地を不法占拠していた期間の損害賠償請求を認めるべきだA反戦地主をねらい撃ちにした「法改正」は違憲と認めるべきだB憲法の財産権(二十九条)、適正手続保障(三十一条)を認めるべきだC最高裁は弁論を開き、地主の意見を聞くべきだ――。
反戦地主を支援し、最高裁に弁論を開かせ、逆転勝訴をかちとろう。(I)


沖縄「本土復帰」から31年
一坪反戦地主会関東ブロックが防衛施設庁に抗議行動


 沖縄の「本土復帰」から三十一年にあたる五月十五日、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックは、東京・水道橋にある全水道会館で「辺野古への基地建設阻止! 米軍用地の強制使用阻止! 5・15防衛施設庁抗議行動」を行い、百人近い労働者・学生・市民が集まった。
 政府・防衛施設庁は名護市東海岸にある辺野古の沖合に米海兵隊の出撃基地を建設する準備を押し進めている。さる四月八日、那覇防衛施設局は、名護市議会や地元住民にも何の事前通告もないままに米軍基地建設のための「海底地形測量調査」を強行した。今後予定されている海底ボーリング調査は、サンゴを破壊し、藻場を破壊し、ジュゴンを生息地から追い出す結果となる。それは「環境アセスメントのための事前調査」ではなく、事実上の工事着工を意味するのだ。
 「基地受け入れやむなし」派が多数を占める名護市議会も、こうした「海底地形測量調査」に抗議する意見書を那覇防衛施設局に提出した。SACO合意に基づく普天間基地の「県内移設」=「基地の県内たらいまわし」に反対する世論が沖縄ではなお多数である。さる四月二十七日の宜野湾市長選で「普天間基地の五年以内の全面返還、県内移設反対」を掲げた伊波洋一新市長が当選したことは、アメリカの「グローバル戦争」の出撃拠点となっている在沖米軍基地の縮小・撤去を求める闘いの新たな可能性を示すものだ。
 集会では、沖縄からヘリ基地反対協代表委員の安次富(あしとみ)浩さんが、四月十日に行われた那覇防衛施設局への抗議行動について報告し、五月二十四日には辺野古現地でボーリング調査反対・基地建設白紙撤回を求める「カヌー海上デモ」(主催:ヘリ基地反対協、県民会議、命を守る会)などが行われることを紹介した。
 集会後、雨の中を市ヶ谷の防衛施設庁に向けてデモ行進を行い、防衛施設庁前では要求書を読み上げ、施設庁側に手渡した。(K)       


解説
米軍用地特別措置法違憲訴訟とは

沖縄の米軍基地は、住民を「銃剣とブルドーザー」で追い出して作られ、地主の意向を無視して強制使用され続けてきた。旧日本帝国主義の天皇制支配の下では、政府が一方的に民衆の土地を軍用地として収用し使用することができたが、現行憲法のもとに作られた土地収用法では、民間の土地を軍用地として収用し使用することはできなくなった。そこで政府は、沖縄での米軍用地の例外的使用を可能とするための「米軍用地特別措置法」を作り、強制使用を継続してきた。
米軍用地として提供するため、契約を拒否する地主の土地を強制使用するというこの法律そのものが、憲法違反である。七年前の九六年四月、読谷村にある米軍楚辺通信所(象のオリ)の特別措置法にもとづく使用期限が切れ、土地所有者の知花昌一さんは土地返還と立ち入りを求めた。ところが政府・防衛施設局は、使用権原がすでに失われているにもかかわらず不法占拠を続け、「使用権原がなくても直ちに違法とは言えない」などと開き直った。
政府は、三百八十九日にわたって不法占拠を続けた上、九七年五月に米軍用地特別措置法を改悪し、新たな使用期間が決まらずに使用期限が切れても米軍用地を「暫定使用」できることにしてしまった。
 九五年から九六年にかけ、米兵による少女への性暴力事件をきっかけとして沖縄の米軍基地撤去闘争が全島的に高揚し、当時の大田知事が米軍用地強制使用の代理署名を拒否し、日米安保態勢を揺るがせる事態となっていた。
政府はこのような抵抗を封じ込めるため、九九年七月、米軍用地特措法を再改悪し、米軍用地のある自治体が手続きを拒否しても政府が代わりに手続きできるようにするとともに、政府の使用申請を審理する県の収用委員会が申請を却下しても、政府が代わりに使用を決定できるようにしてしまった。これで米軍用地の強制使用は事実上、永久的なものとなり、政府が認めない限り軍用地は地主に変換されることはなくなった。
この「改正」特措法違憲訴訟は、契約を拒否しているにもかかわらず土地を強制使用されている知花昌一さんら地主八人が、不法占拠に対する損害賠償を求めるとともに、特措法改悪が憲法二十九条(財産権の保証)、三十一条(法定手続きの保証)を侵害するとして提訴したものである。
 昨年十月三十一日、福岡高裁那覇支部でこの特措法違憲訴訟の控訴審判決が出された。
 判決は、原告への損害賠償を認定した一部勝訴の一審判決を覆す、原告の全面敗訴であった。
 その内容は、@政府が使用期限切れ後も占有し続けたことは違法と認めながらも、地主が補償金の受取を拒否したので国家賠償請求権は消失したとして却下A裁決申請を出しているので「適正手続」は保証されているB法「改正」前で使用権限を持たない政府が知花さんの土地立入や返還要求などの権利を制限しても、法律の遡及(法はさかのぼって執行されない)には当たらない――。まさに政府の違法行為と憲法違反を全面的に正当化する不当判決であった。
反戦地主会弁護団は、今年一月十日までに最高裁に上告趣意書を提出し、上告審が始まった。主要な論点は以下の三つ。@象のオリの占有が不法占拠だと認める以上、その期間の国家賠償請求を認めるべきであるA地主の知花さんは、あくまでも国家の違法行為に対する賠償を求めているのであって、単なる補償を求めているわけではない。したがって高裁の判断は不当B沖縄の反戦地主をねらい撃ちにした特措法「改正」が憲法二十九条と三十一条に違反しているのははっきりしている――。
政府は、日米安保体制を憲法の上に置き、憲法で保障された権利をないがしろにし、違法行為に開き直っている。この違法・違憲の暴挙を擁護する司法の反動を許してはならない。最高裁は「特別措置法は違憲」の判決を!     (I)

いやだ戦争!有事法制反対! 東京東部集会
雨降る下町を200人がデモ

 【東京東部】五月十五日、「いやだ戦争・有事法制反対!東京東部集会」が沖縄の闘いと連帯する東京東部集会集会実行委の主催で開かれた。会場の亀戸カメリアホールには、雨の中、仕事を終えた労働者・市民ら約二百人が集まった。
 奇しくもこの日の衆院本会議で、野党第一党である民主党は、与党三党・自由党とともに、全党挙げた一糸乱れぬ結束で「有事関連三法案」を可決させた。
 江東区議・中村まさ子さんの司会で集会が始まった。「メディアにもろくに公表せず、与党と民主党だけで今日成立した。一層進む右傾化に少しでも歯止めをかけたい」。東京地公労東部地協の山内副議長は「情勢は厳しいが決して屈しない。下町の地から今日の集会とデモを成功させよう」。社民党保坂展人議員秘書の大久保青志さんは、この日展開された国会前抗議行動を報告。「今日の行動には右翼の妨害もあった。与党は危険な法律をいくつも準備している。有事法が通ってもあきらめないで闘っていく」。東京教組墨田支部は教育基本法改悪に反対するアピールを発した。
 韓統連の金栄煕さんは、朝鮮学校生徒の進学資格差別問題に触れて語った。「いまから二十年前、韓国では『北朝鮮の人間には角が生えている』などという反北教育がまかり通っていた。現在日本で在日の子どもたちが襲われる風潮に、当時のような恐怖を感じている。『忘却と諦め』もまた恐ろしい。『つくる会』との教科書闘争では勝利したが、敵の攻撃は相変わらずていねいだ。今日を起点にさらに運動を広げよう」。
 「足立三反の会」の発言、参院議員太田昌秀さんほかのメッセージ代読と続き、東水労青女部の木内さんは、沖縄平和行進派遣団のスライドを上映した。この日は沖縄が本土に「復帰」した日でもある。東部労組の木下さんが集会宣言を読みあげ、全体で確認していよいよデモに出発。亀戸から錦糸町へ向かう、いつもとは逆のコースだ。
 「米軍のイラク攻撃糾弾! 教育基本法改悪反対! 有事法案を廃案に!」。参加者の熱いシュプレヒコールが、冷たい雨が降る下町の商店街に、力強く響きわたった。(S)


郡山でメーデー集会
教育・国鉄・中小労組の戦線を超えて元気に集う

 【郡山】五月一日夕、郡山市で「働く者の権利を守る第74回メーデー集会」が開かれた。実行委員長の飯塚県教組郡山支部長による主催者あいさつに続き、各地の闘うメーデー実行委や各政党・組合からのメッセージが紹介され、先の統一地方選挙で当選した社民党の古川正浩県議、共産党の神山悦子県議、郡山の未来をつくる会の駒崎ゆき子市議、共産党の岩崎真理子市議が連帯のあいさつに立った。
 各職場、争議団体からの報告として三団体が発言。組合員の強制配転攻撃と闘ってきた国労郡山工場支部からは二瓶委員長が闘争の模様を報告。国労仙台闘争団の佐藤正則さんは、四党合意破綻の中で、あくまでも「納得のできる解決」を求めて闘っていくと固い決意を語った。
 結成された組合をつぶすために、観光バス売却そして組合員全員解雇と闘い、地位保全の仮処分勝利後も会社解散、賃金未払いという攻撃と闘っている建設交運労組東北交通支部の古川副委員長が損害賠償請求裁判の報告と支援を訴えた。
 このあと元ザ・ニュースペーパーの松元ヒロさんのソロライブが行われ、パントマイム、小泉首相のモノマネ、牧師ジョージ・W・ブッシュ(常時・ウオー・ブッシュ)に扮しての風刺に満ちたコントとトークなどに、会場は終始笑いに包まれた。
 松元さんが日本国憲法になりきって演じる「けんぽうくん」では、憲法九条と憲法前文が生き生きと語られた。耳から入る憲法前文は、その内容のすばらしさに改めて感動を呼び大きな拍手が送られた。
 集会はメーデー宣言とスローガンを採択し、二瓶国労郡工支部委員長の音頭で団結ガンバロウを三唱して幕を閉じた。また会場カンパが取り組まれ四万円近くが集約された。今集会は、教育・国鉄・中小労組の戦線を超え、百六十人の参加があった。終了後、「とてもおもしろくて勇気をもらった」「笑ったおかげで元気が出た」などの声が寄せられた。
(N)


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